リインのアトリエーアインクラッドの錬金術師ー   作:kaenn

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期待してくれていた方が居たらお久しぶりです。

初めての方は、何だ?こんなの書いてる奴がいるのか?

などと思って気軽に読んでみて下さい。

時間が少しだけ出来たのでプロローグを書いてみました。

では本編をどうぞ。


オーディナルスケール編

 

プロローグ

 

 

 

……カチャカチャ……トントン……グツグツ……

とある事情から、大学の寮を出て近くのアパートに引っ越した私は夕飯の支度をしていた。

 

「♪〜〜〜〜♪〜〜……『カンカンカン……カチャッ!』…ん?帰ってきたかな?」

 

鼻歌を歌いながらビーフシチューの仕上げをしていると慌ただしく階段を登ってくる音が聴こえる。

私は一度火を止めて出迎えるべくタオルで手を拭きながら玄関へと向かうと、勢いよく扉が開いた。

 

「リィンちゃん!ただいま!!」

 

そこには、何かの電気屋の買い物袋を持った遼太郎が満面の笑みで立っていた。

 

「ふふっ…あぁおかえり、もう少しで夕飯が出来るが先に食べるか?それとも風呂か?」

 

 

「リインちゃんもやろうぜ!コレ!」

 

そう言いながら遼太郎が電気屋の袋をゴソゴソと漁りながら一枚のチラシを料理中の私に見せてくる、其処には最近流行りの”オーグマー”で行うゲームでタイトルはオーディナル・スケールと書いてある。

 

「ふふっ、遼太郎も好きだな……そういえば明日菜もやっているんだったっけ…じゃあ…やってみようかな?」

 

ALOはどうするんだい?と私が聞いたら、遼太郎は

 

「もち、続けるけどせっかくの新作やらなきゃ損だろ?」

 

と言って料理を続ける私の横でオーディナル・スケールの魅力を力説していた。

 

 

 

 

「「ごちそうさま(でした)。」」

 

夜ご飯を食べ終わると遼太郎が「よっと!」と言って立ち上がり、テーブルを片付けて皿洗いを始めてくれた。

 

「そういやリィンちゃん!今日早速この近くでイベント戦あるみたいなんだけど行ってみねぇか?」

 

皿を洗いながら器用に首だけを此方に傾けた遼太郎が話しかけてくる。

 

「ん?構わないよ、じゃあ今のうちにインストールしておくとしよう。」

 

と、返事を返すとリビングの角の化粧台に置かれたオーグマーを手に取り装着する。

 

「ん………コレだな、…………【ービリッッー】っ!?…何だ?」

 

オーディナル・スケールをインストールしていると終了直前に全身に電気が走ったような感じがして思わず声がでた。

エラーでもあったのかと思い視界に映るアイコンなどを確認するが特に異常はないようだった。

 

「どうしたんだ?なんかあったのか?」

 

急に動きを止めた私を心配してか遼太郎が私の横に座り気遣ってくれる。

 

「いや、何でもない……この近くでイベントがあるんだろう、風林火山の皆んなには声をかけたのかい?」

 

と、私が聞くと遼太郎は満面の笑みで

 

「いやぁ、彼奴らが久しぶりにリィンちゃんに会いたいって言ってたのもあってな?もしリィンちゃんがオーディナル・スケールやらないとしても連れてく事になってたんだ。」

 

と、言った。

 

 

 

1時間後、都内某所複合商業施設前広場

 

「姐御!お久しぶりっす!!」

 

「姐さん、学食の日替わりで食べたオムライスがもう一度食べたいんですが、次はいつ行けば食べられますか?」

 

「悪いねリィンフォースさん、この間のALOのイベント参加できなくて…クラインの奴は参加したみたいだが…………」

 

遼太郎に連れられてイベント戦の開始場所に到着すると既にギルド”風林火山”のメンバーが揃っていた。

顔を見た瞬間に全員が駆け寄って来て話しかけて来たので対応していると、

 

ーボーーン、ボーーンー

 

急にオーグマーから音が響いて来て辺りの景色が少しずつ変わっていく。

 

「おっ!もう始まるか?よっしゃっ!リィンちゃん準備準備!」

 

バックからリモコンを取り出して構えを取り、

 

「「オーディナル・スケール起動!」」

 

と言うと、私は紫を基調とした軽鎧姿になり、手にハルバードを持った姿になった。

クラインはSAO時代とさほど変わらない姿に刀を装備した姿に変わった。

周りを見てみると風林火山のメンバーも赤で統一された見慣れた光景が広がっていた。

 

「どんなモンスターが出るのかな?…………」

 

周囲から期待を孕んだこえが聞こえる。

そうしていると広場中央部にホログラムが出現し始めてモンスターが出現し始める。

 

「おおっ!……?!おい、アレ見た事ねぇか?」

 

出現したモンスターを見たクラインが私達に問いかける。

 

「ああ、見えている…アレは……」

 

「まさかぁ?偶然の一致だろ?だってファンタジーの王道じゃねぇか”リザードマン”なんて……」

 

出現したモンスターはSAO時代に何度も戦ったリザードマン達だった。

カルー達は偶然の一致と言うがアレはそのものだと思える、何故って?感覚でしかないが、アレはSAOと同じ姿、同じロジックで動くモノだと本能が訴えかけているような気がしたからだ。

 

 

 

 

 

 

無限にpopするかと思われたリザードマン達が出現しなくなると生き残っていたプレイヤーにボーナスポイントが加算されていく。

 

「いやぁ!かせいだ稼いだ!俺様一気に50位も上がったぜ!」

 

クラインが喜ぶ少し後ろで私もリザルトを確認していると胸にチクっと痛みがはしる。

何だろう?急に動いたからかな?と、思っているとクラインが振り向いて、「帰るか!」と、言ってきたので、

 

「あぁ、帰ろうか…それじゃあ皆んなおやすみ。」

 

と風林火山のメンバーに声を掛けて家に帰った。

 

 

 

 

私は幸せすぎて聴こえなかったのだ………………

 

オーディナル・スケールをインストールした時に私の中で”あの本”が起動する音が………………

 

そして、私が寝静まった頃………………

 

私の中に残っていたあの本が開く音を………………

 

ー…………”Anfang”…ー

 

 




リィンフォースさんの装備イメージはSAOゲームのレイブンベストで武器はハルバード。

その他のSAOキャラは原作準拠です。

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