アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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今回は軽く1話完結として、ラストを次の長編に繋げるようにしました!
ノリと勢いで書いたはずなのにちょっと時間がかかりましたw
今回も見てくださると嬉しいです。


42話 勢いで行動してはいけない(戒め)

「…」

 

ったく…なんかよく眠れなかったな…さて、今日も一日頑張るぞい。

 

 

「あれ?」

 

 

おかしいな。システィーナが隣で寝てる…まぁ、良いとしよう。俺の事だ。特に何もしなかったはず。さて、早速着替えて…

 

 

「は?」

 

パジャマを脱ごうとしたはずなのにもう脱いでいた。というか上半身裸である。

 

 

「ははは…待て待て…」

 

 

もはや乾いた笑い声しか出ない。嫌な予感だけが頭をよぎる。失礼だが、布団をよけてシスティーナの様子を…

 

 

「はー!?」

 

 

下着姿のシスティーナがそこにいた。以下のことから導き出される真実は…

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

ヤバいヤバい。これは終わった。色々終わった。この戦いに勝ってユウキの病気を治したら魔術を覚えてフィーベル家に挨拶に行かないと…ぁぁぁぁああ…

 

 

いや、待て。これは夢だ。タチの悪いクズ魔術師が見せている夢かもしれない。そうだ。そうに違いない。

 

 

「よし、寝よう…」

 

 

これが夢なら起きたら元どおりに…

 

 

「ハヤト、システィーナ。大丈夫ですか?何だか大きな声が…」

 

 

寝てるフリ寝てるフリ寝てるフリ!すまん、早く行ってくれ…そろそろ夢から覚めそうなんだ。

 

 

「あの…そろそろ起きていただけませんか?もう昼ですよ?」

 

 

布団を剥ぐな!やめっ、ヤメロォー!

 

 

いや、布団を取られても寝たフリを続ければいい。それだけの話さ。

 

 

「マシュ、ハヤトとシスティーナがほぼ裸で寝ているのですが…」

 

 

ちょっと待ったぁぁぁぁ!!話をしよう!話せば分かる!!

これには必ず訳があるはずだ!

 

 

よし、思い出せ…何があったかを!

 

 

 

 

遡ると今日の朝にあたるはずだ。確か7時に戦いが始まった気がする。

 

 

「よし、急いでバトルしに行くぞ!」

 

 

『了解!』

 

 

早速制服に着替えて臨戦体制に入る。そしてベイルアウトで逃げることも考えると極力距離を取らなくては…

 

 

「さて、今日もいつものやつらかな…」

 

 

「えぇ、最近この近辺ではアニメキャラ達が減っていますからね…」

 

 

一度モモに調査させたが、やはりそうなっているか。

 

 

この辺だといくつかの巨大勢力が台頭し、最近だと同じやつしか会わない。

だが、その判断は正しい。今自信がないキャラで特攻するより、主人公枠解禁ガチャやラスボス枠解禁ガチャを待つ方が賢明だ。

 

 

「じゃっ、今日会うのは不可侵条約結んだやつらって可能性もあるかな…」

 

 

暗殺組織『ファントムファイブ』は俺が手を出す前に壊滅したらしい。俺の身近なやつらだとしたら魔王軍とかか?全く末恐ろしいマスターがいるものだ。

 

 

「でも警戒は怠らないでくださいね。」

 

 

警戒するとしたら遠距離からの狙撃とかか…そいや、まだそんなやつらは見てないな。

 

 

シュッ!!

 

 

何かが空を切り、飛んできた!速攻バリア張らないとな!

 

 

「ふん!」

 

 

「《大いなる風よ》ーッ!」

 

 

俺のバリアとシスティーナの突風で奇襲攻撃は防いだ。そして飛んできた武器の正体を探るべくマシュはそれを拾いに行った。

 

 

「これは…クナイですね。」

 

 

「クナイ…初めて見ました。」

 

 

そうか。アイリスはあまりよく知らない以前に見たことすらないのか…やはり忍具は日本特有のものだからな。

 

 

「クナイ?東方の『シノビ』っていう人達が使っていたっていう…あれ?」

 

 

え?システィーナの世界にも忍者はいるのか…それは知らんかったな…

 

 

「そうそう。クナイっつーのは忍が使っていた武器の1つで投げてよし、短剣のように使ってもよしっていう所謂サバイバルナイフみたいなもんかな。」

 

 

上手く説明出来ているか分からないが俺が可能な限り説明するとこうなる。アニメキャラのデータを取り入れるよりまずは一般常識をしっかりさせるべきかもしれない。

 

 

