――太平洋沖に浮かぶとある無人島
あれから束と行動をともにするようになった蓮は束と一緒に彼女の隠れ家に来ていた。
そして今、蓮は目の前の光景に頭を抱えて唸っていた。
「何なんだ、この部屋は....」
蓮の目の前の光景というと、壁には見たこともないおそらく研究等で使われるであろう機械が並べられ、床にはその機械のコードの束が所狭しと並んでいた。
唯一まともなのが、ベッドなのだが上には今着ている青と白のワンピースと同じものと白衣が置いてあるだけで寝具としての機能は全く果たしていなかった。
「いったいどうやって生活してるんだ? お前は....」
確かに期待はしていなかったさ、コイツは世界の最先端をいく科学者だ。
女の子らしい部屋ではなくちょっと変わっているのだろうと....
しかしだ、なんだこの部屋は? 生活感が微塵も感じられんぞ!?
「ちょっとちょっと、レンくん。バカを言っちゃいけないよ? ここは研究とかするための部屋で私の私的な部屋はまた別にあるんだよー♪」
隣にいる束の言葉を聞きホッと胸をなでおろす蓮。
こっちだよー、そういう束について行く。
「ここが私の部屋だよ」
案内された先は至って普通、木で出来たドアの前だった。
先ほどの部屋はドアが金属だったため、普通なことにホッと安心する。
「ここに誰かを入れるのはレンくんが初めてだよ」
「そry....」りゃそうだろうよ、と思わず声に出そうになるがなんとかくいとめる。
束は気づかなかったようで、部屋に入っていく束に続いて部屋に入る。
そして一言。
「なんだこれは....」
部屋自体は何の問題もない、一人では広いであろう15畳程の部屋にベッドとテレビと机、PC。
シンプルといってもいいだろう。しかし問題は別にある。
それは―――
「何なんだ? この壁は!?」
そう、問題はこの壁なのだ。そこらじゅうに少女の写真が貼り付けられている。
しかも全て目線が別の方にいっていることからおそらくこの写真は盗撮だろう。
なにやってんのこの科学者?!
「ん? ああ、この写真の娘はね私の妹の箒ちゃんだよ」
「いやいや、妹って。束ってシスコンだったのかよ」
「ひどいなー。私はシスコンじゃないよ」
いやいや、妹の写真を部屋中に飾っている人をシスコンと呼ばずにどう呼べばいいんだ?
あ、変態か....
その後、蓮は散々束に写真を外せと言い聞かせなんとか普通の部屋に戻すことができた。
そして部屋に案内された蓮は、部屋に異常がないことを確認し眠りについた。
*****
数週間後
蓮は傭兵だったころから設計していたISを、ここに来る前に奪ったコアを使い完成させた。
すでに施設にいた頃から持っているチート的IS『
名前は『
超スピード重視のため、移動速度は
蓮は翌日、できたISを束に見せようと束がいるであろう部屋に入る。
案の定、束はそこにいたのだが、肝心の束は目の前のモニターを困惑した表情で見ていた。
「どうしたんだ? 困った顔して」
「あー、レンくん。あのね、こっちに向かって来るドイツのISが3機いるんだけど、どうしよっかな~、と思って」
「あ、じゃあ俺に行かせてくれない? 昨日ようやく新型ができたから、戦闘データとりたくって」
「うん、じゃあお願いしよっかな。彼女達に目にもの見せてやってよ!!」
「ん、了解」
蓮は出口まで移動した。
「では行こうか『瞬影』」
その瞬間、瞬影の待機状態であるネックレスが光り、蓮の身体が光の粒子に包まれる。
光が収まるとそこには青黒いISを纏った蓮がいた。
「存分に
そう言って蓮はものすごいスピードで大空高くに飛び発った。