ゲームの栄枯盛衰なんてのは代謝の激しいもので、年単位で遊ばれるゲームと言うだけで名作扱いである。たいていはラスボスを倒したりしたらもうそれ以上そのゲームを遊ぶことなんて無い。アイテムのコンプなんてやるのはごく一部だ。たいていはそこまで真剣にゲームを遊ばない。
DMMO―RPGというジャンルのゲームにしたってその代謝の激しさは例外ではない。一年も遊べば飽きるか別の新作ゲームに行く。当たり前だ。一年という歳月はゲーム性を進化させるには十分な時間である。グラフィックの向上や処理速度の向上、AIの強化なんかはパッチを当てれば可能だがそれを待つよりはさっさと別のゲームをやるようになるものだ。それに根本のゲームシステムはどうやったって変わりようがないのだ。新しい物に取って代わられるのも無理のない話だった。
それを考えれば十二年間もサービスが続いたユグドラシルというゲームは名作であったと言っても過言ではないだろう。十二年の歳月が過ぎようとも過疎というほどにプレイヤー人口が減ったというわけではない。もちろん最盛期に比べれば人口の少なさは実感するがそれでも運営を続けることは可能だろう。しかしこのゲームは終わる。
俺はユグドラシル一周年キャンペーンの時にこのゲームを始めたのだが、もう十一年もやっているのかと思うとよくやったなあと感じ入るものがある。そして、悲しい。
半年後にサービスを終了するという告知があって次の日。ログインするとギルマスはいなかった。いつも通り歌っていると、どたどたという音とともに誰かが円卓の間に入ってくる。
「うぃーっす。久しぶりー、ユグドラシルのサービス終了するって聞いて久々に来ちゃったよ」
入ってきたのはかつてのメンバーの一人だった。自分も挨拶を返すとそこからだらだらとした雑談が始まる。最近どうよなんて定型文じみたやり取りから始まった会話はやがて愚痴になり、思い出話に変わった。あのころは若かっただの、メンバーの誰々さんがどうこうしただのと言った昔話に花を咲かせているとギルマスがやってきた。
「モモンガさん、おひさ、です」
そういって挨拶するメンバーにギルマスは感動したように驚いた声を出し、再開を喜んだ。そこから自分と同じように思い出話に発展し、陽気に会話していると続けて何人ものメンバーがログインしてきた。全員が揃うということはなかったのだが、それでも今までの二人ぼっちよりはよっぽどにぎやかである。
皆一様に最後だからということでなんとなく帰ってきたというような具合で、それでもギルマスは喜んで再会を喜んでいた。
それから一か月。運営からいくつもの発表があった。まず一つは四か月後には課金アイテムの販売を停止すること。もう一つは様々な隠し要素の詳細だった。ユグドラシルは十二年も続いたゲームのくせして完全な情報というものをだれも持っていなかった。ワールドには隠し要素があるし、ジョブの所得条件なんか誰がわかるんだよこれというものまで様々だ。それでも明かされたのは一部のみで、いくつかの要素については明かされないままだった。うちのギルドで隠ぺいしていた情報が明かされていなかったのでそれは確かだ。
「ゴブリン将軍の角笛のこんな効果誰がわかるんだよクソ運営」
「それより完全なる狂騒ってアルベドとプレアデスとモモンガさんがいれば発動するんじゃね」
「特定のワールドアイテムを特定の手順で用いることで手に入る特殊ジョブだとか特殊アイテムなんて誰がどうやったらとれるんだよ」
にぎやかになったギルドでてんやわんやと話し合いが行われ、幾人かが久しぶりに熱気を滾らせながらよそのギルドにちょっかいをかけに行ったり無差別PKを行ったりワールドエネミーを狩りに行こうとする。それを止めるギルマスは大変そうながらもどこか嬉しそうだ。
それが続いたのも数か月間だけのことだった。結局は一度飽きたゲームだ。今回ログインしたメンバーはリアルの事情だとかそういうことではなくて飽きたから引退したというメンバーだった。昔遊んでいたおもちゃがもう二度と遊べなくなるからともう一度遊んだというだけのことだ。そこにたまたま昔一緒に遊んでいた俺たちがまだいたから、懐かしみながらも十分に遊び、そして遊び飽きたというだけの話なのだろう。また二人ぼっちになってしまった。