「忍者だね!やっぱり忍者が来るのかな!」

 

 

なんかやけに嬉しそうな顔で目をキラキラさせているユウキ。そいやNARUTO関係のやつらにはガイ先生にしか会ったことないな。いや、NARUTO関係じゃないとしたら…

 

 

「ふむ…やはり人数が多いのにも関わらず、統率が取れていることで有名なぬしらには通じぬか。マスターも随分な無茶ぶりをしたものじゃ…」

 

 

「お前は…月詠か。つーか統率が取れてるとかまるで軍隊みたいな言い方すんなし」

 

 

NARUTOというクナイ使うやつらばっかの中からそれを抜いたらあとメジャーなやつらはそういうのしか残らないよな。

 

 

「あれが…忍者なの?」

 

 

「いや、あれはな…」

 

 

ん?待て…月詠ってどう説明すりゃいいんだ?

月詠の説明を簡単にすると吉原の自警団の元締めだが、吉原の説明には遊郭…今で言うところの風俗の説明がどうしても入る。

 

 

アイリス達の世界には淫夢ー無論、淫らな夢の方であり、野獣先輩とは無関係ーを見せてくれるサキュバス達の店という風俗に似た概念はある。だが、アイリスはそれを知ってるわけもない。というか小学生くらいの年齢の子に教えるわけにはいかない。

 

 

システィーナの方は…あっちの世界に風俗店なるものがあったかは特に知らないが、15歳かそこらの少女にする話ではないだろう。

 

 

では、何て言うべきか…

 

 

「うむ、いかにも。わっちがぬしらが言うところの忍者でありんす。」

 

 

いや、なんであっちが気を遣って忍者のフリしてんだよ!優しいじゃねーか!助かったすまんな、月詠!

 

 

「おい、そっちはお前一人か?こっちは5人をフルに使って戦うぞ。」

 

 

「ほぉう…わっちが何の勝算もなくぬしに挑みにきたと思うか?」

 

 

「いや、そうは思わないかな…」

 

 

月詠の戦闘力は確かに高めだ。だが、あくまで人間の域だ。いくら月詠が強かろうがこの数をひっくり返せはしないだろう。

 

 

「…っ!」

 

 

「どうした!?マシュ!!」

 

 

何も見えなかった…マシュは何をされたんだ?

 

 

「ますたぁ!」

 

 

「は、はい!?」

 

 

急に大声で呼ばれて俺はついビクッとなった。こいつがこんな大声出すのは久しぶりな気がする。

 

 

「なんれふか、さいひんのますたぁは!わらひに目もくれずにシスティーナシスティーナシスティーナと!! 今まで誰がますたぁを守ってきたと思ってるんれふか!!」

 

 

…酔ってるのか?確かマシュってそんなに酔わなかった記憶があるんだが…

 

 

「…マシュ、この指が何本に見える?」

 

 

俺はこの酔っているか確認する手段としてよく使われることを言ってみた。俺が立てている指は3本だが…

 

 

「人を酔っ払い扱いしないでふらはい!…6本れふ!」

 

 

ダメだこいつ…早く何とかしないと…

 

 

だが、何故酔った?クナイに触ったから?いや、クナイにアルコールなんか塗っても酔わせることは無理だろう。

 

 

「月詠、こいつに何をした。」

 

 

「わっちは関わっておりはせん。とだけ言っておく。」

 

 

くそ!マシュが使い物にならなくなってしまった。どうしよう…!

 

 

「きゃっ!」

 

 

「システィーナ!」

 

 

「…ハヤトぉ〜!」

 

 

しまった!システィーナまでやられたか!だが、一体、どうやって干渉をしたんだ!?

 

 

「ぐっ!」

 

 

相手の攻撃方法を推察するより早くシスティーナに抱きつかれ、思考速度が徐々に低下していく。

 

 

「ハヤトぉ!わらひねぇ!あのときぃ〜凄く嬉しかったのぉ〜」

 

 

「あ?あのとき?」

 

 

「も〜う!すっとぼけちゃって〜!あはははは!」

 

 

嫌な絡み方をしてくるだけならまだしも俺の背中を思いっきり叩き始めてきた。ヤバい、ウザく感じてきた。

 

 

「一緒にルミアと〜先生ぇを〜探すって言ったれしょ!それを聞いてぇ〜わらひのますたぁはここにいたんだぁ〜っておもったの!」

 

 

あぁ、それか。今更感謝しなくてもいい話を…じゃなくて!

