エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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146話 2025.3.7 暗闇より迫る刺客

 

2025.3.7 11:37

SA:O ステージ4 

クルドシージ砂漠 ガローン砂岩隧道

 

 

「暗いねー」

「光る結晶が生えているところは照らされていますが全体的に視界は悪いので気をつけて探索しましょう」

目を凝らすノエルにエリスがエリアの解説をしていた。エンドワールドとリズベット騎士団のレイドは暑い砂漠エリアを越えて涼しい洞窟エリアに辿り着いていた。

 

 

「AIモンスターですか?」

 

「俺たちが勝手にそう呼んでるだけなんだがどうやらSAOサバイバーを中心にエンカウントするようなんだ。プレイヤーの動きをコピーして攻撃してくるんだ」

「アイラも前に狙われたみたいだけどまた襲ってくると思うから注意してね」

 

「はい、わざわざ教えていただいてありがとうございます」

新しく攻略に加わったアイラにキリトとフィリアはダンジョン内を歩きながら説明していた。

 

「しかしなぜそのようなモンスターが現れたのでしょうか?」

 

「うーん・・・誰かが何かゲーム以外のものを作ろうとしてるんじゃないかな?」

 

「例えば、特別なAIとかな」

アイラの疑問にフィリアとキリトが答える。

 

「特別なAIですか・・・そうですね。そうかもしれません」

 

(アイラは何か心当たりあるのか?)

「何かあったらすぐ俺たちを呼んでくれ。すぐ駆けつけるから」

アイラが少し言いよどんだことにキリトは感づきながらもいつでも応援を呼ぶように言っておく。

 

「はい、まだ足手まといではありますが戦闘についていけるように鍛えていきたいと思います」

アイラは心意気を見せる。

 

「アイラにはストレアと・・・リリエラがついていれば戦力としては十分だろう。二人なら暗闇の影響なくフィールドを把握できるからアイラが不意打ちをされないように守ってくれ」

 

「わかったよー」

 

「英雄さん、いつからわたしは貴方の命令に従わなければならなくなったのかしら?」

キリトの組み分けにストレアはすぐ返事するがリリエラは抗議する。

 

「うーん、リリエラさんがいてくれるととても心強いのですが」

アイラは残念そうな顔をする。

 

「リリエラ、ついていってやれよ」

 

「・・・分かったわ」

ヴァイリの一言でリリエラは不服そうにしながらもストレア達についていった。

 

 

「よし、行ったな。こっちも探索を担当するエリアを進もう。ラーミル、一番近い敵は?」

 

「まずは、2時方向に通常モンスター」

 

「そちらはわたしたちが倒しましょう」

ラーミルが示した方向へエリス達が向かっていった。

 

 

「! 来るわ、10時方向2体。この感じはAIよ」

 

「AIでるぞ」

ラーミルが感知したのを隣にいたヴァイリが先頭のカーラへ伝達する。

 

「どこよ?」

モンスターの姿が見えずにカーラはヴァイリのほうに振り返って手を広げる。よく見るとさっきまでそばにいたクロンとリュミルが距離を取っていた。

 

「水晶の裏」

クロンが指さした途端ターバンを巻いた盗賊風のモンスターが《ハイディング》から《アーマーピアース》のスキルでカーラに不意打ちを仕掛けようとする。

 

「なによこいつ!透明にでもなってたの?」

カーラは寸でのところで受け止める。モンスターが動きを止めたところをクロンとリュミルが攻撃して倒す。

 

「あからさまにAIタイプの遭遇率高くなってるな」

 

「人にかなり近い動きだった。PKの動きを取り入れていると思う」

 

「ちょっと、アンタたちあたしをわざと襲わせたでしょ?」

検証しているヴァイリとクロンにカーラは青筋を浮かべていた。

 

「あ、カーラさん囮お疲れさまです」

 

「そうじゃなーい!」

リュミルがとってつけたように言われてカーラはついに吠えた。

 

「アイラは?」

 

「リリエラ、ストレアと仲良くマッピングしてるわよ」

 

「当人としては上手く潜り込んだつもりなんだろうな」

ヴァイリはラーミルにアイラの位置追跡をしてもらう。

 

 

「いいの?リリエラをアイラに近づけて。何か狙われてるんでしょ?」

 

「アイラの尻尾をつかませるためにリリエラが一緒に組むことは本人に前もって話しておいてるよ」

 

「ああ、さっきゴネたの芝居だったのね」

カーラの心配は杞憂だった。

 

 

「何かしらこれ・・・これまでのよりずっと重い感じがする」

ラーミルの額に汗が出る。

 

「何処だ?」

 

「北東方向、アイラ達のほうだわ」

ヴァイリが聞くとラーミルはフィールドマップ内のアイラ達のすぐ近くの位置に赤黒いピンを立てた。

 

 

 

───

 

 

 

「はい、倒したよー」

 

「同郷と組むと連携しやすいわ」

一方ストレア達は通常のモンスターを倒したところだった。ストレアとリリエラが前衛でアイラが後衛から支援していた。

 

