エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

141 / 178
ヴァリアントショウダウンのベータテストが近づいてまいりました。楽しみですね


136話 2025.2.26 音声チャット

 

2025.2.26 10:00

プライベートVRルーム クレムリン

元老院 安全保障会議場(Зал заседаний Совета Безопасности)

 

「セブンはどのモニターに出るの?」

「3つとも映るように設定してますよ」

黒い大理石の柱が壁に埋め込まれた会議室の議長席に座ったミルローゼは部屋の隅と壁のテレビモニターを指さし、傍らのカスミが答える。

 

 

「あっ、それ新作のフラペチーノ?」

「そうそう、昨日からVRショップにも入荷してたよ」

リーゼロッテは隣のアジュールが持ち込んでいたコーヒーチェーン店のドリンクを見て声をかけていた。グローバルIT企業がVRのポータルルームを作成してからVRへ参入する企業が増えてきていた。

 

VRルームでのアバターはゲームのを流用していたりリアル準拠だったりそれぞれの好みで選んでいた。

 

 

『プリヴィエート、みんな』

3つのモニターにパジャマ姿のセブンが映る。セブンがいるアメリカとは半日の時差があり、日本の朝は現地の夜の時間帯になる。彼女が開発中のリアルとVR間で連絡を取るアプリのテストも兼ねてSA:Oについての情報交換をする予定だった。

 

 

「ナナ、ちょっと目の下隈できてるわよ。休めてる?」

参席していたレインが下瞼を指さす。

クラウドブレイン事件後、シャムロックの名誉サブマスに任命されていた。任命後はセブンが駄々こねて手つけられない時、姉として喝を入れに行っていた。

 

『明日は休みだからちゃんと寝るわよ』

セブンはそう言ってるが、仕事が立て込んでるせいかやつれているように見える。

アメリカのMITに戻っているセブンはVR研究とオリジンの開発を並行して進めていた。

 

『エンドワールド全員に差出人不明で招待メールが届いてたのよね。わたしも調べてみたところ他にもオリジンへ差出人不明のメールから招待されたSAOサバイバーが確認されているわ。』

 

「狙いはエンドワールドだけではなくSAOサバイバーとなりますか。うーん」

エリスは唸る。

 

『ただ、2体目のボスが出るトリガーが不明なのよね。他のプレイヤーでは1体しか出なかったみたい。』

 

「そこのふるい分けの仕組みは一度運営のシステムを調べないと分からなそうね」

ミルローゼが答える。

 

 

『オリジンではゲーム運営に並行して複数のフルダイブ技術試験が行われているの。AIを搭載したプログラムが人間相手にどの程度対応できるかといった実証試験もそのひとつみたい・・・あー!またオフレコ情報だったー。キリト君達にもグランドクエストのこと漏らしちゃったし、やっぱ疲れ出てるのかな。休も』

セブンは両手で頭を抱える。

 

「セブンさんも今日はお疲れのようですし詳しくはまた日を改めませんか?」

ベティが提案する。

 

『うーん、そうさせてもらうわ。みんなあまり危ないことに首を突っ込んじゃダメだよ。お姉ちゃんも含めてね』

セブンは頭を押さえながら最後まくし立てて通信を切った。

 

 

「グラウンドクエストはヴァイリの言ってたプレミア関連のクエストね」

リリオはNOSIGNALになったモニターの電源を落としながら言う。

 

「オリジン内にアインクラッドが出来るやつだな」

ヴァイリはエナジードリンク缶のプルタブを開ける

 

「SAOにあった図書館でも読んだことあります」

イナーシャは語りだす。

 

「大昔聖大樹と呼ばれる2本の巨木があってそれぞれに二人の巫女が仕えていました。聖大樹のおかげで世界は平穏をたもっていたけれど、あるときエルフ族同士による争いが起きてしまう」

 

「SAOにもエルフいたわね。ドラゴンナイツと解放隊でアホみたいに競ってたあのクエスト」

アルシエはそう言ってチュロスシェイクのストローを吸う。

 

「そこで二人の巫女は事態を収めるために聖大樹に祈りをささげて大地を空へと切り離した。これが大地切断。そうしてできたのがアインクラッド」

イナーシャは続けて説明した。

 

「実際オリジンの中にアインクラッドができるのもイベントとしては面白そうよね」

ティリは冗談混じりに言う。

 

「でも、グランドクエストと追加ボスが出ることとは関係性があるのかないのか分からずじまいね。セブンに聞けば何か分かるかもしれないと思ったのに」

キーナが言う。

 

「もうエリア攻略進めちゃえばいいんじゃないの?ここで話し合ってもゲームが進むわけじゃないし、グランドクエストはキリト達が勝手に進めるでしょ」

アニエスは話を切り上げたそうに言う。

 

「そうそう、だいたいのモンスターはわたしたちの敵じゃないわ。わざわざ対策取るほどでもないでしょ」

ヘルミーネは飲み終わったカップをゴミ箱ボタンを押して削除する。プラスチック、生ごみ、紙ごみが削減できるのでVR参入飲食事業者には国からも助成金が下りている。

 

「もう帰っていい?」

エクレールの代理で出席していたイブは聞くことはもうないとばかり既に立ち上がっていた。

 

「じゃあいったん解散しましょうか」

アンジェラが決める。

 

「んー、やっと終わったー。鍾乳洞の探索に合流しないと」

アニエスは伸びをした後ログアウトですぐ退出した。続いて特に残る理由のない人は退出する。

 

カスミは会議場に残っている顔ぶれを確認してから部屋の出入り設定を全て閉鎖した。

ガチャンと全ての扉が施錠される音がする。

 

「さて、次はクリムゾン・ハイ確保についてね」

ミルローゼは座りなおす。

半数以上が退出した後も会議は続く。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。