間違いの先に   作:さまそくん

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【#014】集いし道化師

「集まってくれて感謝する。道化師(ピエロ)一同」

 

 

 

 

 

 

「────俺は、虚無の翼だ。そして、俺達は道化師(ピエロ)

 

 

演説の様に、力を込めて、腹から声をだし、感情移入をして、訴える様に話す。

 

 

「あ、ごめんね。これからははちくんが王様」

 

 

ウタさんが付け加えるかのように軽めに言った。脱力しきったような声でそう言われていると、説得力がまるでない。が、道化師(ピエロ)はそれだけで、まるで敬意を表すかの様に跪いた。その様子に、ついつい苦笑いしてしまうが、このままでは話が進まないと思った為、顔を上げてもらった。

 

 

「さて、俺の目標を話させてもらうぞ。

 

 

 

 

 

 

────俺の目標は、喰種と人間の分かり合える世界を作る事だ」

 

 

俺が、机を粉砕しながらそう言うと、皆ざわめき出した。

 

 

「ハァ〜イ♡はちくん、そんな世界どうやって作るのかしらぁ?」

 

 

出たなオカマ。

 

 

「簡単だ。俺が頂点に立つ」

 

 

「で?」

 

 

「無理矢理にでも、話し合いという立場に立たせてやる。それでもまだ争うと言うのなら」

 

 

 

 

────俺が全員殺す。

 

 

冷たく言い放つと、ざわめきは一瞬で消え、静寂が訪れる。ボロボロになっている為、通気性の良い壁の側面からは冷たい風が吹き、更にその時間が冷酷に感じられる。その静寂を断ち切るかの様に、赫眼、赫子を展開する。

 

 

「隻眼の王。アオギリにいるであろう虚偽の王だ。だが、今ここにいるのは虚偽の存在か?」

 

 

俺は問う。その問いに答えはない。答えてはいけない。答えられない。答えがない。それをしっかりと噛み締め、俺は更に思考を回転させる。

 

 

「この赫子を見ろ。これは虚無の翼だ。そして、それを司る俺を見ろ。お前達を蔑む訳でもなく、何をしている?」

 

 

俺は更に問う。その問いにも、答えはない。

 

 

「────簡単だ。ハッキリ言ってやる。俺は、お前達を利用している(踊らせてやる)

 

 

観衆が、歓喜の声を上げる。まるで、江戸時代、不満を持った農民が一揆を立ちあげていた時かの様に。まるで、大正時代、北京の学生によるデモ運動の賛同の声が上がっていた時かの様に。

 

 

皆が騒ぎ、喜び、そして、利用されてやる、と叫んでいる。

 

 

「じゃあ、俺はお前達をどうするか?それも簡単だ。道化師(ピエロ)という一括りから、別の組織を作るんだ」

 

 

 

 

 

 

────異論が無い奴は立て。そしてそのマスクを外し、赫眼を見せろ。

 

 

 

 

 

 

△▼△▼△

 

 

 

 

 

 

道化師(ピエロ)。CCG、V、アオギリの樹に次ぐ第4の喰種組織。CCGの王は和修。Vの王も和修。アオギリの樹の王は隻眼の王。

 

 

では道化師(ピエロ)は?

 

 

 

 

 

 

────俺が王だ。

 

 

 

道化師(ピエロ)という一括りから別の組織を作ると言ったが、簡単だ。

 

第一に、【死霊(ネクロマンサー)】。これは俺が率いる集いだ。名前の由来としては、俺は死んでいるからだ。比企谷八幡は死んだ。俺は、虚無の翼だ。そして、俺の中には比企谷八幡がいる。死んだ筈の存在を操る者、ネクロマンサー。それに値するのが俺だと思い、名付けた。構成は、俺、ウタさん、これから助けに行くドナート。そして、俺の服従者達だ。

 

第二に、【(ホロウ)】。これは俺の為に命を燃やそう、と態度で示した奴を主とした構成になっている。ニコが中心となり、【死霊(ネクロマンサー)】に情報を伝える。ロマとイトリの二人の幹部が率いる部隊が情報を集め、【死霊(ネクロマンサー)】に情報を伝えるニコに情報を伝える。これにより、スパイの可能性が極限までに減少する。理由としては、まず、ニコは嘘をつかない男…女…いやオカマだ。そして、オカマに嘘は通用しない。嘘だと分かったのなら、その場でミンチにされるだろう。道化師(ピエロ)はそれを理解している筈だと見込み、ニコに全てを委ねた。

 

そして、王たる俺。小説家としての務めもある為、基本的に通信での情報通達となる。

 

その為には、まずはドナートが必要だ。そこで、近日コクリア破りを行う。

 

 

「さぁ、オープニング(マジックショー)の始まりだ」

 

月で顔を影が隠し、口元の笑だけが光る。そうやって不敵に笑う道化師(ピエロ)は、天使だった。




八幡が本格的に覚醒しました
ピエロです
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