所詮ゲームだ。彼らの行動は悲しいものがあるがそこを追及したりすべきではない。個人個人が好きに遊べるのがこういう娯楽のいいところなのだから。そこに義務が生じては心の底から楽しめないだろう。
その後も何人かログインしてきたが、彼らは一様に最後の別れの言葉を告げて去って行った。来てくれたのはリアルの事情から疎遠になってしまった人たちだった。ユグドラシル終了日にログインすることはないだろうというやんわりとした拒絶の意思が見て取れた。
オンラインの終焉なんてのはそんなもんだ。未だにログインしている当事者からすれば一大事だがもう引退した人々ややってない人にとって見れば“それが何か?”といったような感想程度しか抱かないものである。
悲しみはある。昔綺麗だった宝石が薄汚れてくすんでしまったような悲しみだ。九階層や十階層の輝きも今はぼやけて見える。円卓の間に帰ってくるとそこには変わらずモモンガさんだけがいた。
「最終日にログインしてきた方は……」
「残念ながら、いないです」
声は少し震えていたように思う。俺もこの円卓の間で待っていたほうがよかっただろうか。しかし、最後ということだったのでこのナザリック地下大墳墓を見納めたかったのだ。
時刻は23時を回ってしまっていた。これ以降にログインしてくるメンバーというのも考えづらい。
「モモンガさん、最後ですし玉座の間に行きましょうよ。そこに階層守護者やメイドたちを整列させてSS撮りましょう。俺は上の階の連中を連れてくるんで、モモンガさんはメイドたちをお願いします」
「……そう、ですね。これ以上ログインしてくる人もいないでしょうし、そうしましょうか」
そう言ってから円卓の間から外に出る。ちらりと振り返るとモモンガさんがギルド武器を眺めながら立ち止まっていた。
「モモンガさん」
「え? あ、すいません。ちょっと呆けてしまって」
「ギルド武器、持ってってください」
そういうとモモンガさんはわちゃわちゃと手を動かしながらみんなのものだから持ち出すのはよくないだのなんだのと言っているがすべて無視して言いのける。
「多数決です。俺は賛成。あなたは?」
ぴたりと動きを止めたモモンガさんはジッとギルド武器を見てから深く頷き、スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンをその手に取った。持ち手から浮かび上がった赤黒いエフェクトが時折苦悶の表情を浮かべながら消えていく。まるで今の自分の心の内を詳らかにしているようで、なんとなく目をそらしてしまった。
「――行こうか、我がギルドの証よ」
そういったモモンガさんを見やると、漆黒の後光を発動させた状態でポーズをとっていたのでつい笑ってしまった。
「そこでモモンガフラッシュはずるいって」
照れたように頭をかく仕草をする骸骨は本当にこういうところうまいよなと思う。彼自身はそういう部分を感じていないかもしれないが、その場の空気が気まずくなったりぎくしゃくした時にはたいていモモンガさんが無自覚か自覚的かこういった笑いを取って雰囲気を和ませてくれていた。だからこそ、彼がギルド長だったのだろう。
「最高のものを撮りましょう」
それだけ言ってダッシュで各階層を回る。階層守護者にいちいち指示を出すのは簡単なことだがそれ以上に面倒なのが一体だけいる。
宝物殿にいる黒歴史である。彼を連れて行きたいなんて言ったらモモンガさんは渋い顔をするだろう。でもまあ最後なのだし仲間外れはかわいそうだ。それに彼を連れて行った時のモモンガさんの反応も見てみたいという気持ちもあり、連れて行くことにした。
宝物殿に入った瞬間ペロロンチーノさんのアバターだったのでログインしてきたのかと思ったらパンドラズ・アクターだったというドッキリもあったがそれ以上には何もなく、階層守護者であるシャルティア、コキュートス、アウラ、マーレ、デミウルゴス、ヴィクティムにパンドラを連れてきた。
欲を言えば桜花聖域の守護者やガルガンチュアも連れて行きたかったがプレアデスの末妹がいないと移動門が使用できなくなってしまうので連れ出せない。ガルガンチュアはサイズ的に不可能だったのでしょうがなく連れてきていない。
玉座の間につくと、モモンガさんがせっせとメイドの位置を調節して整列させていた。
「階層守護者を連れてきましたよ」
