エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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143話 2025.3.4 新型モンスター

 

2025.3.4 13:31

 

ラ・ファスタル空中庭園 地下フロア

 

アネット達は下層へ降りる階段を見つけ、降りてルチアの捜索を続けていた。

 

「ルチアちゃんどこー?」

 

「ルチアちゃーん、いたら返事してー」

ルチア捜索のために応援に来ていたエヴェイユとノエルが大声で呼ぶ。

 

「この辺りにルチアはいないみたいね。先を急ぎましょう」

アネットは今いるエリアでの捜索に区切りをつけて次のエリアへ行こうとする。

 

「意外と冷静ね。あんたのことだからルチアがいなくなったらもっと慌てると思ってたけど」

応援で合流していたカーラが言う。

 

「慌てても事態は好転しないもの。それにデスゲームではないことは分かっている。できれば無事でいてほしいけれど。」

アネットは平静を保って言う。

 

「リリエラも一緒にいるみたいだから戦力的には問題ないはずだけどね」

 

「悪魔さん、とっても優しくなったよねぇ。カーラお姉ちゃん初め仲良くなかったけど」

 

「まあ、変なことせず一緒のパーティーで3か月戦ってればそれなりに信用はするわ。さ、二人を早く見つけてあげましょう。」

捜索チームはダンジョンの更に奥へと踏み入れていった。

 

 

───

 

 

「退きなさい、子羊ちゃん」

 

「!」

リリエラが迫ってきて攻撃されると思ったルチアは目を瞑るが、リリエラはルチアの後ろに出現したモンスターにソードスキルを繰り出していた。

 

「ギャグラオォォン!」

「えっ、モンスター!?いつの間に」

 

「少し前からよ。私たちに興味があってつけてきたんでしょうね」

リリエラはルチアを守るようにして前に出る。

 

 

「赤黒いカソール!嘘、これまでそんなレベルの通常モンスター出てこなかったのに。」

4つ腕の鬼のようなモンスターの頭上には赤黒いカソールが表れている。二人だけで戦うには困難な強さであることを示していた。さらには同型のモンスターが複数後ろから出現していた。

 

「視界に入る範囲だと10はいるわ。」

 

「あのモンスター1体でもエリアボス並みの強さがあるわ。牽制しつつ、後退して別の道へ逃げましょう!」

ルチアは提案する。

 

「無理ね。後方からも気配があるわ。囲まれているのよ。」

 

「そ、そんな・・・」

リリエラに言われてルチアは後ろを見ると、確かにまだ遠目だが赤いカソールが目に入った。

 

「ギャグラオォォン!」

 

「私たちと踊りたくて仕方ない様子ね。子羊ちゃん、準備はできている?激しいダンスになるわ。そのつもりで構えていて。」

一番近い鬼が向かってくるとリリエラは剣を抜いた。

 

 

「ギャグラオォォン!」

     「ギャグラオォォン!」

最初に攻撃をしてきた鬼に続いて2体目の鬼がチェインするように攻撃を繰り出す。

 

「ちっ、まるで人間たちの技『スイッチ』ね」

反撃しようとしていたリリエラは2体目の攻撃を受け止めるためカウンターをキャンセルして防御に徹する。

 

「ギャグラオォォン!」

 

「回避と追撃ができないのは想像以上に窮屈ね」

リリエラは連携攻撃をするモンスター達の攻撃の対応に追われていた。

 

「リリエラ!わたしも援護するわ」

ルチアはリリエラの援護をしようと隣に立ち戦闘に加わる。

 

「ギャグラオォォン!」

「ギャグラオォォン!」

「ギャグラオォォン!」

(駄目、次の攻撃への対応が間に合わない)

しかし3体が一度に攻撃をしてくる想定以上のモンスターの連携をルチアは処理しきれない。

 

「子羊ちゃんは無理に前へ出ないでちょうだい。」

リリエラはルチアを庇うようにモンスターの攻撃を受けとめる。

 

「ありがとうリリエラ。味方になってからあなたは変わったのね」

リリエラに助けられたルチアはお礼を言う。

 

「私は変わってないわ。今も昔も自分の世界を消えるまで守り続けるだけよ。世界を守ることが、私がここに存在する意味だもの」

リリエラはルチアを守るようにして立つ。

 

「───そうね、リリエラ。ただ忘れないで」

ダンジョンの通路に透き通るような声が響く。

 

「ギャグラオッ…」

奥のモンスターが大勢を崩し、HPゲージが減少していた。

 

「えっ…?奥のモンスターが攻撃されている。まさか!」

 

「私たちもいるわ。だから一緒に守りましょう。私たちの大切な人たちを。」

モンスターの群れを突破してアネットがリリエラへ手を差し伸べる。

 

「姉さん!」

 

「よかった。二人とも。無事みたいね」

ルチアにアネットは微笑む。

 

「あっ!ルチアちゃん見―っけ!」

 

「おっ、リリエラも無事?」

アネットの後に続いてたエヴェイユとノエルも二人の無事が分かってそれぞれ言う。

 

「姉さん、ごめんなさい。モンスター倒すのに夢中になってこんな奥まできてしまって。」

 

「ともかく無事でよかったわ。リリエラもルチアについていてくれてありがとう。」

 

「礼はいらないわ。私は私のやりたいように振る舞っただけだから。」

 

「それでもよ。ルチアを助けてくれてありがとう。」

 

「いいと言ってるのに…人間はよくわからないわ」

リリエラは理解できないといったように首を振る。

 

「こいつら、スイッチみたいな動きしてくる。」

シエルは新しい戦闘パターンのモンスターと初戦闘に入る。

 

「まるでパーティー戦のPvPだな。」

盾持ちのエルミラが先頭になり、ティールとリーネがスイッチできるように陣形を組む。

 

「人型とはいえ、連携するような知性ある種族には見えませんが。」

トトナはモンスターの外見と不相応の戦闘パターンに疑問を感じる。

 

到着した救援隊の人数が揃ってきてモンスターの群れと均衡する。

モンスターのHPは徐々に削れ始めていた

 

「この様子なら敵の攻撃に慣れてくれば勝てそうね」

ルチアとリリエラの回復をしていたアネットもひとまず安心していた。

 

「そんなの待ってる必要はないわ」

 

「えっ?」

リリエラが予想外なことを言ってアネットは驚く。

 

「残りは全て滅ぼすわ。誰をコケにしたのか欠片の一つにまで恐怖を刻み込んでくれる!」

そういうリリエラの目は何時に無く轟々と輝いていた。

 

 

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