エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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135話 2025.2.24 大地のコボルドロード

 

2025.2.24 15:00 SA:O アークタリアム城 ボス部屋前

 

遠く昔に失われた国の城はところどころ既に崩れている廃墟と化していた。

瓦礫で足場の悪い中をエンドワールド、キリト達、スリーピングナイツの合同攻略チームは城の防錆システムのゴーレム、屯するコボルド達を蹴散らし最後のボス部屋のところまで来ていた。

 

「予定時間、全員揃ってますね。直前ブリーフィングを始めます。今回はリズベット騎士団とスリーピングナイツとの合同討伐です。お互い助け合ってボスを倒しましょう。ボスを倒せば次エリアが解放されます。」

時計を確認したトトナが、がやがやしている衆をまとめる。

 

「なんであたし自分の名前持ってきてしまったんだろ・・・呼ばれるとやっぱ恥ずかしいかも」

ギルド命名者のリズベットは赤面した顔を両手で覆っていた。彼女の資金を使ってキリト達はギルドを設立していた。

内訳は新設のリズベット騎士団から10人、スリーピングナイツから6人、残りはエンドワールドでレイドの上限枠まで人員を充てていた。

 

「よーし、みんなで倒しちゃおー、おー!」

 

「あの子は私と同郷なのよね」

 

「ああ、MHCP02だ」

ストレアを見たリリエラはヴァイリに確認する。

 

「ボスの名前はヴァイス・ザ・コボルドロード。武器は大剣、ダメージを受けると出血状態になるのですぐ止血アイテムを使いましょう。同時に両膝を破壊するとスタンするので積極的に狙っていきます。ダウン後は弱点のお腹を集中して攻撃します」

エリスが攻略法を説明する。

 

「ボス初戦はまたコボルドロード、SAOの流れ組んでるつもりなのかしらね」

SAO1層ボス経験者のカーラが言う。

 

 

「姉さんの誕生日だしあたしがかっこいいところ決めるわ。ラストアタックを決めてボーナス装備が出たらプレゼントにいいかも」

 

「また空回りしそう」

「嫌な予感がするわ」

「大体失敗しますよねこういう時」

普段以上に張り切っている様子のルチアにリーネ、ティール、リナリアは心配になる。

 

 

 

「昨日のプレミアちゃんと光る石のこと話したほうがいいのかな?」

 

「メインクエストとは外れてそうだし別にいいんじゃないか?俺達だけで進めていけばいいよ」

 

(本当はプレミアのほうがオリジンのメインクエストなんだよね)

アスナとキリトの相談が聞こえてたフィリアはヴァイリからあらかじめ聞いてたことを思い出す。

 

 

ボス部屋へ入って扉が閉まると、大きな雷鳴が轟く。すると広間の王座のあたりに赤いオーラを纏ったボスが出現した。

 

「グオォォォ」

ヴァイス・ザ・コボルドロードは不埒な侵入者達を視界に捉えると大きな咆哮を上げた。

 

「来ましたねー。やつけちゃいますよ」

「よっしゃあ、倒すぜ。うおぉらぁ」

リュミルがレイピアで右膝を、スリーピングナイツのジュンが大剣で左膝を同時に攻撃する。SAOデータをコンバートしたリュミルのほうがダメージを与えていた。

 

「同時に破壊しないとダウンしてくれません。調節しましょう」

トトナが言うと左膝への攻撃が集中する。

 

「グルルゥ…」

両膝が同時に破壊されることでコボルドロードは膝をつく。

ダウン中に弱点である腹部へ攻撃が集中する。

 

 

 

「尻尾も破壊しておいたほうが確実だ。大技を封印できる」

 

「そういうのボク得意だよ」

ヴァイリが言うと、ユウキが一目散に駆け出していく。

 

「私も尻尾破壊にいく」

 

「壊すことは好きよ」

ユウキに対抗意識を持つクロンが後を追い、リリエラも尻尾破壊へ向かう。

 

3人は尻尾の不規則な反撃も避け、尻尾へのダメージを確実に積んでいた。

 

(リリエラ、二人の動きを真似ている?)

