アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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8月も終わって、今季のアニメが終わりに向かいつつあるのが寂しい作者です
来期は期待してるアニメも多いのでとても楽しみです!
来期オススメのアニメがあればぜひ作者に教えてくれると嬉しいです


55話 ゲームセットとニューゲーム

大口叩いたのは良いが… 今はメイヴに拘束され、取れる行動が少なくなっている。情けない話だが、現状を打破する策が思いつかない。

 

 

今所持してるのは俺が選んだ服(マントは除く)、ローブ、特に意味なさそうな呪いの時計、地図、ペットボトルに入った水くらいか。

 

 

…あれ?この時計よく見ると何かおかしいような…。真ん中にデザインにしては何かおかしい十字のライン?のようなものが…ちょいと時間を稼がせてもらう!もしかしたらこれが現状を打破可能なアイテムかもしれない!

 

 

「さ、最後に…お前達は結局NPCの偽者なのかこちらへ現界させてから何らかの処置を施した本物か…どっちなんだ?」

 

 

「貴方はどう考えてるの?答え合わせぐらいならしてあげるけど」

 

 

「前者。つまりNPCの偽者だ。今まで会ったキャラ達はあの戦いの参加者からは一切出されていなかった。それはつまりバトル系キャラを出してそのマスターが見つけたら困るからだ。マスターといた記憶が一切ないんだからな。だからサーヴァントも現界してない者に限らせた」

 

 

この事は木下優子の曖昧な何か誤魔化したかのような反応から察した。恐らく最初の試験召喚戦争の時を考えてなかったのだろう。

 

 

「記憶がないことはサーヴァントと同じようなものだと考えたら説明がつくんじゃないの?」

 

 

確かに。サーヴァントにとって聖杯戦争の記憶とかは大半を忘れ、そんなに色濃く残るものではない。だが…

 

 

「めぐみんとグレンを呼んだ時、戦いの記憶を確認済み。だからこの結論に行き着いた」

 

 

「…何でそんなどうでもいいことを真剣に考えちゃうわけ?」

 

 

「いや、終わってから真実が曖昧だと気にならね?ジョジョの支倉未起隆だって宇宙人か人間か真実が曖昧だから気になるわけだし」

 

 

「じゃあ、最後に教えてあげる…貴方の結論は半分正解で半分間違いよ」

 

 

「半分…?」

 

 

「確かに基本的にはほぼ全てNPCよ。でも私達サーヴァントは例外」

 

 

「あっ、そうか」

 

 

「じゃあね、ハヤテ…あっちに戻った時は…貴方の全力を見せてもら…」

 

 

くっ…とうとうらぶパワーを吸い始めたか!そして復活不能にされるのも時間の問題か!ここで銃を撃っても撃破されるのを早めるだけ!

 

 

なら…

 

 

「ん…ん〜!」

 

 

「悪いな。ガードさせてもらった」

 

 

ペンダントで唇を塞いだ。キスされる場合布越しならアウトだが、何か物体で阻めばセーフ。首の皮一枚繋がった。

 

 

そして…この時計!まだ確信はないが、もしかしたら!

 

 

パシュン!!

 

 

「ひゃん!お、覚えてなさ…い…」

 

 

バタッ!

 

 

「まさか本当にあるとは…粋スギィ!」

 

 

何故あの時計は上蓋が開くのかを考えていた。そして真ん中の十字ラインは案の定照準だった!なら時間合わせのネジを押せば針を発射可能ってわけだ。酷い賭けだったが、成功したから結果オーライ。あとはらぶパワーがギリギリだからメイヴで回復させてもらおう。

 

 

さて、メイヴを消した以上宝具はもう消えるから…どう凌ぐかな。

 

 

「せっかく頑張ったのに宝箱の中はマスターの位置が分かるマップとか他にもクソアイテムばっか入れやがって!水や食料はいいからもっとマシなもん寄越せよ!」

 

 

いや、マスターの位置が分かるってかなり良い…良くない?こちとら地図はあるけど方向音痴が祟って読めないんだぞ。

 

 

「むっ、こんな近くにマスター!?」

 

 

「誰かは知らないが覚悟しー」

 

 

「おい、待て。後ろに気をつけろ」

 

 

「そんな嘘に騙され…」

 

 

「あっ」

 

 

親切心で教えてやったのに…まぁ、信じろという方が難しいな。

 

 

『《レイジ》消滅』

 

 

『あと1人の敗退で決勝進出者が確定!頑張れよ!』

 

 

あと1人か… もう誰が来ようと怖くなー

 

 

「会いたかったわ。リトルデーモン」

 

 

「ヨ、ヨハネ様!?」

 

 

最後の最後に一番面倒なやつを出しやがって…

 

 

「さぁ、リトルデーモン…貴方の魂…このヨハネへ捧げなさい」

 

 

バン!!

