俺は、
「杞憂に終わったんだな。これが。」
それに、ユキノ嬢ちゃんのギルドマークを消せたあの姉ちゃん水の中の競技じゃ、あっと言う間に全員を押し出して勝ちやがった。あんなに強いとは思わなかったぜ。
「どう致しましたブラック様?」
「いや、何でもない。今日で
「……ブラック様の大切な記憶に関係する男。ですが、直接の接触は控えて下さい。…また、あのように苦しまれる事は私も望んではいません。」
「…そうだな。ま、会えたら会えたで気楽にいくわ。」
数日前、俺は偶然ミストガンと云う
『ブラック様!先程の
『凄ぇって言葉だけじゃ、表すのが勿体ないぐらいだな。そう言えば、俺は
俺は、ユキノの嬢ちゃんと二人で
『……ウアァ!!あ、頭が!!』
『ブ、ブラック様!?どうしたんですが!?』
突然の頭痛に眩暈。最後はその場に立つこともままならなくなり、ユキノ嬢ちゃんの肩をかり近くに有った椅子へやっとの事で辿り着いた。
『……ち、が…う、奴は
『ブラック様!お水持ってきました!!』
『…わ、
『ブ、ブラック様!!無理をしないでください!!』
『…分かってるんだな。これが。』
それ以来、彼とは遭遇していない。
で、
「がぜざま゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「……何で、綺麗な姉ちゃんが俺に抱き着いて、涙や鼻水を擦り付けて来るんだ?」
何故か俺は観客席に行こうと歩いていたら、前髪を切りそろえた黒髪の姉ちゃんに突然突進され押し倒されちまった。てか、この姉ちゃん、周りの人目を気にせずわんわん泣いてんだが…どうしよう。
「あ、貴女様は二代目
「おーい、この嬢ちゃんの説明はいいから助けてくれ。」
か、かぐら?神楽?…カグラ?どっかで聞いた名前何だが…ダメだ思い出せん!!
「は、はい!!カ、カグラ様。ブラック様が困っています。それに周りの目もありますので、此処は離れて「五月蠅い!この、泥棒猫が!!」ど、泥棒猫!?」
…何だろう。この姉ちゃんのユキノを見る目。親の仇を見る様な目、なんだな。これが。
「貴様!無様に負けたくせに!その体を武器にし、審判に取り入って試合に勝つなど言語道断!!その首叩き切ってやる!!」
「い、いえ!私は審判様に取り入ってなど!!「問答無用!!」ひぃ!?」
ヤバイ!この姉ちゃん本気でユキノを斬るつもりだぞ!!
<ガキン!!>
「な、なぜ…」
ふ~、間一髪。抜刀した瞬間、刀身を右手で捕まえれてよかった。この体のスペックに助けられたな。
「こっちも〝何故〟って質問したいんだな、これが!いきなりユキノ嬢ちゃんに斬りかかりやがって!!」
「う、あ、う…」
ん?ちょっとキツク言い過ぎたk
「か、風殿に嫌われたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「は?お、おい!!」
「う゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
……今度は涙を流しながら突然逆方向に走って行きやがった。
「な、何だったんだ?」
奇妙なヤツだったな。それと、〝風殿〟?どっかで聞いた気が…おっと、ユキノ嬢ちゃんはっと…ん?
「ユ、ユキノなんだゾ!?」
「…ソ、ソラノ姉さん!?」
おぉっと、ユキノ嬢ちゃんが知り合いにエンカウントしたみてぇだな。
「ね、姉さん!?よくご無事で!!その右腕は…まさか!?ゼレフを信仰する集団に何かされたのですか!?奴らに連れ去られてから数年!漸く、漸く会えたのに…絶対姉さんの右手の仇は私が取ります!!」
「いやいやいや、これは違うんだゾ!!えぇっと、そう!魔法具だゾ!で、でも、そっちこそ、よく無事だったんだゾ!!」
「はい!姉さんを探す為、様々な魔法の修行を行い、星霊魔導士になれました!!それより、魔法具。成程、それのお陰で脱出出来たのですね!!」
「ま、まぁ、そう云う事…なんだゾ!!」
いや~。姉妹感動の再開!!第三部完!!ってか?
「ユキノとは色々聞きたい事、話したい事がいっぱいあるんだゾ!でも、風…無事で良かったんだゾ!!」
ってこの姉ちゃんもさっきの姉ちゃんみたいに、俺へダイブするんだな!?
「オイオイオイ!俺はユキノ嬢ちゃんのおまけみたいなモンだから!!」
「何を言ってるんだゾ!これからユキノは…か、風の…
………はぁ!?
「ね、姉さんそれはどう言う事ですか!?」
「ユキノと行動を一緒にしている男の本当の名は『黒き風』。7年前、私と…その、なんだ…オホン。将来を誓った仲なんだゾ!!」
衝撃に続く衝撃。俺には、恋人が居たのか!?それも元の名前が『黒き風』って俺の両親、苗字の無い農民的なポジションだったのか!?
「そ、そんな!?…な、なら私はブラック様を『風お義兄様』と呼ばなくてはならないのですか!!」
「好きに呼べばいいんだゾ!!」
へ~、ふ~ん。再確認するけど、俺って恋人がいたんだな~!!でも、
「……クソッ!!恋人と再会したのに、記憶が全く戻らない!!どうしてだ!?」
「ブ、ブラッ…風お義兄様!大丈夫です!!私と姉さんが付いています!!ゆっくり、ゆっくりでいいですから。少しずつ思い出していきましょう。」
「そうなんだゾ。焦っても記憶が戻る事は無いんだゾ。焦らず、ゆっくり私達と一緒に暮らして思い出して行けばいいんだゾ!!(フフフ、計画通り、だゾ!カグラのヤツが突っ走って風に接触してくれたお陰で、記憶がまだ戻っていないのを確認できたんだゾ!これで、偽りの記憶を信じ込ませエンジェルちゃんのお婿さんに!!それに、ユキノにも再会出来た!!これは、もう!一石二鳥ならぬ一石三鳥なんだゾ!!)」
何かこの姉ちゃん悪い顔してるような気が…
「ま、まぁ、俺の昔の知り合いでもあるんだ。色々昔の事を聞くから宜しくたのm『あぁ、やっぱり君は素敵だね。風。』…こ、今度は誰だ!?」
な、何なんだこの寒気にも似た感覚は!?
『口調が変わっても、君の素敵なソイルの波動は変わらないね。早く全てを思い出して、もう一度君と戦いたいよ。』
「…雲、何の用なんだゾ?」
く、も?あの真っ白い青年は〝くも〟って名前…〝雲〟!?
『何の用?僕は風と長い間、時には対立、時には共闘してきた。そんな僕やあれ程慕っていたカグラを差し置いて記憶の無い風を独り占めするのは良い事なのかい?』
「そ、それは…」
『まぁ、いいよ。最後は僕の所に帰って来るはずだから。記憶の無い
ヤッベー!絶対この〝白い雲〟はヤッベー奴だ!!断言できる!!俺の中の何かが強烈な警笛を鳴らしているんだな。これが!!
「じゃ、じゃあ俺達は
『勿論伝えるよ。それじゃ、
「ああ、
ん?ファーブラ?どっかで聞いた女神の名だな。
「…風…」
「ん?どうしたのソラノ姉さん?」
「な、何でも無いんだゾ!じゃ、皆で行くんだゾ!!」
白き雲、黒き風、ファーブラ。そして、ソラノ、カグラ、