アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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お気に入り数がやっと前に書いていたこのすばの小説を超えました!
まぁ、評価平均や感想の数はもう超えていましたがw
本当にありがとうございます。
皆さんの応援があることで頑張れます。
今回、バカテス風にバカテストを間とあとがきに入れてみました!
次回予告はバカテス風です!
好評だったらバカテス編の間だけでも頑張ります。


追記
勝手ながら活動報告撤回させていただきました。すみません。


15話 俺と騙し合いと特別ルール!

バレないように別人へと成り替わる。これは一体どれだけ難しいのだろうか。

 

 

仮に身体と顔をそっくりに似せたとしよう。その日の服装を既に知られている場合、それと違えば即バレする。

 

話す場合、一番問題である声がどうにかなったにしても性格、言葉使い、方言、口癖などからでも人が変わったと思われ、あっさりバレてしまう。

 

火のついたタバコを口の中に5本入れてからその火を消さずにジュースを飲むなんて特技を持っている人間に成り替わりでもして、それが失敗したら即バレとはいかなくても疑われてしまう。

 

 

 

他にも手の組み方や利き手、歩き方、筆跡、趣味嗜好…バレる要素はいくらでもある。完璧に他人に成り替わるのは至難の技。これらを全てクリアし、成り替わることができる人間はそういない。

 

 

 

『これはつまりどういう話?』

 

 

『つまりだな…これは誰にも自分の本性を隠したままでいるのは辛いぞって話だ』

 

 

変装なり、演技ってのは必ずどこかで無理してることになるからな。

 

 

『秀吉にはほぼ全てさらけ出しているつもりよ。それを言うなら津島君もそうじゃないの?律儀にアタシの役演じて本性隠して…』

 

 

『それは…勝つために仕方なく…』

 

 

まぁ、ユウキとアイリスがいる時はマスターが動揺すれば二人の動揺に繋がるからな。どうしても基本冷静沈着に振舞わなければならない。あ、これも演じてるのかもしれないな。

 

 

『言い訳したわね。まっ、津島君もアタシと同類ってわけよね。自分を良く見せたいがためにキャラを作り、演じる。別にアタシ以外にもよくあることだと思うわよ?』

 

 

まぁ、面接っちゅうんは嘘つき大会なんか?って聞いたやつもいるぐらいだしな… 自分を良く見せようって思うのは当然っちゃ当然か。だが…

 

 

『お前みたく体裁保たなきゃ息できないやつと一括りにされるのはな…』

 

 

『何か言ったかしら…?』

 

 

『あ、いえ…何でもないです』

 

 

さて、160人が嘘つき大会の参加者。他はただの生徒。はたしてどうなるんだか…

 

 

 

 

『今日は丸々戦いの作戦会議なのか?』

 

 

『えぇ、バトルロイヤルなんて初の試みだし。ある程度は準備期間与えようってことじゃないの?』

 

 

『そう取るのが一番自然か』

 

 

学校ぐるみでマスター達の争いを行うとかは少し考えたくない。

 

 

『Aクラスメンバーはもう大方集まっているか』

 

 

『そのようね』

 

 

「では、これよりどうするか。改めて話し合おうか。」

 

 

今回も久保がメインで進める感じか。

おっ、さっそく何かを書き始めたな。

 

 

「6つのクラスは位置的に言えば」

 

新校舎

 

C ◻︎◻︎◻︎D

 

A ◻︎◻︎◻︎B

 

 

旧校舎

 

◻︎◻︎◻︎◻︎E

◻︎◻︎◻︎◻︎F

 

 

「と、なっている」

 

 

そしてD、E、Fクラスのサイズを1とすればCクラスが倍、Bクラスが3倍、そしてAクラスは6倍になる。

 

 

「この戦いで最も危うい立ち位置にあるのはFクラスではなく、Dクラスだ。」

 

 

久保のやつ。いや、厳密に言えば久保のマスターかもしれないが。結構分かっているじゃないか。

 

 

「何でDクラスなの?」

 

 

え?誰かは知らないが、分からないと…?やれやれ…

 

 

『新校舎にいるクラスの中で最も低いクラスだからでしょ?』

 

 

『そうそう。俺達が袋叩きにすればあっという間に散るだろう。』

 

 

「もし僕達と隣のCクラスが手を組み、倒しに行けばすぐにでも敗退するだろう。無論、僕達は他クラスと同盟を組むのは成立しないだろうけどね」

 

 

Cクラスの連中どころか他のクラスでも同盟を成立させるのは厳しい。

こちら側に信頼がなければ恐らく突っぱねられる。

何せこちらが裏切ればいつでも簡単に倒せるというのがいけない。

力差が強大すぎる故取引が成り立たないのは痛いな。

 

 

「そこで考えうる作戦は…他クラス同士の同盟だ。」

 

 

『だと思った。』

 

 

『アタシ達Aクラスという共通の敵を倒そうと他クラスの連中が徒党を組むってわけね。』

 

 

Dクラスの場合、Cクラスなり、Bクラスなりに頼めば上位クラスの庇護下になり、味方が増え、敵も減るから敗退する可能性が下がる。相手も上位クラスを倒すことに協力してもらえ、尚且つ上位クラスを消した後は下位クラスぐらい倒すのはわけないさってことになる。

 

 

「下手をすれば全クラス僕達の敵としてすぐに倒しに来る可能性も有りうる。気をつけてかかろう。」

 

 

「…そして、他に気掛かりがあるとしたら…Fクラス…雄二…」

 

 

『翔子は…本人か?雄二に対する反応…』

 

 

『代表か…本人と断定は出来ないけど本人である可能性は高いわね。』

 

