この素晴らしき女神様に感謝と祈りを!   作:EternalSky

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 伏線の張り方が難しい・・。
 とりあえず、予期していない部分で躓くという・・・。


第4話 ああ、火力ほしい・・・

 

 

 

 

 

 ああ、女神様! なんで、私にこのような試練を!

 ・・・いえ、冒険者として私が選んだ道ですね。

 私たち全員が生きていることとこの杖が無事なことに感謝を!

 女神様に祈りを!

 

 

 

「・・・・・・ホントごめんなユリュ。あ、これユリュのだろ?」

「あ、ありがとうございます。

 でも、あんまり煽らないであげてくださいね?

 物理無効であるジャイアントトードにプリーストが拳や杖で挑むなんて、自殺行為でしかないです。

 プリーストには、アンテッドを浄化したり、補助魔法をかけたり、全体を見たりしてすぐ救援したり、

 結構大変な役割なんですよ?」

「ああ、でもさすがにあの状況だったからな・・・次からは気を付けるよ」

 

 

 律儀にもカズマさんは、さっきのカエルに刺さってたダガーを持ってきてくれたみたいだ。

 一応、プリーストについて釘を刺しておくけど、正直そういったことをしているとは思えなかった。

 丘の上でしっかり状況を見ていたわけだし、補助魔法は言葉が違ったけど使ってたよね。

 駆け出しなのに覚えてるんだし、能力的には超優秀。

能力的には・・・。ってことは?

 転生者ではない?

 女神様は、なにか一つだけあげると言っていた。

 例えば、高ステータスとか? 容姿がステータスの中に入っている可能性?

 でも、容姿があまりにも女神様に似すぎている・・。他人の空似なのだろうか?

 

 それにアクアの魔法。

 プリーストの魔法は、信仰する神への宗派で決まり、効果は一緒でも、名称が違ったりするものだ。

 確か知り合いのエリス教のプリーストの魔法とは違った・・・。つまりは宗派が違うって事。

 

 

 ・・・まぁ、考えるのは後でいいよね。

 単純に祈る神様が違えばそんなものなのでしょう。

 

 

 

 戦闘が終わったわけだし、装備を確認する。

 クリエイトウォーターでダガーの刀身を洗ってから鞘に納める。

 こうしておかないと、血でさびちゃうし、魔法で作ったクリエイトウォーターならあとで布でしっかりふき取れば問題はないはず。

 杖は・・・すごく違和感を感じる。重さが違う?

 こころなしか、杖先の魔石が少し青くなっているような?

 気のせいかな?

 

 

 

 

 それにしても、カズマさんも大変だ。

 アクアもこれで少しは懲りてほしいけど、助けられてからカズマさんに突っかかっていってたし・・・。

 まあ、お二人とも無事でよかったとは思います。

 

 

 今回のクエストで私にも課題ができました。どうしても、今までは誰かが弱っていた魔物をくれていた現状だったし、みんなは強いから大丈夫な状況だった。

 私は筋力もなく、攻撃魔法がまともなのがないから、火力不足で・・・パーティでは火力役の支援や動きの阻害をメインに組んでいた。

 認識不足でした。

 やろうと思えば呪術を使って動きを封じればやれると勝手に思ってた・・・実際は傷つけることすらできない貧弱さで捕獲はできても、倒すには傷口から抉るようにするしかなかった・・・それを深く思い知らされました。

 

 ソロは無理。パーティでは基本おこぼれのみ。惨めだなぁ・・・。

 

 今回はそれが顕著に出た形でした。

 動きを封じれば、レベル1の冒険者であるカズマさんにすら倒せるカエルが、私には倒せなかった。

 筋力の成長は非常に遅いし、ダガーで傷つけることが精いっぱいだし・・・・・・魔力が高いんだから。

 中級魔法を早く覚えないといけない。

 レベル上げ、どうしようかなー。

 

 あっ、そうか。カエルをどうしようかな?

 

 

 

 

 

 カエルの死骸をどうしようかと思ったけど、アクアが2匹もカエルを引きずりながら持って行っています。

 ステータスがおかしいって騒ぎがあったくらいだものね。

 残りのカエルの死骸はなんとか私とカズマさんが・・・・・・持っていけるわけないじゃない!

 

 引きずろうとしてもピクリともしないよ!

 さすがはステータスで騒がれて、最初から上級職であるアークプリーストにつけるだけあるよね。

 ちなみに、私は筋力値は当然として・・・様々な部分でアークプリーストになるには劣ってたんですよね。

 それを考えると、アクアにこのダガーを貸したほうが早かった?

 でも、プリーストに刃物ってどうなんだろう?

