【ラブライブ μ's物語 Vol.4】オレとつばさと、ときどきμ's ~Winning wings 外伝~   作:スターダイヤモンド

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あとがき的なこと
あとがき的なこと①


 

 

 

 

【Winning Wings…について】

 

『Winning Wings(以下、旧作と表記します)』は、私が2010年頃に、某携帯ゲームの『日記』に書いていた作品で、友達登録をした方だけに読んで頂いておりました。

 

 

その当時「そういえば、女の子を主人公にしたサッカー漫画ってないよなぁ」と思ったのがキッカケで、最初に目指したところは『女子版キャプテン翼』でした。

…なので『夢野つばさ』『緑川沙紀(みさき)』の2人は完全に『それ』を意識したネーミングになっています。

 

その翌年に『なでしこジャパン』がワールドカップで初優勝して、日本中が熱狂するわけですが…以前から盛り上がるのは代表戦だけで、国内リーグは惨憺たる状況でしたから…おこがましくも自分なりに何かできないかな…と思ったのでしょうね。

もちろん、だからと言って、何もできませんでしたが。

 

 

(察しのいい方はお分かりかと思いますが)タイトルはサッカーゲームの『Winning Eleven』から、拝借しております。

 

 

内容は、概ね今作第一部の通りです。

 

『藤綾乃』が夢野つばさとなり、女子サッカーに挑戦してデビューするまでのサクセスストーリーです。

 

もう少し、バレーボールの描写が多かったでしょうか…。

綾乃の小学生時代のポジションは『ウイングスパイカー』でしたが、当然これもタイトルに引っ掻けて…です。

 

しかし、彼女は中学に入り、セッターへの転向を命ぜられます。

これは現実世界において、私が『世界最小にして世界最強』と詠われた『竹下佳江』選手の実力を認めつつも「今後、あと10cm、いや…あと20cm背の高いセッターが現れないと、日本は戦えないだろうなぁ」と思っていた為、その辺りのことが大きく影響しています。

 

余談ですが、昨年引退した『サオリン』こと『木村沙織』選手が、もしセッターに転向をしていたら…などと夢想することも多々ありました。

※ご存じの方も多いと思いますが、彼女はエースアタッカーでありながら、守備も上手く、トスアップの技術も非常に高い選手でした。

 

 

サッカー選手になった夢野つばさは…右のウイング(FW)…キャプテン翼でいうなら『ライン際の魔術師 滝くん』のポジション…という設定だったのですが、最近のシステムではすっかり使われなくなってしまい、どちらかというと死語になってしまったので、今作ではそこに拘らずトップ、トップ下、サイドハーフまでこなしてもらってます。

 

 

旧作の時には、どちらかというと学園生活がメインで…今作では割愛しましたが…(幼い時に父親を亡くした影響でファザコンの気がある)綾乃が、編集長の『永井』に想いを寄せてみたり…その永井が母親に好意があることに気付き、ショックを受けたり…ゲー校の同級生である『島崎涼子(通称:お圭)』に執拗に苛められたり…『浅倉さくら』や『田中萌絵(星野はるか)』『鈴木かのん(水野めぐみ)』と仲違いしたり…といったエピソードを盛り込こんでおりました。

 

そういえば、旧作でのさくらはもっと『仕事で見せる顔』と『学校での顔』との違いがハッキリしていて…『人気が出てきて調子に乗る同級生(男子生徒)』に対し、キレた彼女が『机を蹴り上げて怒(いか)る』という…割と気性の荒いキャラでした(ただし、性格が悪いというわけではありません)。

 

プロットの段階では『綾乃の父親を撥ねた犯人』が『(幼いころに離別した)さくらの父親』…という設定だったのですが、自分の中で消化できそうもなかった為、採用しませんでした。

 

ちなみに…さくらの苗字は当時から『浅倉』なのですが…これが後年、今作に繋がろうとは…夢にも思わなかったです。

 

 

前述の『人気が出てきて調子に乗る同級生(男子生徒)』は…実は『高野梨里』と『綾乃を巡る恋のライバル』になります。

しかし、在学中に不祥事を起こし退学してしまい、梨里とは直接対決することなく姿を消しました。

 

それこそ、キャプテン翼の『あねご(早苗ちゃん)』を巡る『翼くん』vs『神田くん』みたいなシーンを考えていたのですが、あまりにもベタ過ぎるのでやめたという感じです。

 

 

そのほか、今作では描かれなかった人物として…『関西弁で喋る落ち目の作曲家』…『たんく』というキャラがいました(モデルになっている人物が誰かは、皆さん容易に想像できると思いますが…)。

彼は…つばさ、はるか、めぐみのユニット『シルフィード』のプロデューサー…で、その卓越した企画力により、見事音楽業界のトップに返り咲きます。

ですが、今作のでは諸般の事情により、出演は見送りました。

 

 

 

 

 

【ラブライブ…について】

 

私がラブライブを知ったのが2016年…たまたま娘がEテレでの再放送を観ていたのがキッカケでした。

 

確か、第4話だったと思います。

 

ラブライブという言葉だけは知っていた私…。

最初は「あぁ、そういえば声優で組んだユニットが紅白に出たとか言ってたなぁ」くらいの認識しかなかったのですが…それを見て以降、すっかりハマってしまい…後追いでCDを買ったり、ライブ映像を見たり…と研究を重ね(?)いわば梨里同様『にわかラブライバー』になってしまいました。

