エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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アイラのシーン書いてて「謎の少女、再び(迷宮)」が脳内に流れてきてた
h ttps://www.youtube.com/watch?v=Hpm0vpTBPM0




151話 2025.3.17 混沌の街

 

2025.3.17 16:20  

 

SA:O はじまりの街 エンドワールドギルドホール

 

 

「随分と綺麗に出来上がっちゃったなー」

ヴァイリが見上げる窓の外には、ところどころ崩れた中途半端なものではなく天辺の紅玉宮まで綺麗に積みあがった完全なアインクラッドが悠々と空に浮かんでいた。

 

昨日キリトがイリアル神殿でジェネシスと決着をつけた後にティアが聖石に祈りを捧げて大地切断モジュールが実行されたことが確認されている。

街は“SAOの再来”とプレイヤー達がお祭り騒ぎしているところだった。多くの人が上空に浮かぶアインクラッドをスクショに撮っていた。

 

「ヴァイリさん、ちょっと来てもらっていいですか?」

 

「どうした?」

エリスの呼び出しにヴァイリはついてく。

 

「カシューさんがSNSで動きを見つけたようです」

 

「気になる書き込みが増えてきてるので見てもらおうかと」

テーブルに座るカシューがパソコン型の端末の画面を見せる。(なお、このパソコン型端末は規約違反の外部ツールである)外部のネットに繋がった画面でSNSには大剣の少女にやられたらプレイヤーデータが壊れたとかの書き込みが増えていた。

 

 

「これはパンドラのことのようだな」

 

「やり方が荒くなってきましたね。これ以上大ごとにならないといいのですが」

ヴァイリとエリスはパンドラの動きが活発になってきていることに不安を感じた。

 

 

 

───

 

 

同刻

 

はじまりの街 正門

 

フィールドから一人の少女が歩いてくる。

 

「管理者システムアクセス。圏内設定解除。任意ポップシステム起動」

少女がそう言うとはじまりの街を包んでいた空気が変わり、大量のモンスターが出現する。

 

「おい、止ま」ズバッ

門の両端に立っている二人の衛兵NPCのうち一人が制止にかかろうとしたところ少女が実体化させた大剣にいきなり斬られ、胴体と下半身が真っ二つに分かれた。

 

「え?」ザシュッ

反対に立っていた衛兵も事態を把握する間もなく斬られ、ヘルムごと首が宙に吹っ飛んだ。

 

「NPCじゃあんまりデータ持ってないね。やっぱり狩るならプレイヤーかな」

少女、パンドラは取り込んだデータ量に不満を持ちながらも門をくぐった。

 

「あの子、衛兵NPCを殺したのか?」

「門のところモンスターが集まってるぞ」

門の近くにいたプレイヤー達も異変に気付き始めていた。

 

「いいねぇ、いっぱいプレイヤーがいる。さぁ、災厄を振り撒いてあげる!」

パンドラがそういうとポップされたモンスター達は門を潜り抜け街へ雪崩れ込んだ。

 

 

 

───

 

 

「うわああ!」

「逃げろー!」

 

 

「なんだ?街が騒がしくなってきたな」

外の商店街から悲鳴のような声が聞こえてくるようになっていた。ヴァイリは窓から外を覗く。

 

「ヴァイリさん、あれ!」

エリスが指さした先に大量のモンスターに追われているプレイヤー達がいた。

モンスターは商店のNPCにも襲い掛かっていた。

 

「モンスターが街を襲撃するようなイベントの告知はなかったはずです」

 

「ということは・・・運営の意図しないトラブルだな」

 

「あっ、動員通知きましたよ。ログイン中の人は即対応してモンスターを処理する。ログインしてない人もできるだけログインして加勢するようにということです」

カシューがギルド内の通知を開く。

 

「行くか」

 

ヴァイリとエリスが1階に下りると戦闘の準備が進められていた。

 

「ポーション欲しい人取っていって」

「わたしたちはこの街区のモンスターを倒すわよ」

パーティごとに担当分けされているところだった。

 

「ヴァイリ、わたしは準備できてる」

ヴァイリの傍らにクロンが来る。

 

「アイツのマーク誰かついといてくれ。動きあったらすぐ連絡」

ヴァイリはクロンを連れて外へ出た。

 

 

 

 

 

───

 

 

 

「どうして街の中にモンスターが?」

ユイと買い物に出ていたアスナはモンスター襲撃のパニックに巻き込まれていた。

 

「ピーヒョロロロ!」バサッ バサッ

空から鳥の獣人のようなモンスターが下りてきてアスナ達の行く手を塞いできていた。

 

「ここにも!ユイちゃんは下がってて」

 

「はい、ママ」

アスナは細剣を抜き、ユイは物陰に隠れる。

 

「はああぁぁ!」

アスナは連撃を繰り出す。

 

 

「ママ・・・」

ユイは心配そうに物陰から伺っていた。

 

「ユイちゃんこっち。安全なところまで連れてってあげます」

 

「えっ、アイラさん?」

どこからともなくやってきたアイラがユイの手を引いて連れて行ってしまった。

 

