エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~ 作:RipoD
昨日実施されたイベント、ソードアート・オンライン ゲーム攻略会議を生放送で視聴してました。今後のアニメも楽しみですね。
現在判明しているギルド組織体系作ってみました
修正前
【挿絵表示】
修正後
【挿絵表示】
探索班にリノが抜けてたので画像修正
Side ヴァイリ
棺桶の圏外集団殺人事件は七夕で既に起きていたが、今年の年越し期間中も警戒して冬休み扱いでギルド活動は全面停止されている。
22層 コラルの村
陸上モンスターの出ないアインクラッドで一番安全な階層に建てたプレイヤーホームで年末年始を過ごしていた。
隠遁生活できる方丈庵のようなプレイヤーホームが理想だったが、流石に隙間風など入ってきてしまうのでガラス扉でピッタリ閉まる庵を建築した。もともと一人用の敷地面積なので合計50万コルと安めに抑えられた。
メインとなる部屋に堀りコタツを出し、こたつの上にはみかんを置いといた。クロンと一緒に過ごす予定だったがカーラ、リュミルも年末に押しかけてきて4人でコタツに入りながらだらだらと過ごしていた。
当初の心配も空振りだったようで1日、2日の新聞にはPK事件の記事は無かった。
2024.1.3
7:00
うつぶせになった頭を起こすとこたつの向かいにはカーラがコタツに入りながら雑魚寝していて、右側にはリュミルがヨダレを垂らしながらこたつの食卓台に頭を乗せてむにゃむにゃ寝ていた。
庭先からは風を切る音が聞こえる。コタツから出て、様子を見に行く。
庭が見えるところまで来ると、雪の積もっている庭でクロンが黒い道着を着て剣を素振りしていた。庵のガラス戸をガラガラと開くと彼女も気づく。
「ん?ヴァイリ。起こしてしまったか。」
クロンが手を止めてこちらを向く。
「いや、ちょうど起きるところだったから気にしなくていい。俺こそ瑠希の修練の邪魔をしてしまったんじゃないか」
クロンは剣をしまって俺の出てきた縁側に歩いてくる。
「時には剣を置いて、語らうのもいい。体が鈍らないように少し動いてただけだから。あの二人はまだ寝ているだろう」
俺は縁側に座る。クロンも俺の隣に腰掛ける。
インベントリから急須と2つ湯呑を出し、注ぐ。湯呑に注がれた緑茶からは白い湯気が立つ。
「瑠希の家の道場もこんな感じの縁側だったな」
「うむ、コウと稽古の後よく休憩していたし。」
俺が瑠希とよんでいるからかリアルでの呼び方に変わる。
「リアルは今頃どうなっているんだろうな」
ズズズッとお茶を飲みながらぼやく。
「私のところはあまり心配されてないと思う。もともと私の我が儘でこのゲームをやっているわけで、家の跡取りは弟の役目だし」
瑠希の二つ下に弟で亜季がいる。文武両道の少年だ。姉といちゃついてる俺のことは快くは思ってないようだが。
「なかなか淡白だな。ウチのほうがてんやわんやしているかもしれない。」
両親が病室のベッドの横で泣き叫んでる光景が想像してしまう。いやいや、今世はまだ死んでないから。それ死んだ人にする反応だから。
「これから戦闘はさらに厳しいものになってくるだろう。より修練を積んでいかないと」
「そうだな。ついでに生存率を高めるために1つ頼みたいことがあってだな」
「何だ?」
クロンが少し首をかしげる。
「SAOに実は結婚システムがあって、それ使うとアイテムストレージが結婚相手と共通化されて回復アイテムや結晶もお互い使えるようになるんだ。最近はフィールドに出ればすぐ何らかのデバフが敵撃ってくるからな」
「ふむ」
「なんだかいきなり過ぎたかな。瑠希が嫌ならこの話は忘れてくれ」
「何年の付き合いだと思っている。貴方が私に好意を抱き続けていた事くらい剣以外のことに疎い私でも気づいている。」
「えっ、いや、まあこんな変な男でも瑠希はいいのかなって」
「貴方こそ、剣ばかりの色気のない女を選んだこと後々後悔しなければいい。こんな私でも心配してくれてついてきてくれた。所詮仮想世界のままごとのようなものだが、それでもいいなら私は構わない」
「おお!今申請するぞ」
早速《Marriage》のボタンを押してクロンに申請する。
「この結婚システムを使うのは要するにアイテムストレージ共有化の利便性の為だから。邪な思いとかはないから」
「ではSAOクリアしたら関係解消だな」
「末永くお付き合いお願いいたします」
慌ててお辞儀する
