エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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2話 2022.11.6 本サービス開始

13:30

「ヴァイリは盾を使うのか?」

 

「ああ、ボス戦となるとタンクは必要になるし、このほうが前世の仕事ともマッチするからね。」

 

「・・・あなたの前世は中世の騎士なのか?」

クロンと始まりの街で装備の話をしながら歩いていたところ、一人の女性が近づいてきた。

 

「こんにちはー、ベータテスターの方ですか?」

 

「ああ、そうだ」

 

「もしよろしければ、戦闘などのレクチャーをしてもらえないでしょうか?私、いくつかMMOをやってきたのですがVRは初めてなんです。お願いします!」

そう言うとボブカットでメガネをかけた秘書風の女性はお辞儀してきた。

クロンのほうを向くとこくりとうなづいてたので、

 

「ああ、分かった。いまパーティ申請するから、名前は・・・エリスであってる?」

 

「はいっ!今日はよろしくお願いします!ヴァイリさん、クロンさん」

 

「ちょぉぉっと待ったぁ!」

 

「えぇっ!? きゃああっ!」

 

エリスの後ろから長い水色の髪を下ろしたプレイヤーが大声を出してきた。

 

「君は?」

 

「あたしはノエル!あなたたち今から街の外へ行くんだよね?よかったら、あたしも連れて行ってください!」

 

「・・・ノエルさんと言いましたか。あなた、パーティーを組んだことや戦闘の経験はありますか?」

 

「ないよっ!フルダイブってやつもこれが初体験です!」

 

「そんな自信満々に言われましても・・・」

 

いかにもな地雷プレイヤー。エリスとしてはアウトなようだ。

 

「まあ初日だしこれから()()んだ。ノエルにもパーティー申請送るぞ。」

 

「本当!?やったぁ!三人ともよろしくね。えっとぉ」

 

「私はエリスです。それでこちらは」

 

「ヴァイリだ」

「クロンという」

 

14:00 草原

エリスとノエルは初めてのVR戦闘をしていた。

「モンスターめ、これでもくらえ!」

 

ノエルはハルバードを縦に斬った。フレンジーボアの右横の空間に。攻撃が当たってないのでノンアクティブのままだ。

 

「バ、バカな…あたしの攻撃がかすりもしないなんて。まさか、この豚ちゃんボスなの?」

 

「違います。通常のモンスターです。単純にノエルさんの攻撃が見当違いなところに行ってるだけです。」

 

「がーん…あたしって下手っぴ?」

 

ハルバードのように大きな武器は扱いにくい武器だ。剣なら振り回したりすれば初心者でも何とかなったりするが、重心を取るのが難しい大型武器はVRでは不人気武器になる。ただ、ノエルのアバターは背が高いのでバランスを取れば威力を発揮する可能性はある。

 

「今のところは。しかしゲーム初心者なら仕方ありません。お手本を見せますのでよく見ていてください。はぁ!」

 

「おお・・・お見事!そっちの人達も同じくらい強いの?」

 

「ヴァイリさん達は私以上ですよ。」

 

「そうなんだ・・・あたしも3人みたいになれるかな?」

 

「強くなりたいという意思があれば大丈夫です。頑張りましょう!」

 

エリスがノエルに武器の振り方を指導して、モンスターに攻撃が当たるようになった。

 

「やぁっ!」

プギーッ ボアは両断されて光の欠片に霧散した。

 

「やったぁ!あたし一人で倒せたよぉ」

 

「その意気です。どんどん行きますよ!」

 

「お疲れ様。エリスは戦い方教えるの上手いね。下手なベータテスターより動けてるよ」

 

「えへへ、そうですか?私、VRMMOが楽しみで剣術書を読んだりテスターの皆さんが作成していたwikiとか日記でSAOの事を調べてたんですよ。」

 

「勉強熱心なことで。エリスなら優秀な冒険者になれると思うぞ。ああ、そうだ。二人ともソードスキルは使える?」

 

「ソードスキル?」

 

