エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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少女☆歌劇 レヴュースタァライト 舞台版での使用曲 Star Divineを広報班のアイドル活動のシーンどこかで使いたい

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57話 2024.5.16  破邪の武舞 老婆の思い

side 3人称

 

2024.5.16

 

11:00

 

76層 圏外村

 

 

エリス達は昨夜、館で手に入れた座標に示された地点へやってきていた。

 

「手紙に書かれていた座標はここですね」

エリスは手紙とマップを照らし合わせる。

 

「開拓村といった様子ね。ここにクエストを進める手掛かりがあるのかしら」

アネットは村の様子を見回していた。

 

「そのはずです。 一応今回のクエストの情報を街で探してみたのですが…関係する情報はありませんでした。現状、どんなものが手掛かりになるのかわかっていません」

 

「このクエストについては、わたしたちが先行組というわけですね」

ルチアは両手でガッツポーズを作り、意気込みを見せる。

 

「はい。それと、この村ですが、《アンチクリミナルコード》が発動していません。圏外と同じ扱いになります。攻撃されればダメージを受けるので注意してください」

エリスがウィンドウを操作するとフィールドを示す表示が出る。

 

「いかにもここで戦闘が引き起こされそうな感じ・・・手掛かりを探すにしても、複数で動いたほうがいいわね。私はルチアと探すわ。この子、一つのことに熱中すると周りが見えなくなる時があるから」

アネットはルチアの左肩に右手を乗せる。

 

「むぅー、そんなことないよ。姉さんってばまたわたしを子供扱いしてる」

アネットのお節介にルチアは頬を膨らませる。

 

「……そうかもしれないわね。あなたは大切な妹だから過度な心配をしてしまうのかも。でも、妹だからこそ、実力は信用してるのよ。頼むわね、ルチア」

アネットは目を細めながらルチアの頭を撫でる。

 

「姉さん……はい、頑張ります!」

アネットの思いにルチアも理解を示す。

 

「わかりました。アネットさんとルチアさんは村の北のほうをお任せしますね。みなさんもそれぞれ探す場所を区分けしましょう。」

エリスも頷き、分担を指示する。

 

 

───

 

 

「みんな、こっちに来て!手紙とハンマーを受け取ってくれるおばあちゃんがいたよ!」

しばらくしてからノエルがクエストNPCを見つけて、呼び出す。

 

「ありがとうございます、ノエル。みなさんもあつまったので手紙を渡してみてください」

 

「うん、分かったよ。はい、お婆ちゃん。手紙だよ」

ノエルは手紙を椅子に腰掛けていた老婆のNPCに手渡す。

 

「あなた方があの洋館へ行ってくださったのですね。ありがとう。あの洋館は私と夫が暮らしていたものです。夫は珍しい刀剣を集めるのが趣味でしてね。その中の一つに邪を討つ剣というものがありました。持ち主に相応しい者を見つけたらその者に剣を渡す、それが使命だと夫はいつも話していました。」

手紙を受け取った老婆は身の上話を始める。

 

「その割には館の中は荒れてたわね」

カーラが呟く。

 

「まだ裏がありそうですわよ」

ベティが小声で耳打ちする。

 

「しかし、夫の望みは叶いませんでした。」

老婆は顔を暗くする。

 

「ある日のことです。剣の噂を聞きつけた悪魔が洋館へとやってきたのです。使用人を集めて戦いましたが、悪魔の動きを止めるのがやっとでした。そこで夫は私に剣を託し、私を逃がすために自らも悪魔との戦いに身を投じました。それから夫がどうなったのか、私にはわかりません。再び洋館を訪れたときにはすでに悪魔の姿はなく、悪霊がうろついていました」

 

老婆は顔を上げる

「私だけでは、この手紙すら探すこともできなかったのです。あなた方には本当に感謝しています。この手紙は夫が生きていた証、そのものです」

 

「おばあちゃん……。その手紙にはなんて書いてあったの?」

ノエルは心配そうに聞く。

 

「他愛のない思い出話ですよ。本当に懐かしい……あなた方にはお礼をしなければなりませんね。といっても避難用に作ったこの村にお金になるものはありません。ただ一つ、邪を討つ剣を除いてね」

 

「よしっ!やっとお宝ゲットだぜ!」

シャサールはガッツポーズを取る。

 

「ちょっとシャサ!黙ってなさい!旦那さんが亡くなっているのに不謹慎すぎるわよ」

ルチアがシャサールに怒る。

 

 

「ふふふ、大丈夫ですよ。あなた方にはその刀剣の在りかをお話しします。その場所にもモンスターがはびこっていますが、あなた方ならきっと大丈夫でしょう。ご武運をお祈りしています」

エリス達のクエストマーカーはまた別の場所に点灯しだした。

 

 

───

 

「到着っとぉ! ばっちゃんの話によると、剣を隠したのはこの洞窟だな 」

 

「注意してくださいね。おそらく、あの洋館以上の強敵が待ち構えているはずです 」

エリスはクエストの流れから推理する。

 

「けど、絶対に剣をとってこなくちゃ 剣が欲しいのもあるけど、おばあちゃんに剣を見せてあげたいもん 」

 

 

