貴方だけの歌 ~ラブライブ! School idol IF~   作:貫咲賢希

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\\\[前回のラブライブ]///

ノノc√σ_σV「では、新しい振り付けを見せるチカ」

ノノc√σ_σV「────♪」

Σ/cVσ_VσV「この動きは!?」

/cVσ_VσV「カンフー! カンフーの動きです!」

从廿_廿从「どうせならシステマにしなさいよ」

>ω<「どのみち残念にゃ」

(・8・)「どんな光景か気になる人は『まゆたんのカンフー』で検索チュン」




20話・責任ディザイア

 絢瀬絵里がμ'sの練習に姿を見せなくなってから数日が経過した。

 

 今では彼女が改案した振り付けも、μ'sたちは形にしている。

 そもそも、絵里が考えた振り付けは一から作り出したものではなく、最初にメンバー内で考えていたダンスを改良したもの。

 そのゆえ、μ'sたちが覚えるのはすぐだった。

 

 しかし、手掛けた絵里に見てもらってないので、どうも彼女たちは満足できない。

 せめて、自分たちのダンスが上手くできてるか確認してもらおうと何度か足を運ぶも、三年の教室や生徒会室前まで来ては東條希に門前払いを受け続けていた。

 

「ごめんな。まだ、顔を出せれるようやあらへんねん」

「そうですか……」

 

 生徒会室の前で希に謝れ、顔を曇らせる海未。傍には穂乃果、ことりもいる。

 全員で尋ねても迷惑だと二年生たちが毎回窺っているが、今回も絵里に会うことは叶わないようである。

 

「まぁ、そのうち自分の方から顔出すやろ」

 

 鎮痛な面持ちの三人に対し、彼女たちの前に立つ希は気楽そうであった。

 

「何度も言うけど後輩たちの前で突然泣いたのが恥かしかったから逃げとるだけやねん」

 

 あの日、絵里が涙を流した理由をまだ知らない海未たちであるが、いきなり泣き出して立ち去れば、顔を出しずらいことは理解できる。

 

「じれったいようやったらうちが連れて行くし、それまで待ってもらえへんか?」

「わかりました」

 

 希の言葉にことりが返事をすると彼女は柔和に微笑んだ。

 

「ほな、まだ懲りずに来てくれると嬉しいよ。えりちに毎度帰ってもらってと頼まれてるけど、もう来るなとは言ってへんからな」

「解りました。また懲りずにやってきます!」

 

 最後に力強く穂乃果が頷くと、三人は希に手を振られながらその場を去った。

 彼女たちを見送った希はそのまま生徒会室で戻ると、奥の椅子に座りながら仏頂面で睨む絵里に出迎えられた。

 

「誰が恥かしいから逃げてるよ」

「事実やん」

 

 むっすりと絵里に対し、希はくつくつと笑う。

 

「ダンスを褒められたのが嬉しくて泣いたとか、確かしに恥かしくて言えへんな」

「…………」

 

 絵里は希の言葉を否定せず、ばつが悪そうに顔を逸らした。

 それは、あの日、突然立ち去った自分を追いかけてくれた希に思わず吐露してしまった。絵里の本音だった。

 ダンスが始まるまで絵里は不安だった。

 自分から手直しすると言ったのに、不評を買ったらどうしようかと。

 そもそも、人前で本当に踊れるのか? 

 バレエを辞めてから人前で踊ったことはない。μ'sたちに指導はしていたが、自分から踊りを見せたことは一度もなかった。

 不安す。バレエとは違うとはいえ、誰かに自分の踊りを見せることは数年ぶりである。

 バレエは最後、認められなった。精一杯頑張っても切り捨てられた。

 また同じようなことがあったらと、恐れを抱えて絵里はあの日踊ったのだ。

 

 しかし、その懸念は踊るときには既に消えていた。

 

 ダンスを一人で手直しているときに予感していた感覚。それが実感へと変わる。

 

 ──ああ、やっぱり、踊るのは楽しい。

 

 バレエとは違う。だが、踊る心地よさを思い出した。

 

 その後で送られた拍手と声援が、とても嬉しかった。

 

 幼い頃に聞いた万雷の拍手と比べればささやかだが、彼女の心を満たすには十分すぎる報酬だったのだ。我知れず落涙するほどに。

 長い付き合いで絵里がバレエを辞めた事情を少しは知っていた希は、自分の感情を露にした彼女に「良かったね」と言って、優しく抱き締めた。

 だが、問題はその後。現在進行形で残る課題を希が容赦なく小突く。

 

「散々今まで威張りした手前、自分が褒められたくらいで泣いてもうたら、そりゃあ顔も出しずらいわ」

「ぐうぅ!」

「でも、気になってしたあらへん。やりたいんやろ、スクールアイドル?」

「誰も、やりたいなんて言ってないわ」

 

