未来から来たルーシィの話は、壮絶だった。
たった7頭のドラゴンに
ユキノの死と、あれ程強かった
「…そ、そんな。私が死んでしまうなんて。」
「未来のユキノの仇!今からでも未来から来たローグには、八つ裂きになってもらうんだゾ!!」
「エ、エルザ義姉さんがトカゲ共に負けるだと!?」
三者三様の反応だな。白い雲はどんな反応を…
『…それは、残念だったね。』
雲はそれ以外に何も言わなかった。いや、言えないのだろう。彼女より壮絶な経験を彼はしている。仲間の死、故郷の焼失、そして彼の世界の滅亡。様々な経験から出て来た一言だと俺は思う。それを知っているのは〝黒き風〟か〝ファーブラ様〟だけ。…申し訳程度にテレビや作品集を読んで一部しか知らない俺には、そう思うしかない。
「…ルーシィ、先程まで済まなかった。朝食当番の決定などと悪ふざけが過ぎたな。…本当は思い出した記憶で混乱し、整理していた。貴重な一日を使ってしまい申し訳なかった。」
ごめん、ルーシィちゃん。さっきまでの朝食当番選手権なんてふざけた事をしちまって。先日思い出した記憶で混乱しちまって、整理してたんだ。早く説明したかったのに俺の所為で一日使っちまった!本当にごめん!!
俺そう言うと頭を下げ彼女に謝罪をした。直ぐに許してくれるなんて思わないが、彼女の話を今まで聞かなかったんだ。謝るのは当然だ。
「そ、そうだったの!?わ、私こそごめんなさい!そうとは知らずに…「ルーシィ、もっと誠心誠意謝るんだゾ!!」って貴女には言われたくないわ!!」
素晴らしいツッコミだ。彼女は吉○で食っていける。俺が育てた(キリッ
…って思考が脱線しすぎだ。
「…話を戻す。ルーシィがこの世界に来た理由、経緯は分かった。そして、俺が世界に来た経緯を話そう。ルーシィ、君に呼ばれたからだ。」
ルーシィちゃんがこの世界に来た理由や経緯は分かった。それと、この世界に来た時の事を思い出したから言うぜ。ルーシィちゃん、君に呼ばれたからだよ。
「へぇー私に…え、私ィ!?」
「そ、それはどう言う事なんだゾ!?」
「風様…風殿が何故ルーシィに!?」
「風お兄様!詳しくお聞かせください!!」
『実に興味深いね。』
うぉい!?4人共、急に迫って来るな!ビビるだろうが!!ま、風様
「…まず俺は皆に言わなければならない。俺は
まずは、俺の事を話さないとルーシィちゃんに呼ばれた事への説明が出来ないからな。正直に洗いざらい話し、そこで拒否されたらこの世界を一人で旅をするか。
■□■□
「は?」
4人の中の誰が発したのかは分からなかったが、その場にいた全員が発するであろう言葉。『風が風ではない』一体どのような謎々、又はとんちの類か。
「か、風殿?何を言っておられるのですか?カグラにはさっぱり分かりません。」
「…事実を言ったまでだ。俺は
「な、何を言っているんだゾ!?エンジェルちゃん訳が分かんないんだゾ!!」
「…話を聞いてくれ。」
「わ、分かったんだゾ。」
カグラとソラノの言葉にそう返した彼は、驚くべき言葉を発した。
「…俺は死人。別の世界で一度死に、〝黒き風〟の体に入りこの世界に来た。」
『「「「は?」」」』
〝自分は既に死に、目の前の肉体に入り込んだ〟と言うのだ。
「…俺は此処とは別の世界で死んだ。そして、魂の存在になり漂っていた時、ルーシィとユキノが閉めた扉と同じ様な物を見つけた。」
「エクスプリスの扉が何んで!?」
ルーシィの疑問は最もだ。何故自分が通って来た扉が別の世界に出現したのか、全く想像できない。
「…俺はそこから、お前…ルーシィの声を聞き、その中へ入った。」
「わ、私の声!?」
「…ああ。『誰でも良いから、私達を助けてくれ』と。」
「あっ!!」
