この素晴らしき女神様に感謝と祈りを!   作:EternalSky

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 早くカズマさんが登場してほしかったから一気にそこまで。
 結構オリジナルな設定が増えてきてます。
 本来は職業のスキルだけなんですね・・・そこはポイントが非常に多いことと類似している職業のみと独自設定を設けます。
 カズマさんの無双ポイントが下がった!


第2話 ああ、素晴らしい生活のためにLVを・・・

 

 

 

 

「今日も生きていけることに感謝を。

 女神様には精一杯の祈りと感謝を捧げます・・」

 

 あれから数日が経ち、私は変わらぬ祈りを女神様に捧げていました。

 

 馬小屋生活は意外とすんなり慣れることができました。正直病気か寝たきりに逆戻りか不安でしたが、女神様のご加護で元気バリバリです。

 初日は臭くて狭くてごわごわしてて大変。でも、眠るのはそこまで大変ではありませんでした。

 だけど匂いが臭い。ただひたすらに臭いんです。鼻が曲がるような悪臭が凄く嫌。

 そして、一人でこんな小屋で寝るのが、怖い。こんな小屋に鍵なんてないし、隣の馬小屋には男の人がいる。これらだけは本当に慣れない。できるなら、すぐにでも宿で寝たく思います。

 まぁ、ここでの冒険者との交友で、

 初級水魔法【クリエイトウォーター】を覚えられたのがせめてもの幸いでした。

 

 なんと、手から水を生み出せるのです。

 まるで魔法使い! とは言っても、魔法職についているのですが。

 

 この魔法で水を魔力で作れます。すごく生活は便利になったし、何より汗を流すことができるのが良いです。

 けど寒い。温暖な気候だからまだ耐えられるけど、冬場になれば凍え死ぬかもしれません。

 

 濡れていると風邪を引くので、肌触りの良い向こうの世界の服をタオル代わりにして、少ないお金でこっちの服に着替えることにしました。

 

 それと同時に未練はできるだけ、消しておきたかったのもありますが・・・。だいちゃんとはもう会えないですから。

 

 そして昨日で手数料分の借金をウエイトレスのお仕事で返せたから、これからやっと始まり・・・スタートラインに立てた気分です。

 

 

 

 この間までに、元の世界からの人たちを何人か見かけました。『スメラギイツキ』さんという方がギルドを訪ねてきていました。

 どうやら簡単なスーツに身を包んだ眼鏡をかけた大人の方でした。

 見た目できる人な感じで、非常に強みがある眼光が印象的です。

 まじめに手数料について交渉していたので、見かねて手数料をお貸ししたのが始まりです。

 

 まあ、私も借金をしていたので、非常に受付の方には申し訳なかったですが・・・。

 これから徐々に交友を深めていくことになるし、今は良い関係を繋げていければいいと思う。

 

 

 

 手に入ったスキルはさっき使ったクリエイトウォーターと火の初級魔法【ティンダー】・・本来はウィザードのスキルだけど、シャーマンでも行使することが可能でした。

 それから祈りというスキルだ。

 クリエイトウォーターは、さっきも言ったが水を生み出す魔法だ。ティンダーは着火程度の火が出る魔法です。もうちょい火が大きければお湯にできるのに。

 祈り(プレア)はどうやらシャーマンのスキルみたいで、ウィザードさんやプリーストさんに聞いても一切分からなかった。

 

 祈りのスキルなのに、どんなに祈りをささげても何も起こらない。魔力も消耗した感じがしない。

 一体どんなスキルなのかわからないことだ。

 こういうのを死にスキルというらしい。

 当分はクリエイトウォーターとティンダーで戦うことになるのだが、

 どうやらこれも、ウィザード的には死にスキルらしく・・・・・・普通最初は中級魔法を覚えるのが普通だと教えてくれていた。

 