 

あるいは昨日の俺のように演技しているか。

 

 

「えぇ、坂本君以外にもAクラスの中でかなりの高火力が出せる姫路さんや土屋君、そして観察処分者である吉井君には特に警戒が必要ね…」

 

 

上手い。最後に明久を強調させることで久保にもカマをかけたか。

 

 

『吉井君を警戒しなければいけないのは別におかしくないからね。』

 

 

だな。見える恐怖は対策が立てやすい。だが、見えない恐怖は対策が立てにくい。警戒するに及ばなかったのならいいが、下手をすればその不確定要素だけで詰む。

 

 

「吉井君!?吉井君…」

 

 

「あれ〜?久保く〜ん!戻ってきて〜」

 

 

この反応…久保は本人だったってわけか?マスターが女やホモである可能性を除いてはいるが、明久に対してのこの反応は本人と疑ってもいいはずだ…

 

 

「…ん…すまない…改めてFクラスだが…」

 

 

「警戒できない人なんていないわね。Fクラスは所謂ダークホース的存在。何をしてくるか予想がつかないわ。」

 

 

観察処分者の明久に注意を払わなければならないと警戒したのにはしっかりと理由があり、物を動かせるというアドバンテージを生かし、バリケードを張るなど様々な戦い方が可能だ。だから警戒しなくてはならない。それにマスターが憑依している率も高そうだ。

 

 

作戦を考えていると正式なルール表が届き、翔子が受け取った。その時の翔子は少しだけ動揺したのか声から不安の色が見えた。

 

 

『代表が動揺しているな』

 

 

「どうしたの、代表?」

 

 

「…今回の戦いのルール…いつものと少し違う。」

 

 

 

〜〜

 

バカテスト

社会

 

問 1863年、リンカーンが行なったゲティスバーグ演説の中の『government of the people, by the people, for the people』を日本語に訳しなさい。

 

 

姫路瑞希の答え

 

『人民の人民による人民のための政治』

 

教師のコメント

 

正解です。英語と社会の両方が出来ないと解けない問題でしたが、姫路さんには全く問題なかったようですね。

 

 

吉井明久の答え

 

『人々よ!反旗を翻せ!今こそ力を一つにし、あのクソ政権にピリオドを打つのだ!!』

 

教師のコメント

 

念のため説明しますが、リンカーンは政治家ですよ?

 

 

〜〜

 

 

 

2年生バトルロイヤル概要

 

一 基本的なルールは試験召喚戦争と全く同じとする。ただし、以下のルールを変更点及び追加点とする。

 

二 クラスの代表ではなく、予め決めたリーダーをクラス代表と同様に扱う。

 

三 戦いはリーダーを含めた10人でのみ行い、その数を超えてはならない。ただし戦死者が出た場合や点数回復で自分のクラスに戻る生徒が出て、戦う生徒が10人未満になった場合、交代で別の生徒が戦いに行くことは認められる。

 

四 リーダーは自分のクラスへ入ることを禁ずる。

 

五 戦いの参加者は故意に相手クラスに進入することを禁ずる。発覚した場合、戦死扱いとする。

 

六 リーダーが残り2クラスになった瞬間、バトルロイヤルは終了し、翌日に残った2クラスから代表5人を選出する戦いを行う。

 

七 その際の戦いは両者が合意すればどんな戦いでも構わない。

 

八 最後の戦いは勝ち抜き式とする。

 

九 最初のバトルロイヤル及び最後の戦いの結果により、設備が変わることはない。

 

十 優勝したクラスにはボーナスをプレゼント。そして優勝クラスとは別に撃墜王には更に特別な特典をプレゼント

 

 

『そう来たか』

 

 

『特に警戒しなくてはいけないのは点数回復ができないリーダーね。今回はアタシだけど。』

 

 

『必然的に点数が高い代表をリーダーにしろって誘導しているな。』

 

 

『あと気掛かりなのはどこもかしくも大乱闘することになるってことだな』

 

 

スマブラじゃないんだから。どうせ明日はドッタンバッタン大騒ぎって感じになるんだろうな…

 

 

『じゃあ、こちらは上位10人でいいわね。代表を隠すメリットはあまりないし。』

 

 

『あぁ、クラスみんなから監視されているというルール上、翔子を後投げすれば翔子がリーダーではないとすぐにバレるデメリットの方が気になる上、それに見合った恩恵は得られないからな。』

 

 

もしも参加者以外のみんなは別の部屋で勝負を観戦して、参加者に連絡が取れないとかならいもしない代表を探させ、戦力を削るという有効な手ではあったが、今回はあまりいい手ではない。

 

 

今回の場合はリーダー1名、デコイとして極力補給に行かない生徒2〜3名、そして積極的に補給へ行き、アシストに回る6〜7名。って感じが一番いい判断だろうか。

 

 

「では、今回の参加者は成績上位者10人ということで…それでは今日はこれで…あとは明日から臨機応変に対応するとしよう。」

 

 

やっと終わったか。いや、待て…さっきの…何か引っかかるような…

 

 

『ん?どうしたの?もう帰るわよ?』

 

 

『あぁ…』

 

 

明日のバトルロイヤル…何かが起こりそうな気がしてならない…




バカテスト
英語
問 以下の英文を訳しなさい。
〔This is a pen which my father gave me.〕

姫路瑞希の答え

これは私の父がくれたペンです。

教師のコメント

正解です。さすが姫路さんですね。


吉井明久の答え

これはペンです。

教師のコメント

This is a penだけ訳すのはやめてください。


次回! 俺と優子と全クラスバトルロイヤル!

ここ、テストに出ます

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