アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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今はロクアカの原作を順調に読んでいます。
原作で見るとアニメがどれくらいスピード上げていたかよく分かります。
アルベルトのキャラを守ってしっかりとリクエストに対して100%応えられるよう頑張ります!
ロクアカのキャラは次の長編辺りから出す予定です!
今回も見てくださると嬉しいです。


40話 新たな仲間と新たな出会い

「相手の能力は車だ!崖を登ったり、地中を進んだりと要するにとにかくヤバめのな!」

 

 

現在交戦中なのはジョジョ3部のスタンドであるホウィール・オブ・フォーチュン。

 

 

ジョジョをあまり知らない人でも『勝ったッ!第3部完!』というそこそこ有名なジョジョネタを知っている人はいるだろう。それを言った張本人だ。

 

 

「クルマ!?クルマって何なの?」

 

 

「知らないか。お前来たの割と最近か?」

 

 

「えぇ!つい最近よ!」

 

 

確かにシスティーナがいた時代にはDIOがいた時代のように馬車しか走ってないんだったな。

 

 

「簡単に言えば馬車の進化系だ!詳しい説明はあとでする!」

 

 

全く…公道を躊躇なく速度違反して走ってやがる…だが、時間が時間。今は朝の5時で場所は人通りなんてほとんどない。もちろん警察が捕まえてくれるわけもない。いたところで捕まえられるとは思わないが。

 

 

「あの技が来るまで粘れば…」

 

 

だが、ホウィール・オブ・フォーチュンは車という性質上、基本は地面を進むので壁面が走行可能なビルの近くを行くのを極力避けてシスティーナを抱えながらグラスホッパーで空中を移動する。

 

 

「ちょこまかと空中に逃げやって!やっちまえ!」

 

 

「あいよ!」

 

 

ホウィール・オブ・フォーチュンがあの攻撃を仕掛ける予兆として、発射先が光った!

 

 

「よし、来た!システィーナ!」

 

 

「《大いなる風よ》ーッ!!」

 

 

ガソリンの弾丸が風の勢いにより、逆行し、ガソリンが思い切り車体にぶっかかった。

 

 

「これでしまいだ!」

 

 

マシュ達に時間を稼いでもらってまで近くで購入した100¥ライター。それに火をつけて、ホウィール・オブ・フォーチュンに投げた。

あとはどうなるかなんて言うまでもないだろう。

 

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

「これから毎日車を焼こうぜ?」

 

 

ホウィール・オブ・フォーチュンは焼かれ、中からマスターと本体が出てきた。あとはユウキ達がやってくれるはずだ。

 

 

「マザーズ・ロザリオ!」

 

 

「勝ったッ!新たにシスティーナが入っての5章!はじまりはじまり〜!」

 

 

システィーナが参加した初試合。俺達は見事幸先の良いスタートを切った。

 

 

 

 

そして今日は日曜日。朝4時半過ぎから試合で叩き起こされたのでかなり疲れている。普段ならこのまま二度寝しているが…

 

 

「ハヤト、ちょっと付き合ってもらえる?」

 

 

「婚約を前提とした?」

 

 

「ち、違うわよ!こっちの世界についてもう少し詳しく教えてもらえないかって話!昨日約束したでしょ!」

 

 

「おぉ、そうだったな。」

 

 

システィーナが日本について疎いままだと色々と危ない。だからしばらくは親睦を深めるという意味でも日本に慣れるまではシスティーナと一緒に行動した方が良いはずだ。かつてアイリスにやった時のように。

 

 

「あれ?アイリスに何してやったっけ?」

 

 

改めて考えるとあの時は灯代のマスターと会ったり、アスナに会うために北海道に行ったりと色々起こりすぎたからこうやってゆっくり教える暇が無かったな。

 

 

「システィーナ。じゃあ、今日の戦いは終わったし、どっか出かけてみるか?」

 

 

「えぇ。ちゃんとエスコートしてよね、ハヤト。」

 

 

ヤバい、可愛い。意識してないとつい顔がニヤついてしまう。いけないいけない。

 