 希の言葉に対し、絵里は力が入ってない声で否定した。

 それでは、逆に認めているようだと解ってしまう態度だ。

 希はやれやれと歎息する。

 

「なら、あの子らに見つからんよう練習を見てるのは何でや?」

「あ、あの子達が私が考えたダンスを真面目にやってるか確認するためよ……」

「そんなら堂々したらええやん」

「…………。仮に私がスクールアイドルをあの子達としたいとして──」

「別にあの子らと一緒には、うち一言も言ってへんけどな」

「余計なことはいいの!」

 

 茶々を入れる希に一睨みした後、絵里は叫ぶ。

 

「兎に角、私がスクールアイドルをやりたいとしても、どうすればいいのよ! それこそ会わせる顔がないじゃない!」

 

 先の希が言った言葉を少し借りるならば、絵里は散々彼女達を否定し続けていた。

 スクールアイドルそのものを軽視していたのだ。

 そんな自分がスクールアイドルをやりたいなど、恥さらしで言えない。

 そうやって思い悩む絵里の内心を把握している希は、ワザと呆れた顔で見つめた。

 

「既に皆の前で泣いた時点で威厳もないんやろ。うじうじするなら行動したらどうなん。 認められなくても理事長に何度も掛け合った生徒会長様は何処に行ったんや?」

「そ、それとこれとは話が違うわ!」

「どこがやねん。最初は廃校問題の解決手段の一つとしてあの子らに協力したんやろ?」

「そうよ。私はあの子達を利用したのに、今更──」

「利用はお互い様やん。あの子らも最初はえりちの技術しか見てへんかった。でも、今は私は違うと思うよ。えりちと同じでな」

「希……」

「きっと受け入れてくれる。えりちが本格的にμ'sに加わることでえりちも楽しいし、μ'sが更に有名なれば音乃木坂の知名度が上がって一石三鳥、ぼろ儲けや」

 

 ついでにうちの目下面倒事が減って一石四鳥、と心の中で呟いた希はくしゃりと笑って絵里の出方を窺う。

 

「私が入れたところで知名度が上がるのかしら?」

「気にすんのそこかい! ていうか、このロシアンナルシスト。自分の容姿に自覚ある癖に妙なとこでは謙遜やな。外国の細胞はその外見だけかいな」

「え? 私、いま馬鹿にされた?」

「馬鹿にしてへん。呆れてるんや」

「ちょ、ちょっといきなり怒らないでよ……」

「えりち、怒ってへんよ。ガチで怯えんでよ。全国共通のツッコミやん。もう、さっきまでのシリアスムードがえりちのせいでポンコツ空間に置換されたやんか──」

「ポンコツ空間? ふざけた感じになったてことかしら? それは希に原因があるんじゃあないかしら?」

「そこの真面目な分析はいらへんねん。言い返すかボケてや。それぐらい解ってよ。うちら何年コンビしとると思っとる?」

「少なくとも生徒会長と副会長のコンビは一年経ってないわよ」

「そりゃあそうや。どうも、ありがとうございました。って、お客さんいないのに漫才してるときやないねん」

「勝手にしだしたのは希よ」

「でも、これで気は解れたやろ?」

「いや、全然」

「即当かい! やれやれ、所詮うちは道化師。えりちを愉快な気分にさせてそのままスクールアイドルさせるには力不足やったね」

「何を言ってるのか解らないけど、気遣ってくれるのは嬉しいわよ」

「お、おう……そないか……」

「……ちょっと、変な反応しないでよ、こっちまで照れるじゃない」

 

 頬を赤くする希に釣られて、絵里も赤くする。

 第三者がいれば、いけない現場かと勘違いしそうだ。

 気恥ずかしい空気になったが、陰鬱か気分からの切り替えには丁度いいだろう。

 見計らった希は歎息すると、自身の荷物も手に持った。

 

「さてと、えりちのお喋りはここまでにして、そろそろ神社のバイトに行くわ」

「ああ、そういえば今日はバイトだったわね」

 

 希はこの近辺にある神社、神田明神にて巫女のバイトを週に数度している。

 彼女は一人暮らしであり、両親は共に長年転勤の繰り返し。仕送りは十分にあるのだが、お小遣い稼ぎと趣味(・・)を兼ね備えて神社で働いていた。

 希は神秘的なものを好む。趣味は占いは当たると評判。神社で働いてる理由は霊妙な空気が体に馴染むからだ。

 ちなみに、希のバイト先である神社はμ'sの早朝練習が行われる場所として利用されてたりする。

 

「ほな、今日も覗くんなら見つからんようにしいなぁ」

「だ、誰も覗きなんか──」

 

