エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~ 作:RipoD
【挿絵表示】
連合旗
各種族の妖精の片羽を模した九族協和の旗
作った当時Варшавский договорの加盟国国旗が輪になるポスターデザインを参考にしたはず
式典で演奏されている曲は歌劇とか大統領就任式など祭典でも演奏される栄光あれ(СЛАВЬСЯ)
h ttps://www.youtube.com/watch?v=1ZOfvB4fdi0
この曲の使用例
h ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm17770342
スヴァルトアールヴヘイムのクエストはシャムロックがラスボスを倒したことで終了した。しかし、SNS上ではALOについてそれ以上の話題が取り沙汰されていた。
ヴァイリが発案したアーネンエルベ計画、その中身にはレジェンダリーウェポン回収作戦が含まれていた。大部分のプレイヤーがスヴァルトアールヴヘイム攻略に躍起になっている間にグランドクエストと関連しないエクストラダンジョン、大陸本土のレイドボス攻略に複数成功していた。
エクスキャリバーをはじめ、トール共闘ルートで取得した雷槌ミョルニル、更にニヴルヘイムでヴァフスに勝利して獲得したヒート・ヘイズ、ヘイズルーンからドロップした槍武器のエルダ・トライデント。
他、地上大陸のレイドボス討伐で
神刀フツノミタマ
霊刀カグツチ
聖斧シュナイピア
光弓シェキナー
覇剣レグルスネラ
煌光剣クラウ・ソラス
SNSで写真公開しただけでも10種のレジェンダリーウェポンの所持を発表した。
ゲーム内に1本ずつしか存在しない原典レジェンダリーウェポン、これをいきなりいくつも保有していることを公表したのは大陸全土に衝撃をもたらした。
ユージーンの持つ魔剣グラムだけでもシルフへの牽制として影響力が高いものである。そのような武器を単一ギルドが複数保有するのは勢力のパワーバランスを覆すのに充分だった。レネゲイド同盟内の諸ギルドへの上下関係も明確に決定づけるものとなる。
2025.1.31 16:00
アルン南側外縁
ゲーム内の時間では丁度正午を過ぎた時間帯、雲一つなく晴れ渡る空が広がる。その空の下、圏外フィールドに面した高台に観覧席が設置され、招待されたプレイヤー達が座っていた。VRの話題を狙った配信チャンネルのカメラなども入っていた。
「右へ倣え」
観覧席の対面側から声が響く。
式典のために用意されたスカイブルー色の儀礼用の軽装鎧で服装を統一し、横に整列したアインワールドのプレイヤーが右腕を横へ伸ばして等間隔を取る。
「直れ」
フブキの号令で腕を下ろし、直立に戻る
「捧げ、
シャッ
全員が儀礼用のサーベルを鞘から抜き、両手で中央に剣を立てて持つ。
一糸乱れぬ動きはプレイヤーの練度だけでなく、ラグが起きない通信環境が整っている宣伝も兼ねている。
「平和を象徴するかのような穏やかな晴天の日を迎えたことを快く思う。今日は頼もしい新たな仲間が連合に加わってくれる。スヴァルトアールヴヘイムの覇者、セブン率いるシャムロックを同志として迎え入れる。盛大な拍手を」
演台に立つミルローゼが宣言すると、拍手の波を受けながらセブンがミルローゼと交代して演台に立つ
「プリヴィエート、よろしくね。今回の実験の暴走で迷惑もかけちゃった。みんなの思いを受け止めきれなかったのはあたしの弱さもあった。その時に手を差し伸べてくれたのがアインワールドだったわ。これからは周りと助け合ってVRの平和を望みたいと思ってる。今後は安全面に十分配慮して実験に再挑戦、成功してみせる」
セブンが言い切るともう一度拍手が起こった。
一筋風が吹くと儀仗隊の中ほどに立つ旗がはためく。壇上側にいるトトナの代理で連合旗を掲げるティールの隣に、シャムロックのギルド旗を持ったレインが並び立つ。
続いてベティが壇上に上がる
「今後サービス開始予定のSAO後継タイトル、ソードアート・オリジンでもシャムロックとわたくしたちアインワールドとは密接な協力関係を築き、共に歩んでいきます。シャムロックの連合加盟はプレイヤーによるVRゲームの活気をより一層大きくするでしょう。ALOで多種族の共栄を理想とする理念はわたくしたちと共通のものですわ」