 

ついでに言えば、スマホのゲーム(スクフェス)を始めたのも、ほんの1年ほど前のことだったりします…。

 

 

今作のテーマのひとつに『IFの世界』というのがあるのですが…「もし、あの時、あそこで娘が観ていなければ」…私はラブライブに出会うことは無かったかもしれません。

 

希の台詞を借りるなら

「これを運命と言わずしてなんという!」

という感じです。

 

 

そんな私が初めて書いたラブライブの長編小説が、前作『Can't stop lovi'n you ~花陽ちゃんへの愛が止まらない~(以下、前作と表記します)』で…かよちんファンの私としては「もっと彼女はクローズアップされるべきだ!」「彼女こそがμ'sの要(かなめ)だ!」…と思っていた為、そういう気持ちをぶつけてみました。

 

 

そして、その時から思っていたことが(作品の中で海未に言わせましたが)「『ユメノトビラ』かぁ…そう言えばオレ『夢野つばさ』を主人公に作品を書いたなぁ」ということです。

 

ただこの時は、次回作のことなど、まるで考えていませんでした。

 

 

 

 

 

【コラボについて】

 

過去の作品と、ラブライブのコラボを思い付いたのは、連載終了からしばらくしてからのことです。

 

 

『ユメノトビラ』と『夢野つばさ』については、上記の通りなのですが…ある時、ふと気が付きました。

 

旧作の主人公と、その彼氏の名前…そして絢瀬絵里…

 

…『綾乃』…『梨里』…

…『あやの』『絵里』…

…『あやせ』『絵里』…

 

「あれ?似てるかも」…などと思い…これを活かした物語が書けるんじゃないかな…と考えるようになったのです。

 

…と、いうことで…当初の構想だと、海未ではなくて絵里が主役でした。

 

 

しかし、すぐに「いやいや、やっぱり『夢野つばさ』に対するは『綺羅ツバサ』だよね。元々のタイトルは『Winning Wings』なんだし」と思い、彼女を主役に据えようとしたのですが…自分にはツバサというキャラを扱うのは難しいと判断して却下となりました。

 

 

次に浮かんだのが…『つばさ』→『羽』→『鳥』…ということで『ことり』です。

 

今作では、海未と梨里の出会いは交通事故によるものだったのですが…ことりの場合は『ストーカーに付きまとわれているところを、たまたま通りかかった梨里が救う』でした。

 

ベタですね…。

 

ただ、ことりだと…梨里があっという間に彼女に骨抜きにされてしまい、単なるNTRの物語で終わってしまいそうなイメージ…しか沸かなかった為、こちらも採用には至りませんでした。

 

作中ではところどころ、梨里がことりに靡(なび)きそうな描写がありますが、それはこの時のプロットの名残(なごり)です。

 

 

では、どうしようか…。

 

いろいろ考えた挙句、白羽の矢を立てたのが海未でした。

 

これもまったくの偶然なのですが…梨里の幼少期のあだ名が(『リサ』や)『リリー』であったことから『リリホワ』の3人に絞り込み…その中で…恋愛事に一番縁遠そう…という理由で彼女を選びました。

 

 

 

 

 

【前作からの続編という扱い…について】

 

さて…旧作とラブライブとのコラボ…ということは思い付いたものの、漠然としすぎていて具体案はありませんでした。

 

ただ、折角、前作で1年近く自分なりにμ'sのキャラを作ってきたのだから、単発で終わらすのは勿体無いなぁ…とも思っていました。

 

そんな気持ちに『続編作成』の後押しをしたのが、旧作に登場した、次の2人の存在です。

 

 

まずは『浅倉さくら』。

 

前作で『ことりの母親(理事長)』の旧姓を『浅倉』と勝手に設定していました。

 

これは声優さんが『タッチ』の『南ちゃん』だったことから『浅倉南』→『南○○』というだけの理由です。

 

しかし「そういえば…旧作の準主役は浅倉さくらだったよなぁ…」と思った瞬間「ハッ」としました。

 

 

そして、もう1人。

 

旧作では『大和シルフィード』をバックアップするスポンサーとして『IT企業の社長(当時は名無し)』が登場します。

 

彼は真剣に女子サッカーを盛り上げたいと考える一方、なかなかの野心家でもあり…『萌え要素たっぷり』の『プロサッカーチームを作ろう(サカつく)の女子版』…を開発・販売し、大ヒットを飛ばす…というアキバ文化に理解のあるキャラでした。

 

そして前作にも『水谷』という、ラブライブのアキバドーム開催に尽力したIT企業の社長が登場します。

 

今思うと…こちらは逆に、旧作のキャラ設定が潜在意識の奥に残っていた可能性があるのですが…連載当時はまったく気付いてませんでした。

 

 

『夢野つばさ』と『ユメノトビラ』…『あやせ』と『あやの』…『梨里』と『絵里』…『つばさ』『ツバサ』『ことり』…『リリー』と『リリホワ』…『(理事長の旧姓)浅倉』と『浅倉みなみ』…そして『IT企業の社長』…。

 

 

様々なキーワードが絡みあった結果、自分の中で…旧作と前作の…『約7年間の時空が繋がった』気がしました。

 

そして前作の設定をそのまま活かし『よし!続編にしよう』という結論に至ったのです。

 

 

 

 

 

~つづく~

 


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