 絵里の言い訳を最後まで聞かず、希は生徒会室の扉をばたりと閉めた。

 扉の向こう側で文句が聞こえてくるが、彼女は無視して歩き出す。

 難儀な親友に彼女は苦笑を浮かべずはいられない。

 仮に、希がスクールアイドルを絵里がやりたがってるとμ'sに伝えれば、彼女たちは喜んで絵里を誘うだろう。

 時と場合ならそれも手だが、希はそうするつもりはなかった。

 彼女は予感している。

 自分が動かなくても、運命は動き出すと。

 

 ▼

 

 流石に新曲を発表した方がいい。

 

 μ'sのスクールアイドルランキングは一年生が介入した頃に上がったきり、大して順位は変動していていない。

 

 むしろ、大きな目で見れば徐々に順位は下降している。

 当然の結果だ。

 目新しいものが何も無ければ、根強い固定ファンでもないかぎり興味は遠ざかるばかりだろう。

 

 前々から解っていた事実。だからこその新曲なのだ。

 

 今回は色明の指導より歌唱力が飛躍的に伸び、踊りも絵里に寄って鍛え上げられた。

 衣装の方もクオリティが上がっている。

 発表すれば間違いなく、以前とは比べもにもならないほど注目を浴びるだろう。

 

 しかし、その新曲も暖めるだけでは意味がない。誰かに届けてこその曲。

 

 最後の後押し、μ'sは絵里に自分たちの踊りを確認してほしかった。

 だが、沈んでいく順位を上がらせるため、彼女たちは新曲を発表することに決めた。

 

 PVのイメージも場所も既に決めてある。撮影する日取りも決めた。

 必要な機材は色明が準備し、撮影する際には穂乃果たちのクラスメートのヒフミトリオが毎度ながら協力してくれる。

 後は撮影日までに意見を詰め合わせ、ダンスの復習を繰り返すのみ。

 

 集中しなければならない。

 けれども──彼女たちは皆、時折、浮かない表情を見せていた。

 

 ▼

 

 トンと、的に矢が当たる。

 

 弓道部に顔を出していた海未は残心を終えた後、次の矢を構える。

 

 一節──足踏み。二節──胴造り。三節──弓構え。

 四節、打起し。五節、引分け。六節、会。

 七節、離れ──弦から弾き出された矢が風を切り裂き、刺さる。

 

 今度は的から大きく外れた場所だった。

 

 海未は残心し、己の集中力を嘆く。

 彼女の弓は最近、本調子とはいえなかった。

 

 原因は明白。未だ姿を見せない絢瀬絵里が気がかりだからだ。

 他のメンバーも同様であり、話題を出すこともなくなったが、全員があの日見たの涙の理由を知りたかった。

 

 暖めていた新曲を発表すると決めたが、憂いが残った状態で撮影するのが億劫だった。

 幸いにも、音楽が始まれば振り付けも問題なくできるので、撮影時も問題はないだろうと色明が見立ている。

 

 PV撮影が終了すれば、すぐにでも新曲が発表できる。

 

 少し前ならば待ち遠しいと、撮影日に期待と興奮が高まっただろうが、μ'sは今、一人の少女によって、暗い影を落としていた。

 

 弓道部で弓を稽古した海未は残った放課後をμ'sに費やすため、アイカツ用の練習着に着替えた後、屋上に向かう。

 海未の顔は憂鬱に染まっていた。

 幼い頃から武道の稽古をして心身共に鍛えているが、弓道部で満足な(しゃ)ができない自分を未熟と罵る。

 これでは色明がPV撮影は大丈夫と言ったが、本番に失敗しないかと今から心配だ。

 

 そうやって落ち込んでいた心を無理やり持ち上げて、奮い立たせる。

 

 絵里のことも希を伝にすれば撮影したPVを見てもらえるかもしれない。

 そして、それが切っ掛けになるかもしれないのだ。

 

 いつまでも沈んだ顔では駄目だと気合を入れ直す。

 他のメンバーも同じ気持ちなはず。だからこそ、暗い気持ちを引き摺ってもなお、撮影日直前まで準備を怠っていない。

 今頃はパートごとの振り付けを確認しているはずだ。自分も急がなければと、海未は足の動きを早める。

 

 と、階段を上った次の踊り場で色明を見つけた。

 

 鼓動が一瞬強くなったが、何故か屈んで上の様子を窺っている姿に疑念を抱く。

 海未が何をしてるのかと声を出して尋ねる前に、色明が彼女に気づいた。

 色明は唇に自身の人差し指を当ててながら、無言で手招きをする。

 海未は不思議に思いながらも、物音を立てずに彼の傍に歩み寄った。

 

「何をしているのですか?」

 

