『暁紅』第十話になります。
今回は『まじこい』の『京アフター』などで描かれた川神祭のお話です。
今回ついに! まだ未登場だった三人目の主人公が登場します。
それでは、ごゆっくりどうぞ。
『禁止区域強制退去法』の執行が決定した翌日。
全校集会にて鉄心が告げた。
「今年度の川神祭は、一学期の内に行うので覚えておくように」
川神祭とはつまり『文化祭』である。
毎年10月に行うのだが、10月に『臨海研修』を行うためこのようなことになった。
そして、6限目のLHR。
「やっぱり、スク水喫茶がいいと思います!」
2-Fのエロ男児、福本育郎が声を張り上げた。
男子からは賛成の声が上がったが、女子からは不評だった。
「なら、コスプレ喫茶は?」
「まず喫茶店から離れようよ…」
福本が妥協案を出すが、モロに諭され却下。すると。
「喫茶店がいいなら、撫子喫茶…なんてどうだ?」
声の主に皆の視線が集中する。声の主は意外にも海斗だった。
「撫子喫茶? 何それ?」
「着物とか着て接客する喫茶店のような物」
「えらく曖昧ね…」
「本で読んだのをそのまま言ったからな」
麗華の疑問に海斗が答える。
一同悩んでいたが、少しずつ賛成の声が上がり川神祭での2―Fの出し物は『撫子喫茶』に決まった。
そして、川神祭当日。
「はっ!? また場転しちまった!」
頭を抱える海斗だったが、撫子喫茶は大盛況だった。
2―Fが誇る美少女たちの成果だ。
「海斗」
ふと、麗華が話しかけてくる。
麗華は着物を着ていない、「令嬢にコスプレをさせるわけにはいかない」という学園側の決定だった。
「お、似合ってるな、そのバニースーツ」
「あのねぇ、私はコスプレしてないわよ。第一、地の文で説明してたでしょ? それに、バニースーツって撫子から掛け離れてるし」
「もしかしたら需要があるかもしれないぞ? …いや、無いか」
「まぁ、漫才はこの辺にして。自由に見てきていいわよ」
「何を?」
「出し物を」
「…そうしよう」
海斗はそう言うと教室を出て、人ごみの中へ入っていった。
目的は一つ、図書委員が開いている本バザーである。おもしろい本を探しに行く海斗の旅が始まった。
「ていうか、図書室ってどこだ?」
既に迷子になった海斗。
辺りを見回していると、すれ違った男とぶつかった。
「あ、すみません」
男が先に謝ってきた。
「いや、こちらこそ」
「………」
つられて謝った海斗を無言で見つめる男。
男はボサボサの赤髪に無精髭で、少し皺の寄ったスーツを来ている。
そして手には焼きとうもろこし。
「なんだ? 俺の顔に何かついてるか?」
「あ!? いえ、すみません。知り合いに似ていたので…」
「ほう」
「それでは、私はこれで…」
そう言うと男は足早に立ち去っていった。
海斗と別れたあと、男は男子トイレの個室に入った。
(一般人の会話を聞くに、ここが『地上』である可能性は極めて高い)
男はメモ帳にメモをしながら出来事を振り返る。
(食材も天然で、空も自然のもの。あと…)
ペンを持つ手を止め、男はさっきぶつかってしまった海斗のことを思い出した。
(似てたな…。でも、同一人物なわけないか)
そうこうしていると、ポケットに入れてあるアラームが鳴った。
(そろそろ帰らないと、『倉屋敷』社長に怒られるな)
男はアラームの『OUT』と書かれたボタンを押した。
次の瞬間、男は光に包まれ、消失した。
後日、男が入っていたトイレの個室は、「人が入っていないのに鍵がかかっている」として、ちょっとした話題になった。
いかがだったでしょうか?
『暁紅』第十話をお送りしました。
前書きで書きましたとうり、謎のキャラが登場しました。
わかった方、いるかな~。文章表現下手だからな~俺、と戸惑いながら書いています。
近々、バトルシーンの方を増やしていこうと思っています。
それに伴い浮上してくる難問。それは。
『暁の護衛』と『真剣で私に恋しなさい!S』のキャラクター同士の力量差です。
このことについては感想などで多く質問をされており、いろいろ考えた結果。
『まじこい』のキャラのパワーはそのままで。『暁の護衛』のキャラのパワーを底上げし、一部のキャラだけ人間辞めさせる。
といったものになりました。
流石に力量差がそのままだと、暁勢の出番が減ります。(彩のように…)
なので、こういったものにしました。
しかし、海斗はあくまでボディーガードなので、ビームとかは撃ちません。
そして、今回より。感想で読者様より寄せられた改善点(特に説明不足の点)の補足をしていこうと思います。
それでは、参ります。
『仔羊』様より頂いた感想より。
「寮にしても学校側が用意したとはいえ、ただの一般人が生活するところにプリンシパルそれも二階堂の令嬢を入寮させるはずがないと思います。警備ないですし。」
上記の補足をしようと思います。
ぶっちゃけて言いますと、取って付けた感が凄まじいですが。
「島津寮にはドイツからの令嬢もいるからいいんじゃね? といった感じと。何より近くに川神院があるし。寮内には『天下五弓』がいるし。ということで警備は大丈夫だし。『海斗は高級ホテルでのマナーなど知らんだろう』という源蔵のおっさんの考え」
といったところです。
取って付けた感がプンプンしますが、ご了承ください。
それでは、ありがとうございました。