 話には聞いていたけど、戦闘に使えないだけで個人的には悪いスキルには思えなかった。

 というか井戸汲みして中々貴重な水は飲料に使うし、お風呂がないのに・・・水浴びもできない生活に耐えられなかったんです。後、ティンダーなかったら寒くてたまらなかったんです。

 

 

 

 なので、まずは必死にお金を集めて、装備を整えることにしました。

 

 なんでも、レベルというのがあるらしいので・・・だいちゃんが言ってたRPGに近い世界だと私は思っている。スキルポイントとかは、レベルが上がったら貰えるとか言ってたはずなので、モンスターを倒してレベルを上げるのがRPGの楽しみだとだいちゃんは言っていた。

 スメラギさんもRPGというゲームをやったことがあるらしく、スキルポイントはこういった形で利用できる職人スキルには必要なものが多いものらしいです。

 

 現に、いろんなスキルが習得可能にはなっている。

 こういうのはステータスだとかに依存してることが多いらしい。

 結局レベルを上げていった方が生活的に楽ができるということ・・・・・・戦うしかなさそうです。

 

 

 なので私は装備を整えたのだ。

 簡素な杖だが、魔法の発動を助けるもので・・・杖や一部の剣しかその力は基本的には宿っていないそうだ。

 補助武器としてダガーというナイフと剣の中間程度の刃渡りの刃物を背中に隠した。

 でも、スキルに短剣がないので・・・どうしても扱いにくい。

 

 だけど仕方ない。

 くっつかれた私には攻撃手段がない。素手で戦うわけにもいかないし、杖で叩くなんてことはできないです。

 だから・・・仕方がないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

第二話

 

 

 

 

 

 

 

 

 ギルドにたどり着いた私は、依頼をとるためにクエストボードを見入ることになる。

 実際、私は何度かパーティ募集板というのを頼って、仲間に入ろうとしたことが何度かある。

 

 スメラギさんとかにお願いすることも考えたけど、それは貸し借りの関係の様で嫌でした。

 

 ウエイトレスは苦痛ではなかったけど、返し切るのに結構な日にちが掛かってしまう。怖いけど、魔物を倒すしか、道はなさそうだった。

 だから、毎日ウエイトレスをする傍ら、パーティを誘ってくれる人を待っていたのだが・・・・・・。

 ギルドがやっているウエイトレスなので、パーティとか依頼には寛容で途中抜けしても大丈夫でしたが・・・私に一切パーティ募集は来なかった。さらには、私から言いに言ったときも・・・初級魔法を二つ抱えた魔法職である私を仲間に入れてくれる方は一人もいなかった。

 足手まといは抱えられないとはっきり言われたこともある。

 

 

 

 仕方がないからソロか何かの安全な依頼でもと、クエストボードを見ていたわけなのだが、その依頼には・・・簡単そうな納品依頼も魔物討伐の依頼はない。

 あるのは初心者キラーが現れる確率のあるゴブリンとジャイアントトードと言われる・・・正直私では倒すことができない魔物。他にも一撃熊だとか、デッドリースコーピオンだとか・・・非常に強そうな名前が並んでいた。

 

 

 さもありなん。

 

 

 

 どうしようもないし、依頼の報酬を全部渡してもいいから、かわりに誰か一緒に戦ってくれる方はいないかな・・・。

 魔物を倒してスキルポイントを得ないと何もできない。ウエイトレスで収入はあるけど、悲しいけど日々の食事とかの必要最低限に出費は抑えないといけない。そのままだと長い時間をかける必要が出てくる・・・。

 宿には当分泊まれそうにない。

 

 

 

「なあ、杖持ってるってことは・・・魔法職だよな?」

「え?」

 

 

 

 クエストボードの張り紙を一枚とった金髪の男が私に声をかけてきた。

 慌ててみたが、彼の姿には心あたりがある。

 

「俺、ダストってんだ。

 困ってんだろ? 魔法職なら問題ないから、ゴブリン退治一緒に行くか?