 静寂を欲してると察した海未は、小声で色明に尋ねる。

 自分より頭一つほど高い顔は、視線で上を見るようにと彼女を促す。

 海未も壁に隠れて上の階層を覗くと、屋上に繋がる扉の覗き窓を眺める絵里を見つけた。

 

 思わず声が出かけた自らの口を、海未は慌てて抑えた。

 

 色明がわざわざ隠れて絵里の様子を窺っているのは、声をかければ彼女が逃げ出してしまうかと考えたからだろう。逃げない可能性は、自分たちを避けているため少ない。

 沈黙を心がけた海未は、色明と共に絵里を様子見する。

 

 穂乃果たちがサボってるか休憩してなければ、屋上では振り付けの練習が行われているはずだ。海未たちがいる場所からでは屋上の様子は解らないが、絵里には見えているはず。

 

 絵里は扉の窓を見つめるながら、時折、納得するように頷く。

 

 遠くの的を射抜く海未の瞳は大まかな表情なら把握できた。

 少なくとも嫌悪の視線は感じない。

 遠くの景色を眺めているような青い瞳。

 

 気づけば、絵里が覗いている扉の窓から夕焼けの光が差し込む。

 海未が弓道部を出た頃はまだ空が青かったので、それなりの時間が経った証拠だ。

 ふと、海未はその光景が懐かしさを感じたが、潮時だと思った絵里が視線を窓から外し、階段を降りだした。

 

 このままでは海未たちと絵里が遭遇してしまう。

 お互いに覗き見していたことが発覚すれば気まずい所の話でないだろう。

 海未が慌ててその場を離れようとした。だが既に色明が彼女の腕を掴み、静かか足取りで階段を降りている。

 そのまま下の階の廊下に降り立つと、二人は階段側から見えない壁に隠れた。

 こつこつと足音が近づき、しばらくすると遠ざかる。

 どうやら、絵里は海未たちの存在には気づかず、そのまま去ったようた。

 

 海未が疲れた吐息をすると、自分の腕を掴んだままの色明の手に気づく。

 

「おっと、悪い」

「いえ──会長、練習を見てくれてましたね」

 

 色明が手を離すと、彼が握っていた場所に触れながら海未は呟いた。

 

「少なくとも、もう関わりたくないとは思っていないようで安心しました」

 

 そう言いながら、静かに微笑む海未。

 彼女が一番恐れていたことが、絵里が海未たちのことを嫌っていることだ。

 目の前で見た涙と最近遠ざけているだけでそう結論するのは早いかもしれないが、絵里が自身の踊りを海未たちに見せた時間で、触れられたくない出来事があったかもしれない。

 少女とはデリケートな存在だ。それを配慮するのは同じ少女として当然である。

 また、嫌っているなら遠ざけることはしても、態々様子見に来る必要は無いだろう。

 自分たちに少なくとも興味が残っている。それが解っただけでも収穫である。

 

「……お前たちは優しいな」

 

 海未がそんなことを考えていると、傍にいた色明が徐にそんなことを言い出した。

 

「え? どうしたのですかいきなり?」

 

 思わぬ些事に海未が戸惑っていると、色明は静かな目で彼女を見下ろす。

 

「会長が今やっていることはお前たちに混乱招き、一度引き受けたことも投げ出している無責任な行動だ」

「な──」

 

 色明の失言に一瞬、海未は言葉を失う。

 だが、彼女が何かを言い返すよりも速く、色明は困ったように苦笑を浮かべる。

 

「そんな風に怒ってもいいのに、誰一人として会長を責めず、全員が心配している。甘いが、優しいことだ」

 

 労わるように紡いだ言葉に、直前にあった憤りを海未は失くしてしまう。

 

 そんな顔で言われたら何も言えないではないですか──。

 

 ほんの少し不満を抱きつつ、海未は色明の話を静かに聞いた。

 

「プロはどんな状態でも目の前の仕事をやらなけばならない。言い訳して、仕事をしなければ大勢の人間に迷惑がかかるからな」

 

 色明は歌手として仕事をしているが、それは彼一人の力だけで完遂されるものではない。

 CDを作るならば、曲作りや広報活動他に動く人間が複数いる。一つの番組に出るならば、自分の他にも何十の人間がその場にいて仕事をやり遂げようとする。

 中学の頃からデビューしていた色明は、担った責任の重さを前々から理解しているのだ。

 

「お前たちはプロじゃないが、それでも、やるべきことは理解していた。会長の行動に戸惑いつつも、自分たちがするべきことしている。だからこそ、俺は新曲のプロモ撮影しても大丈夫だと判断した」

 

 色明はμ'sに絵里がいなくても大丈夫だと思っている。

 確かに、彼女の技術がなくなるのは痛手だが、仕事を投げ出すくらいの人間ならば他を探したほうがマシだと考えていた。

 色明は善良であるが、何処までも許せるほど温情ではない。

 彼は気に入った人間ならば幾らでも尽くすが、気に入らない相手には容赦ない性質。

 今後のμ'sの活動に支障が出るくらいならば、彼女たちに疎まれる手段も厭わないつもりだった。 

 

