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「「えええええええええええええ!!!!????」」
理事長室に驚愕の声が鳴り響く。その後二人は理事長と真琴と一緒に、一輝と真琴の部屋だった第一学生四百五号室前へと移動したのであった。
「ということで二人にはここで一緒に暮らしてもらうり何か質問は?」
黒乃の目の前に居る、黒鉄とステラに目線を送る。近衛は寮の壁に寄り掛かり、黒鉄とステラの反応を待っているようだった。
「出会って直ぐ服を脱いだこんな変態と、何で一緒に過ごさなきゃならないんですか!?」
ステラは直ぐ様抗議し、その顔には怒りが滲み出てい
た。
「僕は変態じゃないよ!」
「あの~一輝達の部屋はわかりましたけど、俺は何処で寝泊まりすれば良いんですか?理事長?」
「お前については後で話してやる。まずはヴァーミリオン皇女様と落第騎士をルームメイトに決めた事だが、この破軍学園の寮では同ランクが一緒の部屋割りになることは知っているな?」
「それは知っていますが・・・ん?もしかして?」
黒乃の意図に真琴が気付いた。
「近衛は気付いたか」
「まぁ何となくですがね」
俺は壁から体を離し、ステラに体を向ける。
「どういう事よ!教えなさいよアンタ!」
ステラが真琴の方向に顔を向け、その答えを待っていると、真琴はその口を開いた。
「・・・つまりな、ヴァーミリオン皇女様、この破軍学園にはあんたと釣り合う伐刀者が居ない、だが一番劣っている伐刀者はここにいる。だったらこの二人を掛け合わせれば良いんじゃないかと理事長は思い立った訳だ、これで合ってますか?理事長?」
真琴が理事長の方に確認をとる。
「近衛、正解だ」
「そんないい加減な・・・」
一輝が黒乃の決定に呆れていると、先程の不祥事を思い出したのか、照れながら黒乃にステラが抗議していた。その表情は嫌悪という感情が見え隠れしてるかにも見えた。
「朝みたいな間違いが起きたらどどど、どうするんですか!?」
「ほぉ~?どんな間違いが起きるのかなぁ~?」
黒乃が煽りながらステラに問い詰める。
「ふ、ふぇ?そ、それは・・・」
皇女様は股間を手で抑えて恥ずかしながらどもった。
「・・・・君達以外にも男女でペアになる者はいる。嫌なら退学して貰っても結構だ」
私は覚悟を決めた。このままヴァーミリオン皇国に帰る訳には行かない。自分が上を目指す為に生まれ育った国を出て、遠路はるばるこの遠い国日本までやって来たのだ。今本土に帰ったら家族や親族に鼻で笑われてしまう。私は嫌々ながらその決定を呑む事にした。
「・・・分かりました、一緒に住むなら三つ条件があるわ!」
「なに?」
「話し掛け無い事、眼を開けない事、・・・息しない事!」
「た、多分その一輝君死んでるよね?」
「この三つが守れるなら部屋の前で暮らしても良いわよ?」
「一輝追い出されてるしっくくっ」
口を手で覆い真琴は笑いを堪えている。
「真琴も笑ってないでステラさんを説得してよ!」
「まぁ落ち着け、ヴァーミリオン皇女様、と言うか俺の処遇を聞いてないですよ?理事長、まさか俺も住む訳じゃないですよね?」
「わ、私はイヤよ!男二人と一緒に住むなんて!」
私は体に腕を回し、守るような仕草をとった。既にこの変態男に体を見られてしまっているのよ・・・。更にけだものの男が一人増えるなんて、真っ平ごめんだわ・・・。とでも言いたげのようだった。
「流石に三人この部屋に住むには狭いんじゃないかな?」
この学園の部屋は六畳一間+二段ベッドで、二人の人間が最低限の生活が出来る広さである。三人が暮らすなど到底出来そうもない・・・。
「誰もそんな事は言わんよ。近衛についてだが、隣の部屋が誰も居ないな?」
「そうですね・・・誰も住んでません」
「お前は隣の部屋に移住し、ヴァーミリオンと黒鉄の身の回りのサポートをしてやれ。ヴァーミリオンは何かと不便も有るだろうからな、今朝のような事が起きたら私に連絡したりお前が止めてやれ、頼んだぞ?」
「俺がぁ!?何でそんな面倒なことを・・・」
「野宿でも構わんのだぞ?」
「わ、分かりました!全力で臨ませて戴きます!」
「と言うかアンタ誰なのよ、しれっと会話に入ってきて名乗りなさいよ!」
ステラが真琴に指を差し、その答えを求める。
「・・・俺か?俺は近衛真琴この黒鉄一輝の“元”ルームメイトだ。宜しくな、隣人さん?」
俺は右手をステラに差し出し握手を求めた。ステラは嫌々ながらそれを受け入れたようだった。
「よ、宜しく・・・・隣人についてはまだいいわよ。けど一緒に住む事についてはまだ納得してないわ!ふんっ」
腕組みをし、鼻を鳴らす。
「えぇ!?」
「ヴァーミリオン、お前の気持ちも良く分かる。私も一人の女性だからな。取り合えず黒鉄と二週間程生活してみろ。それでも黒鉄に不満が残っているのなら、元の部屋割りに戻そう。お前は隣の部屋に移ればいい、どうだ?」
その提案にステラは・・・?
「それなら、良いですけど・・・」
ステラが納得したようだ。
「ヴァーミリオン、黒鉄の実力は大したものだぞ?知りたくはないか?」
「実力、ですか?」
「あぁ、そうだ。何せ伐刀者としての能力は軒並み平均以下なのにも関わらず、こいつの身体能力はA+だ。お前よりも高い」
「こいつが?!本当何ですか、理事長先生!」
ステラが黒乃に確認をとる。ステラの気持ち的に好奇心と驚きが右往左往していた。
「もし、知りたいのならこれから黒鉄と模擬戦なんてのはどうだ?」
「模擬戦?私はAランクなのよ?勝負なんて目に見えていじゃない!」
ステラが、そう断言する。
「それはやってみなくちゃ判らないぜ?ステラさん?」
「何でアンタが言うのよ」
「さぁてね、戦えばその答えが解るだろうよ」
真琴は含みのある言葉をステラに残した。
「分かったわ。いいわよ!やってやろうじゃないの!」
「交渉成立だな。黒鉄も良いな?」
「はい!」
そう言われた一輝の目は凛々と輝いている。
こうして皇女と落第騎士の部屋の主となる決闘の幕が上がった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
一輝とステラが準備に入り、模擬戦会場へと向かう。寮には黒乃と真琴だけが残っていた。
「近衛」
「何か用ですか?理事長」
「すまないな、面倒をかけて」
「別に良いですよ。寧ろ理事長には返しきれない恩がありますし」
「ふっ、そうだったな」
「それに、俺の筋トレは幅とりますから一人の方が有り難いですし」
「それでは我々も向かうとしよう」
「はい」
真琴と黒乃は会場へと向かう。
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