 報酬はパーティ全体で山分けでどうだ?」

 

 

 

 念願の依頼を受けることになった。

 たとえ、チンピラのダストと呼ばれたアクセルの町に名が轟いている人物でも、

 根はやさしいひとなんだろう。だいちゃんも人は見かけによらないから先入観はだめだって言ってたし。

 

「は、はい! 頑張ります!」

 

 

 

 この人・・・ダストさんのパーティは四人パーティだった。

 他三人は男性二人に女性一人だ。

 クルセイダーであるテイラーさん。

 ウィザードであるリーンさん。

 アーチャーであるキースさん。

 そして、戦士であるダストさんだ。

 

 特に、女性であるリーンさんは私がウィザードとして話を聞いた人で・・・結構いろんな話をして盛り上がることができた。すごく気の良い人だった。

 

 

「結局、祈りのスキルってなんなのかわからなかったの?」

「はい・・・ティンダーとクリエイトウォーター。そしてこのダガーで倒す予定です」

「そっか・・・がんばってね」

 

 むんっと力を入れていると苦笑しながらも、がんばってと言ってくれたリーンさんには頭の下がる思いです。

 

 

 

 

 

 

「ぎゃぎゃぎゃ?」

「ぐげげげげ!」

 

 姿としては子供くらいの身長の小鬼です。

 その身の丈ほどの大きい錆びた刃物を持っていたり、弓矢を持っていたりとどうやら意思疎通ができるほどには知識があるようだ。

 今回はゴブリンの5体討伐という依頼なのですが、10体規模でまとまって行動しております。

 

「一匹ずつ釣り出すのが妥当だな」

「じゃあ外れている奴を狙う。

 【狙撃】!」

 キースさんの放った矢がゴブリンの眉間を貫く。

 貫いた矢でコチラに気づき、走りこんでくる。

 

「【ファイアボール】!」

「【狙撃】!」 

 キースさんとリーンさんが確実にダメージを与えていく。一番最初にコチラにきたゴブリンはテイラーさんが抑えて、後ろからザクリとゴブリンを刺殺していた。

 血が流れている戦場で、私は自分のできることを探すことにした。

 

 ティンダーは接近しないと使うことはできないし、クリエイトウォーターで戦うのが一番かな?

 

「【クリエイトウォーター】」

 水を生み出す魔法。

 後続からくるゴブリンに水をぶつけるが、突然の水にひるんだところをダガーで斬りつける。

 力が不十分だったのか、傷を与える程度に薄く切り傷ができた程度で倒せない。

 

「【ティンダー】!」

 切り傷に火をつけて火傷を負わせようとしたが、ほぼほぼ気にすることすらなく、逆にゴブリンが剣を振り上げてくる。

「こっちだ【デコイ】!」

 テイラーさんの言葉と共に、ゴブリンが一気にテイラーさんに殺到していく。

 

 囮になるスキルを受けたのだろう。そこを一気に足を切り捨てて上段から一気に斬りつけることで動かなくなるゴブリン。ダストさんが止めを刺したらしい。

 

「後衛が前衛に出るな」

 一言がやけに重く感じた。

 

 

 

 

 結果として、なんなくゴブリンの5体討伐の依頼はすぐ終えることができました。

 でも、私には悲しい事実でもありました。

 私ではゴブリンですら殺すことができないほど非力だったという事です。

 

 

 

 それから私は報酬は全部連れて行ってくれた4人に渡して、馬小屋で落ち込みました。

 

「ああ、無情」

 

 一言だけ漏れた言葉でした。

 非力な私ではダガーでは倒すことはできないし、魔法でも全然意味がなかったのです。

 さらにレベルは上がってない。つまりは数を倒してレベルを上げないといけないみたい。

 正直、冒険者なんて無理だと思い始めていました。

 

 危ないし、正直ウエイトレスやってたほうが良さそうです・・・。

 