「素直でよろしい。帰還後は父と祖父の許しも必要だが」
「リアルのラスボスと裏ボス両方相手にしろと!?」
「頑張れ。これからもよろしく」
良い笑顔でクロンはウィンドウを操作する。俺に結婚成立の通知が出た。
「指輪も買ってきたんだ。」
コラルの村の教会で購入した2つのエンゲージリングのうち、片方をクロンの左手薬指にはめる。クロンははまった指輪を見つめ、薄っすらと頰が赤く染まる。
「じゃあ貴方のは私がはめよう」
クロンはもう片方の指輪を手にする。
「おお、サンキュ」
俺の左手薬指にもう片方の指輪がはまった。
「・・・しかし、私たちは幼馴染以上のことをこれまで全然してない気がするのだが」
クロンは右手を顎に当てて冷静に判断する。
「ほ、ほら。これまで数年にわたって築きあげてきた阿吽の呼吸みたいなのがあるじゃん」
「そうではなくて、何か行動で示せないのか?」
クロンはムッとした表情になる。
「えっ、例えば?」
「キ、キスとか・・・」
言ったクロン本人が顔を真っ赤にする。自分で言っておきながら恥ずかしがっているあたりウブで可愛い。
「キスしてみるか?」
「経験があるのか?」
「まあ前世くらいは・・・」
大人のお店での話だが。彼女なんていなかったよ。
「じゃあ経験者にリードしてもらおう」
クロンは目を瞑って顔を近づけてくる。
普段キリッとしているがこうして見るとクロンも美少女だな。
そのままクロンの顔に俺も近づいていく。
もう少しで触れる距離まで近づいてきたところ・・・
「ぶえっくし!寒っ、何してるんですか二人とも」
ガラス戸が開いて冷気が入ったせいか、リュミルが起きてしまう。
頭を近づけてきてたクロンはその拍子にスッと遠のいてしまった。何事もなかったかのようにお茶をすする。リュミルまじ空気読め。
「二人で縁側に座ってなにしてるんですか?・・・!ヴァイリさん、クロンさん。左手に指輪!」
「うるさいわね、リュミル・・・寒いのに3人とも部屋から出て何してるの?」
「ヴァイリから結婚指輪をもらった」
クロンが左手の甲を起きてきた二人に見せる。
「「結婚!?」」
「ヴァイリさん。いつの間に指輪なんて買ったんですか?」
「普通に教会で売ってるけど、ってリュミルどこ行くんだ!」
リュミルは弾かれたように縁側を飛び出していった
「ヴァイリが結婚したショックで出てったんじゃない?あの子、あれであんたのこと好きだったようだし」
「俺のせい?」
ライクじゃなくてラブだったわけ?俺は瑠希一筋なつもりなんですけど、多分。
がらがらっと玄関の戸が開く音がするやいなやリュミルはすぐ縁側に戻ってきた。
「ヴァイリさん!」
リュミルが大声を出す
「は、はい?」
リュミルはウィンドウを操作すると俺の前にプロポーズメッセージが表示された。
「あたしもエンゲージリングそこの教会で買ってきました。せっかくなのでシステムを検証してみましょう。結婚は重複できるかどうか」
「ちょ、ちょっと何やってんのよ。あんたは」
カーラはリュミルを止めようとする。
「いいじゃないですか、減るもんでもないですし。さ、早く受諾してください。ハリー、ハリー」
「お、おう」
俺はリュミルの勢いに押されるままにリュミルからの結婚申請の《YES》ボタンを押す。
〈プレイヤー・ヴァイリとリュミルの結婚が成立しました〉
「いえーい、やりました!これであたしもヴァイリさんのお嫁さんです!」
「は?」 「は?」
俺とカーラがすっとんきょんな声を出してしまう
「ヴァイリ、確かに妾は許したが、このようにものの数分で新しく婚姻されると私としても貴方の節操などについて怪訝に思うのだが」
クロンの声色は変わりないが普段の2倍増しで目つきが鋭くなっている。
「待て、クロン。本当に重婚できるとは思ってなくてだな・・・」
必死の弁明も虚しくクロンの周りから黒いオーラが漂ってくる。
「あららー、カーラさんだけ仲間はずれですかー。あたしたちはファミリーなんですけどねー。カーラさんはただの他人ですねー」
リュミルは左手薬指にはめた指輪を見せつけるようにしてカーラを挑発する。
「うっさいわね!別に寂しくとかなんて・・・あーもうっ!ヴァイリここにいるのよ。わたしも指輪買ってくる!」
カーラの目はぐるぐると回ってて混乱しているようだったがさっきのリュミルみたいに家を飛び出していった。
「ふんふーん♪ヴァイリさんの指輪―」
リュミルははめた指輪を見て上機嫌になっている。リュミルからの指輪は俺はどこにはめればいいのだろうか?
