ソードアート・オンライン Invisible Dark 作:お隣の池の中のプラナリさん
ピンクの悪魔が跳ねるとき~!
言いたかっただけです。
ではご覧くださいませ。
その後、四人はサラマンダー領の火山へと
赴いた。シダトンに権限を解除してもらい、
ここで懐かしのマグマジロなんかを
倒していった。
「ふぅっ......」
「響歌ちゃんスゴいわね!」
「へーっ!マグマジロって結構硬いけどな....」
「流石なのん!」
フィアはあえて自分がSAO帰還者とは
言ってなかった。
(懐かしいな........)
彼女はそう思ったが、
その余韻に浸る暇がなくなった。
「オオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
フィアにとって聞き覚えのある忌々しい
咆哮が聞こえてきたからだ。
そしてそれは、マグマジロなんかとは
比べ物にならないということも。
かつて戦ったときも瞬殺に至ることなく、
自分の斬撃を見切ることができた数少ない
モンスター。ソイツが現れた。
第22層隠しモンスター。
<赤い悪魔>レッドデーモン。
その体長はアインクラッドと変わらず
4m程の巨体。二足歩行であり、目があるべき
場所までに大きな口が広がっている。
そして、悪魔を象徴するグルンと
曲がる紫色の角。
腕には鎖の付け根のような金属器がつけられ、
それがかつて、自分の鎌を弾くほど強い
ことを知った要因でもある。
ALOになってからこいつの強さは未知数だ。
「数は多い!打ち倒すぞ!」
「シダトン。私に任せて。」
「いくら響歌でもこいつは........!」
ヤマハは完全に足がすくんでいて、
ナノンはなんとか形だけでもと
武器を構える。
シダトンとフィアだけはレッドデーモンを
相手に怯まず立ち向かおうとする。
「サポートはする!」
「足を狙って!私は本体を!」
「よしきた!」
そしてレッドデーモンの頭上に3本の
HPバーが現れる。
フィアはブラックソードで斬りかかる。
レッドデーモンの手の鎖とつばぜり合い。
レッドデーモンのもう片腕の殴打をかわせず
それが命中してしまう。
「うっ!?」
「この野郎!よくも響歌を!」
「オオオオオオオオオオオ!!?」
シダトンはレッドデーモンの足を的確に
後ろから殴って体勢を崩そうとする。
フィアは大きく吹き飛ばされ、
地面に引きづられるかのようにして、
ようやくとまった。
「――――っ!」
「響歌ちゃん!!」
「よくも響歌ちゃんを!許さないのん!」
「無茶だナノン!」
シダトンの制止を振り切って片手剣で
本体を切り裂くナノン。
そして殴打を飛んで躱した。
「空中なら殴られないのん!」
「うぅんっ..................」
フィアは想像以上のダメージに怯み、
そして痛覚をダイレクトに揺さぶられ、
動けずにいた。
ナノンは空中から片手剣で応戦する。
それは途中まではライフを確実に削ったが、
レッドデーモンの跳び殴りによって
吹き飛ばされた。
「なっ..............!」
「ナノン!」
ナノンは吹き飛ばされた衝撃と、
殴られたときの肉が裂けそうな痛み、
そして浮き出る岩盤に背中を打ち付け、
悲痛な叫びをあげる。
「ぐぅ――――っ!」
「アアアアアアアアアアアアアア―――!」
するとその叫びを聞いたレッドデーモンの
背中から悪魔のような黒い翼が広がり、
そして叫んだ。
「ナノン!大丈夫か!ヤマハ!ナノンを!」
「ご........めん!動けないの!足が!」
「恐怖症..........仕方ない!俺がやる!」
シダトンはナノンを抱え、レッドデーモンの
殴打を躱した。
「ナノン!大丈夫か!おい!」
「まだ生きてるのん―――っ!」
「くそッ!このままじゃ全滅だ!」
「................通じるかっ..........?」
フィアの体は影に包まれ、
その形はモンスターを作り出す。
死神。<シャドーデモニック>だ。
その大きさは6m程。そしてフィアが装備
できなかった黒い鎌。<ディレイエンド>を
構えていた。
「響歌!?その姿は............」
「死神っ!!」
シャドーデモニックは一度だけシダトンを
向くと、レッドデーモンへと向き直る。
「アアアアアアアアアアアアアアアア!」
レッドデーモンは咆哮の後、殴りかかる。
シャドーデモニックはそれを鎌で防ぎ、
そして弾き飛ばす。
「アアアアアアアアアアアア!!」
レッドデーモンは岩盤にめり込むが、
持ち前の腕力でその岩盤を砕き、飛行して
体勢を立て直す。
「..............................シャー....」
「アアアアアアアアアアアアアア!」
一部シャドーデモニックから叫んだのかと
いう声がしたが、レッドデーモンによって
阻まれる。てかうるせぇ。
レッドデーモンの腕にはシダトンのものより
大きく、禍々しい斧が握られている。
これがレッドデーモンの持ち武器、
カースアックスだ。
「なんだよあの武器!でかすぎだよ........」
「ついに本気ってことね..........」
斧と鎌がつばぜり合いを行い、
レッドデーモンが弾き飛ばされる。
そのたびにレッドデーモンは叫びを上げ、
そしてつばぜり合いをやっては弾かれる。
それが無駄だとわかると、
レッドデーモンの口が赤くなる。
口そのものというか、口内が赤くなる。
そして、悪魔の息が火炎放射のように
勢いよく放たれた。
「おい!まじかよ!」
「ええ――っ!」
「響歌ちゃん!無理だよ!」
「..........」ブワン。
「!?」
その息は鎌の一振りで起こった風に
吹き飛ばされた。
「...................」ズバッ!!
「イギッ!?」
動きの止まったレッドデーモンに容赦なく
斬りかかるシャドーデモニック。
そしてそれはライフを根刮ぎ奪っていく。
「アアアアアアアアアア!!」コオオオ........
レッドデーモンの体が赤く発光する。
これはリベンジアップといって、
体力が低くなったとき、攻撃性を増大させる
モンスター特有のスキル。リベリオンにも
よく見られる最後の業だ。
レッドデーモンは最後の一撃、というかの
ようにシャドーデモニックに殴りかかる。
シャドーデモニックはレッドデーモンの
脇腹を切り裂く。
「オオオオオオオオオ――――」パリン。
「............シュウウウウ..........」
レッドデーモンはポリゴン片となり
姿を消した。
シャドーデモニックは姿をフィアへ戻す。
フィアはその場にへたれこみ、
息を上げ、倒れこむ。
「はぁっ........はぁっ........」
「響歌ちゃん!」
「とりあえず回復させるぞ!」
「ここから離れるのん!」
フィアの体力はレッドゾーンになっており、
一同はここから離れることにした。
レッドデーモンの叫びうるせぇ。
自分もそう思いました。
ごめんなさい。