「やりましたね!モンスター撃破です」

後ろから見ていたアイラが喜ぶ。

 

 

「こっちのほうがまだマッピングされてないですね。進みましょう」

後衛にいたアイラが二人より前に出て行き先を決める。

 

「っ、避けなさい!」

突如出現した殺気に気づいたリリエラが言う。

 

「えっ?、きゃっ!」

坑道の曲がり角からの斬撃にアイラは転びながらも避ける。

 

アイラを襲撃してきた白い影はすぐ身を翻して曲がり角へ戻ろうとする。

 

ガキィン

「挨拶もせずに不意打ちしてすぐ隠れるなんて躾のなってない木偶ね」

リリエラは追撃をすると大剣で受け止めた西洋人形のような少女の姿を捉える。

 

「へぇ、今のを追ってくるんだね。ちょっと侮ってたみたい。せっかくだから遊んでくれないかなぁ」

少女は小馬鹿にしたように言う。頭上のカソールは敵MOBを示す赤だった。

 

「リリエラ気を付けて、その子高度ルーチンがある」

 

「ええ、わたしたちと同じね」

ストレアとリリエラは目の前の少女が自分達と同じAIであることに気づく。

 

「大丈夫ですよ、ストレアさん。皆さんとそこまで離れていませんしすぐに駆けつけてくれるはずです」

アイラは後ろに下がって応援を待つ。

 

「それに、駆けつける前に粉々にしてしまえば問題はないわ」

リリエラは今ここで少女を倒す気でいた。

 

「そんなにうまくいくかな。試してあげるよ」 ブォンブォンブォンブォンブォン

少女は大剣をフェイントをかけて連続して振り回しながらリリエラに斬りかかる。

 

キィン

「こいつ、妙な動きを」

リリエラは惑わされず攻撃してくる軌道を絞って受け止める。

 

「あはははっ!さすがだね。剣でうまく受けられちゃった。さぁ続けるよ!災厄を浴びせてあげる!」

 

「リリエラ、一緒にやるよ!」

「仕方ない。奴をバラバラにするためなら」

ストレアがリリエラに加勢する。

 

「うわっと!」

しかし敵の少女は背丈程ある大剣を上手く取り回し、リリエラとストレアの攻撃両方を受け止める。

 

「そんな、アタシたちの同時攻撃を受け止めた!?」

ストレアは少女の技能に驚く。

 

「大きい剣はこう使うんだよ!はぁっ!」

「「きゃあっ!」」

少女は攻撃を受け止めたまま大剣を勢いよく振りかぶり、二人を打ち飛ばした。

 

「呆気ないなぁ。同じAIって聞いてたからもうちょっとやると思ってたのに」

少女は期待外れそうな顔をする

 

「あの子のパワー設定どうなってるのー?」

ストレアは地面に打った頭をさすりながら言う。

 

「やぁっ!」

すると突然、いちはやく駆けつけたアスナが少女を横から急襲する。異変が発生したコールをラーミルから受け取っていた。

 

「おっと、これは《閃光》さんだったけな。鋭い剣技だけど当たらなければ──」

「キリトくん、今よ!」

「うおぉぉっ!」

「っ…いつの間に、きゃあ!」

少女は余裕そうにアスナの刺突をひょい躱していたが追いついてきたキリトの追撃についに斬られた。

 

「ストレア、リリエラ大丈夫か?」

キリトが倒れている二人に声をかける。

 

「だいじょうぶー」

「少し転ばされただけよ」

 

 

(なんだアイツ?)

別方向から到着したヴァイリは原作に出た覚えのない少女を見る。

 

「うん?そっちのお兄さんがリリエラの主様?なんか弱そーだね」

 

カチン「なんだあのクソガキ」

 

「はい、ストップ。あれボス並に強いから」

少女にバカにされたヴァイリは怒っていたがその肩をラーミルに掴まれて止まる。

 

「うーん、今のままだと分が悪いみたいだからもっと鍛えなくちゃな。あたしは一度おうちに帰ることにするよ。」

 

「それじゃあ、君の言うそのお家に俺たちも連れて行ってくれないか?君には…いや、君の親御さんには訊きたいことがたくさんあるんだ」

勝手に帰ろうとする少女にキリトが言う。

 

「あはははっ!いきなり紹介してほしいだなんて気が早いね、お兄さん。あたしとしてはお家に遊びに来てもらってもいいんだけどね。でも残念、お兄さんたちとはここで一度お別れみたい」

少女がそう言うと彼女の背後から多くのモンスターが現れた。

 

「ふふふ、お兄さんたちの相手は後はこの子たちがやってくれるって」

 

「モンスターの群れ!こんな一度に呼び出すなんて」

「これは捌ききれないな。一度撤退しよう」

アスナとキリトは退くことを決める。

 

「あたしの名前、『パンドラ』っていうの。また会いましょう。《SAO》の英雄さんたち」

少女の声はモンスターの群れの中に消えていった。

 

 

 

 

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