 

 

「…断る。本物のヨハネ様ならそんなことは言わない。やはりお前はNPCが生んだ偽物だ」

 

 

本物のヨハネ様は自らの眷属を蔑ろにはしない。当たり前だよなぁ?

 

 

 

「さて、そろそろ終わー」

 

 

しまった。このゲームのコンセプトを完全に忘れていた。このゲームの脱落者は半分くらい自殺だ。ハンターであるアニメキャラをわざわざ撃破するやつはそういない。撃つとしても逃げるためからぶパワーの補給だろう。

 

 

つまりハンターは減らず、ターゲットだけが凄い勢いで減っているのだ。ターゲットがいなければハンターはターゲットを探す。よって…

 

 

「げ」

 

 

死ぬほど集まってきやがった!ラストは人海戦術ってか!?

 

 

「こんな時こそスタングレネードの使い所さんだな!」

 

 

スタングレネード。簡単に言えば閃光弾と音爆弾を合体させたものだ。よく見たら耳栓まで律儀に用意してくれていた。用意周到なことだな。

 

 

「くらいな!」

 

 

頭上高くに投げて過剰な光と音により、全員の動きを止める!これで退路は作った!

 

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

よし、ついでにマスター発見!

 

 

「そぉれっ!」

 

 

インデックス、許せ。プレイヤー1人消せば俺の勝ち。ならこのような手も辞さない。

 

 

「ぐぼぁ!?」

 

 

『《赤井さんにお任せ》らぶパワー切れ』

 

 

〜試合終了!

 

 

『試合終了!選ばれた10人の猛者よ!次のステージへと案内しよう!』

 

 

 

 

「おっと…」

 

 

ここは…椅子とテーブル、パソコンしかないな。

 

 

「パソコンに何か映ったな…」

 

 

『貴様らが選ばれた10人か。これより決勝戦を始める』

 

 

これが元凶…?いや、声はボイスチェンジャーで変えてあるし、何故か木之本桜ちゃんのお面を被っている。カードチャプターさくらですね。分かります。だが、ミスマッチ感が酷い。

 

 

『内容は?』

 

 

あっ、某動画サイトのようにコメントを送れるんですね。

 

 

『そう焦んないで。最後の戦いは…ラノベ天下一武闘会だ』

 

 

ラノベ天下一武闘会?エロマンガ先生でもあるまいし…

 

 

『ルールはサバイバル。普段の戦いのように全マスターで戦え。勝利条件は自分以外の戦闘続行可能なチームがいなくなる事。敗北条件は自チームのアニメキャラが全員退場、マスターの降伏、マスターが戦闘不能状態になることのいずれかだ』

 

 

それ天下一武闘会じゃなくね!?

 

 

『それ天下一武闘会じゃなくね!?』

 

 

思う事は一緒だったか。やはり天下一武闘会というのはトーナメント形式であって然るべきだろう。

 

 

『細かい事を気にするのは良くありませんよ。ラノベキャラに限定だからラノベ天下一武闘会なんです』

 

 

『おっと、つい先に言ってしまいましたが…使用可能なアニメキャラはライトノベルのキャラのみ。そして原作が漫画、一般人向けゲームである作品は全て無し。』

 

 

確かにモンハンとかもラノベになっているし、漫画のやつがライトノベルになった例もあるからな。モンハンの主人公とかを出しても困るし、そういう措置か。

 

 

『次にプレイヤー間でのキャラ重複はもちろん禁止だが、強いチームとなれば皆似たようなパーティになるだろう?全プレイヤーに縛りを設ける。1つから最大5つまで。一人一人全く違うものをな。それは各自これからのガチャで決めてもらおう』

 

 

『そして…マスター諸君の中には節を曲げて異能、魔法、魔術、個性、スタンド…その他諸々常人ならざる力を持っているやつもいるだろうが…今回ばかりはそれらの使用を全面的に禁止する。』

 

 

マジで能力者になれた人間がいるのか!?すげぇな、おい…

 

 

『代わりに貴様らには二種類の能力を提供する。マスターの能力も加味しながらパーティを決めたまえ』

 

 

なるほど。これによってパーティのコンセプトを広げたり、より戦略性を増すようにってわけか。

 

 

『君達が選ぶキャラの数は7人。マスターも含め80人のサバイバルだ!さぁ、楽しいものを見せてくれよ』

 

 

80人のサバイバルだと!?多すぎないか!?