その言葉を聞きルーシィは思い出した。自分一人過去へ行っても何も変わらないかもしれない。もっと悪い状況を作り出してしまうかもしれない。そんな不安から扉へ飛び込んだ後、一気に不安が爆発し何度も叫んでいたのだ。
「ルーシィ様…」
「ルーシィ、もう大丈夫だ。お前の話で私はそっちの世界では別ギルドだったらしいが、こっちでは同じギルドの仲間。それに、私は小さい頃から
ユキノは名前だけを口にし、カグラはルーシィへそう話した。
「うぅ゛!!」
感極まって涙するルーシィ。
「じゃ、じゃあ、ルーシィが風を呼んだんだゾ!?」
「…そういう事になる。」
「ゴメンなんだゾ!ルーシィ!!」
そんな彼女を無視し話を進めたソラノだったが、ルーシィが風をこの世界に間接的だが呼んだ事を聞き、身をひるがえしルーシィへ駆け寄った。
「よく、よく頑張ったんだゾ!ルーシィ本当にありがとう何だぞ!!」
「えぇ!?」
「見事な掌返し。そこに憧れないし、痺れない。何やってんだデカチチ女。」
「ね、姉さん!?」
そんな彼女を見たカグラは冷え切った目で見ており、その傍でユキノは姉の変わりように困惑していた。
「…そして、その扉の中で正体不明のバケモノに襲われ、気付いたらこの世界の森の中で一人立っていた。…恐らくこの体の元の持ち主、『黒き風』がバケモノを倒した。そして、疲弊し彼はこの右手の〝魔銃〟に自身を移し、
『成程、少しソイルの色が違って見えたのはそう云う事だったんだね。』
「…雲。分かっているだろうが『大丈夫だよ。事情は分かった。気にしなくていいよ。』そうか。」
そして、彼は大きな爆弾を投下した。
「…俺は此処を去る。詫びになるかわ分からんが、お前達に嘘を付いていた。金輪際
その爆弾は落ちる前に彼女達に回収された。
『やっぱり、変な責任感やケジメなんて事を思ってたんだね。(小声)』
「何を言っておられるのですか風様!私は
「…だ、だが。」
「リサさん達に聞きましたよ!風お兄様、貴方は記憶を無くされていた時、
「…何故分かるんだ?(何でそんに鋭く分かっちゃうの!?)」
「ほら、やっぱり!!」
彼の意見に異議を立てるカグラとユキノ、
「私は知っているんだゾ!風の素がもっと親しみやすく優しいって!!初めて会った時、敵だった私にも気を使って、牢獄の中でも私の話を聞いてくれた!嘘なんて私の方が一杯、いっぱい風に言ったんだゾ!!」
「…それは、(それは、そうかもしれないけど)」
「アンタ、馬鹿!?私の声を聞いてこの世界に来て、私が望んだ事を軽くやっちゃたのに…たったそれだけの理由で此処から居なくなるって言うの!!決めた!アンタは何としてでも
「…何故。(何でルーシィちゃんまで!?結果的に嘘ついて騙していたんだぜ。)」
風と出会い
『黒き風…いや、名も知らぬ〝戦士〟よ。僕も彼女らと同意見だ。一度彼らのギルドへ行った方が良い。君を拒否する者はだれ一人居ないと僕は思うよ。』
「…雲。(白い雲。貴方もか。)」
白い雲も彼女らと同意見だ。
「…だ、だが。」
『(…相棒。お前は何を勘違いしてるんだ。此処にいる者達を救い、導いたのは
「…(…風。)」
最後に魔銃の中に居る黒き風にもそう言われた彼は、
「…分かった。さっきの話は無しだ!皆独りよがりの意見を押し付けて悪かった!!未来のルーシィちゃんが落ち着いたら皆で
変な責任を取る事を止めた。
「風さ、ま?」
「風お兄様が、記憶喪失時の口調に!?」
「こっちの風もカッコイイんだゾ!!」
「何か隊長って言いたくなったわ。」
『それが君の素かい?それもいいんじゃないかな。』
『(…相棒、ちょっとしたサービスだ。数秒だけならお前の口調で会話ができる様になったぞ。)』
口調が変わった彼に驚く彼女達。
「(それは、ありがてぇ!!)俺の名前は――――だ。皆、改めてよろしくな!!」