 しかし、それを決めるのは自分ではない。

 

 これは彼女たちのアイドル活動。

 

「けど、仕事前に心配事はないことに越したことはないよな」

 

 だがら、彼がすべきことは初めから決まっている。

 

「やってみろよ。園田が本当に今やってみたいこと」

「私の、本当に今、やってみたいこと」

「『やるべき』ことは現状新曲の発表だ。けど、それと同時に『やりたい』ことをやったら駄目なわけじゃねぇ」

「新田さん……」

「ほら、今、お前の心の中で思うことはなんだ? 会長に踊りを確認してほしいのか? 会長が泣いた理由を聞きたいのか?」

「それは──」

 

 海未は考える。確かに、色明が言ったことは前々から願っていたことだ。

 しかし、夕焼けに染まる絵里の横顔を眺めて、思い返したことがあった。

 

 同じく夕暮れに染まった場所で、一人物陰に隠れた。

 すぐ傍にあった光景が気になって、ずっと眺めていた。

 けれど結局、自分では足を踏み出せず、最後は──。

 

「──わかりました。私が今したいことを」

 

 胸の奥で宿った懐旧の念を両手でそっと抑えて、海未は静かに頷く。

 

「けれど、他のみんなは賛同してくれるでしょうか?」

「大丈夫だろ。揃って同じ心配をする似た者同士だ。園田が考えていること、とっくの昔に他の連中も考えていたかもしれねぇ。仮に反対されたら俺が最初に味方になってやる」

「ふふふ、それなら安心ですね」

 

 ワザとらしい気障な態度をした色明に海未は柔らかく微笑む。

 お陰で微かな緊張も解れた。これならば、すぐに他のメンバーに相談できそうだ。

 

「それでは、早速ですが皆に話したいことがあるので屋上に行きましょう」

「了解っ」

 

 そうして海未は色明と屋上に向かい、扉を開けた瞬間そこにいた仲間たちに話しかけた。

 

「皆さん、遅れてすみません。それと急ですがお話したいことが──」

 

 ▼

 

 日曜日の早朝、絵里は希に呼び出されて学校に向かっていた。

 何も早急に生徒会の仕事で片付けたい案件があるらしい。

 詳しくは到着してから話すということ。

 

 正直言って、怪しい。

 

 休日に生徒会の仕事をすることは珍しくもない。急ぎの仕事が突然出来ることもある。文面での説明が面倒で直接会ってから内容を話すのも良くある話だ。

 

 けれども、タイミングと相手が怪しい。

 

 相手は自分の親友であるが、だからこそ彼女の怪しさは理解している。

 偶然にしてしては出来すぎるほど占いが当たり、何を考えているか解らない仕草が目立つ。そして、策謀家。絵里が彼女に謀れた回数は数え切れない。

 もっとも、それで酷い目ばかりにあっていたら親友など思いはしないが、それでも驚かせられるのは殆どだ。

 このタイミングならば、もしかしたら業を煮やした希が生徒会にてμ'sたちと自分を引き合わせる魂胆なのでないかと、そう疑うのは自然な流れだ。

 

 だからこそ、絵里は向かう必要がある。

 

 本当に生徒会の仕事かもしれないし、μ'sたちの遭遇ならば決着をつけなけばならない。

 

 騙されたとしても、そこにμ'sたちがいてくれた方が絵里にはある意味幸い。

 

 ここ最近、彼女たちが自分を尋ねない。

 自分が拒絶してどの口がと自覚しつつも、絵里は彼女たちが遠ざかるのを恐れている。

 風の噂や様子も見る限り、近々新曲を発表するらしい。それに集中したいため、関わり合いを避ける人間を切り捨てるのは当然の判断だ。

 

 そう考えると自業自得であるが、落ち込む絵里だった。

 

 だが、しばらく引き摺ったため、今更自分から話題に踏み込む勇気も持てない。

 

 情けないと自虐するが、どうしようもない。

 

 所詮、自分はこんな人間だ。普段は冷淡を装っても、性根は矮小で脆弱な小心者。

 豪胆な人間ならばこんなことにはならなかったし、バレエも辞めてなかっただろう。

 

(昔は賢くて可愛いエリーチカと呼ばれてたけど、これではポンコツエリーチカね)

 

 そうやって、自分を追い詰めていると家に帰りたくなってきたが、せめて生徒会長の仕事は果たさなければならないと義務感で校門をくぐった。

 既にμ'sたちに踊りを指導することを引き受けて何が義務感だと、誰かが罵倒しそうである。しなくても、絵里自身がしていた。

 せめて、山積みの仕事があれば忙しさで暗い気持ちも誤魔化されるのにと、絵里は辿りついた生徒会室の扉を開く。

 

