Re:SAO   作:でぃあ

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まずは誤字報告・ご感想ありがとうございました。これからもどしどししていただけると嬉しいです。

キリアス成分大目に頑張ってみました。恋人未満の関係って書くの難しいですねぇ……。

心境をひたすら書いたので状況は進まず、いつもよりちょっと短めです。

夜這い後~迷宮区突入まで




第十話

 第二層タランの村の名物、<<タラン饅頭>>。アルゴが差し入れついでに持ってきたそれによって引き起こされたクリームテロは、目の前の美少女の顔や衣服に白いクリームをべっとりと付着させた。

 

 青春真っ最中のキリト少年にとって、その光景は様々な感情を悶々とさせる光景だったのは間違いなく、思わず喉を鳴らしてしまったのも仕方ないだろう。横にいるアルゴの視線に気づかなければどうなっていたか。

 

 アスナとアルゴの視線が普段より心なしか鋭いのを気のせいと割り切り、キリトは本題を話し始める。

 

 鍛冶師ネズハが、強化によって武器が壊れたと言い張っていたのに、その壊れた筈の武器は今アスナの手元にある。そして、強化に使ったはずの素材や手数料のコルは戻ってきていない。

 

 そしてアルゴの情報では、武器の強化による破壊は武器の強化可能回数が上限に達していること、所謂(いわゆる)エンド品であることが唯一の条件らしい。アスナの<<ウィンドフルーレ>>は+4で、強化可能回数は6回。つまりあと2回余裕があるのだから、強化によって破壊されるわけがないのだ。

 

 つまり、武器強化を(かた)った詐欺行為であることは間違いない。

 

 強化を依頼された武器を、強化を行う最中に何らかの方法でエンド品と交換し、武器が壊れたという証明にするのだ。そして、手元には依頼者の武器と素材、手数料が残る。エンド品は無強化の同じ武器に比べてかなり安く取引されるので、差額を考えればかなりの儲けになることだろう。

 

「問題はその稼いだ金が何処に行っているかだが……」

 

「あの後フーデットマントを着た四人組と会って、何か受け渡そうとしてたのは確認してるヨ。トラブルがあったようで慌ててたみたいだけどナ。その後は三々五々、鍛冶屋クンは安宿に直行だったヨ」

 

 アスナの<<ウィンドフルーレ>>がストレージに無かったから驚いたのだろう。しかし誰かに会っているというのは……。

 

「どうするキー坊? オレっちのルートを使えば攻略組全体に強化詐欺の情報を流すことは可能だガ」

 

「詐欺なのは間違いないだろうが、四人か。五人だと思ったんだがなぁ……。とにかく今の時点で流すのはまずいだろうな。武器が戻ってくるならまだしも、もし金に変えられてたりしたら詐欺で奪われた武器は永遠に戻ってこない。その償いをさせるためにどうするかなんて……わかりやすいからな」

 

「罰としての<<PK>>……カ」

 

 アルゴの言葉に無言で頷く。この世界でペナルティが与えられるのは、唯一ハラスメント違反のみだ。今回の強化詐欺のような、プレイヤー間の取引に対してのペナルティは存在しない。その罰の程度はプレイヤーに判断が任されているのだ。 

 

「ねえ……<<PK>>って……何?」

 

 今まで黙っていたアスナが問う。

 

「……プレイヤーキルの略称。プレイヤーがプレイヤーを殺すこと。つまり、この場合は鍛冶師ネズハの処刑だ。強化詐欺によって武器を奪ったことを、命をもって償わさせるってことだ」

 

「そんな……! この世界で死んだら現実世界でも死ぬのよ!? それってつまり、人殺しじゃ……」

 

 キリトが頷くと、アスナは顔を俯かせる。

 例え<<処刑>>だろうが、人殺しなのは間違いないのだ。絶対に避けなければならないことは間違いない。

 

