史上最強の武術家の弟子伐刀者マコト   作:紅河

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BATTLE.3 模擬戦開始!

「では、これから一時間後第四訓練場にて模擬戦を行う!各々準備を始めてくれ!」

 

 

 

 ここは模擬戦控え室。

 そこにはAランク騎士に模擬戦を挑もうとしている一人の落第騎士《ワーストワン》が戦いの準備を初め、傍らには元ルームメイトがそれを見つめていた。

 

「一輝、自信の程は?」

「あるよ。僕が立てた誓いがそれを許さない、だから、勝つよ」

「お前の奥底にある“信念”だな」

「うん」

 

 彼のその言葉は重く、黒鉄一輝を根底から支えている木の根っこのようであった。真琴は知っている。彼が周りの伐刀者からどんな扱いを受けて来たのかを!

 自分は小学生から苛めを受けて育って来た。だが真琴には支えてくれる“家族”がいた。自分を信じ愛してくれている家族がいた、だから挫折せずここまでこれた。しかし、黒鉄一輝にはそれが居ない。あまつさえ黒鉄家での一輝の扱いは居ない者として扱われて来たのだ。

 そんな青年がここまでやって来た。その苦労を知らない真琴ではない。父との夢を信念に掲げ、師匠等共に努力し鍛練を怠らず妙手の域に到達した。だからこそ騎士道歩む為の努力を嗤う者を、真琴は許さない・・・・。

 彼は控え室のベンチに座り込み、気さくに話しかける。 

 

 

「一輝お前なら100%勝てる。気楽にいけ」

「それほど甘くないよ?Aランク騎士は・・・」

「そうだが・・・アイツの剣客としての実力は弟子級開展だ。まだ緊湊には至っていない」

「良く判るね」

「何気ない仕草、重心の配置等から、相手の心や格闘スタイルまでもが観れる様になっていくもんだ。俺位にもなれば、格下の実力を見抜く事等造作もねぇよ」

「それ、凄いと僕は思うんだけど・・・」

「模倣剣技«ブレイドスティール»っていう戦闘中の相手から技を盗み上位互換の剣技を生み出せる、お前が言うな!!」

「アハハ、それもそうだね。それじゃ行ってくるよ」

「あぁ、勝ってお前の強さを証明してこい!一輝!!」

 

 

 真琴が座る席を見定めていると、訓練場のステージの壁に寄り掛かる黒乃を発見した。

 

「さてと何処に座ろうかなぁと・・・あ、理事長の側で良いかな?」

 

 第四訓練場にはAランク騎士が模擬戦をすると聞いて野次馬伐刀者達が集まり始めていた。そこには前に一輝とクラスメートだった者や純粋に戦いを楽しみにしている者、多様な伐刀者が第四訓練場に集っていた。

 

「見ろよ、落第の拳«ワーストフィスト»が居るぜ?」

「確かあの落第騎士«ワーストワン»のルームメイトだっけ?毎朝仲良く20㎞仏像付けてジョギングしてるらしいぜ?」

「馬鹿かよ!お坊さんにでもなればいいじゃん!」

「「アッハハハハハ!!」」

 

 

 

 

 そこには低ランクを嘲笑いながら真琴を見ている伐刀者が存在していた。この破軍学園では現・理事長新宮寺黒乃が大革新を行い以前の能力値選抜制を廃止、トーナメント方式に変える事に成功した。

 だが低ランクを差別する人間が消えた訳ではない、世間が低ランクを差別的に扱っている。それはこの破軍学園でも同じ事が行われているのだ。

 

「理事長!ここ良いですか?」

「ん?近衛か、良いぞ」

「有り難う御座います、にしても飽きないですね奴ら」

「何がだ?」

「人を見下し努力を嗤う人間達の事ですよ・・・」

「言わせておけ、そうしているうちは強くなれんよ。それに他の伐刀者は身体能力の倍化で事足りてしまうからな、黒鉄の体術を嗤うのは致し方有るまい」

「まぁ、一輝が戦う所を観ればその考えも変わりますよ」

「ふっ、ところでお前はどちらが勝つと思う?」

「決まってますよ、150%一輝ですね」

「凄まじい自信だな、自分の事でも無いのに」

「一年も一輝と暮らせば判りますよ、アイツの本当の強さが!理事長も知ってるでしょ?」

「・・・あぁそれもそうだな」

 

 そんな会話をしている所に一人の伐刀者が覚悟を決めて入場してきた。それは学園では落第騎士と嘲笑われいる、黒鉄一輝だった。今ここにFランク落第騎士«ワーストワン»とAランク騎士紅蓮の皇女ステラ・ヴァーミリオンの模擬戦が始まる!!!




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