エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~ 作:RipoD
h ttps://www.youtube.com/watch?v=uwGokKu22ME
アニマスOP参考に書いてたけどミリアニ9話挿入歌で使われて感動した
2025.3.31 23:55 VRルーム クレムリン 赤の広場
「PSOサービス開始5分前!」
ヴァイリが5を示すパーの手を上げる中、広場にエンドワールドのメンバーが談笑したり緊張をほぐしたりして集まっていた。
「運営がチュートリアルを始めるのはサービス開始から2分後よ。それまでにみんな配置についてね」
運営から送られていた資料で立てていた計画をリリオが確認する。
「作戦どおり割り込みライブ設定扱いでリリエラがクラッキングしてチュートリアルを強制保留させる」
「それってなんかやばいんじゃないの?」
「一回程度なら運営側のデバッグ不全でごまかせる。ゲームのサービス初期にはよくある不具合だ」
ヴァイリのチート行為にもはやリーゼロッテは呆れていた。
「3週間の練習の成果を出すわよ。エンドワールド、ファイトー!」
『お―!』
中心のミルローゼの掛け声に周りは応える。
───
2025.4.1 0:00
ポップスター・オンライン(PSO) フォレストコロッセオ
ALOと同じく8時間ごとに昼夜が入れ替わる時間システムを導入しているポップスター・オンライン。リアルでは深夜であるにも関わらずフィールドの空間は明るい昼間となっていた。
ゲームのスタート地点となる森に囲まれた八角形の会場は屋根が開閉式であるが今は閉じられていて、場内も照明をつけず薄暗くなっていた。
「ここがザ・シードを使って作られたエイプリールフール時期限定のVRMMO…ポップスター・オンライン」
前日情報サイトでこのゲームのことを知ったばかりのキリトはウェイターのような恰好でログインしていた。アイドル系ではなくマネージャーのジョブに割り当てられていた。
「キリトくん」
「う、うわっ!アスナか」
「ふふっ、そうだよ。どう、けっこう可愛いでしょ?」
キリトの隣にログインしてきたアスナは普段の色調に近い赤と白のストライプの衣装を着ていた。
「あ、ああ…正直見惚れたよ」
「あー、イヤだイヤだ。どこでもアンタたち乳繰り合うのね」
「リズ!」
後ろから呆れたように言ったリズにアスナは驚いて飛び上がる。
「キリトさん、アスナさん!こんにちは…じゃなかった。現実だとちょうど日付が変わった夜中ですよね。こんばんは!」
キュート系の衣装を着たシリカが挨拶する。
「ふふっ、結局みんな待ちきれなくてサービス開始直後にダイブしてきたんだね~」
リーファは胸を強調するような露出が多めな衣装になっていた。
「落ち着かない格好よねこれ」
シノンはひらひらしたスカートに慣れない様子だった。
「運営からゲームのチュートリアル説明があるらしいからこのまま座って待ってればいいようだ」
キリト達はスタンド席に並んで座った。
同時に、そのスタンド席通路を移動している複数の影があった。
───
「ログインしたプレイヤーの初期位置はスタンド席だからセンター内は自由に舞台装置設定できる。ランウェイ増設」
運営が設置している中央のステージに付け加えてヴァイリは割り込んでアリーナの内周にキャッとウェークを増設する。
「楽曲設定《READY!!》再生スタンバイしてます」
メリサが音響設定をする。パトロンが中心のマネージャー達でステージのセッティングを進める
「演者全員バイタルサンフラワープリセット設定」
アルシエが事前に組まれていたセッティングのマクロで衣装を揃えてセットする。
「ネット配信開始してます」
インカム越しにカシューが言って、撮影用ドローンを数機飛ばす。
「よっと」
ノエル達がコートサイドの柵を飛び越えてアリーナ内に入る。新規開発で手探り状態だったとはいえ、不用心にも運営側のエリアとの境界に侵入防止する障壁は設置されていない状態だった。
「メインステージ準備オッケー」
エンドワールドの中でもアイドル活動をメインにやっているイディア達のアイドルユニット、エンチャントが会場中央のメインステージに並ぶ。
「通路組揃いました」
2階スタンド席通路に立ったルチアがコロシアム全体を確認し終える。
「G側揃ったよ」
「Cは並べている」
「A列側準備できてます」