「どのように詐欺をしているか突き止め、彼に罪を認めさせる。そして、その金をどこに流しているのかも吐かせる。そして取り返しのつく形で償いをさせる……」

 

「まア、その方向で動くしかないナ……根回しはしておくヨ。じゃあ、オレっちも色々あたってみるサ。キー坊、アーちゃん、またナ」

 

 アルゴが去っていくのを見送り、アスナがまだ俯いているのを確認して一息吐く。

 どうにも精神的に疲れる話だ。普通のゲームならばどこぞの掲示板に晒し上げられ、騒がれる程度の話で済むはずなのだが。

 

「ねえキリト君……この剣は、どうして回収できたの?」

 

 アスナの言葉に、そういえば説明していなかったなとキリトは思い出した。

 

「さっきやってもらった、<<全アイテムオブジェクト化>>。あれは一種の救済措置でね。装備中のアイテムを忘れてしまったり、取りに行けないような場所に落としてしまったときに使える技なんだ。装備していないアイテムは五分、装備中のアイテムは一時間の間だけ、オブジェクト化で回収が可能ってわけ」

 

「そうなの……だからあんなに急いでたのね」

 

 そういうことと、キリトは頷く。アスナは俯いているため表情はわからないが、疲れているのは間違いないだろう。

 フィールドボスと戦い、詐欺によってメイン武器を失い、挙句の果てには人殺しの話だ。

 ゲームに慣れているキリトでさえ疲れを感じるのだ、ビギナーの彼女には中々きつい内容だったのではないだろうか。

 

「ああ、時間ギリギリだったからな。武器の替えはいくらでも効くのがこの世界だ。その<<ウィンドフルーレ>>も、最大値まで強化して第三層中盤までひっぱるのが精一杯。近いうちに変えなきゃならないのは事実だ。でも、メイン武器をあんな形で失うってのはやっぱりきついだろうから……間に合ってよかったよ」

 

 アスナの顔がこちらを向く。その表情は驚きと、切なさが混ざったようなものだ。

 

「この剣とはずっと一緒にいれないのね……」

 

「一応、剣をインゴットに変えてそれを次の剣の素材に使うという手段はある。当然同じものではなくなるけど、剣の魂は引き継がれる……子供騙しって笑うかい?」

 

「ううん……きっとわたしはそうするわ。この剣はずっとわたしを助けてくれたもの、この子の魂を引き継いだ剣となら、わたしはずっと戦えるわ」

 

 アスナが<<ウィンドフルーレ>>を抱きしめる。その表情は、先ほどとは違い少し笑みを浮かべているように見えた。

 

「少しは調子が戻ったようで何よりだよ。じゃあ、今日はゆっくり休むといい。明日からは迷宮区の攻略と、詐欺関連の調べものもしなきゃならないからさ」

 

 まだ21時を過ぎた所だが、これから何かをできるわけでもない。彼女の心はずいぶんと揺さぶられたはずだ、そういう日は早く寝るに限るだろう。

 キリトは立ち上がり扉に向かう。アスナが見送ってくれるのか立ち上がろうとするが、それを手で抑えてから扉を開ける。

 

「じゃあおやすみ、アスナ」

 

「うん。キリト君ありがとう、おやすみなさい」

 

 扉が閉まる前、彼女は笑顔で軽く頭を下げた。

 

 扉が閉まる。廊下に出たキリトはドアノブに手を掛けたまま、扉に頭をコツンと当てた。

 

「あの笑顔は、反則だよなぁ……」

 

 彼女の笑顔を見るだけで、疲れた心が癒される。

 剣の回収が間に合ってよかったと、キリトは強く思った。もし剣を失っていれば、彼女の笑顔を見ることはできなかっただろうから。

 

「さて、かわいい笑顔も見れたし、明日も頑張りますか……!」

 

 キリトは改めて部屋を取るために、フロントに向かう。

 今更同じ宿で文句を言われることもあるまい。明日も共に行動するのだ、泊まる場所は近い場所がいいだろう。

 フロントに向かうキリトの足取りはいつにも増して軽かった。

 

