エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

129 / 178
艦これより 「明石の工廠」聞きながら執筆
h ttps://www.youtube.com/watch?v=Y_Lpfy3jJYo



124話 2025.1.23 秘密兵器

 

2025.1.23 13:32

ALO レプラコーン領 沿岸埋立地帯 ドックヤードエリア

 

 

 

カーン

  コーン

ゴゥゥン

 

港湾設備の音が響く中、ヴァイリの班5人がドッグのひとつに向かう。

ここで建造されているものの視察でアルンから飛行してきていた。

 

中が見えないよう帆で上部が覆われたヤードの入口扉の前に着地する。

 

「IPアドレス認証を」

入口を警備していたリベルテはハンディスキャナー型の検査装置をヴァイリに向ける。

 

「随分と厳重なことで」

ヴァイリは全身に緑色の光を照射される。ここで事前に届け出ていたアミュスフィアの接続元IPアドレスと照合される。ちなみにIPアドレスを特定する装置は外部ツールなので運営に発覚すれば不正アクセス扱いになる。そんなリスクを冒してまで極秘裏にしておきたいものがここにはあった。

 

「うーん、最近はギルドホールよりも厳しくしてるね。アバター偽装で侵入するのがいるかもって本部が言ってた。登録アドレス確認、中に入っていいよ」

リベルテは隔壁の扉を開ける。

 

扉を通ったヴァイリ達は乾ドックの底から眼前を見上げる

 

「おー」

「この大きな箱が動くのね」

リュミルとリリエラは実物を見て言う。

 

「外観はもう船になってるわね」

カーラが言うように盤木で固定された船が鎮座していた。

 

「船体はほぼ完成。あとは艤装の取り付けね」

書類バインダーを抱えたミネルアが奥からやってくる。

 

「視察ってヴァイリのとこがするの?」

 

「いち早く見て戦闘に使えるよう考えろだとよ」

 

「そういうことなら中も案内するわ。ついてきて。」

 

彼らは船体に架けられた鉄骨の階段を登って後部の平甲板から船に乗り込む。

 

 

「設計としては補給回しやすいように離着艦スペースの後部甲板を広めにしてるわ。どのくらいの人数を同時に回すかは実地試験次第だけど」

ミネルアが説明している中、甲板上で作業する雇われたレプラコーンとすれ違う。

 

「かなり外部のプレイヤーを雇ってるが、あいつらが同じようなものを作らないか本部は心配しているぞ。《小人の靴屋》のような腕は良くても胡散臭いギルド連中まで入れてるようだし」

ヴァイリはレプラコーンのギルドエンブレムを見ながら言う。

 

「これだけ大物を作るのなら人手は必要でしょ。あと一週間という期日だし。それに、重要区画は身内でやるから余所に真似されたとしても性能差では優位に立てるわよ。見てみなさい」

ミネルアが指さした艦首側には砲塔が備えてあった。

 

「将来、敵戦力との艦隊決戦のために対艦兵器も備えてるのよ。MP消費で撃てるわ」

 

「敵艦を撃破するとなるとプレイヤーが直接飛んでいって魔法とかで攻撃する方が現実味あるような気がするが。あくまでも艦の主任務は補給だからな」

ヴァイリは前日手渡されてたカタログになかった装備を聞いて頭を抱える。

 

「夜はインプしか飛べないんだから何かと役に立つ時が来るわよ」

ミネルアはそう言いながら艦内に入る階段を下りていく。

 

甲板直下のアイテム貯蔵庫を回ったあと、ミネルアは機関室へ案内する。

 

「動力炉になる大型魔導石はノーム領の鉱物オークションで買い揃えたところ。このサイズは個人装備としては大きすぎて実用性に乏しいからここ一年買い手つかずだったそうよ。アルシエが言ってたわ。それをうちが買い占めたわけだからしばらくは同程度のは出回らない予想よ」

ミネルアが触れている動力炉隔壁の覗き窓から中にある大きな宝石のようなものが青く光っていた。

 

「結構高かったんじゃないのか?」

 

「裏帳簿の予算も使って購入資金作ったとか言ってたわね」

あまり関わるとろくでもないことになりそうなのでヴァイリは話を切り上げる。

 

 

艦の下半分の区画が一通り説明終わった後、6人は艦底部側のハッチから出て直接上部の艦橋へ飛んで移動する。

 

 

 

「運用に人取られては元も子もないから操縦とかはまとまるようにしてる。この操舵レバーは潜水艦とかに使われてるものを参考にしたのよ」

ミネルアは艦橋正面に備えられたハンドル状の舵をトントン叩く。

 

「必要人員を極力抑えて動かせるようにしたから艦全体では4、5人いれば最低限の航行はできるんじゃないかしら」

 

「本部の要求をほぼ満たしてる仕様ね」

カーラが言う。

 

「あと3日で竣工予定よ。1番艦の離着水テストはもちろん、速度テストやら試運転であれこれ試さないとね。あと、ギルドホール外縁の岸壁に係留設備も準備しないと」

ミネルアは計画書をペラペラめくる。

 

「これが本格運用できればアルンからの行動半径が今の数倍は長くなる。資源採集の輸送量も上がるな」

ヴァイリはうんうんと頷く。

 

「しかし、レプラコーンがこれまで作ってたような水上(・・)艦でないことはもう隠し通せなくなっている。他が同じものを作るなら行動範囲の重なる領域で衝突が激化するだろう」

クロンが新しく起こる問題を想定する。

 

「SNS上でも何が作られてるかはもうばれてますよ」

リュミルはSNS内での検索結果を見せる。

 

《動力不足で墜落する》

《レネゲイドの暴走》

《無用の長物》

《アインワールドは侵略戦争を考えている》

《うちの領主も作れ》

などと様々な憶測、意見が書き込まれている。

 

「ユルドをいくら積んでも人の口に戸を立てられるわけじゃないからな」

ヴァイリ達の立つ艦橋の窓の外に見えるファンタジー風な流線型艦首の装甲船体上部には大型のプロペラが複数設置されていた

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。