アリーナ内に増設されたステージに立ったリアーナ、フブキ、エリスもインカムで伝える。
「カウントはじめ、3,2,1」
ヴァイリが合図する。
「さあはじ─「♪~~」?」
マイクが入ってないことに気づいてない運営の司会の声を遮るかのように音楽がスタートする。スポットライトが当たったイディア達が歌い出し、人差し指を上に上げるとトランペットのメロディーが流れる。
「さっそくやってるぜ」
「いきなり大人数だな。どこのグループだ?」
スタンド席にいるアイドルを見に来たプレイヤーがざわつく。
「知らないのかよ。出だしからライブやるって言われてたぞ」
エンドワールドから情報を仕入れてたオタクはマウントを取る。
(ready!!っていきなりパクリかよ。まあコール知ってるからやるか)
目当てのアイドルではないがエンドワールドのファンに合わせてサイリウムを取り出しコールに混ざる人が増えていく。
「エキシビションかしら?」
アイドルで参加していたプレイヤーも曲に合わせて手拍子したりする。
「サイリウム持ってないのか?貸すぜ」
「お、おう」
隣の席に座っていた男から圧に押されてサイリウムを渡されたキリトは見様見真似で振る。
『おぉぉぉぉっ はい! おぉぉぉぉっ はい! おぉぉぉぉっ はい! おぉぉぉぉっ はい!』
観客も熱が入り、曲に合わせたコールを叫ぶ。
「サビに入るから配信のほうもアップで映るようにドローン飛ばしてくれ」
「分かりました」
ヴァイリがカシューに指示する。
曲のサビに入ると撮影ドローンが会場の上方から降下して一人一人を大きく映して流れるように飛行する。
カーラとベティが並んで手をひらりと回しながらステップする。
シャサールが拳をぶんぶんと回す。
ステージ上のエリス、エヴェイユ、ノエルが高くジャンプする。
ドローンカメラに気づいたイーリスはウインクしてみせた。
ラストは全員で揃って人差し指を上に上げて一曲歌い上げた。
『わぁぁぁぁっ!』
観客から歓声が上がる。エンドワールドの人達は応えるように手を振って会場から出ていく。
「ありがとー!」
最後尾のノエルが振り返って両手で大きく手を振りながら会場角の選手入場口から出ていく。
「今のデモって運営のNPC?」
「あんなリアルに動けるんだね」
事情を知らないアイドルプレイヤーは勝手な解釈をする。
「エンドワールドがオープニングに参加してたんだね」
「ああ、VR事業とかもやりだしてるとは聞いてたが運営から依頼受けてたんだろうな」
アスナとキリトも運営の用意したエキシビションと受け取っていた。
「えー、真っ先にライブしてしまったグループがいますが気を取り直してポップスター・オンラインのチュートリアル始めさせていただきます」
ステージに取り残された運営の司会はマイクを持って仕切り直す。
「あっ、ちょうど今ライブしたグループのスコアがランキングに反映されてますね。このようにライブパフォーマンスをすることでスコアを獲得していきます」
グループランキングボードには《エンドワールド 1位》と1行だけ表示されていた。個人ランキングのほうは20位までしか表示されないが既に行が埋まっていた。
「フィールドにはいくつもステージがありますが、そのステージで初めてライブしたユニットには初回ライブボーナスもつきます。時間経過とともに段階的に行けるエリアが拡大していきますので探してみてくださいね」
「エンドワールドがこの会場を出ていったのは、他のステージに向かったのか!」
キリトはエンドワールドに先を越されたことに気づく。
(((((出し抜かれた!)))))
キリト達アイドル側のプレイヤーは愕然とした。
「エンドワールドはライブ用意しまくってるからな。これ各ステージのセトリね」
エンドワールドのオタクは周りに布教する。
───
「開幕ライブでスタートダッシュは決められたかな」
スーツ姿のヴァイリは会場の外のショップ設備のあるクラブハウスに寄っていた。
「第二第三ローテ組はすぐ寝てリアル日中からのライブか」
コーヒーマシンからカップのコーヒーを受け取りながら細かく時間割されたスケジュール表を見る。
「ったく、エイプリールフールの試作品のくせにガッツリ課金サービスだけはしっかりしてるな。まあ今後のサービス継続の期待も込めて金入れるけど。えーと回復アイテムの項目で、とりまエナドリ4000本買いで。あっ、あと電子領収書もつけて」
緑の事務服を着た店員NPCにヴァイリは決済処理した。
今回の会場のモデルは有明コロシアムでした