 

 

 翌日、アスナとキリトは迷宮区の探索を開始した。

 

 やたらと露出の高い牛男、<<レッサートーラス・ストライカー>>を初めて見たときは、あまりの恰好に少々動揺したものの、それ以外は特に問題なく攻略は進んでいた。

 

 日が昇る直前に街を出発したため、アスナ達より先に迷宮区に挑んでいるパーティーは居なかったようで、迷宮区の各所に置かれていた宝箱が手つかずになっていた。それを根こそぎ回収したことで本日の儲けが非常に大きくなることは確実だったが、目的は迷宮区のマッピングである。

 

 前を進むキリトの後ろを、アスナは少し離れて歩く。

 

 普段は隣を歩くのでキリトがたまにこちらを窺うが、フードを深く被ったアスナはそれに反応せずに黙々と歩き続けた。周囲への警戒もしっかりできているし、戦闘も集中できている。それを理解しているので、キリトもアスナに何も言ってこない。

 

 気まずい雰囲気なのは理解しているが、アスナは今、彼に顔を見られたくないのだ。

 

 

 場面は昨日の夜まで(さかのぼ)る。

 

 原因はキリトとの話が終わり、彼が部屋を出てさあ寝るかと思ったときに、扉がコンと鳴ってから聞こえてきた言葉だ。

 

 あまりにも直球なその言葉は、アスナの顔を赤面させるのに十分な威力を持っていた。

 たまらずベットに体を放り出し、枕に顔をうずめる。先ほども同じことをしたが、その感情はまさに正反対だ。

 

 彼は扉を閉めてから呟いた。つまり、独り言だったのだ。

 でも、その独り言が自分に聞こえてしまって。

 そして、独り言で嘘を言うはずなんかなくて……。

 

――恥ずかしい。

 

 ベットの上で足をパタパタとさせながら、アスナは先ほどの少年の言葉を、脳内でリピートしていた。

 

――あんな言葉は、言われ慣れてるはずなのに。

 

 アスナの父の実家は、つまり結城の家は二百年の歴史を持つ名家だ。

 地方銀行の経営に携わっているらしく、アスナも<<結城の娘>>としてパーティーやら何やらに顔を出す機会は多かった。

 そのような場で、かわいいという言葉なんて何回も聞いてきたのだ。尤も、言葉とは裏腹に目は何か別のことを考えているような冷たい目で、幼いながらもアスナはそれが本心ではないことを理解できた。結城明日奈という存在を<<結城の娘>>としか見ていないのだろう……この考えに辿り着いたのはいつ頃だっただろうか。

 

 だが、あの少年は自分が<<結城の娘>>であることを知らない。知るわけがない。

 

 この世界の、今ここにいるのは結城明日奈ではなく、ただのアスナなのだ。

 

 彼は自分という、アスナという存在だけを見て言葉を発する。

 だからだろうか、彼の言葉はアスナの心を大きく揺り動かす。

 

 扉に隔たれていたから、彼の目がどんな色をしていたのかはわからない。

 だが、今までアスナを見てきた人間たちと同じではないことは確信できる。

 

――今までとは違って、ちょっと嬉しいな……。

 

 アスナは少年の顔を思い出して、クスリと笑ってから眠りに落ちた。

 

 

 そして、場面は今に戻る。

 

 昨夜、最後の最後に盛大に動揺させられた結果、朝になってもそれはおさまることはなく、「おはようアスナ」といつもの顔で言ってきた少年にアスナは赤い顔で睨むしかできなかった。

 

 その睨みが効いたのか、彼はこちらを気にしてはいるものの、迷宮区への道中に何か言ってくることはなかった。

 

 彼からすれば、最後の言葉が聞こえていたと思っていないのだから、まるで心当たりがないのだろう。時折頭をかきながら、悩んでいるような姿が見える。

 その姿を見て申し訳なさを感じなくもないのだが、女性に簡単にかわいいなどという方が悪いのだとアスナは結論付けた。

 

