アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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ここまでモチベーションを保てているのはみなさんの感想などによる応援のおかげです!
本当にありがとうございます!
まだまだ頑張りたいと思います!
今回のタイトルはある漫画のキャラのパロネタですが、出すと倒せるキャラが限定されてしまうので出さない予定ですw


7話 いともたやすく行われるであろうえげつない行為

物の数には限りがある。

だからこそ奪い合いが起きたり、得る者と得られない者が出てくる。

それは食糧や石油などの一般的な資源だったり、最新ゲーム機、はたまた人気アイドルのライブチケットなど数えていけばキリがない。

 

 

空と白がやって来た異世界ディスボードでは暴力や略奪を禁じてすら有限である物の奪い合いはなくならなかった。

 

 

物が平等に行き渡るようには命の数を減らすしかないと言う輩すらいる始末だ。

 

 

当然、この戦いでも奪い合いは存在する。ガチャで出せる強いアニメキャラ、マスターの命、そして…

 

 

 

「えげつない?どうしてですか?」

 

 

「いや、すぐ気づいたやつも多いだろうけどさ…これとこれ」

 

 

・ガチャを引けるのは5回まで

 

 

・戦いで最後の1人になったマスターは願いを3つまで叶えられる権利が与えられる

 

 

 

「ガチャを引けるのは5回まで。つまりこれらのルールだけでも最大で6人仲間にできる。」

 

 

「そして…」

 

 

・この戦いで最後のアニメキャラ1人が消えそうになり、マスターが敗退する時に限り、他のマスターとそのキャラが同意すればそのマスターが呼び出したキャラとすることが可能

 

 

後々気づいたが、これはガチャを使わずに仲間を増やせる特例ルールだ。

一見将棋のようなルールだが、難しい話だな…

マスターを殺さず、その最後の1人以外の邪魔なやつを全て消して…などこの条件を満たせるのは極めて限定的な状況となるだろう。

 

 

いや、待て…自分のマスターを最後の1人となったキャラが殺せば…?相手がいなければそれはただの棄権行為だが…このルールのせいで寝返ることが可能に…!!

 

 

また嫌なことに気づいてしまったのかもしれない… いや、まずはアイリスに説明するのが先か。

 

 

「これを使えば理論上204人も仲間にすることが可能だ。今じゃ絶対不可能だがな」

 

 

簡単に分かりやすく説明するために俺はそこにあったチェスの駒からマスターを意味するキングとあとはテキトーな駒をいくつか取り、盤面に置いた。そして指を3本立てて…

 

 

 

「でさ、願いを叶えられるのは3つ…つまり…」

 

 

 

 

 

「願いを奪い合うことになるのですか?」

 

 

 

「そう。平和的解決が出来なきゃ優勝した後に起こるのは願い事の3枠を奪い合う最後の潰し合い。下手すりゃマスターの願いだって叶わないかもな」

 

 

 

そうやって無造作に全ての駒を盤面から落とした。

 

 

 

「最後の1人になって戦いには勝ったのに一緒に戦った奴らが今度は自分達の私利私欲のため、マスターに楯突くかもしれない。それを分かっててこのルールを決めたんならタチが悪い。」

 

 

主催者は人間の醜い部分がそんなに好きなのか?そう分かればますます思い通りにはなりたくねぇな。

 

 

「だからいるはずだ。キャラを呼ぶのは最大2人までにして、退場者が出れば補充するってやつが。」

 

 

そうすればマスターを含めて1人1つ願いを叶えられる。欲張りなやつが出しゃばったりしなければ喧嘩なしで平和的に片付く。

 

 

「俺とユウキの願いはユウキの病気を治すことだ。アイリス。お前の願いももちろん叶えるからあと呼べるとしても1人…」

 

 

出来ればさっきもサラッと触れたが欲張りではないやつが良い。

これは俺の偏見も若干入っているが敵サイドの奴らを入れたくない理由は味方サイドのやつが仲間にいるからではなく、大抵が私利私欲にまみれた勝手なやつが多いからだ。

主人公枠を取れば大抵大丈夫だとは思うが…

 

 

「いくら主人公でも問題あるやつもいるんだよな…」

 

 

いつの時系列から引っ張ってくるかだけはサッパリ分からない。アイリスは見る限り時系列は最新だと思う。ユウキは死ぬちょっと前か?

 

 

ルールで明確にされていないのは怖いな。例えば乙坂を取ったとしよう。最後辺りの乙坂ならともかく、最初辺りや妹が死んだ直後の乙坂なんて取ったら恐らく一見従ったフリからの最後の最後で俺が裏切られる。

 

 

凄まじい強さには大抵の場合代償を伴っていると思う。例えば学園都市のレベル5軍団の中で人格がまともなやつは御坂しかいないらしい。他にもただ強いやつと戦うことにしか興味がない戦闘狂だとか気まぐれすぎるとか強すぎるやつには基本連携プレーに向かないやつが多い。強大すぎる力は人を変えてしまうのだろうか。

 

 

「だが、リスクなんて考えちゃガチャなんて引けないよな…」

 

「あの…ガチャの話ですが…」

 

 

「何だ?」

 

 

「ワガママなお願いなのは分かっています。ですが、もし…お兄様を見つけたという情報が流れたら一緒に探してもらいたいのですが…」

 

 

 

お兄様…カズマか…カズマも結構慕われてんな…

 

 

「あまり遠くへは予算の都合上行けないが…分かった。探しに行こうか」

 

 

「隼人ー、アイリスー。ボクは上がったから次いいよ。」

 

 

ユウキが風呂上がりタオル1枚でこっちに…

 

 