 

 

「やめろ!くっつくな!熱い!」

 

 

「えへへ〜!今日はいっぱい甘えちゃうぞ〜!」

 

 

システィーナがありえないことを言い始めている…じゃあ、これだけ…最後の確認だ。これが通ったら酔っ払い確定。

 

 

「…俺のこと好きか?」

 

 

「らぁい好き〜!…ってもぉ〜なに言わせてんのよ〜!ばかぁ〜!」

 

 

ダメみたいですね…もうやだ、早くベイルアウトしたい。だが、こんなえげつないことができるやつを野放しにはしたくない。

 

 

「ずるいれふますたぁ!」

 

 

あぁ、逃れられない…これじゃあまともに戦えるわけないだろ!

 

 

「モモ助けて!!」

 

 

「あ、私は空中へ逃げますので…ユウキさんはアイリスさんを抱えてマスターを探してください!私は今彼女の分析をします!」

 

 

「ご、ごめんね、ハヤト!すぐなんとかするから!」

 

 

「ハヤト、お許してください!」

 

 

「モモ貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

いや、ここはユウキ達に任せよう…それまでこの酔っ払い二人をどうするか…だが…

 

 

「はっ!…これは!」

 

 

重ちーのハーヴェスト!これで酔わせていたのか!

 

 

「重ちーのハーヴェスト…これにアルコールを採取させ、血管から直接注入させることで少量ですぐに酔わせる…そういうことか?」

 

 

「あぁ、マスターがぬしらを内側から崩せとのことでな…わっちはあまり気乗りしなかったのじゃが…」

 

 

「ったく…じゃあ、とりあえずこいつを潰せば…」

 

 

「さっすがハヤトぉ〜!冴えてるぅ〜!」

 

 

「ば、バカやめろ!照準が狂って…」

 

 

あ、刺された…もう、どうでもいいか。

 

 

「しっしっし!上手くいったど!」

 

 

「よくやったぞ重ちー!これでやつらはおしまいだ!ははははは!そしてダメ押し!!」

 

 

「さて、月詠。喉乾いただろ?ほらよ。」

 

 

「ん…感謝し…ひっく…」

 

 

「おい、ゴラァ!さっきから私ガン無視でイチャイチャイチャイチャ…舐めてんのかぁ!」

 

 

「あぁ!?巫山戯てんのかてめぇ!あいつやっちゃうか!?システィーナ!」

 

 

「えぇ、やっちゃいましょうよ!」

 

 

「そのための…風刃!」

 

 

「あと私!」

 

 

「そしてわらひもれふ!」

 

 

「おうおうかかって来いやオラァ!!」

 

 

〜モモside

 

 

「ふふふ…ははははは!何が連携No.1チームだ!!ザマァないな!そしてそっからハーヴェストを更に送り込めばこれでおしまい…」

 

 

「『セイクリッド・ライトニングブレア』ッ!」

 

 

マスターをアルコールで苦しめたマスターの策略ももう終わりです。

 

 

「ぎゃぁぁぁぁ!」

 

 

重ちーのハーヴェストという小さく沢山の集団スタンドは全てアイリスさんが生み出した光の嵐が薙ぎ払ったようです。これで重ちーさんはスタンドのダメージフィードバックで気絶したのでこの戦いではもう手を出せないはずです。

 

 

「…この薔薇、とても毒性が強く…下手をすれば死に至りますよ?」

 

 

もちろんこれはハッタリですが…この薔薇について正しい知識を持ったマスターはそれほどいないはずです。

 

 

「っ!」

 

 

「さぁ、ここは引いてくださいな?」

 

 

「…分かった。酔った月詠が収まってくれるならなぁ!」

 

 

「そうですか…では。」

 

 

「圏外へ行ってくださいませ。」

 

 

私はお姉様の作ったぴょんぴょんワープくんの改良版です。片道しかありませんが…これなら相手マスターを1km以上でも飛ばせます!

これでなんとか収まるはずです。

 

 

「ちょ、待て!おま…」

 

 

ふぅ…1kmルールで全員消えてくれましたが…あのマスターも含めた酔っ払って暴れてる三人はどうしましょうか…

 

 

 

 

あぁ、こんな感じか…ってえぇ!?ヤバくないか!?ハラスメント行為は同意があれば可能…つまり酔った勢いで…

 

 

「ん?おはよ、ハヤト…」

 

 

「え?嘘…でしょ?」

 

 

システィーナが酷く動揺している。そりゃそーだ。俺も今、責任を取らねばならないのかと頭を抱えている。

 

 

「ねぇ!ハヤト!何があったの!?」

 

 

システィーナが俺の首を掴んできた。そんなのこっちが聞きたい。

だが、少し気になる点はある。まず何でベッドまでたどり着いているか。何でベッドが荒れてないのか。そして何故近くに脱いだはずの服がないのか。

 

 

だが、そんな状況証拠など意味を成さない。

 

 

「いや、その…お互い酔っ払っていた…と、言いますか…なんていうか…すまん。」

 

 

俺がシスティーナに誠心誠意込めた謝罪を行おうとしたらモモが近くを通った。やつなら何か知ってるはず!