 こっちの宗教ってそれオッケーなのかな?

 

 うーん。

 

 

 結局、ギルドの人に頼んでカエルを引き取ってもらうことに。ちょっと運送料とか取られましたが、まあしかたありません。それでも十分にお金が入るわけですし。

 清算はカズマさんに任せて、アクアは大衆浴場でクリエイトウォーターで落としきることができなかったねちょねちょの汚れを落としに行き、

 その後持って帰ったカエルと、運送料を引いた分ですが・・・カエルを納品したお金とクエストのお金をどうするかとなったわけです・・・。

 

 

 元々、なりたての冒険者二人組が無茶をしそうだったから、善意でついていっただけなので・・・クエストのお金を貰う気にはならないし、カエルのお金を少し貰うだけでいい。というか、一匹も倒せていない私がクエストのお金を貰うわけにはいかないです。

 

「・・・・・・というわけなので、今回はクエストのお金は受け取れません。

 それでしっかり装備を整えるなり、食料を買うなり好きにしてください。

 可能であるなら、アクアさんの杖ぐらいは買って、防具をしっかり整えてください」

「うーーん。こっちはありがたいんだけど、さすがにそれは・・・・・・。

 装備は間違いなく整えるべきだとは思うけど・・・。

 それじゃあユリュがタダ働きに・・・」

「気になるのでしたら、カエルのお金を少し貰うだけで十分ですよ。

 次に手伝うときはしっかり貰いますが、今回はお手伝いでしたし、装備とか大事なのは分かったでしょう?

 今度はしっかり装備を整えてからまた一緒に冒険しましょうね。

 上級職と言っても、危なくなったらすぐ死ぬかもしれない世界なんですから」

 

「・・・ああ、確かにそうだな・・」

 

 

 

 なんだろう、すごくショックそうな顔でカズマさんが見てるんだけど・・・・・・。

 私、今回手伝ったと言っても実際全部カズマさんが倒している。私ではカエル一人倒せないのだから、残念そうにしてる意味が分からない。

 ホント、今までパーティ組んでくれた人に感謝しないと。

 こんな足手まといをよく誘ってくれてるものだよ。

 

 

 

 

 アクアと合流して、お金の問題はアクアはひゃっほいと言わんばかりに同意して・・・早速とばかりにシュワシュワというクリムゾンビア・・・ビールだよねコレ・・・を頼んでいた。

 

「今回はなんとかいったけど・・・あれね。

 三人じゃ無理だわ。仲間を募集しましょう」

 

 仲間・・・うん、確かにそれもいい手だと思う。

 けど、私・・・一時的なパーティメンバーなんですが。

 

「えっと、三人じゃなくて二人ですね。

 私はお手伝いで来ただけで、固定で組むつもりはありませんよ?」

 

 ちょっと固定で組むのは無理そうです。

 火力が全部カズマさんが担当になっちゃうから過労死しちゃいそうで・・・・・・。

 臨時で入るのが気楽だし、でも臨時でも装備ぐらいは整えてから呼んでくれないと、

 足止めで使う呪術で私の魔力がなくなっちゃいそう。実際今ギリギリな状態ですし。

 魔力の枯渇が近いからか、少し気持ち悪いもの。

 

 

 というか、さっきもいったよねカズマさん? 

 なんで二人ともショックそうな顔してるんですか。一番最初にお手伝いだって言ったはずだよ。

 

 

「しかしなあ・・・仲間といっても、駆け出しで装備もロクにない俺たちと

 好んでパーティを組んでくれるような親切な人はそうそういると思うか?」

 

 原因わかってるなら、改善しましょうよカズマさん。

 この稼ぎもありますし、多分もう少し土木工事を頑張れば防具一式二人分+杖ぐらい買えるよ。

 今回の私の取り分はほとんどない状態にしたんだから、もうちょいで買えるって。

 

「ふぉのわたひがいるんだはら、なかああんて「おい飲み込め、飲み込んでから喋れ」」

「そうですよアクアさん、行儀が悪いですよ」

 

 さすがにドン引きである。この人これで同じ名前だからって女神アクア様と自称してるんだから始末が悪い。

 女神アクア様を信仰してるアクシズ教団にばれたら八つ裂きにされるんじゃないだろうか・・・。

 それともこのフリーダム具合は、話に聞いたアクシズ教の人?

 いや、ないよね?

 転生者かなーって思ったけど、多分転生者なのはカズマさんで、アクアはこっちの人だよね? 今思えば、結構こっちのこと詳しいから、カズマさんに教えてるし。

 

 カズマさんは危なくなっても、スメラギさんみたいに特別そうな力は使いませんでしたし・・・。

 もしかして、私と同じく女神様に正常な状態に戻してもらった?