 

「あ、他のみんなは各自休息ってことで自由行動にするが、認識阻害を外すなら俺にLINEなりなんかで一言言ってからにしてくれ。それじゃあな。」

 

 

「…マスター」

 

 

(津島さん、新参者であるシスティーナさんにあれこれ手ほどきをしたりなど…しっかり面倒を見るのは正しいことです。ですが…それ以上に古参者のことも忘れちゃいけませんよ。)

 

 

 

 

今回は俺とシスティーナだけなのでちょっと回転寿司にでも行ってみることにした。寿司ばっかりは日本じゃないとまずお目にかかれないだろう。

 

 

「ハヤト!あれは何なの?皿が回っていて…」

 

 

「あれは回転寿司って言ってだな。あの回っている皿の上にご飯と刺身が乗っているだろ?あれが寿司っていう料理だ。まぁ、食いながら教えるとするわ。」

 

 

〜?side

 

 

「…ねぇ、着いてきて良かったの?」

 

 

「なんだかドキドキしますね…」

 

 

「マスターは自由行動と言っていました。だから問題はありません。指揮官代理の私が保証しますよ。」

 

 

マシュさんはどうやら津島さんとシスティーナさんの動向が気になるらしくて着いていってしまいました。それに私達も便乗してしまいましたが。

 

 

「津島さんとシスティーナさん。このまま付き合っちゃったりして…」

 

 

「〜〜〜!?」

 

 

「大丈夫ですよ。津島さんはちゃんと超えてはならない一線などをしっかり理解している方です。きっと心配ありませんよ。」

 

 

少しからかっただけでマシュさんは顔を真っ赤にして…ふふ、可愛いですね。津島さんがお気に入りな理由も少し分かった気がします。

 

 

〜隼人side

 

 

「ハヤト!あれは…マグロ?」

 

 

「ん?もうこっちの文字は読めるのか?」

 

 

「え、えぇ…大方は沙由里が教えてくれたわ。」

 

 

「そっか。じゃあ、あれ食べてみるか?」

 

 

なら手間が省けた。じゃあ、あとは沙由里が教えられなかった細かい部分だけか。

 

 

「じゃあ、お言葉に甘えて…」

 

 

寿司とか凄い久しぶりだな…一人暮らししてから行ったことないかもしれない。

 

「…うん、中々美味しいわね…日本にこんなに美味しい料理があっただなんて…」

 

 

「昨日は仲間になったばかりで自己紹介ぐらいしか出来なかったし…まぁ、遠慮なく頼んでみろ」

 

 

100円寿司であって本当に良かった。これがもし回らなかったら散財していた。

 

 

「えっ、でもあんまり食べすぎると…」

 

 

「いや、俺の財布は気にしなくても…あっ、ふーん…(察し)」

 

 

「そういうハヤトだって気にしなきゃ太ーあれ?そのズボン…かなり隙間空いてない?」

 

 

「いや、ウエストが細すぎてSサイズでもこれなんだわ。かと言って更に小さくすると丈が合わなくなる。ウエストを太くしようと思って食べまくっても太くならないから困ったもーや、やめろ!絞まる絞まる!ギブギブ!」

 

 

システィーナが目に涙を浮かべながら背後から首を絞めてきた。解せぬ。

 

「それは私に対する当てつけなの!?ねぇ、ねぇ!!というか今更だけど貴方の身体結構無駄無く引き締まってるし!」

 

〜モモside

 

 

「あ、ボクはサーモン貰うね!」

 

 

「モモ、そこのいくらを取ってください!」

 

 

ユウキさんとアイリスさんは素直に回転寿司を満喫していますが…

 

 

「むぅ…」

 

 

「マシュさん、恐らくあれは一時的なものかと。ゲーム初心者に基礎を教えているようなものですよ。」

 

 

「ですが…」

 

 

〜隼人side

 

 

「ハヤト」

 

 

「ん?」

 

 

「本当にみんなを置いてって良かったの?」

 

 

