水平線から上る太陽が顔を出す。
基地近くの海岸で、軍刀を握り訓練をしていたからだ。
「こんな朝早く訓練とはしっかりしているな」
「少佐ですか」
後ろを振り向くと、腰の軍刀に腕を組んだ坂本少佐が立っていた。
「昨日、ミーナ中佐から聞かれたが最終行動と言うのは?」
「最終行動か・・。お前が長く睡眠をしていた時、上層部から"ネウロイのコアを使った戦艦大和"で親の玉を撃破すると言うものだ」
「簡単に言えば"敵の武器を敵に向ける"一緒か」
「まあそんな所だ。私の魔力もそう長く無い」
「え?」
魔力は無限大と言う想像があったが実はそうでも無いのか・・。
「ウィッチの寿命と言えば20近くまで来ると、無くなる、あるいは衰弱するんだ」
「少女から成人までの寿命・・」
「魔力が無くなれば只の人間さ」
「でも私はまだウィッチだ!ウィッチに不可能は無い!」
・・・。
会議室へ全員呼ばれ、例の最終作戦の内容を言うらしいが・・。
黒板に進路地図、ロマーニャの地図に加え赤丸の親玉が示されている。
「では作戦内容の説明をします」
「占領されているベネチア。ネウロイの巣を持てる戦力で一気にカタをつける」
「周辺の護衛艦隊の中央部、大和を護衛しつつネウロイ化まで維持させる」
「そして、零戦隊には対ネウロイ用対空ロケット弾と"対ネウロイ250kg爆弾"、"対ネウロイ20mm機関砲"があるわ」
「作戦決行まで時間があります。それぞれ武器の整備、体調管理等をそれぞれ自由に行ってください」
「も失敗したら?」
バルクホルン大尉は強い口調で言葉を吐いた。
「もし失敗した場合、ロマーニャ全土をネウロイに明け渡し、501航空団も解散することになります」
「ロマーニャを受け渡す!?501が解散だと!?ふざけるな!」
か、解散!?
アホな上層部も居るもんだな・・!
表には出さない怒りはぐっと堪えろ・・!堪えるんだ!
「私達だって・・!私達だって納得して帰ってきたんじゃないのよ!」
周囲が泣いたり、騒がしくなる。
特にロマーニャ出身のルッキーニ少尉は、イェーガー大尉に抱き着いて思いっきり泣いていた。
どうにかならないか・・。
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説明後の状態は極めて居づらい。
食道で腹ごしらえをしようと来たのだが、宮藤さんとリネット曹長だけだ。
テーブルに拳銃を置いて、弾倉内の弾丸を確認する。
確認し終えたらホルスターへ戻して何も無かったかのように膝の上に手を添える。
「お饅頭どうぞ」
リネット曹長がお皿を置く。
白い饅頭が5つ。
「悲しいですよね・・。501がまた解散するなんて」
また?
以前にも解散はあったのか!?
「また?すまない、聞かせてくれ」
「前ブリタニアに居た頃、ネウロイのコアを使った殲滅兵器を知っちゃってその時に・・」
「その殲滅兵器はどうなった!?」
「暴走して、私達が止めたんです」
「俺達は無力か・・あ」
荒々しい行動に閃いた俺は椅子から達はなれ、走って廊下へ出た。
視界に入る仲間等気にせず、ミーナ中佐が居る部屋へと・・!
何なら・・!
強引にでも止めてしまえば良い!
中佐を人質に取ると言う俺は幼稚な考えを持っただけの事でここを走っている。
階段を駆け上がり、角を曲がる。
「はあ、はあ!」
恐らく・・ここだ!
殴り込む様に扉を強引に開けた。
仲にミーナ中佐とバルクホルン大尉に、坂本少佐とハルトマン中尉が。
「どうした、そんなに慌てて」
坂本少佐が俺に言った事を無視し、
「動くな!」
と拳銃を引き抜いた。
軍法会議は勿論覚悟している。
銃口をミーナ中佐へ向ける。
「今すぐ、今すぐ!最終の作戦行動をするネウロイ化大和を止めさせろ!」
パンッ。
ハルトマン中尉が正面に居るのに、見えないところで銃を発砲した。
俺の南部拳銃に直撃し、痺れる手に怯んでしまい拳銃を手放しまう。
床に落ちたと同時にバルクホルン大尉が拳銃を蹴り離す。
「ニッシッシ・・あらかじめこういう事は分ってたんだよ。でも、私の拳銃弾は1発しか入ってなかったからねー」
「まったく・・。だがシデン大尉、もし銃を撃っていれば軍会議へ出すところだったがな」
「独断行動派控えめにな」
バルクホルン大尉にも言われては今後、何をやれば良いのか分からなくなる。
元々俺達は何の為に戦ってきたんだろうか。
「でもお前の気持ちは分かる。少し、頭を冷やすと良い」
「す、すまない・・。唐突に訳の分からん事を・・」