さて朝も中々暑い。
イタリアは暑いと聞いていたが、まさかラバウルより暑いとは。
熱帯地帯のラバウルはじめじめする感じだが、イタリアの場合はじりじりと皮膚を焼くような感じだ。
外へ出ようと格納庫から話し声が。
3人で暑い中へ入ると真っ赤な色で染められた2脚装備が。
それを前に坂本少佐とミーナ中佐が。
「見て見るか。 面白そうだしな」
そうするか・・。
格納庫の2人に話しかけた隊長。
この真っ赤な2脚装備を360度眺めて見る俺。
「カールスラントからの試作品ね。 Me262、ジェットストライカーよ」
ジェットストライカーと言う名前か。
ジェットと言う文字を外して、この2脚装備の名はストライカーってなるな。
詳しい話は後で聞こう。
「これは・・?」
バルクホルン大尉が現れるとミーナ中佐は「試作のジェットストライカーよ」と答えた。
「速度は950km/hになるわ」
950km/h!?
零戦でもせいぜい544km/hなのに・・。
カールスラント、いやドイツ軍はこんな驚異的物を開発していたなんて・・。
「950!?凄いじゃないか!」
その速度に食いついてきたのは少し明るい茶色い髪の毛のシャーロット・E・イェガー大尉。
イェーガーだっけ、イェガー?
発音的に変わらないから良いとして。
「ジェットストライカーと言うのか。その速度、生で見たいもんだ」
気になり始めた隊長。
正直な所950と言う速度、俺も見たい。
「じゃあ私に乗らしてくれよ!」
た、隊長に言ってもなぁ・・。
「いいや私が履こう」
今度はバルクホルン大尉が。
「ジェットぉ?」
だらーっとしている金髪の短髪の子がエーリカ・ハルトマン中尉。
見た目以上、200機撃墜とは思えない。
「何だよ私が履いても良いだろ~?」
「カールスラント製の機体は私が履くべきだ」
履く、履かないで口論が始まった。
指を口論2人組に指差したタケムラは少佐に、
「あの人達は喧嘩するほど仲が良い人? 少佐」
「ん?ああ・・いつもの事だからな」
と、そんな事を話す。
「皆さん、ここに居たんですか?」
「朝ご飯の準備が出来ましたよ」
海軍のセーラー服の子が"宮藤芳佳"、同じ身長と言うより少し高く髪を編んだ薄い茶髪の子が"リネット・ビショップ曹長"
2人ともエプロンをしているから炊事班担当か。
「あ、こんにちは!」
宮藤さんと目が合ってしまった。
丁寧に挨拶とお辞儀までしてくれた。
リネット曹長も後からしてくれた。
挨拶までしているうちに口論してた2人はストライカーを履いてエンジンを唸らせている。
隊長機のエンジンまで発動させてしまい、整備士が折畳んでいた翼をきっちり元に戻していた。
「止めないんですか?」
「何時もの事だから・・ね」
失笑するミーナ中佐。
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高度3000m。
最高高度、火力、重装備速度。
この競争でどちらが高いか決めつける。
と言っても俺とタケムラは地上待機で観戦。
「うわー・・すっげえ」
双眼鏡を目に、隊長機は7000mで失速。
イェーガー、バルクホルン大尉は白線を描いて天へと上り続ける。
ピント合わせをし倍率を高めると、イェーガー大尉のプロペラ速度が低下し始めた。
それに対してバルクホルン大尉はぐいぐいと上昇する。
バルクホルン大尉のジェットも力尽きたのか速度が低下しそのまま落下。
そしてお次は速度と火力の組み合わせ。
バルクホルン大尉には75mm砲と30mm4門。
イェーガー大尉はライフル火器。
ルッキーニ少尉が旗を振り下ろした時、イェーガー大尉はスタートダッシュで目標の阻塞気球へ一直線。
後から発進したバルクホルン大尉も同じ様に行く。
楽々簡単に越してしまい、阻塞気球は火の玉になった後、風船が破裂する音を鳴らした。
<<あのジェットストライカーってのは良い部分もあるが最悪なところもあるんじゃないか?>>
最悪な所?
バルクホルン大尉を双眼鏡で追ってみると綺麗な直線が一気に乱れ、そのまま一気に急降下。
アドリア海へ、小さな潮柱を立たせた。
双眼鏡から目を放す。
「お、落ちた!?」
眼鏡のペリーヌ・クロステルマン中尉が声を発した後、宮藤さんとリネット曹長が海上へと近づく。