 

 

 迷宮区を歩きながら、キリトは背後を歩く少女のことを考えていた。

 

 昨日色々とあったものの、結果的に笑顔で一日を終わらせることができたのだから良しとしようと、いい気分でベットに入った。

 しかし、次の日の朝キリトを出迎えたのは、赤い顔でこちらを睨んでくる少女の姿だった。何があったのか聞こうとすると、すぐにフードを深く被ってしまい表情を窺うこともできない。

 

――さっぱりわからない……。

 

 いや本当に、さっぱりわからない。

 迷宮区への道中、そして迷宮区に入ってからもアスナの態度は変わらない。かといって戦闘に影響があるのかというとそんなことはなく、キリトの足を引っ張るどころかいつも以上の剣の冴えを見せている。相変わらず頼りになる相棒だと思うが、そのご機嫌を取る方法はキリトには思いつかない。

 

 必要な会話には答えてくれるし、こちらを嫌っているような印象を受けることはないから問題ないのだろうか。

 

 いや、このまま放置しておくべきではないだろうと、キリトは思う。

 パーティーを組んでいる以上、相手に思うことがあるのならば伝えておくべきだ。下手に放置してしまえば、命の危険を呼び込みかねない。

 

 時刻を見れば、もうすぐ正午。朝一から迷宮に潜り込んでいるのだから、そろそろ食事休憩も必要だろう。

 

「アスナ、そろそろ一回休憩を入れよう。そろそろ昼食の時間にもちょうどいいし」

 

 後ろにいた赤ずきんちゃんが頷くのを確認し、近場の安全地帯である小部屋に入る。キリトはその隅に腰を下ろすと、人一人分ほどの距離を空けてアスナも腰を下した。

 

 キリトはストレージから弁当として用意した、サンドイッチのようなものを取り出し口にする。横の少女も同様だ。味はお察しだが、何も食べれないよりははるかにマシだ。大した量は買ってきていないので、間もなくして食べ終わり、一息つく。

 多少の満腹感は得た。少なくとも空腹で、戦闘中に気が散るということはないだろう。隣に視線をやれば、少女も食べ終わったらしい。ストレージから出した飲み物を飲んで同様に一息ついている。

 

 沈黙が流れる。

 迷宮を歩いていた時は周囲を警戒する必要があったから気にならなかったが、安全地帯ではそんなことをする必要はない。だからだろうか、余計にこの雰囲気が気になってしまった。

 

 黙っていても仕方がない、いっそ聞いてみようとキリトはアスナに尋ねた。

 

「なあ、アスナ。その、今日の朝からなんか不機嫌みたいだけど、俺、何かしましたでしょうか……?」

 

 途切れ途切れになってしまうのも、中途半端な敬語になってしまうのも、コミュニケーション下手に定評があるキリトには仕方がない。そう自分で言い聞かせる。質問できただけでも十分頑張ったのだ。

 

「……したわよ、昨日」

 

 その言葉と共に、アスナが膝を抱えて体育座りをし、フードを指で引っ張り顔を隠した。彼女の表情は全く見えない。

 

 はて、昨日何かしただろうか? 

 キリトは腕組みをして昨日のことを思い出すが、心当たりがなかった。いや確かに彼女を押し倒したり、泣かせたりはしたから、全く心当たりがないというわけではないのだが……いやむしろ、こうして並べてみれば大問題なのではないだろうか。

 

「……って、言ったじゃない」

 

「ん?」

 

「っ! だから! ……昨日、寝る前に、その、笑顔がかわいいって、言ったじゃない……」

 

 その言葉を言い終えた後、アスナは膝に顔をうずめてしまった。

 

――俺が? アスナに? え、笑顔がかわいいって……? 

 

 キリトは全力で思考を回転させる。

 

――寝る前? 昨日部屋を出る前は剣をインゴットにする話をしたはず。その後……?

