史上最強の武術家の弟子伐刀者マコト   作:紅河

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こんにちは、紅河です。

ご報告です。この度「史上最強の伐刀者マコト」を変更し「史上最強の武術家の弟子伐刀者マコト」に改めることとなりました!
何故変更したのかというと、私の方でこのタイトル違うなと思い至ったからです。
急にタイトル変更していまい、申し訳ございません。
なにぶん、初めての小説活動で右も左も分からずにやっているものでして、こうしたらいいやご意見が御座いましたら活動報告やメッセージの方へご連絡下さい・・・。


少し前より長くなってしまいましたが、今後とも「マコト」を宜しくお願い致します!



BATTLE.43 木霊する叫び声

 

 数分前に二人でアイスソフトクリームを食べていた。

 とても美味で濃厚なソフトクリームだった。こんなに旨いアイスは生まれて初めての経験・・・。

 彼はここの味を気に入ったのか、そのあと五つほどソフトクリームを追加注文していた。

 

「さて、俺は少し席離れますね」

 

 そういうと、彼が席を立った。

 恐らく、トイレに行くんだと思う。

 私は「うん」と頷き、彼を見送った。席で彼の帰りを待つことに・・・。

 私は三つほどで食べるのを止めたから、そこまでじゃない。

 でも、まこ君の気持ちも分からないでもない。ここのソフトクリームが美味しすぎるのが悪い。

 

 真琴side

 

「しかし、あのソフトクリーム旨かったな・・・腹を下すほど食った訳じゃないからいいものの、五つは食い過ぎたか・・・」

 

 俺は歩いて直ぐ近くのトイレに向かう。トイレの場所は数多くの飲食店が並ぶ、丁度真ん中辺りに位置する。アイスクリーム屋の所から右に二番目の場所だ。俺らのテーブルから数メートルといったところか。

 こういう遊園地で近くにトイレを置いているのは、有り難い。他の施設だと遠くに置いてたりする場合があるからなぁ・・・。それだけは、マジで困る・・・。

 あ、今、刀華さん一人か・・・。刀華さんなら一人でも大丈夫とは思うけど、やっぱり心配だな・・・。不敬な輩にナンパされてないといいな・・・早いとこ済ませて、彼女の所へ行かないと・・・。

 

 刀華side 

 

「まこ君、遅いなぁ・・・」

 

 彼が席を立ってから、もう既に数分が経過している。十分程ではないけど、小の方だとしても結構長い気がする。

 まぁ個人差があるし、別に良いんだけど・・・。やっぱり一人は寂しいな・・・。

 ただ、まこ君とこうして二人で過ごすのもたまには良いなって思う。何か、まこ君が側に居ると私は凄く落ちつく。

 

 似た境遇にあった者同士だからなのか・・・。

 同じ破軍学園の伐刀者で生徒同士だからなのか・・・。

 

 それは多分、前者なのだろう。

 

 まこ君と初めて会った時、運命めいたモノを感じた。何故かは分からないけど・・・。

 

 まこ君から過去の話を聞いたとき、私は彼が話終えるのを黙って聞いていた。私は、私と似た境遇の人に出会って、その事が私にはとても嬉しかった。今まで、そんな人物には出会わなかったし・・・。

 

 まこ君からここまで来る経緯を聞いたり、模擬戦やったり、生徒会の皆と一緒に出掛けたりしていく内に、私の中で「近衛真琴」という存在がドンドン、ドンドン、大きくなっていくのを会う度に感じていた。

 

 それが、私の〝恋〟。私は恐らく、まこ君に対して無意識に〝恋〟をしていたのかもしれない・・・。

 

「ねぇ・・・」

 

 誰かの声がする・・・。まこ君じゃないけど・・・。

 

「え?誰ですか?」 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真琴side

 

「さて、刀華さんの所へ戻るか・・・」

 

 俺は刀華さんが待っているテーブルへと向かう。

 

 すると、案の定だった。

 

 俺らのテーブルに見知らぬ男が三人程、刀華さんを取り囲む形で陣取っている。

 ナンパというヤツなのだろう。ルックス的に刀華さんは可愛い部類に入る。だからナンパされても違和感はない。

 なら、ここに来る道中もされそうではあるが・・・。

 顔に傷がある男がそばにいると、声を掛けようとはしないのだろう。

 

 まぁつっても、人の連れに手を出したんだ・・・。

 生半可な覚悟じゃ、すまないぜ?

 

 

「え?誰ですか?貴方達は・・・」

 

「君、一人なんでしょ?」

 

「今はそうですけど・・・」

 

「って事は暇なわけだ」

  

「僕達と遊ぼうよ」

 

 

 

 まこ君を待っているとチャラチャラした男三人組が私の前に現れた。

 最初に声を掛けて来たのは金髪で服装がカジュアルに纏めた服装。耳にピアスを着けた男性、二十歳位。大学生とかなのかな?