 戦闘用の能力じゃない?

 一番可能性があるのは、戦闘用じゃないことかな? 体が不自由だったようには思えないし。

 

 

 

 

 

 

 

 考えていても仕方ありませんし、口の中の物と飲み込み、喉をシュワシュワで潤しましょう。

 

「ぷはぁ! この私がいるんだから、仲間なんて募集かければすぐよ。

 なんせ、私はアークプリーストなのよ? ありとあらゆる回復魔法が使えるし、補助魔法に状態異常治療魔法、蘇生魔法だってお手の物。

 どこのパーティだって喉から手が出るほど欲しいはず。カズマのせいで地上に堕とされたから本来の力からは程遠い状態とはいえ、仮にも女神であるこの私よ?

 ちょろっと募集かければ・・・お願いですから連れてってくださいって輩がわんさかいるわ!

 わかったら、カエルのから揚げもう一つよこしなさいよ!」

 

 

 

 長いご高説を賜り光栄でございます。

 それにしても、私とアクアは被るねえ・・・・・・。呪術は補助魔法の類だし、祈りは回復魔法であり状態異常治療魔法だからね。プリーストが慢性的に不足ですし、実際事実ですし。

 蘇生魔法は私は持ってないから・・・・・・ますます、必要なさそうだねー。

 っておい。なんでカズマさんのから揚げを取るのさ。

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・むぅ。

 今回全部カズマがカエルを退治してるのに、手数料少々払ったら引き取ってもらえるカエルを引っ張っただけで食われてただけの人がよくその人の食べ物奪えるものだ。

 言ってもこの手合いは話を聞かないし学習しない。私のから揚げをカズマさんに渡しておこう。

 

 

「・・・・・・・・・・ユリュ、本当にごめんな」

「いいえ、気にする必要ないです。

 全部カズマさんが倒したカエルなんですし、しっかり食べて明日に備えてくださいね」

「・・・・・・ありがとうユリュのが女神だわ。マジチェンジしたい」

「ぷ、なにそれ?」

 私が女神なら、だいちゃんは神様? 本物の女神様はどういえばいいのでしょう?

 正直、だいちゃんならこうやって助けるって思ったからしてるだけだもの。

 カズマさんはともかく、アクアを助ける気にはならないけど・・・女神様だって、あなたはあなたの幸せな人生を送りなさいって言ってくれたもの。

 私は私の人生を送って、散々迷惑をかけて、助けてもらったんだ・・・だいちゃんに、私は元気です大丈夫ですってことぐらい言えないでどうするというのか。

 あれだけバカだった私を助けてくれたのに、私がバカだからとかで、人を見捨てたらだいちゃんに顔向けできないよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日も生きていけることに感謝いたします。

 女神様に祈りを! そして、絶大なる感謝を!」

 

 両手を組んで女神さまに祈りをささげ終えたら、朝食です。

 昨日はカエルのから揚げだったので・・・・・・あれ? 今日は食材がない。あ、買い忘れてた。

 はぁ・・・今日は食べてからギルドでレベル上げに行こうかな・・。

 昨日は魔法具作成依頼で、スキルポイントをためるためのレベル上げはできなかったし、

 アルケミストの錬金系統のスキルもほしいんだけど、一度職業変えて覚えるのも・・・。

 

 ちがう。中級攻撃魔法覚えないと!

 火力を手に入れて、それからレベルをあげれるようになれば・・・。

 呪術で動きを止めて、ファイアボールでお手軽にモンスターを倒したい。毎回ギリギリだもの。

 

 

 ギルドにつくと、哀愁がただよった一団があった。

 カズマさんとアクアである。

 どうやら、募集しているが誰も来ないらしい。

 今日の私は目標がある。

 

 まずは、火力を手に入れて・・・スキルポイントを手に入れないといけません。

 魔法具作成みたいなスキルがほしいです。錬金とか。錬金とか!

 錬金だったら、いろんなものが作れそう。

 裁縫スキルとかがあれば、縫い方とかわかるよね?