 

 瞬間、キリトの顔も沸騰したように赤くなる。

 

 言った。確かに言った記憶があった。でもあれは間違いなく扉が閉まった後のはずだ。

 

「えっと、扉が閉まった後……だよな? 聞こえてた……?」

 

 アスナが頷くのを見て、思わず頭を抱える。

 そして、その時のことを鮮明に思い出した。部屋の扉をノックすれば、十数秒間部屋の中に声が通るようになる。あの時キリトは扉に軽く頭をぶつけた。恐らくそれがノックとして認識されてしまったのだろう。

 

 キリトの思考は完全に止まり、どう言い訳したら良いかわからなくなった。

 

「あー……その、つい、冗談で……」

 

 キリトは頬をかきながら口にする。冗談、そう冗談なのだ。むしろそういうことにしないと他にどう言い訳すればいいのかわからない。

 

「冗談……だったの?」

 

 そんな考えは、フードの奥のアスナの表情を見て吹き飛んだ。

 こちらに顔を向けたアスナの表情は、顔を赤らめてはいるが、その榛色(はしばみいろ)の瞳には悲しみを宿し、不安そうな顔をしている。そして、膝を抱える手には少し力が入っているのがわかる。

 

「冗談じゃ、ないです。本音、です……」

 

 たまらずキリトは正直に答えた。

 

 反則だ、とキリトは思う。

 この仮想世界の表情というのは、わかりやすく作られているのは間違いない。だが、この美少女に悲しそうな表情を向けられて嘘をつける男がいるわけがない。少なくとも、キリトには無理だ。

 

「……そっか」

 

 アスナが再び視線を前に向け口にした一言は、先ほどの不安そうな声色ではなかった。

 こちらの答えに満足したのか、安心したような響きを持っていた。

 

 何とももどかしい雰囲気が流れる。何か言うべきなのかキリトは悩んだが、残念なことに言葉が頭に浮かぶことはなく、ただただ沈黙が流れ続けるのだった。

 

「……よし!」

 

 キリトがどうしたものかと悩んでいると、その一言と共に先程まで体育座りで縮こまっていたアスナが立ち上がった。

 

「そろそろ行こっか、キリト君。あんまり休みすぎてると、後ろから追いつかれちゃうかもしれないし」

 

 アスナの手が差し出される。先ほどの会話から少し気恥ずかしさを感じつつも、その手を取ってキリトは立ち上がった。

 いきなり話題が終わったことで思考は追いついてこない。だが、アスナの表情はいつも通りのものに戻っている。その心境を窺うことはできなかったが、少なくとも悪い方向には行っていないことはキリトにも理解できた。

 

 

 

 安全地帯の小部屋から出ると、アスナはキリトの隣に並んだ。

 

 キリトはびっくりしたようにアスナを見たが、顔を赤らめてから再び前を向く。 

 

 いつも通りの場所に戻っただけなのに、とアスナは軽く微笑む。

 

 食事の後、彼の質問に思わず答えてしまった。

 恥ずかしいと思いつつ、言葉が出るのを止めることはできなかった。

 

 そして、彼の言葉は冗談ではなく本音が出たのだと教えてくれた。

 

 きっと本気で言ってくれたのだろうとは思っていた。でも、もし本当に冗談だったら、多分怒るよりも悲しみの方が大きかったはずだ。

 事実、彼が冗談と言った瞬間アスナの心は悲しみで覆われた。 

 

 迷宮区の中で精神状態を揺らしてしまえば、その先に何が待つかは言うに及ばずだ。

 

 だから、どうしてこんなに悲しいと思ったのか、それを考えるのは今はやめておくことにした。

 

 彼はアスナが求める答え通りのものをくれた。

 今はそれだけで十分だろう。

 

 アスナはキリトの隣を歩く。その間は、少しだけ狭くなっていた。




次回は伝説の勇者たちからボス戦直前くらいまではいきたいなと

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