アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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本当に沢山の応援メッセージをいただいて大変驚いています。
これからも皆さんの期待に応えられるように頑張りますのでどうかよろしくお願いします!


3話 早朝に轟く雷と闇

この戦い…最も気をつけるべき敵は強いやつではなく弱いやつだと俺は思う。

 

 

 

強いやつは普通にマスターが命令しなくても強い。戦い方というものが既に染みついているからだ。それ故戦い方も定まっているから大抵読める。しかし、弱いやつだが能力は決して弱くないやつなどの場合…マスター次第で化ける能性は大いにある。弱いやつ程過度に追い詰めれば思いもしないえげつない手だって使ってくる。要するにこの戦いで油断出来る相手なんて一人もいないってことだ。

 

 

 

そして俺が他に警戒していることは最後のあがきで相手マスターが運に賭けてガチャを引いてくることだ。それによってはあっという間に形勢逆転されてしまう。例えば目の前で一方通行なんて出されたら俺達は詰みだ。

 

 

 

あ、今のままじゃ一方通行に対する勝ち筋なくね?やっぱり能力無効化系なんかを引きたいなぁ… 何?一方通行を先に引け?ん…絶対手に余るから俺が引きたいとは思わないな。

 

 

それに後々連携を取るとしたら協調性がないやつは著しくパーティーを乱す場合があるし…あ、俺も偉そうなこと言えた立場じゃないか。

 

 

さて、やはり主人公がいない分そのライバルやヒロインが大暴れしているのは分かった。さて、今日の戦いはあと20分もある。どう動こうか。

 

 

 

 

 

「さーて、今日は誰と戦うことになるのかな?」

 

 

「いきなりヤバいやつが来るとは思えないが…」

 

 

「貴方もマスターですね。貴方を殺します。」

 

 

金髪の少女が手に持った剣…いや、手を刃にして俺に襲いかかってきた。

 

 

「ちっ、その金髪!そしてトランス能力…お前は金色の闇か…」

 

 

紙一重で回避出来たから良かったが…あっちは殺る気満々らしい…

 

 

 

「金色の闇!?キミの二つ名カッコいいね!」

 

 

いや、それ本名なんだよな…ハンドルネームっぽいけど。

 

 

「マスターからの指示により相手マスターを優先的に殺せと言われています。」

 

 

やはり効率良くマスターを狙う輩はいるのか。俺はユウキに人殺しなんかさせたくないし、ユウキでなかったにせよ、人殺しを命令するのは後味悪いからやらないが。

 

 

「では、早速ですが…死んでください。」

 

 

ヤミは髪の毛を沢山の小さいドリルへと変え、俺を狙いに来た。

 

 

「っ!」

 

 

「させないよ!」

 

 

「むっ…」

 

 

ユウキが止めに入ってくれたおかげでなんとか難を逃れたが…

 

 

「ユウキ!あいつの能力は変身(トランス)だ!!全身が武器!剣だけではなく、ハンマー、ガントレット、メイス!遠距離武器以外なら何でもありだ!!」

 

 

 

「了解!注意するね!」

 

 

やはりヤミは応用力が高すぎる…いくら体力を多く消費するというリスクがあるにしても常にあらゆる場所からの攻撃に対応するために神経を張り詰めなければならないユウキとでははっきり言って分が悪い…

 

 

おまけにダークネスを完璧にコントロール出来るのだとしたら…

 

 

「邪魔しないでください。」

 

 

「ユウキ!ヤミが左足を鎌に変えたぞ!」

 

 

「甘いよ!」

 

 

ユウキが鎌を見もしないで足で刀身を押さえつけた!?ナイス判だー いや、違う!

 

 

「ユウキ!今すぐ離れろ!!」

 

 

「うわっ!!」

 

 

ヤミは瞬時に鎌をメイスに変えた。押さえつけた状態でいたのなら足をやられていた… ヤミ本人がこんな搦め手をするだろうか。

怪しんだ俺はヤミをよく観察してみた。そうするとヤミの左耳に無線イヤホンが入っていることに気づいた。

 

 

もしかしてマスターが近くにいる!?家の中か!?

