エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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戦闘BGM
It’s our fight

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154話 2025.3.19 わたしたちの戦い

2025.3.19 14:12

SA:O  紅玉宮

 

「木偶にはおしおきが必要ね」

変身したリリエラがエンドカオス・オーレオールの剣先をパンドラに向ける。

 

「ちょこざいな。装備が変わったくらいで勝てると思わないでよ!」

パンドラは口角を下げてリリエラに斬りかかる。

 

「ふふ、いいわね、そうやって私ばかり見ていなさい」

 

「はぁっ!」

リリエラに釘付けになっているパンドラの死角からアネットが攻撃を仕掛ける。

 

「ぐっ、このちょろちょろと」

アネットの攻撃を受けたパンドラはよろける。

 

「ヴァイリ、共同作業よ」

 

「そらよっ!」

 

「ぐあっ!」

体勢を崩したパンドラをリリエラとヴァイリが斬りつける。

 

「ふふふ、そんな無様な姿をさらして私を超えた気になっているなんて本当に愉快ね」

 

「くそぉ!リリエラめ!」

パンドラはリリエラから距離を取る。そしてパンドラから視線を外し、別方向へ駆けだす。

 

「タゲを変えたか」

 

「あの木偶が天空の城の戦闘技術も習得しているなら小賢しい手段も心得ているはずよ。次に狙われるなら子羊ちゃんたちかしら」

ヴァイリとリリエラはパンドラを追う。

 

 

「いたっ!そこのあなたに決めた!」

パンドラはキョロキョロと見回しながら狙いやすそうなターゲットを選んだ。

 

「こっちに向かってくる!」

パンドラの取り巻きを倒していたエヴェイユがパンドラに狙われてることに気づく。動きを止めていたエヴェイユにパンドラはソードスキルで攻撃を仕掛ける。

 

「下がって──くあぁっ!」

 

「悪魔さんっ!」

追いついてエヴェイユの盾になったリリエラがパンドラの大剣スキルを直に受ける。

 

「あははは、思わぬ獲物がかかった。これであたしの勝ち──」「残念ね」キィィン ザシュッ

 

「ぐぁぁっ!何っ!?スキルを食らった状況で反撃してくるなんて!」

スキル硬直で止まっていたパンドラに今度はリリエラがソードスキルの直撃を喰らわせる。

 

「忘れたの?あなたが学習するのと同じくらい私も学習できるのよ。子羊ちゃんを狙ってくると思ったわ」

ダメージを受けて渋い顔をしながらもリリエラは答える。

 

「初めからカウンター狙い!?…でもあなただって動けないでしょう?」

スキル後硬直になっているのはリリエラも同じだった。硬直が解かれるのは順番としてはパンドラが先になる。

 

「失策と言いたいの?本当に残念ね。子羊ちゃんを狙った時点であなたの敗北は必至なのよ」

「たぁっ!」

リリエラの背後から出てきたエヴェイユがハンマースキルでコンボを繋ぎ攻撃する。

 

「ぐああああっ!なんだこいつ!なんでこんなに力が」

ハンマースキルの止めにふっとばしの一撃を受けてパンドラは飛ばされる。

 

「えっへん。パワーなら誰にも負けないもん!」

エヴェイユはハンマーを回してウインクする。

 

「そ、そんなあたしが負ける…嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だぁっ!」

HPゲージが赤くなったパンドラはダメージを負った傷のところを押えながらアルベリヒとキリト達が向かった方へ逃げて行った。

 

 

「くっ…さすがにあの木偶の攻撃をもらいすぎたわね」

リリエラも大剣スキルの追加効果で出血状態となり、HPは3分の1まで減少していた。エンドカオス・オーレオールを取り落とし、普段のプレイヤーの時と同じ姿に戻る。

 

「リリエラ!」 「悪魔さん!」

片膝をついていたリリエラにノエルとルチアが駆けつける。

 

「あら、ずいぶんと不安そうな顔をしてるわね。私がやられて清々したんじゃないの?」

 

「そんなわけあるもんか。リリエラはあたしたちの仲間でしょ!」

「悪魔さん…ううん、リリエラお姉ちゃんはもう恐くないよっ。助けてくれて本当にありがとぉ」

リリエラの軽口にノエルは強く言い返し、エヴェイユは笑顔でお礼を言った。

 