攻撃を重ねるたびにリリエラの剣技がユウキとクロンに近づいてることにヴァイリは気が付いた。

 

 

序盤のボスということもあり、余裕のある戦闘が展開される。

 

「このペースならポーションもあまり使わなくて済みそうですね」

シウネーは所持上限まで持ってきていたポーションの数が減ってないことに拍子抜けしていた。

 

「へっ、これは開発がゲームバランス間違えただろ。SAO攻略組様舐めんなよ」

クラインも攻撃の手を緩めて少し離れたところで小休止していた。

 

しかし、状況は一変する。

 

ズーン、ズーン

 

「なんだ、地面が揺れてるのか?」

サンドイッチを食べながら戦っていたテレサが足を止める。

その間にも地響きは大きくなり近づいてくる感じがしていた。

 

「この感じ…嫌な感じが起こりそうな…」

 

「ジュドォォンガーッ!」

テレサが言うや否や城壁を蹴破って緑の水晶のゴーレムが部屋へ乱入してくる。

 

「ボスがもう1体出てきましたよ」

タルケンがゴーレムを指さす。

 

「最初のエリア攻略から複数体のボスが出てくるのか!?」

キリトは予想外の事態に驚く。

 

「どうなってるのヴァイリ!2体目出るなんて聞いてないわよ」

事前に聞いてなかったことが発生してカーラがヴァイリに詰め寄る。

 

「(あんぐり)・・・これは知らない」

2体目の出現に唖然としてたヴァイリはただ一言言った。

 

 

「レイドを二つに分けます。打撃系武器の方はゴーレムへ回ってください」

トトナが素早く指示を出す。

 

 

「ジュドォォンガーッ!」

ゴーレムが腕を地にぶつけると衝撃波が広がる。

 

「範囲攻撃きます!」

 

「止めるわよ」

トトナが叫ぶとリズベットが率先して盾を構える。テッチ、エルミラ、ヴァイリといった盾持ちのタンクも横に並んで防衛線を引く。地面を這ってきた衝撃波を堰き止め、攻撃範囲の拡散を防いだ。

 

 

「人数が半分ずつでもまだ余裕があります。慌てず2体とも同時に対処していきましょう」

トトナは戦況を見定める。

 

追加ボス出現のハプニングがあったものの戦闘は徐々に落ち着きを取り戻してきていた。

 

「このラストアタックだけはもらいます!」

ルチアがハルバードを振り回してコボルドロードの腹に当てた。HPを全損したコボルドロードは消滅した。

 

(コボルドロードのLAは取られた。ならもう1体!)

キリトは2体目ボスのゴーレムの攻撃に移る。片方のボスが倒されたため攻撃はゴーレムへと集中し、HPバーは既に赤いゾーンに差し掛かっていた。

 

「せやああぁ!」

キリトはソードスキルでゴーレムの胸部の空洞にある光る核へ剣を突き刺した。ゴーレムもまたHPを全損し、消滅した。

 

 

《この地域のボスが討伐されました。新しいフィールドが解放されます。町の転移門から進むことが可能になります》

上空からアナウンスが流れる。

 

 

「ボスが2体現れたのは驚いたが、目標通り最初のエリアを突破できた。お疲れ様」

 

「こちらこそ協力いただきありがとうございます。お疲れさまでした」

キリトとトトナは労い合う。

 

 

 

「お誕生日おめでとう、姉さん」

ルチアはラストアタックボーナスで手に入れた天使が模られたホーリーチェーンを早速アネットの首にかける。

 

「ありがとうルチア。だけど無理はしないでね。ルチアが元気でいることが一番のプレゼントだから」

アネットはルチアの頭を撫でる。

 

「うん、えへへ~」

ルチアは頬が緩んでいた。

 

 

「ボス追加のイレギュラーについては原因調べないとな」

勝利に沸いてる中、ヴァイリは悩んでいた。

 

 

 

 

 

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