 でも、レベルをあげないと外を散歩することもできないし、本当の意味で自由はありません。

 どうにかしないといけない・・・。

 

 次の日私は筋肉痛で動くのが非常につらかった。

 ウエイトレスの仕事できるだろうか・・・・・・。

 

 

 ううう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●●●●●●●

 

 

 

 

 苦汁をなめた数か月経ちました。

 正直、あの時の挫折は大事だったと毎日思うようになりました。

 走り回っても最近筋肉痛にはならなくなりましたし、最近やっと筋力の数字が7になりました。

 ラッキーセブン! これは素晴らしいことですね。

 

「今日も生きていけることに感謝を!

 女神様にお祈りを!!」

 

 

 朝が始まって最初にこの世界に送ってくれた女神様に祈りと感謝をささげます。こっちの世界のお祈りはわからないので、手を組んで精一杯祈ります。

 それからクリエイトウォーターでタライに水を張り、ティンダーを小さく放り込んでお湯に変えてタオル代わりの布で顔を拭いていきます。そこから、何か月かで新しく手に入れたスキルを使って食事の準備を始めていきます。

 なんというか、食事つきだと非常に宿が高いので非常に役立っています。

 料理スキル本当便利です。

 

 

 大分使った杖とダガーを確認して、最低限の食料と水をもって宿を出ます。

 結構外での依頼になると、食料と水は大事なのが分かりました。

 

 何度も思うけど女神様には感謝が絶えません。毎日外にでて、仕事して・・・魔物とか討伐することができるようになったし、体力も健康的になってきたためかかなり伸びてきました。

 もう骨みたいとは言われないはずです。

 

「ああ、女神様にはホント感謝です。

 女神様に祈りを!」

 

 ルンルン気分で町を出歩いて、お店をひやかしまわります。

 

 

 武器屋。

 冒険者御用達のモノがあります。このダガーもこのお店で購入したものです。

 

 それにしても・・・・・・いいなーマナタイトの杖かー。

 この世界でのマナタイトとは魔力を秘めた鉱石の事だ。つまりは魔力を補助してくれる魔法職の憧れの装備です。マナタイトは魔力を肩代わりして魔法を使用できるので、魔力伝達率が高い鉱石です。

 

 武器を取り扱うお店に、掘り出し物を探す。とは言っても、当面はこの武器で困ることはない。

 魔法での攻撃手段はありません。ダガーは最近新調した鋼鉄製のダガー(アイアンダガー)で今のところダメージを与えることができるようになっています。

 それに散財すれば馬小屋に逆戻り、だから財布の紐は固く・・・固くしめておきます。

 

 

 

 

 ・・・そう思ってたけど、拠点の家がほしくてついつい頭金だけ払って確保してあるのが現状です。

 なんというか、今年まで待ってくれるらしいから、慌てず確実に払い終えて、馬小屋に続いて・・・宿生活を脱出しないとね。

 

 

「女神様・・・・・・私をお見守りください」

 

 

 さぁ散歩を終えたし、ギルドへと向かうことにする。

 最初は圧倒された扉も今は気にならない。

 

 

「いらっしゃいませー」

「お、ユリュじゃん。今日は俺らとパーティ組まね?」

「嬢ちゃんおはよう。ようこそ地獄の入り口へ」

「我らが天使ユリュ・・・我らと共に依頼をこなそうではないか!」

 

 

 色々スキルに慣れてきたお陰か、大分みんなに認められ始めました。

 とは言ったものの、基本は生産の納品ばかりしていて、パーティに慣れてきたとは言えないものですが・・・。

 

 本って偉大ですね。こっちにも色んな本があって調べているとスキルが色々習得可能になりました。

 しかし、この世界には女神様が二人いらっしゃることが一番驚きました。アクア様にエリス様は先輩後輩の間がらだそうですし、あの女神様もそんな感じだったのでしょうか?