「あ、あぁ…みんな連日の戦いで結構疲れてるだろうしな…特にマシュなんかタンクっていう一見地味に見えるがとても大事な役割を与えている。その上とりあえず何かあったら俺は即マシュに守らせている。マシュがいなきゃ俺はとっくに死んでる。それくらい沢山助けてもらった。だから戦いがないと分かったらちゃんと休ませたくてさ。」

 

 

「そういうことね。てっきり何か別の意図があると思っていたわ。」

 

 

「別の意図って何かあるか?」

 

 

「…いや、その…別に…」

 

〜モモside

 

 

「まさか先輩がそこまで私を気遣っていたとは…」

 

 

津島さん、もしかしてマシュさんがいるのを知って…ですが今はシスティーナさんに夢中なので気づいてはいないはずですが…

 

 

「あっ、津島さんが!会計を…」

 

 

「あの、もう少し待ってはいただけませんか?」

 

 

ユウキさんもアイリスさんも…マシュさんすら当初の目的を忘れちゃってますね。

 

 

「は、はは…とりあえず一件落着ですかね?」

 

 

〜隼人side

 

「システィーナ。俺達、つけられてるぞ。」

 

 

「…え?私は特に感じないけど…」

 

 

いや、確かに何か感じる…誰かがこちらを見ている気がしてならない。

 

 

「本当に尾行がいるにしても今この認識阻害がかかった状態でハヤトをマスターと断定して尾行可能な人物なんてそういないでしょ?強いて言うなら貴方の仲間のユウキ達ぐらい?」

 

 

「いや、あいつらが俺達を尾行する理由なんてあるか?」

 

 

「ない…のかな…?」

 

 

何故考える必要があったのか。何か尾行する可能性があるか?システィーナと俺が東京のどっかをテキトーに歩いてるのを見て何が楽しいのやら。あっ、勝手に寿司食いに行ったのがバレたら怒られるかも。

 

 

「他のマスターである可能性が高いが…でも今日の戦いはとっくに終わった。動向を見る必要性は…住所特定とかか…用心しつつ、どっかで撒く必要が…」

 

 

と、言いながら物陰を気にしない俺が馬鹿だった。物陰から来た謎の人物に連れ込まれ、睡眠薬らしきものを嗅がされ、俺の意識が遠のいていった。

 

 

〜〜

 

 

「…はっ!」

 

 

意識はしっかりしてきたが、眠気がまだあるせいか目はまだ開けられない。身体の感覚に頼って状況を判断すると俺は縛られている状況らしい。だが、手足の可動範囲が広いためプロの犯行ではないと読める。

 

 

そして俺の上に何か…いる?

 

 

「ひゃぁっ!」

 

 

俺はとりあえず手を伸ばしてみると人の声が聞こえた。どうやら目の前には誰かがい…

 

 

「…!?」

 

 

「え、ハヤト!?どうなってるの!?」

 

 

目の前にシスティーナがいる。いや、訂正すると…俺とシスティーナが一緒に縛られている。

 

 

「いや!むしろこっちが聞きたい!悪いが俺には睡眠薬を嗅がされてから全く記憶がない。」

 

 

「…そしてさ、おかしくないか?」

 

 

「えぇ!そりゃあおかしー」

 

 

「そうじゃなく…何で犯人は俺とシスティーナを同時に縛れたんだ?」

 

 

「え?」

 

この戦いのルールでは現在の俺に危害を加えることが可能なのはマスターか一般人。だが、呼び出したアニメキャラに対し、一般人が手を出せないのは当たり前として、認識阻害がなくても試合中でなければ十の盟約とよく似たシステムにより、あらゆる害する行為はキャンセルされるため他のマスターや呼び出したアニメキャラも手出しは一切出来ない。

 

 

つまり今この状況で俺とシスティーナの両方に手を出すことが可能な者は存在しないのだ。

 

 

「…機械とか抜け穴を上手く行ったか?いや、確かルールでは機械でもマスターやキャラが運用しているという時点で害する行為は縛られるとなっている…あぁ、本格的に犯人が分からん…」

 

 

「こんな状況なのにやけに冷静ね…」

 

 

「一応ギリギリのラインで平静は保てている…」

 

 

今はなんとか抑えられるが危なかった。密着するように縛られているのでもしこれがルミアのようなおっぱいが大きいやつと縛られていたら集中力が…

 

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

痛い痛い痛い!こいつ手を思い切り握ってきやがった!!

