夏目が学校を通して楽しい思い出のピースの欠片を見つける話です。
前回登場した、正体不明の見えない者も出てきます
部屋の中にあるダンボールが少しずつ減ってきた頃、電話がかかってきた。
相手は、如月 風夜。
クラスメイトで隣の席の男子なのだが、人懐っこい奴で皆といつも楽しそうに過ごしている。
何の用事だろう?と思い電話に出る。
「お!もしもし夏目か!」
「急に電話してくるなんてどうしたんだ?」
元気な声で話す風夜と対照的に部屋の整理で疲れていた俺はあくびをしながら電話をする。
「あれ?もしかして寝てた?それなら悪いことしたな!」
「部屋の整理をしてたら少し疲れただけだから大丈夫だよ」
「部屋の整理って明日もかかりそう?」
俺は部屋を見渡してみる。
まだ、机とベッドに本棚など大きいものしか配置されていない。
リビングとかの荷物整理は、両親と一緒にやっていたので片付いたのだが疲労で自分の部屋はおろそかになっていた。
「あぁ、明日までかかるかも」
「そっか.....」
遊びにでも誘うつもりだったのだろうか?
それなら悪い事をしたなと思っていると
「なら、明日俺も手伝う!2人の方が早いだろっ?」
「えっ?!」
予想もしなかった言葉に思わず驚いてしまった。
でも、手伝ってくれるのはありがたいので俺は風夜と明日部屋の整理をする約束をした。
翌日、まだ見慣れない景色の中、登校していると後ろから肩を叩かれた。
「よっ!おはよー!」
クリーム色の髪に太陽のような笑顔で犬みたいな奴。
そう、風夜が声をかけてきた。
一緒に行こうぜ?と誘われ、校門手前に差し掛かった時、俺は見た。
スクールアイドルを。
「お!凛ちゃんと西木野さんと花陽さんだ!」
「え?誰の事言ってんの?」
「あーそうか、夏目は見たことないもんな!」
俺がスクールアイドルに詳しくない事を知った風夜は、スクールアイドルの内の3人を教えてくれた。
「あの、赤髪の子が西木野真姫さん!で、あの元気そうなショートカットの子が星空凛で、その隣にいる少しもじもじしてる子が小泉花陽さん!!」
「へ〜。じゃあ、あの3人が音ノ木坂のスクールアイドルってやつなの?」
「おう!後、6人いるけどな!」
9人で構成されているスクールアイドル。
名前はμ'sというらしい。ここ最近のアイドルランキングで有名になりつつあり、A-RISEという前年度の
ラブライブ!で優勝したチームからも一目おかれる存在らしい。
教室に着くまで風夜にスクールアイドルの事を頭がパンクする位説明された。
コイツ、アイドルオタクかなにかなのか?
と、思いながら話を聞いてたらどうやら違うらしい。
「俺、花陽さんの事好きなんだ」
照れながらそう言っていた。
「あ!おはよーにゃ!」
唐突に声をかけてきた相手は星空凛。
昨日話しかけるタイミングがなく自己紹介が出来なかったらしい。
「えーと...星空...さんで合ってる?」
「もう凛のこと覚えてくれたのかにゃ?!嬉しいにゃー!」
「さっき、風夜に教えて貰ったんだ。μ'sのメンバー、だっけ?」
「そうだにゃ!凛たちはスクールアイドルをやってて何とか廃校を阻止しようとして出来たのがきっかけのグループだにゃ!」
今日1番驚いたかもしれない事実に遭遇した。
まさか廃校寸前の所に転校したなんて、凄いな。
でも、話を聞いていくとμ'sの知名度が上がってきたため廃校にならないという話になってきているらしい。
「実力も着実に付けてきててな。すげーんだぜ!ライブは!!」
「こっちまで楽しくなっちゃうにゃ!」
「あの、えと、その....良かったら今度ライブに見に来て下さい!.....あと、わ、私の名前は小泉花陽...です!よろしくね」
少し恥ずかしがりながら自己紹介をしてきた彼女は紛れもない風夜が想いを寄せる小泉花陽だった。
へ~、お前こういうのがタイプなんだ。
という視線を風夜に向けると顔を赤くし、ばっ、バカ!それは内緒だ!と1人で大慌てするものだから思わず俺は笑ってしまった。
正直、前の学校ではこんな事を言う仲も楽しいと思ったこともなかった。
こんなにも学校というものが楽しいのだと俺は高校生にして初めて知ったのである。
「......」
1人机に座り本を読んでる彼女、西木野真姫を見る。
彼女は本を読んでるのではなく、読んでるフリをしていた。本越しに何かを見ている。
そこに視線を向けてみると奴はいた。
紛れもなくそこに居た。
昨日の放課後、教室を出て見たものと同じものが。
次回は、見えない者に真姫ちゃんが襲われそうになる話です。
助けるのはのんたんか夏目か。どっちになるかはお楽しみに。
真姫ちゃんは、聖書とかで幽霊や悪魔をやっつけてしまいそうな
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