 名前を忘れてしまった事が悔やまれます。

 どっちが私の女神様でしょうか?

 

 でもあの世界の女神様だし、こっちの世界では知られてないのかもしれませんね。

 女神様に感謝を! 女神様にお祈りを!

 

 

 

 

 

 

「あーすみません、今日は外に出る予定ないんです。

 魔法具の納品期限がもう少しなので、怪我してる人がいないか見に来ただけなんですよ」

「ははは、ふられたな」

「うっせえ!」

「わかりました! 我らが天使ユリュ!!」

 

 みんな優しくて、良い人たちばかりです。

 いつか借りは返さないといけないけど、今は甘えておきましょう。

 こうして魔法具の作成ができるほどのスキルポイントを稼ぐことができたのも、みんなのおかげですから・・・。

 

 

 

 この魔法具の作成は私のお小遣い稼ぎ、いや主な収入源となっています。

 レベルが上がったポイントを使って手に入れた魔法具生成スキルは、大活躍だったのである。

 今の装備もすべて魔法具を売って買ったものだ。

 魔力が高い方だとは聞いていたのだが、上級職の魔法職には負けるがなかなかの道具は作れるものだ。

 スクロールという魔力を秘めたアイテムも作れるし、それを応用したアイテムを売るのが私流です。

 

 

「今回のクエストはー・・・」

 一応クエストは確認します。

 正直癖になっているのです・・・。

 

 怪我してる人が助けを求めてることもあるし、だいちゃんや女神様なら見捨てたりしないはず。

 一日一回はギルドに顔を出すことにしています。

 

 

 冬牛夏草・・・。家畜についたってことらしいけど、すぐは無理だよね・・。

 ジャイアントトード・・・。正直、ジャイアントトードはソロは無理。

 

 一撃熊・・・・・・。

 

 デッドリースコーピオン・・・。

 

 

 ・・。

 

 

 

 うん! 今日はおとなしくお昼食べてから魔法具作成かなー。

 祈りスキルを込めた使い捨ての石も作っておこうかな。

 

 

 カエルのお肉だってことで、最初は嫌悪があったけど・・・普通においしいから揚げだよね。

 ちょっとところどころ硬いけど、カリッとした触感となぜか醤油ベースで作られたこの味はホントおいしい。

 お値段も結構手頃だし、無理に悪いところをあげるなら、すごくお米たべたくなるのが弱点かな?

 

「は? 登録手数料?

 ・・・・・・おいアクア、金って持ってる?」

 

 

 受付のほうから声が聞こえた。

 今でも、結構居るみたいで・・・手数料を知らずに冒険者になろうとする人が・・・。

 しかも、手数料がないからと強引にルナさん(受付の名前)に詰め寄って迷惑をかけたり・・・。

 俺はオリーブなんだーって叫びまわって迷惑をかけるやつとかいるんだよね。ホント嫌になる。

 そういう人たちがなまじ強い力を持っていたりするので、スメラギさんがまとめ役になって面倒を見ているみたいです。本当にスメラギさんは凄いと思う。

 転生の特典というのを今も聞けずじまいですし・・・今は聞けないよね・・・。

 

 

 まあ、良い人たちばかりじゃなくて、モブとか呼んで傲慢に振る舞う人もいます。

 そういう人たちは、遠距離から最近覚えた呪術(カーズ)というスキルでいやがらせするんだけど、

 この人たちは冷静そうだし、いやがらせはいらなさそうだ。

 男の人は困ってるし、女の人のほうはあっけらかんとしている。

 今日はスメラギさんはいないので、悪い人でないなら助けてあげようかな・・・。

 私の時は手数料を後払いにしてくれたけど、なかなかそういう訳にもいかないらしいから、受付さんもこの手合いは困るのだそうだ。

 

 さてっと、とりあえず・・・話かけに行きますか。

 だいちゃんが言うには、困ったときはお互い様・・・邪魔な奴には容赦なし! ってね。

 