「おはよう、えりち!」

 

 生徒会室には既に到着していた希がいた。

 彼女は机の上で何かの計算をしている最中であり、傍には見慣れない紙袋があった。

 希の荷物だろうか? 他に人の姿はなく、μ'sとの引き合わせはないのだと悟った絵里は内心落ち込みつつも顔には出すまいと心がけた。

 

「おはよう、希。それで急な仕事ってなに?」

「実はちょっと月曜日に使う資料で計算が合わないとこがあったんよ。うち一人でもできるけど、二人なら昼までに終わるし一緒に手直ししてくれへんか? どのみち会長のえちりの確認いるし」

「……まぁ、いいけど」

 

 思っていたよりも小さな仕事で肩透かしを食らったが、仮に希が一人で手直したものがまた計算が狂っていた場合、その支障は月曜日の会議に響く。

 希は要領もいいし、仕事も速い。だが、必ずしもミスがないわけがない。

 二人でやったほうが効率がいいのも確かなので、希の要請は妥当だった。

 しかし、解せない部分がある。

 

「けど、それなら態々こんな早朝に呼び出す必要がなかったじゃない。手元に資料があるなら私か貴女の家でやってもよかったんじゃないかしら?」

「わざと作った仕事やからな。ここでやらないと意味ないんよ」

「は?」

 

 希の意味不明な言葉に、絵里の思考が僅かに停止した。

 面白がるように微笑んだ希は、傍にあった紙袋を取り立ち上がって絵里に近づく。

 

「仕事がないのに仕事があるって呼び出したら騙したことになるやん。だから、わざわざ本当に仕事を作って、本命は別な訳やで。ほら、うち何も騙してへん」

「の、希。貴女は何を──」

「ほな、これを受け取ってな」

 

 そのまま希は狼狽する絵里へ押し付けるように手に持っていた紙袋を渡した。

 流されるまま受け取った絵里は、恐る恐る紙袋から中身を取り出した。

 

「なに、これ?」

「プレゼントや」

 

 紙袋の中身は──服だった。

 

 折りたたまれた状態でも解る。

 フリルつきのノースリーブシャツ。ワインレッドのベストに、赤いリボンがついた小さなシルクハット。

 街に出かけるための服でもなく、家で過ごすための服でもない。

 そう、それはまるで、ステージでも踊るような華美な衣装だった。

 

「あの子らからの、な」

「!?」

 

 希がウインクをして絵里の背後を指差す。

 それに釣られた絵里が振り返ると、いつの間にか現れた六人の少女たちに気づいた。

 

「貴女たちは──」

「会長、久しぶりですね」

 

 驚く絵里ににっこりと笑いかけたのは穂乃果だった。

 

「どうです? ことりちゃんがデザインして私たち皆で作った会長の服ですよ」

「わ、私の?」

「はい! 私たちに踊りを教えてくれたお礼です」

 

 きっぱりとそう言ったのは海未である。

 

「寸法の方はご安心を。副会長から聞いてますから」

「どうですか? ことりが考えたお洋服?」

 

 次に絵里に話しかけたのはことりだった。

 

「え、えっと…………」

「もしかして、気に入らなかったですかぁ?」

「!? いえ、そんなことはないわ!」

「なら、よかったです♪」

 

 潤んだ瞳に焦った絵里が咄嗟にそう言うと、一瞬前の悲しそうな顔が嘘だったように満面の笑みを見せた。ことりちゃん、流石である。

 

「で、でも、いきなり可愛い衣装を渡されても使い道に困りますよね。勿論、好きに使ってくれてもかまいませんが、ね? ま、真姫ちゃん」

「そ、そうね、花陽。どうせなら有効活用した方が経済的よね。例えば、それ着て踊っちゃうとか?」

「二人とも白々過ぎるにゃ」

『凛(ちゃん)!?』

 

 しどろもどろの会話に思わず凛が突っ込むと、真姫と花陽が顔を真っ赤にして叫んだ。

 それがとても愉快で、真先に穂乃果が笑い、次に希がくすりと笑う。

 微笑みは伝播し、続々と楽しげな声が増え、部屋が一気に少女たちの笑い声に包まれた。

 

「あ、貴女たち、どういうつもり?」

「解りませんか?」

 

 唯一、笑わずに呆然としていた絵里を、余程可笑しかったのか目じりあった涙を拭って、海未がまっすぐと見つめた。

 

「私たちは会長を、一緒にスクールアイドルをやらないかと誘いに来たのです」

「!?」

 

 それを聞いた絵里はすぐさま後ろにいた希を睨む。

 

「言っとくけど、うちからは何も言ってへんよ」

 