ベティが言い終わると再度ミルローゼが壇上に上がる。
「ここにいるあらゆる種族、多様な集団、様々な境遇を持つ者が大陸各地からこうして集まった。この多様性の力があればこそ我々はその分だけ強くなる。ここにはあらゆる可能性が存在している。
我々が一丸となって勇気を持てる。我々の力は誰にも奪われない。団結した我々は強く、団結した我々は勝つ。その象徴を今日は披露しよう。」
そうミルローゼが言うと、雲一つない空のはずが参席者の頭上を影が被さる。見上げれば大きな鉄の塊が悠々と浮かんで頭上を通過していった。
「こういったものが出るとすぐ軍備増強と言い出す者もいるが、創立当初から掲げている種族平等のもと飛空艇は平和利用する。飛空挺の貿易航路拡充により同盟内ではどこでも公平な価格で取引できる。アルンは世界一豊かな街となり、生産職はより良き装備を自由に作ることができる。領地間のしがらみない理想的な流通を実現し、世界は一つになる」
レネゲイド系のギルマス達からは拍手が起こるが、式典に招待されていた各種族の領主は顔を険しくした。
(聞こえ良くしてもアインワールド主導のブロック経済構想だもんな。個々の種族の権益は潰れる。これで領内の欲あるプレイヤーもレネゲイドに流れるしそりゃあ警戒するわな)
式典の撮影担当していたヴァイリはカメラを回しながら思う。
「では早速、連合の誇る飛空艇艦隊のお披露目です」
式典司会のイディアが言うと、プーカ達の演奏が始まる。
胸に手を当てて答礼するミルローゼら本部メンバー、敬礼するトトナとフブキの視線の先でケットシーのメンバーが操るワイバーン達に護衛されながら8隻の飛空艇がフィールド側の上空を横切っていった。
飛空艇の建造はヴァイリ、エリスらの考えた戦術、バフのガン積みによるステータス差で捲る戦い方の課題。大量消費するアイテムの補給問題への回答だった。
必要な補給拠点が揃えられないなら必要な場所に移動できる補給拠点を作ればいいという発想から飛空艇の開発計画が進められていた。
SAO時代のコルが変換された莫大なユルドを注ぎ込み、レプラコーン造船所で建造された飛空艇は回復アイテムを積み込み、空戦で消耗したプレイヤーを回復、再出撃させるための母艦としての運用を想定したものだった。
「それで、あたしのレーヴァティンはいつ返してくれるのかしら?」
セブンは飛空挺の艦隊から視線を変えずにミルローゼに聞く
「なんのことだ?」
ミルローゼは顔色ひとつ変えず答える。
「PKでドロップしたんでしょ。あの最終戦で勝利側の貢献度が高いグループ、すなわちアインワールドにドロップ権があったはず。あなたたちがあの場に入ってきたのは初めからレジェンダリーウェポン目当てだったのね。」
戦闘能力の低いセブンが圏外に出ることは滅多にない。ヴァイリはゲームのシナリオを利用してセブンが必ず圏外にでるタイミングを狙いPKを企てた。それがヴィゾフニル作戦の全容だった。
「クラウドブレインのバグでロストしただけであろう。我らは知らないことだ。もし、同じものを見つけたときは考えておく」
「今はそういうことにしてあげるわ。お姉ちゃんに免じてね」
(エクスキャリバーなんてあったのか)
式典に参加していたキリトは出し抜かれた気分だった。
───
数刻後
サラマンダー領 首都ガタン 領主館
「くそっ!」
壁にコップが投げつけられていた
「兄貴、領主としての気品が知れるぞ」
ユージーンは窘める。
「うるさいっ!」
領主のモーティマーは怒鳴る。
「レプラコーンに俺たちの分の飛空挺も建造させろ。設計図は共同開発したあいつらも持っているはずだ。拒んだら侵攻すると脅し付きでな」
怒り心頭のモーティマーはそう言い放った。
式典の演奏曲
本当は連合軍の歌(ワルシャワ条約機構軍の歌)がよかったのですが・・・
h ttp://voenpesni.web.fc2.com/songs/Pesnya_obedinyonnykh_armij.html
国名を各種族、労働者を生産職に置き換えて、アニメでのアルンの夜景とか踏まえると歌詞が合いそうですがセブンの年代だと知らない曲だったんで没
h ttps://www.youtube.com/watch?v=j2B9MhJ6J9Y&t=145s
h ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm22528602