サクラサクラ。
隊の意味としては"死覚悟"と言う合言葉だ。
光線を交わしながら子機のネウロイに様々な銃弾を浴びせつつ、宮藤さんを有利な立場へ作り上げていく。
だが戦艦から発射された砲弾は、ネウロイの魔法陣によって受け止められた。
この大空に集結したウィッチ隊と共に戦おうとする。
今度の子機は俺より大型タイプ。
20mm機関砲で精一杯と言うところだ。
手の感覚で握る操縦桿、主翼、尾翼を指先で感じ取り、零戦を操る。
後ろに張り付くと素早く桿を引き小回りを利かした宙返りを持ち込み、射程内へネウロイ自らが入った時20mm機関砲発射機を押した。
ニニ型より反動、連射速度が高まった20mm弾でネウロイを1機撃破と同時に、目の前でバルクホルン大尉にやられた子機。
今度は宮藤さんに攻撃するネウロイへまた20mm機関砲を放つが、さっきの反動が機内には伝わらず。
主翼を確認すると20mm機関砲のカバーが外れ、損傷をしていた。それも左右に。
強度の弱さは俺には分っていた。
ラバウルに配備されたときにも20mm機関砲の故障は度々あった。
だが信頼性のある7.7mmなら・・!
どれもこれも撃墜数を稼いでいるのは7.7mmが主だ。
20mmは強力だが、弾数と命中率はこの小口径。
「むう・・」
宮藤さんに攻撃するネウロイに一掃を加えるが撃破ならずの装甲が剥がれる程度。
だが、相手を反動で弾き飛ばすと言う効果は地味ながらもある。
巨大なコアを目の前に宮藤さんは、坂本少佐を正面に会うものの無線から聞き取れる声からは「諦めろ」と言う声が流れた。
その声を潰すかの様、「ウィッチに不可能は無いんです!」と甲高い声で叫ぶ。
んっ?
目に射す光がネウロイ化とした大和の艦首から。
あれは・・坂本少佐の刀だ。
なぜあんな所に。
刀に気づいた宮藤さんは大和の艦首へ向かい、ゆっくりと上空で静止。
俺は見守る様に大和の周りを周回。
<<シデン後ろだ!>>
「なっ!」
後ろを取られた。子機は光線をこちらへ放とうとした時、死を確信した。
赤い光りを目に――
「!」
一瞬空いた時間に子機は粉々に粉砕された。
恐らく誰かがやったんだ。
蒼青のプロペラをフルに回転させ刀を引き抜き、刃が魔法の波で覆われる。
持ち手で構えた宮藤さんはコアの頂点へ疾風のごとくに空を走り、構えの体勢で刀の大きく振りかぶり、
<<烈風斬!!>>
刀とは思えない程、刃は大きくなり凄まじい破壊力とその斬れ味で超大型のコアを滑らかに斬り裂いた。
「うおお!?」
目の前が真っ白に見えないくらいの発光が放たれる!
思わずその光りを背にするように操縦桿を倒してしまう。
アレだけ居たネウロイの子機は自然と消滅。
そして空へと舞い落ちる小さなコアの破片。
<<ネウロイの反応、完全に消滅しました>>
小さなリトヴャク中尉の声。
あの2人はどこだ・・。
<<シデン、お前の横だ、横!2人が落ちてるぞ!>>
よ、横!?
左右確認すると、あ!
魔力を失ったのか宮藤さんはぐったりと。
ストライカーユニットは自然と外され、手にした刀は洋上へと輝きながら落下して行く。
もう俺達の任務はこれで終わりだ・・。
後はウィッチ隊だけにしてやろう・・。
「任務完了。2番機、直接基地へ帰還する」
11人全員はその2人の所へとすれ違い様に飛んで行く。
何だかなあ・・。
胸に針が刺さって痛いよ。
<<シデンさん・・>>
中佐の声だ。
しかもすぐ隣に。
<<見送ってあげないの?>>
「・・・すまない。今は見たくない」
<<そう・・>>
編隊を組もうと代用の零戦で編成された。
俺達の戦いは続くだろう。