真琴、初戦闘シーンです!ようやくオリ主が活躍します!
どうぞお楽しみください!
ここは第三訓練場。組手を果たす為に真琴、一輝、ステラ、珠雫、黒乃理事長の5人が集合し、訓練場で各々の準備を始めていた。真琴は準備体操、一輝はステラと珠雫の柔軟を手伝い、黒乃は彼等に昔の自分と寧々や真琴の父、真一を重ねていた。
そんな黒乃理事長の事とは露知らず、ステラと珠雫は自分の攻撃を素手で受け止めた、真琴が気になり目線を向けていた。
(あの二人、何で俺に眼を向けてくるんだ?俺何かしたか?喧嘩を止めただけなんだが・・・)
(Aランクの騎士である私の攻撃を素手で止めた?それに一輝が昨日言ってた事も気になるし、油断できないわね)
(あの真琴という人は一体・・・?確かお兄様の元ルームメイトだったはずだけど・・・でもお兄様は真琴さんと話してる時、あんな楽しそうに笑っていた・・・。あんな笑顔、私には全然向けてくれなかったのに・・・・)
各々、様々な思考を巡らせていた時、黒乃が全員に集まるよう招集をかけた。それぞれの戦闘準備を終えて、黒乃の側へ集合し、誰が最初に真琴と組手をするか話し合いを始めた。
「さて、各々の戦闘準備が整った様だな、では誰が最初に近衛と戦うんだ?」
「ステラか?それとも黒鉄妹か?俺はどっちでもいいぞ」
「「なら」」「私が行くわ!」「私が最初です!」
「私が先約していたのよ!だから私からよ!」「殿下は黙ってて下さい!私が先にやります!」
「あーもう喧嘩をするな!なんなら二人でじゃんけんでもやれよ・・・」
「そうだね、それが良いじゃない?二人とも」
「イッキがそう言うなら・・・」「お兄様が言うなら・・・」
「提案したのは俺なんだが・・・」
そしてステラと珠雫が公平にじゃんけんした結果、珠雫が勝利を収め、初戦は真琴と珠雫が組手をする事になった。
「私からですね、殿下はそこで指を加えて見てると良いです」
「マコト!こんな奴やっつけちゃいなさい!」
「まぁまぁステラ落ち着いて・・・」
真琴は数時間前にピロティで起きた出来事を思い返していた。
(そういや黒鉄の奴、俺が喧嘩の仲裁に入った時、気当たりを受け流せていなかったな。もしかして武術を嗜む程度にしか修めてないのか・・・。それに黒鉄の眼はロングレンジの構えをとってる。だとすれば・・・)
真琴の伐刀者ランクはEランクという底辺ランクに位置しているが、武術のランクでは妙手に至っている。真琴程の武術家ともなれば“観の目”を用いて相手の実力を見切る事など造作もなかった。
「あっ、黒鉄妹!1つ聞きたいんだがお前ってさー、クロスレンジは使わないのか?」
「!?貴方は阿呆ですか?対戦相手に自分の手の内を教えるとでも?」
「そりゃそうだよな、すまん・・・(眼が少しどよめいているな、だがこれでハッキリした。あいつはクロスレンジを余り使用せず、ロングレンジの魔法戦を得意とする伐刀者だ!)」
「では、まず組手のルールを共有するぞ。
第一、相手を殺してはならない
第二、急所を攻撃する場合は寸土に留めておく事
第三、気絶はあり
二人共、これらのルール守り組手に臨んでくれ!では指定の位置に移動し固有霊装を展開しろ!」
「しぶけ!宵時雨!」
「我が身を護れ!甲鉄陣玉鋼!」
「マコトの固有霊装って、本当に手甲とすね当てなのね」
「あぁ真琴はその二つの防具だけで、伐刀者の武器から身を守り戦うんだ。真琴の❮身体❯全てが武器なんだ」
「マコトがどんな技を使うのか楽しみだわ」
(真琴さんは何でさっきあんな事を?何かの策略?真琴さんのデータが無い以上、組手とはいえ慎重に行かないと・・・)
「では、始め!!」
「(手始めに!)水牢っ・・・!」
「はぁあああ!!」
「(!?!?このオーラはさっきステラさんと私に真琴さんが放っていた!?)」
真琴は先程の会話で珠雫の眼を観ながら、戦闘能力を分析していた。真琴は対戦相手の眼を見つめる事で、相手の思考を読む術を師匠である兼一から伝授されている。
一定のレベルに達した武術家は“観の目”を用いて、対戦相手から情報を読み取り、その情報を活かして戦っていく。“観の目”を使えば相手の格闘スタイルや性格等を、把握する事が出来るのだ。そして真琴は数時間前、ピロティの出来事を思い返していた。それはステラと珠雫の戦いを真琴が止める際に用いた気当たりを、珠雫が受け流せていない事を!そして直ぐ様それを戦法に組み込み使用した!