しばらくしてドタドタと足音がしてカーラが戻ってきた。
「ヴァイリ、重婚が何人まで出来るか検証よ。べ、別にあんたと結婚したいってわけじゃないんだから」
もはやステレオタイプなツンデレ発言だが目には執念が篭っていた。
「え、カーラも?」
「何よ、わたしだけ仲間はずれにするの!?クロンとあんたは昔からの付き合いらしいけどなんでリュミルが良くてあたしはダメなのよ!」
カーラは喚きだしてしまう。
「わっ、分かった、結婚します」
若干声が上ずりながらもカーラの結婚申請のYESボタンを押した。
重婚でストレージなどどうなるか確認すると、俺のストレージだけ4人分のタブで区切られていて、3人のストレージは俺の持っているアイテムと本人分だけが共有される形だった。
クロンがカーラのストレージ内容を見ることはできないが、俺がクロンのストレージからカーラのストレージへアイテムを移すことはリアルタイムで可能だった。
2024.1.4
エンドワールド ギルドホール 会議室
早速リュミルが結婚をメッセで自慢してして本部に重婚のことがばれて、新年早々班長会が召集される。
本部と各班の班長、副長勢揃いに合わせて重婚できた俺、クロン、カーラ、リュミルも呼ばれる。
「結婚システムのストレージ共有を使えば迷宮区にもリアルタイムで大量にアイテムを供給できるな。 《Self》の収納数だけでは対応しにくかったところだ。」
中央の席に座るミルローゼが言う。
「というわけでヴァイリ、あなたがみんなのストレージの管理をするのよ。配送は即対応でよろしく」
キーナからとんでもない指示が飛んでくる。
「あのう、俺のこと転送装置か何か扱いしてませんか?」
会議室の中央に立たされてる中、どんどんと勝手に決められていくシステムに口を挟む。
「仕方ないだろう。このギルドに男はお前だけだ。喜べ、ハーレム築けるぞ。何かしらシステムを悪用したら即処刑だが」
ミルローゼは目を細めて笑っていた。
「ブラックすぎる!労基違反だー!」
俺は思わず叫ぶ。
「何を言っている。仮想世界に労働基準法なんてないぞ。ハッハッハッ」
「鬼!悪魔!魔王!」
「様が抜けてるぞ。道化風情が」
「まあ、ヴァイリさんたらモテモテですわね」
ベティが口を隠しながら言う。面白がってんじゃねえぞ腹黒紅茶。
「勘弁してくれよ・・・」
「これもギルドの生存率を上げるためだ。お前の存在意義が一つ増えてよかったじゃないか。各班長はギルド内流通のためにヴァイリと結婚しておけ」
ギルマスの指示にだいたいの班長は嫌そうな顔をする。そんな露骨な反応だと傷つきます。
「便利なシステムね。私は結婚しないけど。イブ、私の代わりにしたら?」
エクレールは隣の席のイブに振る。
「わたくしは彼のお嫁さんというそんな大層な務めはできませんね。班内のリュミルが既に結婚しているのでそれでいいのではないでしょうか?」
イブは顔色一つ変えずエクレールに答える。
「ああ、それもそうね。じゃあ遊撃班での婚約代表はリュミルで登録するわ。よろしく」
遊撃班の班長と副長は面倒事を見事に躱した。
「やりましたよ、ヴァイリさん。わたしが公式の婚約登録なので傍らにいても問題ないですよね?」
隣の席に座ってたリュミルが囁いてくる。
「おい、俺のそばにいたら離れたところにいる遊撃班への物資供給できないだろ。」
その後、班の代表者たちと希望者とで作業的に結婚の申請を続々と行った。装備やアイテムならいいが、戦闘に関係のない小物の転送など四六時中リクエストを受け続けるハメになった。つらいです。
左手の薬指にはクロンとの指輪をはめ、その他の指輪はネックレス状に首からかけているワイヤーに通している。ネックレスというよりは首輪というのが正しい扱いかも知れない。主従関係、上下関係な意味で。本部のメンバーと各班の代表者分、年少の子達ので30個くらいの指輪がじゃらじゃらと首元で揺れていた。
ハーレム()
《Self》は一部ストレージを共有化するシステムで原作の赤鼻のトナカイにも書かれています。