 しかし、絵里が問いただすより速く、希が微笑んだまま言った。

 

「この子たちは自分らから、えりちをスクールアイドルに誘いにきたんよ」

「会長を踊りと初めて見たとき、私、感動しました」

 

 その言葉を発したのは穂乃果だった。

 絵里は改めて振り返り、μ'sたちを見る。

 先程、発言した穂乃果は真剣な表情で絵里を見つめていた。

 否、彼女だけではない。六人の少女全員が同じ目をしている。

 

「初めてているのは動画じゃなくて、目の前で実際に見せてくれたあの時です。

 あの日、あの屋上で、自分たちが考えたもの以上のものを見せてくれて、凄いなって思いました!  私もこんなふうに踊りたいと!

 けど、それ以上に、会長と一緒に踊ってみたいと思ったんです! この人と踊れたら絶対に見たことない景色が見えると、本気で思えました! 他の皆も同じ気持ちです!」

「っ…………」

「でも、その後で会長がいなくなって、会おうと思っても会ってくれなくて、そんな時、海未ちゃんが教えてくれたんです」

 

 今度は自分の番。そう思い、海未が一歩前に踏み出す。

 

「少し前に、会長が私たちの練習を眺めているのを偶然見かけました」

「!?」

「失礼ながら、声をかけたらいなくなってしまいそうだったので、そのまま私は会長の様子を窺ったのです。……これからは単なる私の憶測です」

 

 そう憶測で何も根拠がない、でも海未は言わなければならなかった。

 いや、言いたかったのだ。

 

「勘違いならば会長だけではく、期待させた仲間にも弁解の余地もありません。けど、私は貴女の目を見て思ったのです」

 

 一緒にやりたいのではない、かと。

 

「────」

「だから勝負に出ました。私たちの思いだけで無理強いはしたくない。けれど、貴女の心の中に僅かでもそんな気持ちがあるならば、その服を着てみてはくれませんか?」

「わ、私は……」

 

 絵里は顔を歪ませながら、ぽろりと涙を流した。

 

「貴方達を、軽蔑してた。スクールアイドルのことも馬鹿にしてたわ。それなのに、私は貴女たちに迷惑をかけた。そんな私で、本当にいいの?」

「会長たるものが、問いに対して問いで返すのは良くありません。良いから、私たちはここにいるんです。ほら、今度こそ、次は貴女が答える番ですよ。

 ……本当の気持ちを、私たちにどうか教えてください」

「あ、ぅ」

 

 優しく、見つめる瞳。

 絵里はすぐに答えることができなかった。それまでの葛藤が、彼女の喉を詰まらせる。 

 けれど、その場にいた少女たちは急かさず、静かに彼女の言葉を待った。

 決意は本人にしか出せない。だから、少女たちはいつまでも見守る。一人の少女の声を。

 何度目かの囀りの後、搾り出すように絵里は言った。

 

「私も、スクールアイドルをしたい……!」

 

 一度言うと止まらなかった。絵里は受け取った衣装を抱きしめて、涙を流して叫ぶ。

 

「私も! スクールアイドルをしたい! 貴女たちと一緒に!」

「会長!」

 

 最早我慢の必要はないと、泣き出した絵里を抱きしめるために穂乃果が動く。海未が絵里の肩に触れて、他の少女たちも彼女の傍に寄った。

 

「会長、ありがとうございます! これから一緒に頑張りましょう!」

「うん! うん! あと、ごめんなさい。ずっと避けてて」

「もう気にしてないにゃ、です」

「よかったな、えりち」

「希……。ありがとう」

 

 今しがた出来たばかりの仲間たちに囲まれながら、絵里は涙ぐんで親友にお礼を言った。

 

「うちは何もしてへんよ。ただ、えりちがやりたいことをしようとしただけやん」

「それでも、ありがとうよ」

「そないなこと言うならこっちも『どういたしまして』って返事するわ」

「会長。そろそろ泣き止んでください。これから一緒にPVの撮影するのですから」

「えぇ。…………え? ええええええ!?」

 

 不意に聞こえた海未の言葉に絵里が素っ頓狂な叫び声を上げた。

 

「何を驚いてるのですか? 会長が持っているのはそのための衣装ですよ?」

「だって、私、まだ振り付けを合わせたことないし、何よりまだ歌ってもいないわ!」

「歌は後で編集して、どうでもできますよ」

 

 そこで新たな声が聞こえた。

 声の主は、物陰から成り行きも見守っていた色明だった。

 彼が登場すると、絵里は異性に泣いてる姿を見られるのに抵抗があるのか、慌てて姿勢を正そうとする。

 

「PVだけならパートごとの録音でいいですし、最新の機器で誤魔化せます。もっとも、生音でも人前で聞かせれるよう、これから鍛えるんで覚悟してくださいね」

 