 二人目が、黒髪で白いVネックにネックレスを掛けた男性、同じく二十歳位。

 真ん中の男性が茶髪でオールバック、水色のシャツにこれまたカジュアルに纏めている。同じく二十歳位。きっと仲間内で女性でも掴まえに来たのかな?

 

 私は絶対に行かないけど。

 

「今はってことは連れが居るのかな?」

 

「そうですよ、その人を待ってるので」

 

「その人は彼氏?」

 

「ち、違いますけど・・・」

 

「彼氏じゃないなら、そんなヤツ置いて、僕達と行こうよ」

 

 

「イヤです!貴方達とは行きません!」

 

 スッと、金髪の男が私の手首へと手を伸ばす。

 

「おい!!俺の大事な連れに手を出すんじゃねぇよ」

 

 ガッとその男の手首をある人が止めた。私がその人の方へ目を向けると、まこ君だった。

 

「まこ君!遅いよ!」

 

「すみません」

 

「な、何だよ!お前!」

 

「あぁ?この人の連れだ。ここから失せろ」

 

「この娘は俺らと回るんだよ!」

 

「あ?誰が決めたよ?この人がお前らを受け入れた訳でもないのに、戯事ほざいてんじゃねぇぞ、糞野郎が・・・」

 

 ほんの少し、まこ君の方から気当たりを感じる。気当たりと同時に手首も自然と離している。

 その気当たりは少しやり過ぎな気もするけど・・・。

 

「ヒッ、ヒィィィィ!」

 

「お、おい。何尻餅ついてんだよ!」

 

「う、うわぁぁぁ!」

 

 私に声を掛けた、金髪の男は見るも無惨に走り去ってしまった。仲間の人達を置いてきぼりにしてまで。

 

「お、おい!」

 

「お前らも邪魔だ!失せろ!」

 

 同じ様に気当たりを放つまこ君・・・。

 ほんのちょっとだけどナンパしてきた人達に同情・・・。気当たりは何とも言えない怖さがあるからね・・・。

 まこ君、目が怖いよ・・・。

 

「「ハ、ハイィィィ・・・!し、失礼しましたァ!」」 

 

「ふん!大丈夫でしたか?刀華さん」 

 

「わ、私は大丈夫だよ。何ともない、守ってくれて有難う、まこ君」

 

「いえ、貴女を護るのは俺の役目なんで・・・。こういう時に護れなくては男が廃りますから」

 

「う、うん(まこ君ってこういう事、サラッと言うんだよね・・・は、恥ずかしい・・・)」

 

 私の顔、紅くなってないかな・・・。

 

「どうかしました?」

 

 スッと彼が私の顔を覗き込んでくる。

 

「な、何でもない!何でもない!次はお化け屋敷でしょ!行こう行こう!」

 

「あ、先に行かないで下さいよ!」

 

  

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが名物のお化け屋敷、ですか・・・(名前からして嫌な予感が・・・)」

 

「名前はえっと・・・《くとぅるーのアトランティス》だって」

 

 俺達の前には、禍々しい光景が広がっている。普段であれば『アトランティス』という言葉だけ聞くと、誰しもが海中にある綺麗な都市を想像するだろう。

 しかし、その高貴ある外観の水の遺跡、アトランティスではない。

 

 その外観は、黒色とも紺色ともつかない色合いで塗られ、周囲の装飾に魚の様な、人の様なモノが描かれている。

 お化け屋敷の入口を挟み込むような形で噴水が設置され、その場所のみ綺麗だと言えた。しかし、一部だけ綺麗にされると、かえって不気味だ・・・。

 如何にもお化け屋敷と言って相応しい所だな。

 これに今から入ると思うとほんの少しだけ身震いする・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか、SAN値が減りそうな名前ですね・・・」

 

「SAN値?」

 

「説明すると長くなるので、ここでは省きますけど・・・。まぁ、怖い事は確実ですね」

 

「そ、そうなんだ。取り合えず、行く?」

 

「そうですね、行きましょうか」

 

 私達は禍々しい門を潜って、お化け屋敷の中へと入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お化け屋敷の受付を済ませ、その奥へと俺達は進んでいく・・・。

 照明は薄暗く、不穏な音楽が俺達の不安を掻き立てる。

 

「なんか、マジで怖いですね・・・」

 

「うん、離れたりしないでね?」

 

「は、はい」

 

 この不穏な感じが彼女の恐怖を助長させているのだろう。俺の腕をガッチリ掴んで離さない。

 刀華さんは気付いていないのか、彼女の豊満な胸がムニュンと当たっている。

 

「(む、む、胸が当たってるんだが・・・。こ、これを出口まで耐えないといけないのか!?修業よりキツイぞ?!)」

 

 刀華さんは恐怖心との闘い。

 俺は理性と本能の闘い。

 

 刀華さんの場合、負けても良いけど俺は負けちゃ終わりだ・・・。なんとしても耐えねぇと・・・・!

