とあるN女子大学軽音部のティータイム   作:多岐川ノリ

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新部長!

 こんにちわ、斉藤菫です。

 

 学園祭ライブも終わり先輩方は受験勉強のため軽音部を引退されました。

 そして新しい軽音部部長に私が選ばれたのです!

 「菫ちゃん、お茶まだー?」

 「あ、はい、ただいま!」

 ・・・でもやることは大して変わっていません・・・。

 

 どうして私が部長になったかというと・・・

 

 いつもの軽音部の部室。

 奥の窓際のテーブルには先輩方と、同じ一年生で同じクラスの奥田直ちゃん、顧問の山中先生がいつものように憂先輩のお菓子を食べながら私のお茶を飲んでお話をしていました。

 「そろそろ新しい部長を決めないとねー。」

 そう言い出したのは梓先輩でした。

 「そっかー私たち引退するから部員はスミーレちゃんと直ちゃんの2人だけになっちゃうんだ。」

 と憂先輩。あ、スミーレというのは私の事で、見た目が金髪、碧眼で外国人っぽいから憂先輩と純先輩にはそう呼ばれています。

 「じゃあ、どちらかが部長だね。」

 そうです。いままでは5人ですが、梓先輩、憂先輩、純先輩が引退するので、部員は私と直の2人だけになっちゃうんです。ということはどちらかが部長にならなければなりません。・・・一年生で部長というのはちょっと恥ずかしいですけどね。

 「はい!私はスミーレがいいと思います!」

 そう手を上げて発言したのは純先輩でした。

 「だって見た目が華やかだもん。やっぱり部長は部の顔だから華やかじゃないとね!」

 「えっ、私ってそんなに・・・。」

 「そうねぇ、菫ちゃんならライブでも絵になるんじゃないかしら?」

 や、山中先生まで!

 「じゃあ多数決とりまーす!」

 ああっ、純先輩が強引に話を進めている!

 「スミーレが新部長に賛成の人ー!」

 私以外の全員が手を上げました。

 「決まりだね!頑張ってね!菫新部長!」

 「は、はい!頑張ります!」

 ・・・でも直ちゃんが涙を流して泣いているのは何でなんだろう?

 

 こうして私は新部長となりました。

 よーし、がんばるぞー!

 

 「ところで梓先輩、一つ教えてほしいことがあるんですけど。」

 「何?何でも聞いて。」

 「山中先生の扱い方なんですが・・・。」

 「あーお菓子とお茶与えておけば大丈夫。」

 「ちょっと、私はペット扱い!?」と山中先生。

 「なるほど、納得です!」と直ちゃん。

 「そこ、納得しない!!」

 

 「よし、新部長が決まったら来年の新歓ライブに向けてがんばらなくちゃね!」

 そう言い出したのは梓先輩でした。

 そうなんです。来年は何としてでも新入部員を獲得しなければなりません。部員が4人いなければその部活は廃部となってしまうんです。

 「でも私一人で何をすればいいのでしょう?ドラム叩きながら歌うんですか?」

 私の担当パートはドラムです。梓先輩、憂先輩、純先輩がいなくなればギターもベースもいなくなるんです。

 「その前にスミーレ、歌は上手?」

 「そうですね、歌がうまくなければだめですよね。・・・あれ?梓先輩、どうしたんですか?」

 「い、いや、何でもない・・・。」

 「それじゃあ、何か歌ってみますね。」

 ということで、私は今年の学祭ライブで演奏した曲をアカペラで歌ってみました。

 

 ・・・しばらくの沈黙。

 

 「あ、あのやっぱり下手ですか?」

 「ううん、スミーレちゃん、全然上手だよ!」

 「むしろスミーレがボーカルやればよかったかも!」

 「どうせ私の歌なんて・・・。」

 「・・・あ、あの、梓先輩?」

 梓先輩がいじけてしまいました。

 「冗談冗談!梓のボーカルもよかったって!」

 「そうそう、特訓の成果が出てたよ!」

 

 「それじゃあ、楽器はどうしましょう?ドラムだけじゃあちょっと味気ないですよね。」

 「いざとなれば直ちゃんの打ち込み音源を流すこともできるけど・・・。ドラム叩きながら歌うのも絵になるわよね。」と山中先生。

 「それなんだけど、私のギター使ってみる?」

 そう言い出したのは憂先輩でした。

 「え?いいんですか?」

 「うん、私、これから受験勉強で忙しいし、使わないならスミーレちゃんに使ってもらった方がこの子も喜ぶかなって。それに優秀なギターの先生もいるしね。」

 「・・・わかりました。このギターで来年の新歓ライブ、がんばってみます!」

 「よーし、それじゃあビシバシいくよ!」

 あ、梓先輩が復活しました!

 「はい!よろしくお願いします!」

 

 こうして新生軽音部は始まったのでした。

 よーし、来年の新歓ライブに向けてがんばるぞ!

 

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