リインのアトリエーアインクラッドの錬金術師ー   作:kaenn

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出会いの季節という事で書いてみました。
相変わらず短いですが本編へどうぞ。


第6話 最初の出会い前編

 

私には変わったスキルがある……”錬金術”というスキルだ。

 

アレは茅場博士からSAOがデス・ゲームとなったと聞かされたあの日、私は知識を集める為に始まりの街の図書館に向かい、自らのシステム外スキルの速読を使ってこの世界の基礎知識を学んだ。

 

その時ふと、目についたのが”始まりの魔法使い”という題名の古ぼけた本で目が離せなくなった。

その本は魔法という概念が結晶系アイテムぐらいしかないSAOでは違和感ある物だと気が付いたのはそれから少し経ってからのことだったのだがその時はゲームの中だから魔法もあるんだ?ぐらいしか思わなかったが……

本の内容は何故かベルカ時代に確立された錬金術に酷似しており、私は直ぐに理解して本を閉じると、

 

ーピカッー

 

本が輝きだし次の瞬間には砂の様になって消えてしまった。

幸いだったのはベルカ時代とほぼ同じだったので記憶を遡り同じ様な材料を探すという手間が掛かるだけな事だ。

もしこのアドバンテージが無ければ多分私は錬金術に手を出しはしなかっただろう……スキル習得欄に錬金術が追加されているのに気が付いたのはだいぶ後だったが……

 

一通り本に目を通し、図書館の外に出ると本に書いてあった通りに武器屋に武器を買いに向かった。

ベルカ時代では将達と共に戦場を駆ける機会も多々あったのである程度の武器は使えるが私は槍を選んだ。

理由は何故か判らないが槍でなければいけない気がしたのだ。

初期装備の武器を売りアイアンスピアを購入し店の外に出る。

 

「ちょっといいかな?僕はディアベルっていうんだけど……もしかして君もβテスターかい?もし良ければ僕等と一緒に行かないか?」

 

店を出て直ぐに長髪の男性に声を掛けられた。

 

「?私のことかい?残念ながら私は初心者でね、図書館に行ったら初期装備を売ってあの店で2ランク上の装備に買い直せると書いてあったので実行したまでだが?」

 

オンラインゲーム?を初めてやった私は初心者だろう……戦闘と戦争の経験はだいぶ多くあるが……

 

「へぇ…そんな本が………その知識を今後広めても構わないかな?その情報が出回れば死の危機に陥る人が減ると思うんだけど……。」

 

「危険に曝される人が減るなら構わないよ、って何でそんなに驚いてるんだ?」

 

私が了承すると目の前のディアベルと名乗った男はキョトンとした様子で「本当に良いのかい?」などと聞いてくる。

もう一度構わないよ?と此方も疑問形で返事をすると、

 

「じゃあ情報料は1000コルで良いかい?あいにくスタートしたばかりで持ち合わせがなくてね。」

 

と言いながら金銭トレードを申し込んできた。

 

「!?何でそんなに?最初の所持金と変わらないじゃないか、図書館にある誰でも閲覧可能な情報だよ?」

 

驚きながらディアベルに聞くと、

 

「あぁ、そう言えばビギナーだっけ?大体こういったゲームの情報って金銭での遣り取りをする事があって、今回の情報だと”始まりの街”で2ランク上の装備っていうかなりのアドバンテージを得られる情報だから本来ならもっと高い情報料を出さなければいけない様なものなんだけどね、残念ながらチュートリアル前に稼いだ額じゃこの金額が限界なんだ……それを聞いても1000コルで良いかい?」

 

と、申し訳なさそうに確認するディアベルに、

 

「あぁ…私としても本当か嘘か分からないがクリアしないと出られないというなら、死ぬ人間が減るなら歓迎すべき事だしお願いするよ。」

 

と微笑みながら承諾してディアベルからのトレードを受ける。

 

「すまない…此方からも良い情報が有れば連絡したいからもし良ければフレンド登録をしないかい?」

 

フレンド登録?何だそれは?と考えているとディアベルは考え込む私の様子に納得して、

 

「そうか初心者だったね?フレンド登録というのは登録した人の場所が分かったりいつでもメッセージが送れる様になるスマートフォンの電話帳の拡張版みたいなものだよ、ちなみに場所とかは非公開にする事も出来るから安心だし直ぐに解除も出来るから良ければそのやり方も説明しようか?」

 

「いやその辺りの本は明日読みに行くから問題無いよ、悪いが登録の仕方だけ教えてもらっても?」

 

その後うっかりディアベルが私に触ってハラスメントコードの存在も知る事になった。

 

 

 

翌日

 

ディアベルからオマケ情報として女性しか泊まれない宿屋の場所を教えてもらったのでそこに500コル先払いをして15日間宿泊する事にした。

 

それから毎日通うと7日程で全ての本を読み終わりNPC司書に他に本がないか話し掛けるとボーナスとして看破スキルと鑑定スキルを習得した。

スキル欄に確かに追加されていて本が無いのならこれ以上此処に通う必要はないと判断した私は外に出て経験値を稼ぐ事にした。

 

外に出ると幾人ものパーティーが猪の様なモンスター”フレンジーボア”を必死に狩っている。

 

邪魔をしては悪いか?と思い少し先に進むと野武士の様な顔をした男と数人のパーティーが1人で歩いている私が気になったらしく近付いて来た。

 

「おいおい姉ちゃん、この先はフレンジーボア以外のちぃと強いMOBが出る事もあるからこっから先に行くならパーティー組んだ方が良いぜ?何なら俺らギルド”風林火山”がついていっても良いけどよ?」

 

野武士の様な男は純粋な目で私に忠告をして来た。

特にこの先に行きたいわけではなかったが折角なので申し出を受ける事にした私は、

 

「ではお願いしようかな?私はリインという、ビギナーで”SAO”での戦闘経験は無いんだが教えてもらっても良いかな?」

 

申し出を受けるとは思っていなかったのか、固まる男達に自己紹介すると、

 

「お?!おぅ……俺はクラインってんだえっと…リインさんでよかったか?」

 

「リイン、と呼んでくれれば良いよ?」

 

私が微笑むと狼狽しながら返事をするクラインが可愛いと思った。

これが後のパートナーとの初めての出会いだがこんな感じであった。

 

早速先に行くとフレンジーボアの色違いのレアMOBが出てきたので最初は見ていてくれと言われ後ろに下がる、風林火山のメンバーは何度か狩っているのか危なげない様子でブルーフレンジーボアのHPを減らしていく。

 

「スイッチ!いくぜぇ!!」

気合いとともにクラインがソードスキル”スラント”でトドメを刺す。

その後ろで私は5匹のフレンジーボアを瀕死に追いやっていてその光景を見た時の風林火山の

「えっ?!?(・_・;?」としか言えない表情は脳裏から離れない。

 




錬金術
ディアベル
クライン
風林火山
との出会いという事で、
また加筆するかもしれませんが……

ではまた次回
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