 重たい装備じゃなくしっかりとした装備が欲しい。

 

 野望は広がっていくものなのです。

 

 女神様は好きに生きなさいっていってくれたけど、私は・・・できるなら女神様の憂いを叶えて上げたいからね。ほかの人が叶えてくれるなら、それに越したことはないんだけど。正直怖いし。

 

 

 

 さすがに、あれだけ色々してもらっておいて・・・最初ちょっとお金渡したからって図々しくも手伝ってほしいとは言えないし、スメラギさんたちは却下です。ダストたちは・・・もう出てるみたいですね。

 かといって、私を止めささないと経験値が入らないのだし・・・一人で戦うしかないよね。

 私は基本的には後衛だし、有効な攻撃魔法を持ってないからソロはきつい。

 少しでも経験値の入る食事を食べようかなー。

 

 

「冬牛夏草・・・・・・うーん」

「げ、あいつらまだ待ってるのか・・・あきらめたらいいのに」

「今日はきっついクエストばっかだなー」

「パーティ募集にあり得ない張り紙あったぜ・・・」

 

 

 

 多分、時間はかかるけど倒すことはできるとおもう。

 呪術で動きを封じて、何度も斬りつけて傷がついたら・・・その傷口をダガーで抉るようにグリグリするなり、ティンダーで傷口を炙ればいい。

 

 

 

 なんとなくカズマさんたちを見たのだが・・・カズマさんたちはなんで全く装備が変わっていないのだろう?

 カエルの買い取りは一匹5000エリス。

 クエストの報酬が確か10万エリス。・・・・・・私がもらったのは5000エリス・・・。

 引き取り賃も三匹分で3000エリス・・・。

 

 しめて117,000エリス・・・。半分に分けたと考えても、58500エリス。

 なんで装備がショートソード一本なのさ。

 杖は・・・なんだか高価そうな杖ですね・・・・・・。個人的には防具を整えてほしかったのですが・・・。

 

 

 二人で突っ伏しながら哀愁漂わせてるあの状況だし、普通に声くらいはかけた方がいいのだろうか?

 正直、私ができるクエストは今日はない。

 森に悪影響を与えるエギルの木の伐採・・・・筋力不足、というかソロじゃ危なすぎる。

 迷子になったペットのホワイトウルフを探してきてほしい・・・・・無理、探しても捕まえられないし、街中で呪術をつかうわけにはいかない。

 息子に剣術を教えてほしい。※要、ルーンナイトかソードマスターの方に限る。・・・・上級職がそんなの受けるわけがないし、駆け出し冒険者の街アクセルでこんな依頼受けるやつがいるか!

 魔法の実験代を探しています。要、強靭な体力と・・・ふざけろ! 一体どんな魔法の実験されるのか分かったものじゃない・・・。

 それに冬牛夏草とジャイアントトード・・・っと。

 またジャイアントトードは張り出されてるのね。

 ・・・・・・でも、ちょっとやばそう。普通は数匹程度で十二分に期間が設けられているものなのに、今回は緊急であるのか報酬も非常に高い・・・。20匹で50万エリスたった、二日で撃破せよである。

 なんでも、異常発生が起こって農家の人がかなりの人数行方不明になっているらしい。

 けど、カエルには一人でこれだけの数には勝てないことは理解できてしまっています。

 

 

 

 今日は無理。魔法具つくる気分でもないし、お金が足りないわけでもなし・・・暇そうなカズマさんにでも話しかけにいこっか。

「凄くしょげてますけど、大丈夫ですかカズマさん。アクアさん」

 

 あらあらと首を傾げながら二人に近づいていく。

 声をかけるとバッと二人がこちらを見る。

「おー、ユリュ・・・募集を見て・・・「いいえ、違いますよ?」ですよねー」

「えー違うのー・・・」

 

 しょげなおす二人、困ったように首を傾げておく。

「そうですか、まだ・・・」

「ああ、なかなか集まらなくてな」

 

 ちらりとアクアを見るカズマさん。うん、こいつが原因だって理解できてるのね。

 理由は簡単。あまりにも問題児なアクアが、すでにアクセルの街で噂になっているのです。

 さっき聞こえていた会話はアクアへの評価によるものだそうで・・・。

 

 なんでも、酒を飲んでいたら絡まれて有り金奪われたとか噂が立っているみたい。

 実際はどんなものだろう?

 

 

 

 

「あーから揚げおいしい・・・」

「ほんとありがとうなユリュ」

「ふふん女神たる私に対して、当然よね」

「この駄女神! 奢ってもらって、さらにあれだけのことしといてまだ反省してないのか!!」

 この女神は全く反省してないみたいだし・・・・・・ホントカズマさんは大変だ。

 どうやら昨日稼いだお金のほとんどはアクアがやってしまったことの慰謝料や食事代(飲み代)で消えてしまったみたいだ。

 自分がしたことでもなく、頭を下げて・・・隣で女神だなんだと妄想垂れ流しでふんぞり返っているのだ・・・それでアクアを叩いたりなんだりしたせいか・・・「鬼畜」のカズマとか周りに言われはじめています。

 

 そんなカズマさんが哀れでならなくて・・・ついついまた奢りをすることになった。

 

 

 

 なんだろう、ほっとけないの。

 だいちゃんと同じで優しいのに、私のせいで色々言われてる状況が一緒で・・ほっとけないの。

 

 

 今回はちょっと・・・結構お高いが鳥(グリフォン)のから揚げである。プチ贅沢というモノだ。経験値経験値!