「お帰りなさい、彼ら同配置しますかねってあれェ!? なんでパンドラがここに!?」
びっくりしたアイコンを出しながら驚くモモンガさんにまあいいじゃないですかと言ってなだめてアルベドとパンドラを両脇に立たせてまわりをぐるりと守護者で囲むようにして一枚パシャリ。
「おお、なんか魔王とその一行感が出てすごいなこれ」
「何言ってるんですかミッシングムーンさんも入ってくださいよ」
そういって腕を引っ張られてSSを取られる。グラフィックの関係でアバターが動くことはないがリアルでの表情はにやりとしているに違いないと思った。
「あ! 変なSS撮ってたらもう残り時間二十分もないです! 早くメイドたちを含めたやつも撮らなきゃ!」
わたわたとしながらなんとか整列させ、一枚のSSが撮れた。PCが二人しかいないその画像は見る者にとってみれば下らなかったり寂しい奴だなんて思われるかもしれないが、そこに写ったNPCにそれぞれ思い入れがある俺にとってはかけがえのない宝物のように思えた。
「――やっぱり、楽しかったんだよなぁ」
ついこぼれた言葉をモモンガさんは聞き逃していなかったようで言葉を返してきた。
「ええ、楽しかった、ですね」
しんみりとした空気の中、玉座に座って終わりを迎えようと話を持っていく。残り時間は五分もない。別れの言葉を言うには短いようにも思えたが、それ以上になんと切り出していいかわからなかった。
「ありがとうございます」
そんな中で切り出したのはモモンガさんだった。ありがたいのはこっちの方であるが言葉を遮るのもためらわれたのでそのまま耳を傾けた。
「ミッシングムーンさんがいなかったら、失意のままこのゲームをやめてしまっていたかもしれません」
自分だってそうである。モモンガさんがいなければここまで長いことやることはなかっただろう。ギルドのメンバーが引退していった時点で幽霊になってしまっていたかもしれない。
「こうしてにぎやかに終了の時を迎えることができたのも、嬉しいことです。一人ではきっと、こういうことはできなかったでしょうから」
自分だって一人だったらたぶんログインすらしていないだろう。別のゲームを探すか、仕事をしていたはずである。
「だから、ありがとう。楽しかったです」
「俺も、うん。なんていうか、ありがとう。モモンガさんがギルド長だったからここまで続けられたんだ」
思い出すのは最初の記憶。最初の種族をバードマンにしてしまったのが失敗だった。
そこをアインズ・ウール・ゴウンに拾われて今に至るのだが、その時にはもうやめようかなと思っていてギルドに入らないかと言われた時も“いや、もうやめようかなって思ってるんで”とかそんな感じで返答した。それに対してギルド長だったモモンガさんが
「じゃ、じゃあ一緒に狩りに行ってみましょうよ! パーティープレイしないでやめるのはもったいないですよ!」
と言ってくれたのだ。そのあと一緒に狩りに行き、楽しかったのでずるずると続けているうちにギルドに所属していて、そして今なのだ。
「あの時、モモンガさんが声をかけてくれなかったらもっとずっと早くやめてました。本当に、本当に、ありがとうございました」
「そ、そんな、やめてください! そんなんじゃなくって、もったいないなって思っただけなんです。面白いビルドなのにやめてしまうなんてって思っただけなんですよ本当に」
「きっかけがモモンガさんだったんだ、動機はなんだっていいさ。とにかく、ありがとう」
そういって時計を見ると時刻は23:58:47を示していた。
「もう、時間がないですね。SSは後でメールで送っておきます。また別のオンラインゲームでもご一緒できるといいですね」
「ありがとうございます。……別のゲームは、そう、ですね。ご一緒できたらうれしいです」
23:59:30だ。心の中でもう時間が幾ばくも無いことに焦る。そうは言ったものの、今後こうして話すことなんてそうそうないだろう。
「最後に本当に、ありがとうございました。最高の時間が過ごせました」
「ミッシングムーンさん……私こそあなたがいたから」
モモンガさんの最後の言葉は聞き取れそうにない。時刻はもうギリギリだったからだ。
23:59:57、58、59――
「ありがとう、ユグドラシル」
最後に楽しかった思い出とともに、言葉も消え去る。はずだった。
60、61、62……あれ?