 

 

「…モモ、今すぐこれを説明しろ。」

 

 

「あ、これですか?まずは酔っ払った皆様をニャンニャン草で眠らせまして…なんなら手を出していない証拠も提出可能です。」

 

 

「じゃなくて!俺とシスティーナが裸で寝てた理由!」

 

 

「制服がシワになるといけませんので…」

 

 

「替えの服を着せなかった理由は!?」

 

 

「それはですね…」

 

 

「せ、先輩…何してるんですか…?まさか本当にシスティーナさんと…」

 

 

最悪なタイミングでマシュが来たぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

「モモ!もっと詳しく説明しろよ!いいから!早く!」

 

 

「マスターは最近何もかも上手くいきすぎてるので…ちょっとだけこういうのも…ありではありませんか?」

 

 

「お前俺を振り回してそんなに楽しいか!!」

 

 

何だ!?前に勝手に風呂へ乱入したこととかを根に持ってる感じか!?

 

 

「先輩最低です!!」

 

 

 

 

マシュと一悶着あったので今日は部屋に篭ってロクアカの魔術一式を覚えることにした。マシュも今はそっとする方がいいはず。

 

 

そうして一式頭に覚えた後は後日復習するとして…あとはジョルノからもらったデータのまとめだな。

 

 

「ほぉう。俺がまだ会ったことないやつらまで…シノンとかもいるのか。」

 

 

何だこいつ…沖縄まで…結構日本中を回っているんだな…

 

 

「お疲れ様。夜食とホットミルク持って来たわよ。」

 

 

システィーナが気を利かせてくれた。ありがとう、助かる。というか気を遣ってくれることと労ってくれること事態がたまらなく嬉しい。

 

 

「おう、サンキュ。つかシスティーナは寝なくていいのか?」

 

 

「えぇ、あと少ししたら寝るわ。…これは?」

 

 

「ジョルノから貰ったあいつらが会ったアニメキャラリストだ。」

 

 

俺は眠い時や間際らしい名前が並んでもすぐ対応可能なようにアニメキャラの画像を名前の隣に添付していたが…

 

 

「ルミア=ティンジェル…グレン=レーダス!!」

 

 

「遂に手がかりを見つけたわね!ハヤト!!」

 

 

「あぁ!そしたらあとは場所を見てそこに行こう…ぜ?」

 

 

場所を見ると…そこは…京都?

 

 

「よし、京都はやめよう。」

 

 

あそこはそうだ 京都、行こうなんて軽いノリで行ってはいけない場所だ。絶対京都になんか行かない。

 

 

「えぇ!?せっかくの手がかりでしょ!?キョウトってとこに行くわよ!」

 

 

「嫌だ嫌だ嫌だ!絶対京都にだけは行かない!つーか京都って観光名所だぞ!たまたま旅行しただけかもしれないじゃん!」

 

 

「それでも!私は…ルミアや先生に会えるなら…このわずかな可能性にも縋りたい!」

 

 

「この世で確実な数字は0か100だけだ!99%だろうといない時はいない!闇雲に出かけるのは危険です!もっと情報を集めてからでも!」

 

 

「…お願いします。どうしても…ダメなの?」

 

 

突然さっきとは打って変わり、上目遣いで俺に懇願してきた。これが演技なら将来が心配だが、これを打算で出来る女じゃないことはよく知ってる。

 

 

「ったく…約束は約束だ。今週の金曜日…学校が終わり次第、ルミアとグレン先生を探すために京都に行くぞ。…ちゃんと準備しろよ?」

 

 

「えぇ!」

 

 

ったく…まさか京都にまで行くことを許すことになるとは…寛容を通り越して甘すぎるんじゃないだろうか…

 

 

京都…何もなければいいが…俺はただグレンとルミアに会える以外は何も起こらないことを願った。




最後まで見てくださり、ありがとうございます。
重ちーのハーヴェストは強い(確信)
吉良吉影によってすぐ消されましたが、想像以上に頭も回るヤバいやつです…
日常編はこれにて一旦終わります!
最後らしからぬ戦いでなんか申し訳ないですw
そして次回からは京都騒乱編(仮名)が始まります!!
それでは!

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