「そうですね。きっと彼女もご主人が大事にしていたものをもう一度手に取ってみたいはずです では、攻略開始し── 」

エリスは横から敵意のある視線を感じる。

 

「っ!!そこにいるのは、誰ですか!? 」

エリスは反応した先に剣を向ける。

 

「うわぁっ!エリスさん、いきなりどうしたの? 」

近くにいたシャサールが驚く。

 

「 ……いえ、何者かの気配を感じたのですが…… 今は反応なし……。気のせい……だったのでしょうか? 」

 

「エリス、どうなの?大丈夫そう?」

ノエルは確認する。

「 ……問題なさそうです。それでは攻略を開始しましょう 」

エリスは引っかかりを感じながらも洞窟の奥へと進み始めた。

 

 

───

 

 

 

「エリスもノエルもなんだか張り切ってるわね。どんどん先へ進んでるわよ 」

いつもより張り切っている二人をカーラは不思議そうに見る

 

「そのようですわね。珍しい武器が欲しいというのもあるのでしょうけれど… 」

ベティは張り切る二人に感づいていた

 

「あの二人はとても優しいから。NPCに思い出の品を見せたい、って想いもあるのでしょうね 」

アネットは

 

「ふ〜ん…… 」

カーラは面白くなさそうな顔をする。

 

「カーラ、なんだか不満そうね」

アネットが言う。

 

「ふ、不満じゃないわよ。ここの敵が意外に強いから ちょっと疲れただけ」

カーラは誤魔化す。

 

「そう? ここのモンスターはカーラならソロでも倒せるレベルだと思うけれど」

実際カーラはさっきから一人でモンスターを相手取っていた。

 

「フフ、アネットさん、違いますわ。カーラさんは心配する気持ちを隠しているのですわ。お二人が先を急ぐあまり無茶をしないか、本当は心配でたまらないのですわ 。」

ベティは悪巧みをするような顔でカーラの心境をばらす。

 

「ちょっとベティ!何勝手なこと言っちゃってくれてるのよ! 」

カーラは図星ながらも否定する。

 

「事実ではありませんか。それとも、お二人を心配していないと? 」

素直じゃないカーラにベディはさらに追求する。

 

「そ、それは……心配はしてるけど。でも、不満ってほどじゃないわよ! 」

カーラは気持ちを素直には認めなかった。

 

「優しいのね、カーラは 」

「ちょっと、アネットまで!? 」

アネットの対応も変わってカーラは困惑する。

 

「照れることないじゃない。仲間を想う気持ちは誇らしいものよ 。私はここにいるみんなを大切な仲間だって思ってる。 心配する気持ちは、同じよ 」

アネットは自分の胸に手を当てる。

 

「わたくしもですわ。だから、カーラさん。お二人が無茶をしたら、みんなで助けましょう 」

ベティも笑顔で言う。

 

「 ……わかったわよ。あたしはあんたたちのことも信用してるからね 」

カーラは顔を赤くしながらそっぽを向くも答えた。

 

「ありがとう。それじゃあ、あの二人を見守りつつ進んでいきましょう」

3人はエリス達の後へ続いていった。

 

 

 

 

 

 

洞窟 最深部

 

 

「あれ? ここが一番奥?でも、ボスがいないよぉ?」

エヴェイユが行き止まりにつく。

 

「……気配もないですね。ここにはボスがいないみたいです 」

エリスは気配察知スキルを確認するがエネミーマーカーは表示されていなかった。

 

「いないならラッキーだよ。それじゃあ剣を探そっか 」

ノエルは辺りを歩き始めていた。

 

「そうですね。見落としがないようにしっかり探索しましょう 」

 

「あっ!剣、見ぃつけたっ! 」

取り掛かる間もなくエヴェイユが指差す

 

「「早っ! 」」

あっけない探索にエリスとノエルはツッコミを入れてしまう。

 

「あそこの岩の上!見えにくいように岩と岩の間に挟まってるよ! 」

エヴェイユの指差す方を見ると岩の間から剣の取っ手が見えていた。

 

「おお、本当だっ!よいしょっと……って、この剣…… 」

ノエルが剣を岩の間から引き抜いて、全体が見える。

 

「すごく錆びてますね」

エリスも見ると、刃が錆びていることに気づく。

 

「洞窟に放置されて、耐久値が減ったみたいだね。おばあちゃんが見たらがっかりするかな… 」

ノエルは残念に思う。

 

「……本当に耐久値の減少なのでしょうか 」

エリスはまだ何かあることに気づいていた。

 

「どういうこと、エリスお姉ちゃん? 」

エヴェイユは分からず質問する。

 

「この剣がクエスト報酬であるなら放置しただけで耐久値が減少するのはおかしくないですか? 」

エリスは矛盾点を上げる。

 

「そうだね。せっかく攻略したのに使えない武器だったらがっかりしちゃうね 」

ノエルも納得する。

 

「それに、刀身が錆びているのに武器が消滅していないのも気になります。元々、錆びた剣が置いてあった可能性だって…… まだクエストは続いています。剣を甦らせる手立てが見つかるかもしれません 。この剣を持って、おばあさんのところに戻りましょう 」

エリス達は踵を返し、村へと向かった。

 

 

 

 

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