「ん?」
「おっと?」
隣にいるモモンガさんと顔を見合わせる。お互いに疑問符が浮かんだような様子であるが、それ以上に気恥ずかしさが勝った。もう最後だと思ってなんとなくくさいセリフを言ってしまった手前蒸し返すのも難しい。
「延期か何かしたんですかね?」
「最後の最後にしまらないなあ。やっぱりクソ運営」
お互いにちょっと恥ずかしいので運営への愚痴で直前のことを思い出さないようにしながらコンソールを開こうとする。
「あれ? おかしいな、コンソールが開かない」
「私もです。システムに何か問題でも生じたんですかね? ……GMコールも利かないみたいです」
これじゃあログアウトもできない。GMコールも利かないとなっては困った事態だ。
「うーん、どうしましょうかね」
「まあ、話す時間が取れたってことで待ちましょうよ」
そう言って話をしているうちに違和感が襲う。何かがおかしい。今までこのゲームをやってきた経験と合致しない何かおかしな部分。一体全体なんなんだ?
「――恐れながら」
凛とした声が響いた。俺でもモモンガさんでもない。高く、それでいて落ち着いた女性らしい柔らかな声。ぎょっとした表情で声したほうを振り向くとそこには頭を垂れたままでいるNPC達がいる。
「何か問題がございましたか、モモンガ様、ミッシングムーン様」
そこにはNPCであるアルベドがいて、AIとは思えないような表情と声音で発言をしていた。
何も言うことができずにその場で立っていると、アルベドは何事か言いながら近づいてくる。
ついにはモモンガさんの目の前にまで達してしまったアルベドを目の当たりにしてさらなる驚きが襲う。口が動いている。それは自分もそうであった。ありえない。勝手にアップデートされることなんて無いし、AIが書き換えられることもないはずだ。
一体全体どういうことだ。意味が不明だ。
「……うむ、それがだな、GMコールが、利かないようだ」
『ミッシングムーンさん! お、応答願います!』
俺が固まっている間にも事態は進展していたようで、モモンガさんはアルベドに対してしっかりと応対していた。その最中に俺に対して
『モ、モモンガさん! 口が動いてます俺たち! というかなんだこれ、まるで意味が分からん状態です!』
俺とモモンガさんが現状の確認や混乱している最中にもアルベドは話し続けていた。モモンガさんはそれに対してしっかりと会話をしている。なんだこの人聖徳太子か何かだろうか。
『焦りは失敗の種であり、冷静な論理思考こそ常に必要なもの。心を沈め、視野を広く。考えに囚われることなく、回転させるべき、です』
『どなたかの有名な言葉か何かですか? とはいえ恐ろしいほど現在の状況にあってます。そうですね。まず落ち着きましょう。
一先ず階層守護者には各階層を調べさせて、メイドとか執事にも仕事を与えてゆっくり話し合いましょう。一時間後くらいに六階層のアンフィテアトルムあたりに集合ってことにしときませんか?
今は何よりも状況を整理する時間と俺たちのすり合わせが必要だと思います』
「ナザリックは今、未曽有の事態に陥っている。各階層守護者は己が守護する階層を早急に調査し、異常があれば手を出さずに報告せよ」
モモンガさんがそう言うと、階層守護者達はハッと了解の意を示した。これはモモンガさんがギルド長だから従っているのだろうか。それともPCに作られたNPCであるというロボット三原則的な形で従っているのだろうか。
「セバスはプレアデスを一人連れてナザリックの外を探索せよ。直径1km以内に生命体がいた場合は友好的にナザリックに招待することを許可する。
何か異常があるか、交渉になった場合は
アルベドはニグレドの元に行きセバス達より広範囲を調べよ。最寄りの知性体の集落などの発見を第一目的とする。
メイドは九階層の調査をしろ。情報はプレアデスに集めよ。
今より一時間後。第六階層のアンフィテアトルムにて各報告を聞く。すべての調査を終えておらずとも、その時点で分かったことを報告するように。では、直ちに行動を開始せよ」
その号令を聞くや否やNPC達は急いで、しかし慌てずに玉座の間を後にした。残された二人ぼっちの中で俺が口を開く。
「モモンガさんは、リアルでは裏社会のドンか何かをやっておられたので?」
「そ、そんなわけあるわけないでしょ! こっちだっていっぱいいっぱいになりながら何とか対応していたんですよ!」