やれやれ…長期戦は避けられないな。

 

 

いや、ちょっと待て…

 

 

『アニメキャラ達にとってメリットがないだろ』

 

 

何のメリットもなしにアニメキャラの強力を得るのは至難の技。というかよほどのカリスマ性や人望がなきゃなし得ない。これは正直コメントをするというリスクを考えても聞きたい。

 

 

いや、カリスマ性や人望などではコントロールできないようなキャラの方がかなり多いな。

 

 

『言い忘れていたよ。このライトノベル天下一武闘会は他に様々な戦いを兼ねている』

 

 

『まず現界権の増加。一度現界していたり、まだ現界していないキャラの場合は更にもう一度現界する権利を与えよう』

 

 

『次は…新キャラ追加戦。不死身など様々な理由で禁止キャラ扱いされたキャラ達や主人公、ラスボスなどであるがためまだ現界不可能なキャラを参戦することが可能!』

 

 

ふむ、妥当なメリットだな。主人公、ラスボスなら先行配布。禁止キャラなら勝った時の願いと合わせて圧倒的な強さをものに出来る。

 

そして相手が持っているキャラであろうと現界権を追加してしまえばスカウトルールが使えなくても仲間にできる可能性が出てくる。

 

 

控えめに言っても中々よく出来たシステムだな。

 

 

『最後は…敗者復活戦!今まで敗退したキャラがいるならそいつは復活する!そして以下のルールは優勝者の選んだキャラ全てに適応される!!』

 

 

敗者復活だと!?今までやられたキャラ達が復活すると!?これは下手なやつ復活させられないな。

 

 

『禁止キャラは存在するのか?』

 

 

ふと流れてきた質問。これは確かに気になるな。いくらある程度縛りは緩まるだろうがそれでも限度はあるだろう。

 

 

『禁止キャラでも極力制限を緩めるように制限をかけるなどの努力はするが、縛りようのない能力者などであれば禁止とさせてもらう。』

 

 

なるほど。さすがに禁止キャラ達を全開放するようなアホ運営ではないようだ。

 

 

『それではまずは君達に与えられる能力と縛りガチャ、そしてラノベ天下一武闘会のルールブックを送ろう。それから敗者復活枠に入ったキャラ達が自らのプレゼンに来る。プレゼンの段階で採用可能なキャラ達は二人までだ。自分の能力も考えてゆっくり考えたまえ』

 

 

さて、プレゼン。つまり敗者のキャラが自分を使えとアピールしてくるのか。だが、まず気になる能力は自分の能力だ。何になるのやら…

 

 

『貴方の能力は黒い炎を自由自在に操る能力と他人の魔法や魔術、スキルを強化する能力です』

 

 

『前者の黒い炎を操る能力は言わずもがな。後者の仲間の魔力や魔術、スキルを強化する能力はその対象との絆が強ければ強いほどより大きな効果を発揮します』

 

 

黒い炎とか厨二病かよ。あっ、俺のことだわ。こんなんで本当に炎が…

 

 

ゴォォォォォ!!

 

 

おぉ!!それもかなりの高出力!これは汎用性高そう。だが、俺が戦うのは基本無しだな。俺が出しゃばるより他の奴らに戦わせる方が効率は上がる。俺は第二の能力で他のやつの強化に専念しよう。

 

 

「そして縛りは…」

 

 

『主人公属性キャラ禁止』

『Fateシリーズキャラ禁止』

『男の娘以外の男キャラ禁止』

『作品被りは1作品限定で2人まで』

『自分の所持キャラは1人のみ使用可能』

 

 

ガチャを回した結果がこちらです。

 

 

面倒な縛りが沢山入ったな…。主人公属性ってスピンオフの主人公も禁止か?

 

 

だが、この程度なら簡単だ。むしろ危惧していた魔術禁止とか異世界出身者禁止とかがなくて助かる。

 

 

「さーて、俺流の最強のパーティを作ってやろうじゃねぇか」

 

 

まずはルールブックを眺めながらプレゼンに来るキャラを待とう。なんか楽しくなってきそうだな…。




ラノベ天下一武闘会開始!
実は33話から予告していたのですw
約3ヶ月前だからもし覚えてる方がいたら貴方は凄いです
読んでくださり、本当にありがとうございます

次回はキャラ選びからスタートです!

それでは!最後まで見てくださり、ありがとうございます

追記

修正入れましたw なんかがなんなってミスをしているとどうしてもあれがよぎるw

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