銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす 作:Haganed
『75層 闘技場』
「………………どうしてこうなった?」
今ね、待機してます。何でかって?遡ること5時間前………
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『回想入りまーす』
「よぉヒースクリフ。態々呼び出してどうしたよ?」
「おや?メッセージで伝えている筈だが?」
「いやさ、急に何?アンタから交流会………と称した後ろ楯得ちゃいましょう作戦って意味あんの?」
「そこまでラフな文体じゃあ無かったが。話が早い」
「言っとくが断る。アンタんとこのメンバーが俺のメンバーの世話になったしな。主にストーカー被害でよ」
「だからこそだ。少々イメージダウンというのが発生していてな。そこで、【奇兵隊】リーダーと私とのデュエルでイメージアップを図っているのだよ」
「“血”盟騎士団だから、時間が経てば黒くなるってか。腹黒くなったなぁ」
「知恵の働く奴と言ってくれ。あぁそれと、もし君が勝った場合には報酬は此方が出来る限りの事をさせてもらう」
「………んで?お前が勝ったら?」
「同盟を結んでもらう。それだけだ」
「同盟………ねぇ………お前ら、損しねぇのか?」
「いや、後ろ楯に【奇兵隊】が加わる事はどの様な恩恵よりも素晴らしい事と思わないかね?少数精鋭最強のギルドと二大勢力の内の1つのギルドとの同盟………これが意味することは」
「イメージアップ。さらには人員増加ってか」
「正解だ。話が早くて助かる」
「………なら良いぜ。そのデュエル、買った」
「ならば、これから5時間後に75層闘技場で行おう」
『回想終了でーす』
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………そうだ、俺の責任だ。それとヒースクリフの戯れ言のせいだ。そういや、原作じゃあヒースクリフがオーバーアシスト使うんだっけ?………なら、此方も使わせてもらうぜぇ?取って置きをよぉ。
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『闘技場』
~シノンside~
「いやぁ………人が多いな」
「そうねぇ………というより総督は何処なんだろう?」
「…………」
「………お姉ちゃん?機嫌悪そうだけど、どうしたの?」
「………今日、何にも用事が無いって言ってたから。シヴァと買い物に出かける約束してたのに………あの真っ赤っか白髪………!!」
「………首ったけだな。さぞかしシヴァも喜ぶだろうて」
「(人ってこんなに変わるのねぇ………)」
けどまぁ、あまりシヴァのPvPは見たことが無いから少し楽しみなのも事実。………結局どっちなんだよって思った奴、後で迷宮区ね。MPKするから。
そんな事を考えて、闘技場の中へと入る。何処かな?
「……あ、あれじゃないですかね?」
シリカが言った方向を見てみると、銀髪の刀使いが見えた。
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~シヴァside~
………さてと、行きますか。
光へと向かい、外に出る。
見えたのは、大勢の客。そして、目の前のヒースクリフ。
ヒースクリフに向かい、歩み寄る。
「結構多いな。何人位だ?」
「さぁ?」
「さぁ?って………まぁ良いや。約束はお互い守ってもらうぜ。腹黒団長さん?」
「約束は違わないさ。それと、腹黒より悪知恵団長が良いな」
「結局似たようなもんかよ。………さて、始めますか」
ヒースクリフがデュエル申請をする。【初撃決着】の申請に対し、俺はOKとする。
これから1分後、ヒースクリフとの対決が始まる。
俺は壊無を装備、ヒースクリフは馬鹿デカイ盾に片手剣。
『破壊と無知』vs『神聖剣』。最強の攻撃vs最強の防御。
お互いに構える。俺は居合いの構え、ヒースクリフは盾を出して防御の構え。
そして、アラームが鳴った。
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~3人称視点~
デュエル開始のアラームが鳴り響く。
シヴァは先ず、突進しに行く。
このまま衝突させるのか?そんな考えの矢先………
シヴァは回り込んだ。ヒースクリフの背後に。
「!?」
「フッ!!」
突き。シヴァはヒースクリフの背後に回り、心臓部を狙い放った。当たる………訳も無かった。
ヒースクリフは屈み、持っている片手剣でシヴァの脚に攻撃を加える。
ダメージはあるものの、その減り方が少ない。何故か?
シヴァの着ている『ソクラテス』の効果だ。『ソクラテス』。その由来は『無知の知』を提唱した偉人ソクラテスから取った名前の防具である。
効果は『受けるダメージ量の80%を減らす』という、ブッ壊れ性能。さらに『1/10の確率でダメージ無効』のダメ押し。
一旦シヴァは離れ、また接近して左下から右上へと斬り上げる。
ヒースクリフは防御している為か、HPの減りは少ない。しかし数ドット、ほんの数ドット減らしている。
そこから、シヴァの瞳孔が開いた様な気がした。そして、不敵に笑う。
ヒースクリフはシヴァの攻撃を盾で受け止め、隙を見つけては攻撃を加える。
しかし、ヒースクリフの隙を突いた攻撃はシヴァには効かない様で………攻撃を紙一重で避け、攻撃を続ける。
その猛攻っぷりから、観衆から囁かれる。『破壊神』と。
盾で受け止めているも、数ドットずつ減っていくHPにヒースクリフもヒヤヒヤしている。
乱雑に振り回している様で的確に攻撃と防御を成立させている。狙っている様には見えない程の荒々しさ。一言で表すならば、『武士《もののふ》』。
何故二つ、呼び名を言われているのか。『そう見えているから』だ。観衆たちは見た光景を純粋に思っているだけなのだ。
そして、事態は動き出した。
ヒースクリフが、【盾を捨てた】。
観衆は驚きの声を挙げる。『神聖剣』とは盾という防御するものを使うことで真価を発揮するヒースクリフが持つユニークスキルなのだ。
態々アドバンテージを捨てる。その行動は予想してなかったのか、シヴァも驚く。
その隙に軽量化されたスピードで、スキル『ヴォーパル・ストライク』を放ち、クリティカルを決めた。
勝者は、ヒースクリフ。
このデュエルで、シヴァは『破壊神』または『武士《もののふ》』と呼ばれる様になったとさ。