銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす   作:Haganed

72 / 132
紫温/ドミナは今話の被害者になっていただきましょう

~紫温side~

アミュスフィアを外し、目覚めると自分の部屋に居た。何の変哲も無い部屋でさえも、今日の予定を考えると別物に見えてしまう今日この頃。

 

広さ八畳、台所や洗面所付きのアパートの一室。一人暮らしでバイトの掛け持ちをしながら高校生活中間を過ごしている日々。

 

だが、それだけでは何も詰まらなかった。体を動かしても何も満たされない気分が続き、漸くALOとアミュスフィアを購入した日。その世界に魅了され、何時しか闇妖精領主としてALOを過ごしてきた俺。

 

しかし、今回は特別と言っても過言では無い日。暫く会わない内にまた一段とかわi……女らしくなっていた里香との待ち合わせ。

 

SAO事件もあり、里香は帰還者学校に入学。勿論実家住まいなのだが……里香の両親から同棲しろと言われた時は流石に焦った。

 

だが、俺もバイトの掛け持ちで生活している身。このままでは里香を養うことすら出来ないので断りを入れたのだが……また里香の両親-特に親父さん-が、里香の分の生活費を払うとまで言い出して俺はさらに困惑。その後里香のおふくろさんまでも悪ノリする始末に。

 

結局同棲では無いので一人暮らしを続けたままだが。

 

そんな考え事をしながら待ち合わせのSAO帰還者学校に到着する。校門前には、普段の里香からは想像もつかない様な服を着て待っていた。

 

里香の視線が俺に向くと、里香は俺の所まで小走りで向かい俺の左手に自身の右手を繋いだ。俗に言う『恋人繋ぎ』だろう、里香の頬は少し赤くなっていた。

 

 

「……遅い」

 

「悪い、準備に手間取った」

 

「……その単調な色の服で?」

 

「ほっとけ」

 

 

俺の服はトーンオントーン・チェックという部類の服を着ている。青と黒に灰色の三色を組み合わせた物だが、結構これは気に入っている。青のジーパンに、黒色のウエストポーチというファッションだ。何故か里香には理解できていないらしいが。

 

 

「んで何処に行くんだ?」

 

「そうねぇ……カフェにでも行こうかしら」

 

「カフェか……んじゃあ俺パンケーキで」

 

「アンタ本当にミーハーというか、そういうのが好きというか」

 

「別に良いじゃねぇか」

 

「んま、それよりさっさと行っちゃいましょ。時間は限られてるんだし」

 

「それもそうか」

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

『30分程して』

 

……焦った。電車の中で頭を肩に乗せられた時は焦った。幼馴染みとは言え、これは心臓に悪い。

 

そんな考えとは裏腹に里香は身をこちらに寄せたままで居た。暫く見ない内に行動パターンが変わっていたので、昔とは違うという事を感じつつ今の恋人という関係を味わう。

 

その優越感に浸っていると、里香が決めたカフェに到着する。中に入って先ず目に入ったのが……

 

 

「あ、里香じゃん」

 

「あら?何で銀と詩乃と木綿季がここに居るのよ?」

 

「お出かけってヤツさ。それよか……そっちは紫温だっけ?詩乃から名前聞いたけど」

 

 

……えっ?何で?えっ?ゑっ?

 

何でコイツが居んのォォォォ!!?

ってか、リアルとゲームの顔酷似つーかそのままじゃね!!?リアルとゲームの顔一緒だったよオイ!!ビビるわ!!

 

 

「……ぉん、紫温」

 

「ッハ!!な、何だ?」

 

「何だじゃないわよ、銀を見た途端固まって」

 

「あ、あぁ。悪い少しビビった」

 

「おっ?おっ?それはどうして?どうしてかな?」

 

「この場で殺りあうか?コラ」

 

「喧嘩っ早いのは相変わらずか。紫温、席に座ろ」

 

 

里香に引っ張られつつ椅子に座り、店員に注文を頼む。

 

因みにだが、俺はNEW!!と隅にあったラズベリーとブルーベリーのパンケーキとレモネードを頼み、里香はレモンスカッシュを頼んだ。

 

後からパンケーキを一口食べさせろという里香の要望を聞き入れて、スマホで腐れ縁の一人のビーバック/逢沢 秀哉『あいさわ しゅうや』にLINEで現在の状況を確認する。

 

直ぐ返ってきた返事には

【今の所、刀、弓の研磨成功】とあった。

 

刀は同じカフェに居る銀髪のシヴァ、弓は腐れ縁のエイド/湯川 影昌『ゆかわ かげまさ』の物なので把握のスタンプを押して返信する。

 

また直ぐに帰ってきた返信を見ると

【槍はどう?その槍が研磨出来たら紫温の槍もk】

『も』の所でスマホをホーム画面に戻す。ちょうど頼んだ品も来たので、約束通り里香に一口あげる。

 

ただ、態々俺じゃなくて自分で食べれば良いだろ。何で俺が食べさせるんだよ?

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

食べ終わって勘定を支払い、里香の家まで付いていく。シヴァの方は、あの彼女さんと同棲をしているらしい。

 

やはり、あの時の事を思い出す。里香の両親から言われた『同棲』という単語が頭の中で彷徨いて頭から離れない。

 

ふと、抵抗を感じたので歩みを止めてみた。その原因の元に顔を向けると、里香が服の袖口を引っ張り顔を俯かせていた。

 

 

「どうしたよ?里香。帰るんじゃないのか?」

 

「……………………ぃ」

 

「んぁ?」

 

「今日は……その……………たくない」

 

「せめて聞こえる様に喋ってくれ」

 

「……帰りたくない」

 

「」

 

 

絶句。それしか言葉が見つからない。今なんて言った?結構禁忌の言葉を発した様に聞こえたが?

 

 

「里香、明日からダイブすりゃ「駄目」(何でッ!?)」

 

「今日は……そうしたい気分なの」

 

「いや、それだと親父さんとおふくろさんに「連絡した。今日は紫温家に泊まるって」(用意周到スギィ!!!)」

 

「だからさ、その……今日は……一緒に……」

 

 

言葉が途切れ途切れとなって里香の口から出ていく。その言葉の一つ一つが俺の心にグサグサと刺さる。頬を赤くさせた状態で上目遣いで俺を見る里香の姿は、保護欲を掻き立てられる。

 

結果 今夜は俺のアパートに泊まらせた。……夜遅くまでおきてしまっていたが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。