 それに、今日はストレスのたまってるカズマさんのために、これぐらいはいいでしょう。

 

 

 

「いふぁい! いふぁいはらかしゅましゃん!」

「あ? 俺がどんな思いで・・・」

「まあまあカズマさん、私は気にしてませんし・・・今お昼ですしゆっくり食べましょう?

 お腹が減ってたらイライラもしますし・・・」

 

 口をびーっと引っ張るカズマさんを抑える。

 なんというか、さらにひどい噂が流れたらカズマさんが可哀そうだ。

 すでに手遅れなのかもしれないけど、真実だったんだー・・・と言われては弁明のしようもない。

 

 

 

 

「えっと・・・上級職の募集を見てここに来たのだが・・・・・・お邪魔でしたか?」

 二人がじゃれていると、テーブルの前に女の子が立っていた。

 

 少し気だるげな、とろんとした眠そうな赤い瞳をした腰まで伸ばして前髪をぱっつんと切りそろえた黒い髪の少女・・・。

 黒マントに黒いローブに黒ブーツと・・・杖をもってトンガリきってないが、おとぎ話に出てくる魔法使いそのもののような帽子をかぶった魔法使いらしい格好の少女。

 おそらくウィザード・・・ん? まて、今上級職の募集とかいったよね?

 じゃあこの子・・・・・・。

 

「我が名はめぐみん。アークウィザードにして、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操るもの!」

 びしっとした決めポーズを決めて、どや顔する少女・・・。

 一応自己紹介なのかな? 確か・・・うわさで聞いたことあるなー・・・。

 

 にしても、アークウィザードかー。いいなー上級職。私上級職じゃないしあこがれるなー・・・。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・冷やかしにきたのか?」

「ち、ちがわい!」

 あ、年相応な感じ。

 すっごく慌てて否定してるし、さっきまでびーっと引っ張ってたアクアを話して、あきれ顔で言うカズマさん。

 食事食べ終えたらこの場を離れましょうか。部外者ですし。

 

「よっくもやってくれたわね! ヒキニート! ってその赤い瞳。もしかしてあなた紅魔族なの?」

 怒りに目を燃えさせたアクアは来た少女を見るなり、驚いた表情と共に見つめた。

 

 紅魔族? こっちの世界の部族か何かだろうか?

 聞いたことないなー・・・・アクセルの街には結構滞在してるつもりでもそんな長く滞在してるわけじゃないものね。首をくいっと傾げながら、彼女を見る嬉々としてテーブルを食い入るように見て・・・・・・お腹すいてるのかな?

 

 

「いかにも。我は紅魔族随一の魔法の使い手、めぐみん!

 ・・・・・・あの図々しいお願いなのですが、できればなにか食べさせてくれませんか?」

 

 悲しそうな瞳でカズマさんを見入る彼女。カズマさんが困ったようにコチラを見る・・・。

 ああ、そういえば今日は私がだしていたんでしたっけ。

 カズマさんがこっち見たから、彼女もこっちを見るし・・・あらあらと言わんばかりに私の前のお皿を取って彼女に渡す。

 

「とりあえず・・・冷めてしまっていますが、こちらをどうぞ・・・暖かいのも食べたいでしょうし・・・追加しますね・・・。

 すみませーん、カエルのから揚げを一人前お願いしますー」

 

 私の手からお皿を取るとパクつくようにから揚げを食べているのを見て、カエルのから揚げを追加してあげる。

 だいちゃんも言ってたよね? 恩は売れるときに売っておくものだって。

 

 

 

 上級職。アークウィザード・・・交友しておいて損はないと思うの!

 

 

 

 

 




 一応、全部主人公の目線だけで書いているので・・・
 地の文も基本彼女の考えであることを明記しておきますね。
 個人的にアクア様大好きなんですが・・・。

 アニメのアクシズ教徒の恐怖。

 個人的に・・・
『汝、何かの事で悩むなら、今を楽しくいきなさい。楽な方へと流されなさい。自分を抑えず、本能のおもむくままに進みなさい』
 が名言。

 ゆっくりでもエタらず楽しくやりなさいと言われた気がします。本能赴くままできるかぎり頑張ります。
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