 

 ある程度道形を進むと、一人の男性?が道端に倒れている。

 服を着ているようだが周囲が薄暗く、男性なのか、女性なのか、化物なのか判別することが出来ない。

 

 

 近くまで行くと漸く男だと気付く事が出来たのだが、その顔は常軌を逸していた。

 

「ウガアァァァァァァァァァァァ!」

 

「キャアァァァァ!」

 

 男の顔を視認した瞬間、刀華さんが悲鳴を上げる。

 あの顔を見れば誰だってそうなる。

 

 ここのスタッフなのだろうが、メイクが本格的過ぎたのだ。

 体は男なのだが、顔が魚人そのモノだったのだ。手にはヒレがあり、首もとには魚のエラが施してあり、本物の化物さながらだ。

 通称、インスマスと呼ばれる者。これがこの化物の呼称だ。

 

 

 恐怖心が頂点に達したのか刀華さんの力が必然的に強くなる。ギュゥゥゥっと、ギュゥゥゥっと、俺の腕に力を込めた。

 その度にムニュゥゥ、ムニュゥゥと刀華さんの胸に腕が吸い込まれるように触れてしまう。

 

 悶々としたモノが身体中を廻っていく。必死にそれを抑え前に、前に、進んでいく。

 

「刀華さん、もう化物はいないですよ」

 

「え?ホント?」

 

「え、ええ。通りすぎましたから・・・」

 

「う、うん。早く出よう?ここ怖い・・・」

 

「・・・はい」

 

 俺達は、出口の方へ歩いてゆく。この名状しがたいアトランティスから逃れる為に・・・。

 奥まで進むと六畳ほどの広さがある一つの部屋にたどり着いた。 

 その部屋の奥の扉の上に、筋肉質な腕をし、蛸の様な顔付きで背中から翼を広げている奇妙な壁飾りが設置されている。

 その場所に到達すると不気味な声が木霊する。

 

 いあ!いあ!くとぅる!ふたぐん!

 いあ!いあ!くとぅる!ふたぐん!

 いあ!いあ!くとぅる!ふたぐん!

 いあ!いあ!くとぅる!ふたぐん!

 

 

 その呪文の様な声は頭に直接響くような、そんな感じがした。ずっと聴いていたい様な、不気味な様な、そんな不思議な感覚が俺達を襲う。

 

 早く出ようと扉のドアノブに手を伸ばそうとすると・・・。

 

 

「・・・汝ら」

 

 謎のアナウンスが俺達を呼び止める。

 

「汝らって俺達の事?」

 

「そうだ。お主らにいっておる」

 

「な、なんだろうね?」

 

「さぁ?」

    

「汝ら、少し我の遊戯に暫し付き合って貰うぞ」

 

 ゴゴゴゴゴと音を立てながら化物の壁飾りの腕が口元へ移動していく。

 

「え?」

 

 ゴワァアァァァーーーンという音と共に壁飾りの口から青色の霧が室内へ広がっていく。

 

 ボフン!という音と共に次第に霧が晴れていく。漸く視界が通常に戻ると周囲を見渡すと元の部屋のままだ。

 

「何だ、何も起こらないじゃねぇか。ねぇ刀華さん。あれ?刀華さん?何処ですか?」

 

「まこ君!ここ!私はここにいるよ!」

 

「え?刀華さん?何処ですか!?声だけは聞こえるんですけど・・・」

 

「まこ君!足!下を見て!」

 

「え?下?」

 

 刀華さんの声に導かれる様に下を向くと、一つの刀が置いてあった。

 

「何で、ここに刀が・・・」

 

「やっとまこ君が見えた・・・」

 

「見えたって・・・ええ!?まさか、刀華さんなんですか!?」

 

「う、うん。なんか刀になっちゃったみたい・・・」

 

「エエエエエエエエエ!?!?!?」

 

 俺の絶叫が六畳一間の空間に響き渡った。

 

 




いかがでしたか?
楽しんでいただけたでしょうか?

次回更新日は今のところ、未定です。
リアルで顎関節症にかかり、病院に通院しないといけないのですが、行く目処がたっていない為です。
確定しだい、活動報告と後書きの方に記述しますので、もうしばらくお待ちください!
ご指摘、誤字脱字、感想、質問お待ちしております。

追記
次回更新日は11月8日、17:00~21:00になります。
宜しくお願い致します。
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