エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~ 作:RipoD
巨椋池? 知らんなあ・・・
2024.12.18 17:12
弊闇京南
「撃て、撃てぇ!」
川の北岸から大量の銃声と共に対岸を狙った銃が火を吹く。
キヨミハラからのプレイヤーは日が暮れる前に弊闇京の南を流れる蛆川南岸まで到達していた。彼らに渡河される前にエンパイアワールドは大砲で橋を全て落とすことまで成功していた。川を挟んで両勢力は対峙し、弊闇京プレイヤーは銃で攻撃していた。
「面白いように当たるな銃って。みるみるポイント入るし」
「ああ、多少作業ゲーじみてきてるけどな」
親王派だったプレイヤーは供与された銃でキヨミハラ兵プレイヤーを撃っていた。
「初めにもらった50発撃ち切っちまうな。」
撃ち切ったプレイヤーは弾丸袋が空になったことを確認する。
「火縄銃の弾なら持ってるぞ」
隣にいたプレイヤーが火縄銃の弾丸を渡すが、ライフル弾を装填するエラーメッセージが現れた。
「おい、エンパイアのお前。弾なくなったらどうするんだ」
弾が切れたプレイヤーは後ろを通りかかっていたアルシエに話しかける。
「スターターセットは無償供与だけど補充の弾薬は別料金だよ。」
アルシエは右手の親指と人差し指で輪っかを作り、お金のマークを作る。
「そのくらい無償で渡せよ」
弾切れのプレイヤーは文句を言う。
「ハンドメイドだから貫がそれなりにかかるの。レシピは門外不出だから販売してない。ほらほら、応戦しないとキヨミハラのプレイヤーが来ちゃうよ?」
アルシエはゲーム内通貨の貫を請求する。
「分かったよ、買えばいいんだろ買えば」
「まあいい。貫なら腐るほど余ってる」
弾切れになったプレイヤー達は渋々と追加のライフル弾を購入した
「へっへっへっ、毎度あり。これでイベント中の戦費の元が取れる」
アルシエは次々と受け取った貫の総計をみてひとりごちた。
野戦でも大砲、石火矢、銃は活躍、いや、市街戦以上にその威力を発揮していた。
川を隔てた長距離攻撃の応酬が続く。
しかし、一方的な攻撃が出来ているにも関わらずキヨミハラの陣営は人数が減る様子が見られなかった。
───────
川から少し北にいったところで弊闇京合同軍の陣幕が張られていた。各ギルドからギルドマスター達が寄り合っていた。
「キヨミハラに潜入した密偵から報告があがっている。奴らは陰陽師職の転移陣で川岸とキヨミハラのリスポン地点を繋いでいるらしい。」
ミルローゼはフーリからの報告に基づき、地図で川の南岸よりさらに南へ行った地点に三つの赤い石を置く。
「それじゃあいつまで経ってもすぐ湧いてくるじゃないか」
「転移陣を破壊しなければ埓があかない」
「エンパイアワールドの大砲で壊せないのか」
「射程外だ」
戦況の膠着に一同は唸っていた。
「なんじゃと?魔王殿、悪い知らせがある。」
メッセで知らせを受けていたキヨモリはミルローゼに話しかける。
「どうした?」
「丹羽同盟盟主、コヤバカワが我らの第二拠点、
キヨモリはメッセを可視化する。
コバヤカワ率いる丹波同盟の集団が山陽エリア圏内街の覆原で小休止をとり、ショップで消費アイテムを補給していることが記されていた。
「このままだと西から来る丹波同盟と挟み撃ち。あるいはもぬけの殻になっている京へそのまま入り込まれてしまう。」
「なるべく早めにこちらのタイミングで攻撃を仕掛けてキヨミハラの転移陣を潰さないといけないぞこれは」
「といっても川を泳いでたら向こうの術士達のいい的だ。」
「なら一つ、案はあるけど?」
陣幕に立ち寄ってたヴァイリが手を上げる
「川の上流に林のエリアがあるだろう。木をクラフトで筏にして今陣取ってるところまで流し、アンカーで止めて並べて浮橋にするのはどうだ。馬で走れば渡るのに時間はかからない。エンパイアなら全員騎馬スキルがあるから一時南岸を確保できる。その間に後続がくれば数的優位を取れる。」
「他に案はないのか?そんな不安定な策で」
「筏が壊されたら渡った奴らが孤立するぞ」
「これよりいい方法はいくらでもあるだろうが時間限られた今出るのか?出ないなら考えてる時間ももったいないしさっさと間に合う方法でやったほうがいい」
不安げなギルマス達にヴァイリは押し切って言った。
───────
2024.12.18 23:40
日付も変わる時刻ながらも猶予のない弊闇京組は蛆川上流で伐採と木材の切り出しを急ピッチで進めていた
斧で切り倒された木材を生産職プレイヤー達が縄で縛り、四角形の筏が出来上がった順に川に浮かべられる。
「ヴァイリは?」
作業を見ていたミルローゼはヴァイリの姿が見えなくて辺りを見る。
「寄る場所があるから一時間くらい外れると」
リリオが答える。
「あいつが言い出したのに。失敗したら責任全部押し付けてやれ」
ミルローゼはイラつきながら言っていた。
2024.12.19 0:12
───蛆川南岸
深夜帯でもログインをするプレイヤー達もまた、現在メインの戦場となる蛆川で争っていた。川の北からは銃撃が、南からは法術などの遠距離攻撃が飛び交っていた。
その中でも、弊闇京のプレイヤー一人が南岸に浸透し、キヨミハラの陣営を攪乱していた。
「まだ足りない・・・」
初日から個人ランキングレースでユウキと竸っていたクロンは単身キヨミハラのプレイヤーのいる敵地に乗り込み、敵を斬り続けていた。しかし、リアルとの強引な両立により疲労が溜まっていて目には隈が浮き上がりだしていた。午前の剣道の稽古が終わってから午後の大部分をログインしていた。
「斬鬼打ち取りぃ!」
(しまった)
隙を逃さず忍び寄っていたプレイヤーは背後を突き、名の知れ渡ったクロンの二つ名を叫びながら切りつける。判断の鈍ってたクロンは対応に遅れる。
ダンッ
直後、銃声とともにクロンの背後から襲撃してきたプレイヤーは倒れる。
「流石に限界が来ている。普段の瑠希ならあれくらい対応できていた。」
ヴァイリは対岸で戦闘を続けるクロンを回収しに川を越えてきていた。
「人の一番の資本は身体だ。明日も朝から道場だし今回は帰ろう、機会はまたいくらでもある」
「・・・分かった」
クロンはしばらく葛藤していたがヴァイリの言葉を聞き入れて撤収を決めた。
モデルの鳥羽伏見の戦い
h ttps://www.youtube.com/watch?v=Jys0N0hcdGU
h ttps://www.youtube.com/watch?v=gwQCVhHTUNw