エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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20話 2023.1.24 ファランクス

2023.1.24

15層フィールド

 

 

主街区から出たサバンナのようなフィールドにギルドから選抜したメンバーが集まっていた。以前の対PKの訓練に関しては普段から圏内で打ち合い稽古をしていたおかげで飲み込みは早かったが、ボス戦を2層以降してないことから、大型モンスター等、レイドモンスターに対する経験は浅いままだった。

 

とりあえず盾の戦闘教導での教え子をかき集めた。彼女らは手が空いていれば俺の頼みごとはだいたい引き受けてくれる。・・・エクレールを除く。後は槍術を教導しているリランとカーラのツテを頼って、参加者用の餌で釣って槍を主武装とするメンバーを招集した。

 

「えー、では俺が今回の訓練の概要を説明します。今回はレイド戦を想定した多班合同訓練です。既にボス戦やレイドモンスター戦を経験してる人はいますが、まだあんまり慣れてない人もいるので今日は動き方を確認しましょう。」

 

「この前のヘンテコな街中の訓練といい、なんでまた私がこんなのに付き合うのよ。」

 

「こういうチームワークが必要なことは、いざやろうとするときに即興でできるもんじゃない。事前にやって動きに慣れて初めて実戦で使える。それに、今日の訓練はトレンブルショートとの等価交換って話だろう?」

 

今回の訓練参加者への参加報酬はトレンブルショートケーキの1/6カットと決めてたがテレサから「それじゃ直ぐ無くなる・・・1ホールよこせ」と言われ渋々承諾したら私も私もと便乗が始まり、ケーキはカットでいいから紅茶つけて等、どんどんオプションが付けられてしまった。

 

 

「この中で一番指揮権限高いのはリリオなんでよろしくお願いします。」

と黒髪ロングの盾持ちプレイヤーに振る。

 

「普段室内で書類整理ばかりしてる私がフィールドで指揮をしろと?」

 

「だってサブマスじゃん。前線指揮を執る良い機会だと思って、頑張ってくれ」

 

「そう。じゃあ指示するわね。全員、演習提案者のヴァイリ教導副長の方針に従いなさい。」

 

「はい」 「はーい」 「あーあ」 「はぁ・・・」

 

Oh・・・,投げられた。そしてリリオの指示に返事はまばらである。先が思いやられる。

 

「前列は盾持ちで。槍持ってる後列は盾の間から武器を前に出して。横列2列で前進!小隊旗掲げ!」

 

掛け声とともにトトナがギルドフラッグを掲げる。5層のボスドロップだったようだが1本しか存在しないもので、この装備をめぐって衝突していたドラゴンナイツと解放隊への攻略資金援助の交換条件として買い取ったものだった。

 

 

配置

←進行方向

 

前列      後列

エルミラ    フィア

セレン     メリー

ミーア     テレサ

リリオ     トトナ

ヴァイリ    カシュー

アミナ     ピコ

エクレール   フレン

 

「私たちはタンクに徹するとしよう」

赤い鎧のエルミラが言う。盾の扱いでは一番センスがある教え子だ。格好がヒースクリフみたいだが後から化けておっさんになることはないだろうな?

 

「うー、フィールドに出ると緊張するな」

ボーイッシュな少女、アミナが言う。戦闘経験が積めてないことから、あまり自分の技量に自信を持ててない。

 

「そんなこと言ってる時じゃありませんわ。来ますわよ」

軽装な装備のセレンが言う。レベリングに積極的で、戦闘に関しても申し分はないが、少々高飛車なところもあり、他の人と衝突することもある。

 

 

少し歩いてリザードマン型のモンスターが複数体ポップしたので、これを迎撃する。

 

リザードマンの剣を前列の盾が抑え、槍をもつメンバーが盾の間から突く。

 

ガキィン!

「ふわぁ!モンスターが私にタゲ移した」

大きな盾を持ったミーアがリザードマンの剣が勢いぶつかってきたことに怯む。

 

「ミーア、ビビって後ろに下がらない。両側と盾の位置ずれてるぞ」

 

「うぅ…ごめんなさい、頑張ります…」

 

「雑魚モンスター程度に怖気づいてるようでしたら下がっていてもよろしくてよ?ミーアさん」

 

「い、いえ、まだやれます!」

 

 

 

 

 

「あまり、経験値入らないわね。これなら1人でさっさと倒したほうが早いわ。」

 

「エクレールさんのように次々とモンスターを倒せるわけではありませんが、これでは・・・通常の班でレベリングしたほうが効率良いですわ」

 

「はい、ご意見を真摯に受け止めます・・・」

 

人数が多いから分配される一人あたりの経験値が小さくなり、エクレールとセレンの言うとおり効率は悪かった。レイド用のモンスターが出てくれば良いのだが・・・

 

 

 

街への帰り道にティラノサウルスのような大型のフィールドモンスターがちょうど現れた。チャンス到来!

 

「あれを倒そう」

 

モンスターは尻尾を横薙ぎにしたり前足で引っ掻いてきたりしたが、前列の盾で塞がれ、後列の槍が頭や首元に刺され、簡単に倒せた。

 

 

「上手く倒せるわね。被ダメも少なく済んだし。情報班で作ってるレイド戦陣形ブックの参考にさせてもらうわ」

後列のカシューから言われる。

 

(タイミングよく相性のいいモンスター出てきて良かったー)

 

 

街へ戻った時には夕方になっていてケーキと一緒に夕食もたかられることになった。ああ・・・俺の懐が・・・ギルドメンバー生存率上げるための事前投資と自己弁護・・・

 

 

 

 




ギルドフラッグ
プログレッシブで登場したギルドバフの装備です。


【挿絵表示】


旗のデザインは白地にEの文字とWの文字を横倒しにしたものを赤線で描いたもので、アメリカ軍などが使っているguidonを参考にしています。


ヴァイリがギルドフラッグを小隊旗と呼んでるのは前世の機動隊時代の名残です。まだ本文では明確に書いてませんがキャラプロフィール回にでも経歴など書ければと思っています。

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