エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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127話 2025.1.29 シンシアの光

 

2025.1.29 17:00

ALO 浮遊草原ヴォークリンデ

 

 

 

「やぁ、待たせたな」

レインと待ち合わせをしていた花畑にキリトは着地する。レインがアルバイトをしているメイドカフェに行った彼はそこで彼女とALOで落ち合うことを約束していた。

 

「ううん、わたしも今来たところ」

レインは腰かけていた遺構から降りる。

 

「レインと一度デュエルをしてみたかったんだ。俺の予想だけど……君は強い。それこそ、ユージーン将軍やスメラギ以上に」

 

 

「ええっ?!そんな事ないよ!キリト君…ど、どうしてそう思うの?」

レインは急に言われて戸惑う。

 

「それはな…レイン!お前がそんな顔をするのはいつも噓をついてるからだよ」

 

「・・・・・」

キリトの指摘にレインは沈黙する。

 

「調べたらすぐ出てきた。君もあのSAOで生き抜いてたんだな。本当はエンドワールド・・・今はアインワールドだったか。鍛冶班副長、およびアイドルユニットエンチャントのメンバーだ」

 

「あはは、バレちゃったかー。ずばり、だいせいかーい!」

レインは観念して笑う。

 

「はぁ…お前ってやつはさ」

キリトは開き直ったレインに呆れていた。

 

「あははは…でもね、これ以上はもうわたしに隠し事は何もないよ。全部出し尽くしちゃったからね~!」

 

「そうか…じゃあいいか?お前の真の実力、見せてもらうぞ?デュエル申請、全損決着モードだ!それでいいな?」

キリトはデュエル申請をする。

 

「もちろん!」

レインはすぐ了承する。

 

開始カウントの間に両者は剣を抜く。

 

 

「じゃあ見せるよ、今まで私が隠してたスキル!」

レインが呪文を唱えると空中に武器が出現してキリトを追尾する。

 

「な、なななっ…!なんだよ、これ!?ルール違反じゃないか!?」

キリトは慌てて追いかけてくる武器から逃げ回る。

 

「ははは、二刀流のキリト君には言われたくないなぁ」

そういいながらレインは第2射を準備する。

 

 

「わたしがアインワールド関係者だってシャムロックに伝わると良くなかったんだ。フィリアちゃんはギルドからの指示を守ってくれただけなの。許してあげてね」

戦いながらレインは事情を説明する。

 

「別に怒ってないさ。ブラフもゲームの醍醐味の一つだし」

キリトは射出された剣を弾きながら言う。

 

「キリト君達との冒険も短い間だけどとっても楽しかったよ。大勢の中にいるとまとまりが必要だからみんなに合わせないといけなかったり、やりたいことをやれなかったり気疲れしちゃうところはあるからね・・・仲間がいることにありがたみを見いだせなくなっちゃってたんだ・・・」

レインの表情が曇る。

 

「もう俺たちは友達だろ。アインワールドに戻るにしろ、また一緒に冒険しようぜ!」

キリトは思っていることを正直に伝える。

 

「うん!」

レインは元気よく頷く。

 

「だが勝負は勝負だ。ここで決めるぞ!」

サウザンド・レインの軌道に慣れてきたキリトは剣の雨を搔い潜りレインの懐に入る。

 

「くっ!」

レインは双剣で受け止めようとする。

 

「押し切る!スター・バーストストリーム!」

突進飛行から放たれた16連撃はレインのガードをブレイクし、HPを削り切った。

 

「あーあ、負けっちゃったかー」

負け判定になったレインは大の字で花畑に寝そべる。

 

「手強かったぜ。なあレイン、もう一つ頼みがあるんだ」

 

「えっ?」

レインはきょとんとする。

 

「お前に話し合ってほしい人がいる」

 

「ちょっとキリト君!いきなりこんなところに呼び出してどういうつもり?」

キリトが言った直後、花畑にもう一人降りてくる。

 

「あっ…!」

声の主を見てレインはハッとする。

 

「あなた…レイン」

セブンもキリトの影になっていたレインに気づく。

 

「レイン、元々は明かすつもりだっただろ?これは君達の問題だから、俺が介入するのは筋違いかもしれない。でもさ…俺、やっぱり仲間や友達には幸せになってほしいんだ。」

キリトは真剣に言う。

 

「なぁに、何のこと?」

セブンは何の話か分からないままだった。

 

「もう、キリト君もおせっかいだなぁ。でも…うん。わかったよ」

レインは困りながらも意を決した。

 

 

その後、レインが本当の姉であることを告白し、幼いころの記憶を思い出したセブンは勢いよく抱き着きお互い涙を流していた。

 

 

───

 

 

「良かったですね~、生き別れの姉妹の再会ってなんだか感動的です」

遠くから成り行きを見守っていたカスミはぽわぽわと笑みをうかべる。

 

「これで美談として締めくくったつもりか。」

同じく姉妹のやりとりを遠目で見ていたスメラギの言葉には怒りが混じっていた。シャムロックの幹部も数人いたがその表情は険しかった。

 

「何を言う。これから長い付き合いになるのだ。お前たちのところにも招待状がきたのであろう?お前がいくら拒むとしてもセブンが我々と同盟を望む以上決まりだ。レインが所属するのは我のギルドであるからな」

ミルローゼは首をかしげる。

 

先日のクラウドブレイン事件についてアインワールドは根回し通り、世論へセブンの暴走を止めた功労者として広まっていた。しかし、シャムロック内部ではPKと捉えているのが大多数だった。

 

 

「ソードアート:オリジンにセブンは既に開発側で携わっている。プレイヤーとしてログインはろくにできんぞ」

 

「求めているのは開発側の人間だ。ゲームシステムの情報が提供できる、な」

 

「貴様ら、もともとそれが狙いか。外道め」

 

「魔王たる我には王道のみしか存在せんよ」

スメラギの侮蔑も露知らず、ミルローゼは不敵に笑っていた。

 

 

───

 

 

「ありがとう。キリト君には感謝しきれないな。キリト君もお師匠も背中を押してくれなかったらセブンとこうして話すこともできなかったよ」

落ち着いたレインはお礼を言う。

 

「お師匠?」

キリトは誰の事か分からず聞く。

 

「うん、SAOでいろいろ教えてもらったの!ギルドに入るきっかけにもなったし」

レインは自慢げに言う。

 

「その子もアインワールドのメンバーなのか?」

SAO時代から女子ばかりのギルドだった印象もあり、キリトは師匠というのが女の子と思って聞く。

 

「え?うーんと…あまりお師匠って呼ばれるの嫌がってたしやっぱ内緒!」

レインは一瞬困った反応をしてからはぐらかした。

 

キリトはアインワールドの中の誰かがレインを焚きつけたことに引っ掛かりを感じていた。

 

 

 

 

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