 

 

「また何かいやらしいこと考えてたでしょ!」

 

 

こいつ俺がルミアのおっぱいを考える度に制裁を加えてきている。もしかしてエスパーか?いや、心を読む魔術とか使えるのか?

いずれにせよ今回は俺に非があるので文句は言えない。

システィーナ怖い…こいつの調査が必要だな。もうちょいロクアカをしっかり読み直すか。それにまだまだ原作全部買ってないし

 

 

「…ねぇ、本当に何も感じないの?怖いとか思わない?」

 

 

 

「恐怖は感じている。どういったやつが捕まえたかはなんとなく分かるがそれ以外は何も分からない。何も分からないことに恐怖している。」

 

 

「でも100日以上こんな戦いをし続けて慣れちまったからそんな恐怖もある程度薄れちまったがな。」

 

 

慣れは怖い。いつかこれが当たり前となった時、慢心が生まれて俺に襲いかかってくるだろう。油断大敵だ。

 

 

「私、ハヤトが羨ましい。何で私と年もさほど変わらないはずなのに恐怖を跳ね除けて果敢に戦いに行けるの?」

 

 

「恐怖を感じるのは当たり前だ。その大きさに差があるだけで恐怖を感じない人間はいない。ただ俺には恐怖に打ち勝って戦わなきゃいけない理由がある。そんだけ。」

 

 

全てはユウキの病気を治すために。それが出来るなら必ずみんなでどんなやつにも打ち勝ってみせる。

 

 

「それに…恐怖を感じるってことはそんだけ失いたくない大切なもんが沢山あるんだろ?俺にはこの戦いが始まるまでそんなの無かった。俺からしたらそんな大切なものが溢れているシスティーナの方が羨ましいかな。」

 

 

「ねぇ…もしこれから知らない誰かに酷いことをされるぐらいなら…今ここで私と…」

 

 

やめろやめろやめろ!どうしてこうなった!?

落ちつけ…アニメキャラに手を出してはいけない(戒め)

Pが担当アイドルに手を出すぐらいの禁忌だ。

そんなことをしたら俺は絶対殺される…

だが、俺の精神もどれぐらい持つか分からん。このままじゃちょっとまずいことに…

 

 

「おい、何をしているんだ?お前ら。」

 

 

俺はどうしたら俺とシスティーナの両方に手を出せる者を考えた。マスターでも戦う者として呼ばれたアニメキャラでもはたまた一般人でもない。

 

 

「よぉ、運営。俺が好きすぎてついに拉致っちゃったか?」

 

 

「…そういうノリやめてくれないか?あんま好きじゃない。」

 

 

「そりゃ失礼。その声からして…ガヴリール。天真=ガヴリール=ホワイトか。」

 

 

ガヴリールドロップアウトのガヴリール。天界にいた天使だから運営に選ばれても納得はいく。

 

 

「でさ、ガヴ。何の用だ?変なこと言うなら即ベイルアウトするぞ。」

 

 

トリガーは…よし、取られていない。焦って対応し損ねたか。

 

 

「まぁ、そんな焦らないでくれ。ただ一つ頼みがある。私にはどうにもならないからな。」

 

 

「…」

 

 

「お前、明日の戦いで退場しろ。」

 

 

「え?」

 

 

突然の終幕を勧める勧告に俺とシスティーナは目を白黒させていた。

 




ロクアカって小説で読むと戦いの間にこれだけの駆け引きがあったかとか何故この魔術を使ったかなどがよく分かってとても面白いです。
某方の書いていたロクアカ小説の所々に原作ネタがあって、今読み返してみてあぁ〜ってなっているのが今現在の俺ですw

次回は運営(?)による退場勧告の理由が明らかに!
それでは!

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