 

 

いた!スマホから指示を出している…

 

 

「ユウキ!あっちに逃げろ!」

 

 

「う、うん!」

 

 

今改めて気づいたが強制的に従わせる命令を使わなくても俺の指示に対してユウキは従ってくれている。やっぱり即席でキャラを出さずにある程度友好な関係を築いておくべきだな。

 

 

「よし、これで具体的な作戦指示は出来ないだろ」

 

 

『残り時間はあと5分です。』

 

 

「あとは今日の所は逃げ切れば…」

 

バチバチ…

 

 

「ん?」

 

 

「上から来るぞ!気をつけろ!!」

 

 

「くらいなさい!」

 

 

上から落雷!ヤミも同時に狙ったから恐らく新手のマスターが呼び出したのだろう。

 

 

 

「ほら、もう残り時間が5分しかありませんよ!せっかくのチャンスなのです!早く撃たせてください!」

 

 

 

「で、でも何処にも敵がいないし…」

 

 

 

「もういいです!上空に撃たせてもらいますよ!」

 

 

 

「『エクスプロージョン』ッッ!!」

 

 

闇が爆ぜた。めぐみんによる超大規模な爆発により、落雷を落としたやつも巻き込まれ、空中で大きく吹き飛ばされた。

 

 

 

落雷を落とした張本人はすぐさま砂鉄で鞭を作り、電柱に巻きつけることにより遠くまで吹き飛ばされるのを防いだ。

 

 

 

「まったく!誰よ!あんな大規模な爆発能力をこんな朝っぱらに使うなんて…!!量子変速(シンクロトロン)…?いえ、レベル4でもこれだけの火力は出せないし…」

 

 

 

落雷の後に降りてきたそいつは…

 

 

 

「スカートの下は短パン…あいつしかいないよな…」

 

 

 

「あ、美琴!久しぶり!」

 

 

 

レベル5の能力者御坂美琴。超電磁砲では主人公だがあくまで禁書目録のスピンオフだから引くことは可能ってわけか。

 

 

 

「あらユウキさんじゃない。」

 

 

 

遊佐といい、一部の電撃文庫のメンバーとは面識があるのか。なるほど…

 

 

 

「美琴相手でも容赦はしないよ!」

 

 

 

超電磁砲(レールガン)…私がそう呼ばれている理由…身に染みて分からせてあげるわ!」

 

 

 

『残り30秒です!』

 

 

 

「あんたにこれが避けられるかしら!!」

 

 

超電磁砲を撃つつもりか。めぐみんに文句言っといてお前も朝っぱらに撃っちゃいけない系のやつ撃つなよ。

 

 

 

「隼人!ボクの後ろに!」

 

 

 

「あぁ、任せた!」

 

 

 

「くらいなさい!」

 

 

御坂が超電磁砲をぶっ放した。俺の後ろに下がれっていうのはもしかして…

 

 

 

「はぁぁぁぁっ!」

 

 

驚きの光景を目の当たりにした。ユウキは超電磁砲のコインを真っ二つにしたのだ。

 

 

そして左右に割かれたコインは近辺住宅の塀を貫き、地を抉った。

 

 

『終了です!』

 

 

「認識阻害。」

 

 

ここで返事をすればユウキのマスター=俺だということがバレる。ユウキもそれを察したのだろう。俺はその一言だけで相手マスター達への認識阻害を解除しろということを意味していると察した。

 

 

「またいつでもかかってきて!美琴!待っているよ!」

 

 

「…もういいよ」

 

 

認識阻害をいつも通りに戻して反省会をすー

 

 

「隼人、学校は?」

 

 

「あ、やべ!急がないと!」

 

 

改めて自分の実力不足を痛感した。マスターを見つけてもマスターを倒す手段を持ち合わせていない以上、俺に出来ることは少ない。

ユウキにも的確な指示を出せているか自信はないし…

 

 

 

「ガチャ…引くべきなのだろうか。」

 




最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

今回新登場した作品は
ToLOVEるダークネス
とある魔術の禁書目録です!

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