「ふ、服を着ろ!」

 

 

ToLOVEるのリトとか見ているとよく赤面していて、そこまでか?と思っていましたがマジやばいです。軽度なものに対してはあのくらいで…と、バカにしてました。リトさんごめんなさい。

 

 

「アイリス…先入っていてくれ」

 

 

「はい」

 

 

さて、さっきの相手のアニメキャラを取れるってルール…あいつに確認を取るか。

 

 

『さっき出たばかりですまない。ちょっといいか?』

 

 

『マスターならもう寝たわよ。起こす?』

 

 

応答したのは灯代か。だがもしあれを知っているのなら問題はない。

 

 

『マスターが死んだことでキャラが消えるのを見たことあるか?』

 

 

『マスターは見たことがあるらしいわよ。聞けば金色の闇がマスターの首を素早く切り落としたとか…』

 

 

金色の闇のマスターはやはり敵マスターを殺すことを主に考えているのか。アニメキャラではなく、マスターを狙って場合は殺さなきゃいけない…相変わらずキツいルールだな… 俺には到底無理だ。

 

 

『その際、消えたキャラはどうなった?』

 

 

『どうなったって…マスターに近いキャラから順に消えていたらしいわ。一番遠いキャラが最後に…でも消えていなくてもマスターが死んだ瞬間キャラ達は攻撃できなくなるとか。』

 

 

『ありがとう。助かった。』

 

 

なるほど。自分のマスターからわざと離れ、一番遠くへ離れた瞬間、マスターを誰かに殺してもらえばその時点で簡単に所属マスターの変更が可能なのか。

 

 

将棋で相手の駒を自分のものとして使える理由は無闇に相手を殺さず、相手の能力や命を尊重して…とかだったはずだが、こんなルールになったばかりに死ぬマスターが増えそうだし、呼び出したキャラからの裏切りだとかも起こるだろう。それも主催者の計算の内なら主催者は…

 

 

「全く…ひでぇやつだな…それにこの戦いの具体的な目的がサッパリ分からん。」

 

 

ガッシュの選抜は魔界の次期王様決め、リボーンの虹の代理戦争には表向きにはアルコバレーノを1人呪解、そしてその裏にアルコバレーノを消すというという明確な目的があった。だが、この戦いは真の目的は愚か、その表向きの目的すら分からない。

デスノートのリュークはノートを落としたことはただの暇つぶしだと言い切ったが。

 

 

「オタク達の夢を叶えてくれる〜だけじゃどう考えても怪しいよなぁ…」

 

 

気掛かりだが情報がない以上、考えても仕方ないか。

 

 

「あの…ハヤトもお風呂に入ったらどうですか?」

 

 

「あ、あぁ…」

 

 

風呂に入ったら色々捗る。つい考えこんだり、作業したりで長風呂なんてのがしょっちゅうある。

 

 

「ん…さーて、今後まずは何をするかだな…仲間を増やす?積極的に敵を倒す?うむ… あれ?待て…この状況…」

 

 

しれっと風呂に入ったが、これはさっきアイリスとユウキが入った風呂…いやいやいや!風呂は風呂…それ以上でもそれ以下でも…

そもそもこんなことを思いつく方がいけないわけで…

 

 

「…っ!!」

 

 

結局雑念を払えずすぐに上がった。中にはそんな残り湯を飲むというやつもいるらしいから凄い。俺にはできないことを平然とやってのけるのだから。

 

 

「あれ?早いね、何かあった?今日の戦いはもうないはずだけど…」

 

 

「い、いや?別に〜?今日はシャワーメインだからこれくらいだっただけだし?それで早いうちに寝たいなーって思った!そんだけ!」

 

 

パニック状態になった上に声が上ずった。恥ずかしい… それに何か疑われてる?

 

 

「そっか。ゆっくり休んでね。」

 

 

ふぅ… 今日はもう寝るか。

 

 

 

翌日

 

 

学校では授業よりアイリスに日本語を教えるのがメインになった。あちらの世界の言語はまだ全てを理解したわけじゃないのでユウキを間に挟み、伝えてもらっている。そして俺も空き時間であっちの文字を教えてもらっている。

 

 

「んん〜!今日も問題なく下校できー」

 

 

 

『試合開始5分前です!』

 

 

「ッ!!」

 

 

授業中じゃなくてよかった!!…ではなく、制服であることがまずい!…いや、もう割り切るしかないか…

身バレが怖くてマスターが務まるかっての!

 

 

 

動き回っているやつは特にいないか…もうそろそろ移動はやめておこう…体力も無駄にはしたくない

 

 

『試合開始!!』

 

 

「死ね…」

 

 

「っ!避けろユウキ!アイリス!」

 

 

氷の弾丸!?最初はなんとか回避出来たが…

 

 

「はぁっ!!」

 

 

アイリスが俺の声に素早く反応して、氷の弾丸を弾いた。

 

 

「大人しく殺されておけば痛い思いをせずに済んだものを…」

 

 

制服…!!だが、ウチの学校のではない…まぁ、もしマスターに戦闘力があればそっちの方が驚きだが…

 

 

 

髪は短めで銀髪。武器は小太刀。そして緑色の瞳。

 

 

「黒鉄珠雫…!!」




最後まで見てくださりありがとうございます!
リクエストをくださった√Mr.Nさんが落第騎士の英雄譚にハマっているという事も書いてあったのを見て、珠雫を出しました!
今は書くのを辞めてしまいましたが、落第騎士の小説も書いていたので懐かしい気持ちになりましたw
√Mr.Nさんがリクエストとして出しているシノンやレキも必ず出します!
また見てくださると嬉しいです!それでは!

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