それにしてはすごい。まるで台本か何かあるようにすらすらと指示を出していたし、冷静沈着に見えた。しかも偉そうなロールプレイまで完璧だ。
「まあこういう言い合いはまたあとでにするとして、今は現状把握が第一です。モモンガさんは何か気づいたことがありますか?」
「ええっと、まずここがユグドラシルの中かどうかってことですよね。とてもゲームの中とは思えませんし、システムもちょっと微妙ですね。
俺と
「そんなことまで考えてたんですか。俺はNPC達がおそらく俺たちに恐怖だとか不安を抱いてるってことしかわかりませんでしたよ」
「恐怖と不安? どういうことか伺っても?」
「ええ、モモンガさんがアルベドと話している間に他のNPCを観察していたんですけど、彼らは俺らを不安そうに……いや言い方が違うな。何ていうか不安は不安なんだけど俺らについていくのが不安とかそういうのじゃなくて、俺らがなんかするのが不安とか怖いって感じでした。
でもその後のモモンガさんから指示が出た時にはどこか安心したような顔をしてましたね」
うーん、とモモンガさんが唸る。俺もよくわからなかったので考える。とはいえ、その辺はすぐに結論が出そうもなかったので後で考えることとした。
「今この状態が俺たちだけってこともないでしょうけど、俺のフレンドに連絡しても誰も応答なしなんですよね」
「私のほうもダメみたいですね」
結構淡々としているモモンガさんになんとなく疑問を抱く。この人は結構感情の起伏が激しい人のはずだ。それがあんまりどたばたとしていない。今まで通りだったら今みたいな事態に陥ったら大声を上げるくらいはしそうなものだが。
「とりあえず、
「……モモンガさんってそんなに冷静沈着でしたっけ?」
そういうと、モモンガさんは頭蓋骨をかきながら衝撃の真実を告げた。
「それが、一定以上に昂ぶると勝手に落ち着くんですよね。アンデットの特性で精神作用無効があるのでそれが作用しているのかもしれないです」
「え? 何? アンデットの特性が作用してる? まさか。いや、嘘」
それが本当なのだとしたら、いや、ありえない。
自分の背中に生えている翼を顔の前に持ってくる。嗅ぐと、匂いがあった。羽を噛んでみると何とも言えない味があった。電脳法で制限されている五感の二つがあるのはあり得ない。それに、種族の特性がそのままある?
「モモンガさん。俺はまさかって思う仮説が思い浮かんでしまったんですが」
そういうとモモンガさんは困ったように返答した。
「実は私もなんです」
お互いに口にしたのは、もしかしてこれって現実なのでは? ということだった。そうでなくてはいろいろなグラフィックやAIの挙動などのデータ容量が説明できない。それに今見ているこの光景や先ほどまでいたNPCたちの様子がひしひしと現実感を与え続けていた。
「……とりあえずすべては、一時間後です。俺らは俺らにわかる情報を整理して、NPCたちの情報を聞いて総合的な判断を下しましょう」
その時、モモンガさんに
「……ミッシングムーンさん、ナザリックの外が草原になってるらしいです」
「は? 沼地じゃないの? ってことはそもそもここはユグドラシルですらない可能性まであるの?」
「そうかもしれませんね」
そうかもしれませんねってこの人肝が据わってんな。精神作用無効の効果かもしれないけどここまで豪気だなんて知りもしなかった。
ボツ理由
ぶっちゃけこのオリ至高がいたところでたいして原作と差異が生まれるわけでもないし、何が起こるってわけでもないなと思ったから
これがあったのでパイレーツ・オブ・ナザリックは最初から別々にスタートにしようと考えた
設定
このオリ至高は文化方面のワールドチャンピオン的存在
たっち・みーさんのワールドチャンピオンはPVPで決められたものでいわば武力的存在
じゃあなんか文化的なPVPがあってもいいよねとかそんな考えから生まれた
設定では、女性NPC全員で踊ったりするPVとか撮ってコンテストで優勝したとかそんな感じ
主人公
音楽などが趣味。自宅で歌える場所としてユグドラシルへ。演奏技術や歌唱力は高いが創作となると点でダメだったのでリアル世界では楽団員の一人ではあるもののあまり売れていない。
吟遊詩人(バードマン)と鳥人間(バードマン)を間違えたせいで異業種になった。
種族Lv35/職業Lv65
種族
セイレーン15
ティターン10
スルト5
など
職業
吟遊詩人15
など
没になったけどこんな感じの設定でした