 

「・・・ルナさんはい、この二人の分の手数料」

「いいのですか、ユリュさん?」

「ええ・・・困ってるみたいですし、構いませんよ」

 

 どっちが困ってる? お互いでしょう。

 すっとカウンターの上に2000エリス程置いて、残りのご飯を食べるために席に戻っていく。

 

「あ、ありがとうございます!」

「いいえ、困ったときはお互い様ですから」

 

 

 微笑むようににこりと笑って、二人を見入る。

 ふむ・・・どうやら同じ日本人みたいだね。緑が基本色のジャージ姿だし・・・間違いなく日本人だろう。

 女性は・・・あれ? 女神様にすごく似てる気がする。あの美しい髪に酷似してる・・・。

 はっ!? それは女神様に失礼だよね。女神様程の容姿の人間がいるわけないもの。

 でも、もしかして女神様の容姿を特典で?

 

 容姿が女神様でも、中身は違うなら興味なし。

 女神様が良いなら私が口だすのもおかしな話だし、もしかしたら女神様かもしれないしね。

 

 さって、今日はカエルのから揚げでも食べようかなー。

「すみません、シュワシュワとカエルのから揚げをお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから間もなく、ひと騒動が起きた。

 男性の方は普通のステータスだったらしいが、女性のほうがかなりやばかったらしいのだ。

 あまりに高いステータスに騒動が起き、施設内が大騒動だった。

 

 容姿を特典に選んだわけではない?

 高ステータスとか?

 まあ、人の事探索するのは悪いことだよね・・・やめておきましょう。

 

 食事をのんびり取って私は落ち着いた場所・・宿に行きたいなー。

 けど、だからと言ってすぐに食べられるものではないし、ゆっくり食事をとっていると件の二人がコチラに向かってきていたのだ。

 

 えーめんど・・・。

 

「ここ、いいかしら?」

「? ええ、どうぞ・・・」

 

 にこやかな笑みを浮かべた女性と少し申し訳なさそうな男が、私の向かいの席に並んで座った。

 女神様! ヘルプ! どうにかなりませんでしょうか!?

 

「あのー、助かった。ありがとう。

 俺、佐藤和真よろしくな」

 

「いえいえ、お気になさらず・・・」

「このお肉おいしいわね!」

「ちょ! アクアお前なにしてんの!?」

 

「・・・いえいえ構いませんよ。元々小食で・・・いつも包んで持って帰ってるので・・・。

 お二人ともよろしければお食べになってください」

 

 ああ、私の夕食に持って帰って夕御飯の予定だったのに・・・。

 まあ、いいかな・・・持てる量にも限りはあるし、昼夜と一緒じゃないご飯のほうがいいかな?

 帰りに食材買ってこよっと。

 

「ありがとうな・・・手数料もらっといてご飯までコレが本物の女神・・・えっと名前はなんていうんだ?」

「おー、ごめんなさい。

 挨拶が遅れました私はユリュです・・・よろしくお願いしますねサ、サトウカズマさん」

 

 

 

「長かったらカズマでいいよ。

 よろしくなユリュ」

 

 笑みを浮かべてこっちに手を伸ばすカズマさん。

 いきなりフレンドリーなその手に戸惑いがあるが、すぐ笑顔を浮かべて彼の手を握り返す。

 印象は大事。

 

 間違いなく日本人みたいだし、交友は持っておくに限る。というか日本人なのに名前呼びですか・・そうですか。スメラギさんもイツキさんとは読んでないけど・・・。まあいいか。

 

「はい、カズマさん」

 

 

 

 

 

 

 でもその間に、まだ何個もあったカエルのから揚げが女性に全部食べられていた。カズマさん食べてなかったと思うんだけど・・・。

 

「おおおおおいいいいいい。

 少しは遠慮しろよお前!!」

 