 そんな彼女の様子を見て見ぬ振りをしているのか、色明はそのまま話を続けた。

 

「撮影に関しては、会長は振り付けを考案した本人だから問題ないでしょう。即興で合わせれるぐらいの技量はみんな期待してますしね」

「そんな、いきなり言われても」

「こらこら、やり初めから泣き言を言ってどないすんねん」

「いた!」

 

 急な展開についていけない絵里の背中を希がバシリと叩く。

 

「ほら、生徒会の仕事はうちがやるから。今日のえりちはアイカツに集中し」

「希…………。まったく、仕方ないわね!」

 

 そう言って、絵里は力強く笑うのであった。

 

 ▼

 

「しかし、今更だがどうして会長さんがスクールアイドルをやりたいと思ったんだ?」

 

 色明が問いかけるのは、出番待ちで待機している海未だった。

 二人の目と鼻の先では、飾り付けした廊下で真姫と踊る絵里がいる。

 彼女は合わせるのが初めてとは思えないほど、他のメンバーとの動きに合わせ、楽しそうに笑っていた。

 

「大したことじゃないですよ」

 

 出番まで衣装を見られるのが恥かしい海未はタオルケットを羽織ながら、色明の質問に答える。

 

「昔を、思い出したんですよ」

「昔?」

「私と穂乃果、ことりは生まれる前からの知り合いなんですが、ちゃんと知り合ったのは幼稚園くらいの頃なんですよ。

 きっと、その前にも親たちが昔からの友人なので顔合わせはあったのでしょうが、記憶に残っているのはその頃から──」

「そりゃあ、赤子の頃の記憶が残っている方が珍しいだろうよ」

「ですね。話が戻りますが、その頃の私は引っ込み思案で、今もどちらかと言えばそうですけど、その頃はもっと酷かったんです。自分から誰かに話しかけることなんて、とてもできまんでした。

 そして、ある日、公園で遊ぶ穂乃果とことりを木に隠れて眺めていた。本当は自分も一緒に遊びたいのに」

 

 思い返したのは夕暮れの記憶。

 どういう経緯でその場にいたのかは思い出せないが、その時の自分は楽しそうに遊ぶ穂乃果とことりが羨ましかった。

 けど、臆病な幼い頃の彼女は自分からでは、混ぜてと言えなかったのだ。

 

「そんなとき、穂乃果が私に話しかけてくれたんです。突然のことで私は怯えてしまいましたが、穂乃果は笑顔で私を誘ってくれたのです」

「高阪らしいな」

「私もそう思います」

 

 今でも変わらない親友に一瞥し、海未は続きを語る。

 

「それをあの日、会長を見たときに思い出して、その時の自分のようだと思い、今度は自分が誰かに手を差し伸べられたらと思った次第です。

 ね? 大したことではないでしょう」

「…………、お前がそう思うならそうなのだろうな」

「はい、それだけのことです」

 

 これでこの話は終わりだと思った矢先、色明ぽつりと呟いた。

 

 

「──けど、俺はそれを尊いと思うよ」

 

 

 思わず、海未は傍にいる色明を見上げる。

 色明は平然とした顔で撮影を眺めており、先程の言葉は彼にとって大したことではなかったのだろう。

 しかし、海未にとっては気恥ずかしさと嬉しさがこみ上げてる言葉だった。

 

「そう、ですか…………」

 

 彼女は熱くなった顔を隠すように俯く。

 まったく、この人は簡単にそういうことを何故言えるのかと、僅かに腹も立てた。

 

「おーい、海未ちゃーん。次、海未ちゃんの番だよ!」

「あっ! 解りました!」

 

 そこで穂乃果が彼女に呼びかけたので、海未が羽織っていたタオルケットを脱ぐと、それを色明が摘み取った。

 

「ほら、出番だ。行って来い」

「! はい、行ってきます!」

 

 




 お久しぶりです。お気に入りしてくれて、まだ読み続けてくれてる方々、大感謝。
 折れそうな心をガムテープで巻いて、何とか投稿しました。

 こうアイドルの話を書いてると、オリジナル作品で恋人がいる女の子と一緒にアイドルを
したい女の子の話とかも考えてたりしてます。
 オリジナルは考えだけ幾つもあって、頭の中から抜け出せないですけどね。

 最近、初めて規約違反で新人賞応募落ちましたけど、老人はまだ足掻くのであった。
 せめて、二次でもこの小説は続けましょう。
 今回で絵里ちゃんがようやく仲間になったので先は長いですけど。
 そして、にこっちすまん。もうちょっと待ってくれ。君には待たせた分だけの舞台を準備してるから。


 それでは次回『二人だけのペールタイム(予定)』で会いましょう。

 ではでは。
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