「このゲームでの必殺技ですね。普通に攻撃するより大きなダメージをモンスターに与えることができます。」

 

「すごーい!どうやるのー?」

 

「斧系の武器は肩の上まで振りかぶって止めると武器が光りだす。光ったら勢いよく振り下ろす。」

 

「よーし、やってみる!」

ノエルが構えると光りだす。

 

「うりゃああ!」

武器が勢いをつけて地面に振り下ろされた。

 

「すごい、すごい!勝手に動いたよ。じゃあ豚ちゃんに当ててみるよ!振りかぶって・・・あれ、光らないよ?」

 

「ソードスキルにはクールタイムがあるから連続しては使えないんだ。今使えるスキルは40秒待たないと次は発動しない。」

 

「そうなんだー、・・・よし、40秒たったよ。武器を光らせてー・・・うおりゃああ」

ノエルのソードスキルによってボアの体力は全損した。

 

「すごい、すごい、一撃だよ!楽勝だね。」

 

「ノエルさん、街を出てすぐの敵というのは大体スキル一発で倒せますよ。スキルだけに頼らないように武器の振り回しも練習しましょう。」

 

「はーい!」

 

 

17:20

エリスは戦闘システムの飲み込みもよく、スイッチなどもできるようになっていた。

ノエルのほうは当初、武器のハルバードの重みに振り回されるようだったがソードスキルのタイミングを把握できて一人で猪を狩れるようになった。

 

「ふーっ、つかれたー、さて、明日も学校だしそろそろゲームやめるよ」

 

「ノエルさん、オンラインゲームではあまりリアルの事情について話しちゃいけないんですよ」

初めてのVRMMOが出来て二人は満足そうだった。

 

時計が17時半を刺した時、ゴーンゴーンと始まりの街の方から鐘の音がなると同時に体が光に包まれて街の広場に転移した。広場には他のプレイヤーも来ていて困惑の言動を示していた。

「あれ、もしかしてエリスちゃん?」

 

「リーナさん!貴方もSAO始めてたんですね。」

 

「ええ、そうよ。だけどこれは一体・・・プレイヤー全員が集められてるのかしら?」

 

「全く検討も付きません。」

エリスは他のMMOでの知り合いとバッタリ会ったようだ。リーナと呼ばれた女性は20代半ばくらいの朗らかお姉さんに見えた。

 

広場の上空中央に赤く点滅しているヘキサゴナルパターンがひとつあった。それがいきなり増殖するかのように空いっぱいに広がり〔Warning〕と〔System Announcement〕の文字列が交互に並んでいた。しばらくして赤い液体が滴り大きなローブを形取っていった。

 

「始まるぞクロン」

そう言うと彼女の顔は剣道をしている時と同じになった。

 

「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ」

茅場からデス・ゲーム開始の告知がされ、辺りはざわめきを増してきている。エリスとノエルの顔色が悪くなっていく。

 

 

一通りの説明を終えて最後に手鏡が行き渡り、広場全体が光に包まれる。俺もクロンも手鏡を具現してないのに光に包まれる。強制なんですねこれは。

「大丈夫か?エリス、ノエル」

 

「え、あなた達は誰ですか?」

 

「ヴァイリだが」

 

「えっ、じゃあヴァイリさんの隣にいるのは」

 

「クロンだ」

 

「え、クロンってさっきまで男だったよね?というかエリスもヴァイリもさっきと姿形が違う!」

 

「あらあら、まあまあ」

エリスは秘書のようなアバターから髪をひとつにまとめた若いお姉さんへ、ノエルは腰までストレートに伸びた髪をした女子へ姿が変わっていた。リーナさんは何も変わってない。リアルの姿でゲーム始めたのか・・・

 

 

 

「さて、クロン。現実の姿に戻っているから剣の振りなどアバターの時とは勝手が違う。」

 

「うむ」

 

「なので体慣らしにデュエルしよう」

 

周りが怒りや嘆きで溢れている中で剣をぶつけ合う異質な存在二人にエリスもノエルも唖然とすることとなった。

 

 

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