「ほんらこほいっらっへ、遅いのが悪いのよ」

「あはは・・・・・・すみませーん、追加でカエルのから揚げお願いします~」

 

 そこまでする必要ないんだろうけど、なんだろうつい奢ってしまった。

 そんなことする必要はないんだけどね。

 なんでなんだろう。

 

 わかんないや。

 お金にまだ余裕はあるし、しっかり魔法具作ろっと。

 

 

 

 

 

 カエルのから揚げの追加が来たことだし・・・女性の方が狙ってるな。

 しょうがない。これはカズマさんの分で頼んだ分だし、仕方ないか。

 

「そちらの方のお名前は?」

「私? 私はアクア。

 そう、アクシズ教団の崇める御神体、女神アクアよ!」

 

「は? ・・・・・・ああ、そうですかアクアさん」

 

 アクシズ教団・・・あの頭がおかしい教団の人かー・・・。

 さすがに、これはないわ。

 同じ名前だし、一瞬あの女神様だって間違うくらいだから・・・名乗りたいのかもしれないけど。

 さすがに女神様の名前を語るのはやりすぎでしょ・・・。

 それともアクシズ教団の方なのかな?

 

 

「ふふん、そうよ私を崇めなさい!」

「いえ~私にはすでに崇める神様がいらっしゃいますので~」

「なによー貴女もエリス教徒なのー?

 あのねぇ? 知ってるエリスの・・・」

 

 

 私にはあの女神様は助けてくださった恩人ですし崇めますが・・・。

 この女神(偽)を崇める気はありません。

 性格違いすぎでしょう?

 

「はあ、絡むのはやめとけよアクア・・・。

 そもそも奢ってもらってるのはこっちなんだ。常識を考えろよ・・・」

 

 溜息をつきながら、カエルのから揚げを食べていた手を止めました。

 

 いやいやカズマさんほとんど食べてないじゃないですか・・・。こんなのほっといてしっかり食べときなさいって今のうちに食べておかないと持たないよ。

 結局アクアさんが残りを食べちゃったよ・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カズマさんとアクアさんを見送ってから、私は食材を買ってから宿に戻って魔法具作成に入る。

 拳大程度の大きさの石に、祈りのスキルを練りこんでいく。

 魔力を込めながら、石が光を帯びていく・・・・・・あの女神様のことを思いながら祈りをささげていく。

 石が青く輝いていき、光が収束していき青い石がコロリとテーブルに転がった。

 

 やっぱり頭痛い。まだ魔力の扱いに慣れてないのかな・・・。

 ズキズキとした痛みと、胸の奥が熱くなっていく。少々の傷と毒などを解毒してくれる石の完成である。

 祈りのスキルは、私以外の傷と毒を消し去ってくれるスキルでした。自分に使えないのがネックだったけど、石やスクロールに移せば自分にも使えるから便利。

 他にも、覚えた呪術(カーズ)は相手の身体能力を低下させたり、動きを阻害するため地面に縛り付けたり、毒を与えることができます。

 ただ、弱点はこの毒で相手を倒してもLVは上がらないという問題点があります。

 

 この世界では、食事を取ったり、止めを差した人間に経験値というのが入ります。それが一定値を越えるとレベルアップとなるらしい。

 

 

 

 どうしても、今の攻撃手段は

 現状だとダガーや杖で叩く・・・

 初級の二つの魔法で攻撃・・・

 呪術で毒・・・

 経験値を稼ぐのは、実質二つしかなく・・・・・・他のみんなが好意で残してくれた瀕死の魔物に止めといった形。ほんとみんなの優しさが嬉しくて涙が出そうだった。

 

 

 ああ、女神様に祈りを!

 皆様に感謝を!

 

 

 

 

 




 さらっと出てくるオリジナルキャラクター。
 皇 一樹 (すめらぎ いつき)さん。
 そして、描写がないオリジナルキャラクター・・・。

 さあ、原作キャラクターが出せるから頑張らないと・・・。
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