「珠雫の奴、何で踞っちゃったのよ!あれじゃ組手に勝てないわ!」
「違うぞ、ヴァーミリオン。黒鉄は“踞った“んじゃない近衛に“踞る事を強要されて”いるんだ」
「え?どういう事ですか!?マコトが伐刀絶技を使用して珠雫の動きを静止させてるんですか?」
「それも違うよステラ、真琴が使用しているのは体術だよ。さっきステラも真琴から受けたでしょ?」
「それって・・珠雫と戦おうとした時にマコトから感じたオーラの事?あれが体術だっていうの!?」
「そうだ、その名も❰気当たり❱という」
「❰気当たり❱ってそのまんまですね、理事長先生・・・」
「❰気当たり❱とは気の運用の1つで殺気や闘気を発して、威嚇やフェイントに使う技の事だ。高度な技で気の掌握に至った武術家でなければあのレベルの気当たりを発する事は出来ない」
「気については良く分からないですけど、つまり珠雫はマコトの気当たり?で動く事もままらないんですね?もしかしてイッキが昨日に話していた『マコトと普通の伐刀者では勝負にならない』ってこの技をマコトが使えるから?」
「そうだよ、ステラ。あの技は少々厄介でね、❰気当たり❱を受け流す術がないと戦いすら始まらないんだ」
「黒鉄に気当たりを受ける経験や受け流す術が有れば話は別なんだがな・・・」
「珠雫が気当たりを受け流せていないということは・・・」
「あぁ、この勝負近衛の勝ちだ」
真琴達に視点を戻すと、珠雫は真琴から発せられている❰気当たり❱に当てられ続けている。たが辛うじて水の魔法弾を真琴に発射したりしていたが、真琴に掠りもしないまま時間だけが過ぎていた。
「(この技は一体何!?身震いが止まらない!!身体中から勝手に冷や汗が・・・!!)」
「(やはり俺の未熟な気当たりでは、弟子級を気絶まで持って行く事は出来ないのかっ・・・!!黒鉄妹の為にも早く終わらせなければ!)」
真琴の師匠である兼一も高校時代に、気の掌握に
至っている。その短縮方法を真琴に伝授していた事で、妙手にいながら気の掌握を物に出来ていた。
真琴は一旦❰気当たり❱を放つのを止め、それを好機と見たのか珠雫は攻撃態勢を取り、反撃の機会を窺っていたのだが・・・・。
「(真琴さんの技が止んだ!?今のうちに!)」
「(すまんな、黒鉄妹、もう遅い!)」
「(!?)」
真琴は師匠達から授けられた、脚のバネを使用し珠雫に近付いた!珠雫の行動は一足違いで対処が間に合わず、真琴の腕に手首を押さえ付けられ、腹に攻撃を受けて“真琴VS黒鉄珠雫”は真琴の勝利で幕を閉じた。
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