 

 

「ヒョロロロロ!」

モンスターは両手の刃物で隙のない攻撃を続ける。

 

「一人で戦うには思ったよりキツい」

 

「やあっ!」

 

「ヒョロロゥ…」

アスナが苦戦しているところ、モンスターの後ろから攻撃するプレイヤーが現れた。無防備なところからの攻撃を受けてモンスターは倒された。

 

「レイン!」

 

「ど、どもー、アスナちゃん」

思わぬ加勢にアスナは驚いていた。

 

「助けてくれてありがとう。でもどうしてここに?」

 

「えーと、ちょっと追いかけないといけない人がいたんで・・・」(つい助けに入っちゃったけど今ワケ話してるどころじゃないよー)

レインは言いづらそうに言い、内心頭を抱えていた。

 

(この騒動の中レインは・・・いえ、エンドワールドは誰を追ってるの?)

「ってあれ?ユイちゃん?」

レインの言っていることに疑問を持ったアスナだったがそれ以上に重要なことに気づく。

 

「どうしたの?」

 

「ユイちゃんと一緒に買い物してたんだけど」

アスナは辺りを見回すもユイの姿が見えなくて焦っていた。

 

「ユイちゃーん! ユイちゃーん!」

アスナが呼ぶも返事はない。

 

「もしかして・・・あわわわ みんなに知らせなくちゃ」

レインは慌ててメッセを送信した。

 

 

 

───

 

 

薄暗い細い石畳の路地をアイラは強引にユイの手を引っ張っていく。

(あの人から今回の騒動が起こる話ははかった。パンドラがこんな勝手に動くとは思わなかったけどチャンスは今しかない!)

アイラは須郷から聞いていたユイをパンドラに取り込む計画を今回の騒動を利用して行おうとしていた。

 

「あの、アイラさん待ってください。ママが」

ユイから声がかかるもアイラは無言のままだった。

 

(この先にパンドラがいる。この子を取り込めばきっと・・・!)

視界端のマップは須郷から借りている管理者権限で街にいるプレイヤー、NPC、モンスターの位置を全て把握できるようになっている。

パンドラの位置を確認すると転移門広場を動き回り周りのプレイヤーやNPCの点が消えていっているのが分かる。

 

 

進行方向からエンドワールドのプレイヤーが迫ってきていた。今会うのはまずいと思い、アイラは道を曲がって避けようとする。

 

 

「アイラさん、どうしたんですか?」

 

「いえ・・・」

ユイから質問されるもアイラはちゃんと答えようとはしない。しかし、避けたはずのエンドワールドのプレイヤーもアイラが曲がったところと同じところを曲がり、付いてきていた。それだけではなく別方向からもエンドワールドのプレイヤーが複数近づいてきていることが見えた。

 

(わたしを追ってきている?追いつかれる前に広場へ)

 

しかしエンドワールドのプレイヤーを避けようと道を変えると段々と広場から遠ざかっていた。

 

(これは誘導されている?)

アイラが広場へ出ようとするもその度にエンドワールドに先回りされて進路が塞がれていた。

 

 

「・・・どうやらここまでのようですか」

前に待ち構えているプレイヤーに気づき、アイラは立ち止まる。

 

「不意打ちするつもりだったんだが」

路地の建物の角からクロンが出てくる。既に剣を抜いていて臨戦態勢を取っていた。

 

 

「未成年略取はいかんなあ。VR上、MHCPに適用されるかは知らんけど」

後ろからヴァイリが現れ、アイラを挟み撃ちにする。

 

「やはり気づいていたんですね。いつからばれていたのでしょうか」

 

「敵には教えられん」

 

ドゴォ!

 

アイラが目指していた広場のほうから轟音がすると土煙のようなものが上がっていた。

 

 

「パンドラにはリリエラをぶつけている。黒の剣士も広場に案内して共闘させてるしそうそうやられはせんよ」

 

ヴァイリと話している間にもエンドワールドの包囲が狭まっていることをアイラはマップで確認していた。

 

「次会うときは戦うことになるでしょう」

アイラはそう言うとログアウトした。

 

「逃げたか」

 

 

 

「ユイちゃん!」

ユイの足取りを追いかけてきていたアスナが辿り着いていた。そのままユイを抱きしめる。

 

「ちょっとヴァイリさん。ユイちゃんに何をしようとしてたんですか」

 

「え゛?」

誤解したアスナに怒鳴られてヴァイリは固まる。

 

「あの・・・ママ、ヴァイリさん達は助けていただいたほうです。わたしを連れて行ったのはアイラさんです」

ユイは事の顛末を言う。

 

「そうなの?やだ、わたしったら。ごめんなさい」

アスナは顔を赤くして謝る。

 

「ママ、わたしは大丈夫です。ただ、アイラさんが・・・」

ユイは心配そうな顔をして言う。

 

「詳しく説明してもらいますね」

 

「・・・はい」

アスナの圧の強さにヴァイリはコクコクと頷いた。

 

 

 

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