「…そう。なるほど…ユイとストレアが言っていたのはこういう感覚なのね。守るというのも悪くはないわ」

リリエラは感慨深そうに目を細める。

 

「リリエラの回復はわたしのほうで任せてください」

プリエルがリジェネレーションのスキルをリリエラに当てる。

 

「白髪の木偶はアスナたちのところへ向かったはずよ。早く助けに行って借りを作っておくのもいいと思うわ」

リリエラはエリアサーチをしてパンドラの行く先を告げる。

 

「今の戦闘でかなり消耗してるので体制を整えてから私たちは後から追いかけます」

トトナの言う通り周りにはポーションを飲んだりヒーラーの回復エリア内に固まったりしていた。

 

「よし、ステータスに余裕あるのはすぐパンドラを追いかけるぞ」

ダメージを回復している人達は置いていき、余力のあるヴァイリ達はパンドラの逃げたほうへ行った。

 

───

紅玉宮 深部

 

 

リリエラ達がパンドラと戦っていた頃、高いステータスを持ちながらもゲームの戦い方は素人のアルベリヒをキリト達は追い詰めていた。

 

「なぜだ!僕は最強なんだぞ!それがなぜこんな虫けら共に押されなくちゃならないんだ!」

《管理者権限》をオブジェクト化した剣で戦っていたアルベリヒだが攻撃が全然当たらず歯ぎしりしていた。

 

「いくらステータスが高くて装備が良くても使いこなせなくちゃ意味はないぜ。あんたの動きはすでに見切った。いくらやってもあんたの攻撃は俺たちには当たらない」

 

「ぐぅぅ…ガキが!何の力も背景もないガキが!僕は企業の出資を受けて軍事利用もできるAIのプロジェクトを進めてきたんだぞ。茅場晶彦の作った世界で、僕は茅場晶彦を越えて本物の王になるんだ!」

キリトに図星をつかれたアルベリヒは《管理者権限》のコンソールを開いて窮地を脱しようとする。

 

「システムコマンド──」「あははは、《管理者権限》をオブジェクト化した剣、いただき!」

アルベリヒが管理者権限を発動させようとしたその時、突如現れたパンドラがアルベリヒの剣を強奪する。

 

「な、何ぃっ!?パンドラ、いつの間に!?」

 

「やっとうまくいったよ。あなたがあたしを警戒せずに《管理者権限》の剣を使うのを待ってたんだ」

パンドラはアルベリヒから奪った剣をお手玉にしながらシステムコンソールを開いてデータを書き換えていく。

 

「ほら、剣は返すよ。あたしのIDのレベルを最大に、あなたのIDレベルを1にしたからもう逆らえないよ」ポイッ  カランカラン

データの書き換えが終わるとパンドラは剣を無造作にアルベリヒの前に投げ捨てる。

 

「何だと!?システムコマンド!ID《パンドラ》をレベル1に…レベル1に…言うことを聞け、このポンコツが!王の命令だぞ!」

アルベリヒは慌てて剣を拾い、コンソール画面を呼び出すが反応しなくなっていた。

 

「こうなったら一度ログアウトしてIDを書き換えてやる!」

アルベリヒはログアウトしようとするがログアウトボタンがなくなっていた。

 

「あははは、そんなこと許さないよ。ログアウトできないように設定も変更させてもらったから」

 

「な、なんだと!それじゃあこの僕が仮想世界に閉じ込められたっていうのか!」

 

「そうだよ。じゃあちょっとあたしのデータをいじらせてもらうね。戦闘データと使えるスキルを全部あたしにインストールっと」

パンドラの髪や服についていた南京錠が外れる

 

 

「バカよせ!それはまだ精査してないデータで─」「うるさい、ペインアブソーバレベル0」

止めようとしたアルベリヒをパンドラは大剣で左目を突く。

 

「イアアアアアっ!痛い、痛いよぉ」

左目を突かれたアルベリヒは痛みで床にのたうち回る。

 

「すごいや、《管理者権限》をつかってあたしの武器で斬られた時だけ痛みが発生するようにできたよ。これでお兄さんたちと戦えるね」

パンドラに白い天使のような翼が生え、カチューシャは冠のように変形し、持っていた剣は二つに分かれ、ドレスは禍々しい造形に変容していた。

 

 

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