短編とボツその他   作:(^q^)!

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パワフルなやきう(ボツ)

 一つ話を聞いてほしい。

 

 俺の名前は不破(ふわ)春夫(はるお)。父の名は不破年造(としぞう)で、母の名前は不破聖子(しょうこ)。両親は共働きで、父は大手企業のエリートサラリーマンで母は国立の病院で外科医をやっている。両親の職の関係でうちは金持ちだ。しかし、両親とも忙しいので家族で過ごす時間というものはほとんどない。

愛がないわけではない。両親は大恋愛をした末に結婚したのだとよくおじいちゃんが言っていた。けど、俺がそれをあまり真に受けなかったのは仕方がない。だって年で片手に足るほどしか家族が揃うことがないのだから。

 

 そんな両親の間に生まれた俺。実は転生者なのだ。悟りを開くためだとかなんだとかって感じではないから、前世の記憶があるという言い方をしたほうが正しいのかもしれないが、前世の記憶によればそういった存在を表す単語が転生者であるのでまあそういうことにしておく。

すなわち俺は前世の記憶を持っているわけで、前世も当然人間だったわけで、別の両親がいたわけだ。なので今の状況が変だなと感じることもできる。が、年相応に駄々をこねるのは自尊心や羞恥心の関係上難しく、こちらの意識は大人なので両親の仕事の大変さもわかる。

要するに、俺は何もできなくって、腐っていた。子供の無力さというものを存分に思い知っていた。

お爺ちゃんやお婆ちゃんが俺の面倒を見てくれているが、やはり心のどこかでは物足りなさを感じてしまう。親のぬくもりというか、なんかそういうものを無意識のうちに求めているのか、なんとはなしに悲しい。でも我儘を言えばそれは迷惑にしかならないことを理解しているので何もいえない。

 

 話の本題はここからで、そんな腐った日々を過ごしてエスカレーター式に中学生になったころ。部活動というものに入ることになった。小学校の頃から通っているブルジョアジーな我が母校はありがちなお題目である文武両道を推進しているようで、学生は全員何らかの部活に属する必要がある。

 

 文武といっても人気は吹奏楽やら茶道やらダンス、テニスにゴルフなどの各々が趣味やら教養として学んできたものに集中しがちで、他の部活はお題目として存在するか、趣味人のためにある部活なのだ。

 

 当然俺も、お婆ちゃんに長いこと手ほどきを受けた琴に関する部活か、お爺ちゃんに長いこと指導を受けた陶芸か、釣りに関するものに入ろうかなとふんわり思っていると、がっしりと力強く肩を掴まれたのである。

 

 振り返ると、小学校時代からの友人である奥居(おくい)が並々ならない様子で話しかけてくる。

 

「野球、しよう!」

 

 野球に関する知識はほとんどない。それこそ前世の記憶として幾ばくかあるのみで、現世の野球選手の名前なんて一人も知らないし、球団の名前も何となくニュアンスで二つか三つ覚えている程度である。

 

 そんな話を奥居にしても、彼はかなり強引に俺を野球部に入部させようとしてくる。我が母校は兼部もできるということなので、名前だけ貸してその日は家に帰り、次の日の放課後のことである。

 

 野球部の練習に行くぞと俺を引きずる奥居の熱意に負け、しぶしぶついていくことになった。前世の記憶的には、野球部は年功序列の風潮が強く、先輩の言うことには絶対服従。不良の先輩がほぼ必ず一人は在籍していて、部室には釘バットが転がっている。という具合なのであまり近づきたくなかった。

しかし連れてかれた部室はかなり清潔で、釘バットは無いし不良の先輩もいなかった。野球部といっても毎日のように練習がある感じではなく、適度に体を動かす程度の野球サークルといったほうが適当な集団のようだった。

 

 奥居はかなり張り切っていたようで、実態にがっかりとしていたが、俺はほっとしていた。

 

 そして、何やら熱意を燃やした奥居にまたしても引きずられた俺はジャージに着替えてグラウンドに向かうことになったのだ。

奥居はキャッチャーをやりたいらしく、俺はピッチャーマウンドに立たされる。右手の革が硬いグローブになぜか違和感を抱きながら、奥居にボールを投げるように言われて、あわてて構える。ふと、左手が地面をさまよう。はて?

 

「ロージンバックなんておいてるはずないだろ。ネタやってないでさっさと投げてくれよ」

 

 奥居から声が再度かかり、俺はロージンバックを探していたのかと気が付く。頭の片隅で、なんだそれ? と思いつつも、体が勝手に動く。

 

 握りを隠すために、グローブが左手を包む。今回はど真ん中直球ストレートでいいだろう。

 

 球威を与えるために足が上がり、腰をひねる。

 

 エネルギーが内部に溜り、一瞬止まる。しかしその直後、動き出した体の各所には爆発的なエネルギーが渦巻いた。足から伝わり、腰で増幅され、背筋を経て肩に至る。エネルギーはそのまま肘まで走り、振るわれた腕は理想的なリリーフポイントへの道筋を寸分違わずたどり、終着点では見事に手からボールは離れていった。

 

 白い軌跡が、二人ぼっちしかいない放課後のグラウンドを走り抜け、ズバァン! というキャッチャーミットに着弾する音がこだまする。

 

 安全のために装着していたマスクを毟るようにはぎ取った奥居は、あふれんばかりの笑顔でこちらに走ってくる。

 

「やっぱり俺の目は間違っていなかった! お前は逸材だ! すげえよ!」

 

 そういって喜ぶ奥居を見ながらも、俺は反応することができなかった。

 

 今の投げ方、信じられないほどに速いストレート。そして、投げられそうな予感のする変化球。

 

 一つ、話を聞いてほしい。

 

 前世でやってたパワプロの選手の能力を持って転生しちゃったんだがどうしよう。

 

 




ボツ理由

パワプロのキャラ並の能力を持つやつのライバルというのが思い付かない上に野球の知識がパワプロとやきうしかなかった


プロット

高校とかはサクッと甲子園三回優勝しましたとか戦術:主人公みたいな感じで流してちゃんと書くとしたらマイライフ的な感じになるかもしれない
マイライフだとしたらこいつさっさとメジャー行けよって感じの神の子になるかもしれないけど
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