エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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h ttps://www.youtube.com/watch?v=8EcamviOcYs
このアプリゲーの曲いいなあ
h ttps://www.youtube.com/watch?v=URZ2puBVpJs

1:15くらいからリピートしながら執筆曲にしてます
複数国家間の大規模戦争のシナリオにも期待


59話 2024.5.30  震洞

2024.5.30

 

7:30

 

55層 リーナの雑貨屋 レストランスペース

 

Side 3人称

 

 

ヴァイリ、クロン、プリエルがテーブルで朝食をとりながら本日探索するダンジョンを選んでいた。

 

バタンッ カランカラン

「たのもー、たのもー。(あるじ)はいるか?」

店の扉が勢いよく開かれるとフブキが勢いよく入ってくる。

 

「ヴァイリさんはこちらですけど・・・フブキさんどうしたんですか?」

いきなりのフブキの登場にプリエルは口角をピクピクさせながら、たじろぐ。

 

「今日は耳寄りな情報を持ってきたのだ」

フブキはテーブルをバンっと両手で叩き、自信満々の笑みで溢れていた。

 

ヴァイリとクロンはまたかと思いながら朝食の御膳を食べる手を止めない。

 

「ちょうど今、どこを冒険しようか話し合っていたところなんですよ」

プリエルがフブキ用の紅茶を淹れる。

 

「それは僥倖だな。急いできた甲斐があったというものだ。」

フブキは一息つくと紅茶をズズッと勢いよく飲む。

 

「情報というのはな、前線近くの階層に見つけた洞窟のことだ。その洞窟はちと奇妙でな、先へ進むたびに地形を変えるのだ」

 

「ダンジョンの形が変わる、ということですか?」

プリエルは更におかわりを淹れる。

 

「うむ、一つの間ごとに形が変わる。地形を理解するのが非常に重要となるだろう。」

 

「まるでレトロゲームのローグライク系だな」

 

「ヴァイリ、そんな用語使って一人で納得しても私達には分からない」

クロンがヴァイリの言葉に突っ込む

 

「ごめん」

 

 

「洞窟の奥へと進んでいくと珍しい装備を守る守護者のところにたどり着くらしい」

 

「クエストボスのことですね」

プリエルがフブキの防人語を解読していく

 

「拙者は強くなるため、強力な武器を求めている。ぜひともその守護者が守っている装備を手に入れたいのだ。ヴァイリ、善は急げだ。今すぐ攻略を開始するぞ!」

フブキはヴァイリの左腕を掴み、引っ張りあげようとする。

 

「ちょっと待て、地形変わるようなダンジョンなら万全の準備の上で挑むべきだろ。本部に連絡して人数割いてもらうから」

ヴァイリは慌てて右手に持ってる箸を置いて、ウィンドウ操作を始める。

 

「私も自分の班に連絡してみますね」

プリエルはフブキの強引さに苦笑するもメッセを送信する。

 

 

 

8:00

 

79層

 

話題のダンジョンにプリエルの所属する救護班とフブキ、ヴァイリ、クロン、エリス、ノエル、カーラ、エクレール、アネット、ルチア、ベティ、エヴェイユが集まる。

 

 

「なんであんたがここにいるのよ。連携取れないならパーティの邪魔だから帰ったほうがいいわよ」

 

「私なら自分に向かってくるモンスター程度余裕で捌けるわ。アンタこそ足でまといになるなら帰れば?」

 

「はぁ!?誰が足でまといになるですってぇ!」

カーラとエクレールの間に火花が散っていた。周りはいつものことだと慣れてしまっていて彼女らを置いていって奥へ行ってしまった

 

 

「ちょっと待って、おいてかないでよぉ!」

置いてかれたことに気づいたカーラは慌てて叫ぶ。

 

「アンタが絡んでくるから先越されたじゃないの」

「元はといえば場違いなあんたがこんなとこ来るからじゃない!」

二人はいがみ合いながらもアクティブで迫ってくるモンスターを蹴散らしながらパーティー本隊を追いかけた。

 

 

 

 

ダンジョン内に入ると一度通ったフロアでもマップ構造がその都度変わっていった。探索は難航していた。

 

「本当にフィールドの形が変わるんだね。ちゃんとマッピングして正解の道を進まなくちゃ」

ノエルはこれまでにないダンジョンの仕様に手こずりながらも進む。

 

「ええ、油断しないように進んでいきましょう。」

アネットは横道など側面を警戒していく。

 

「む、この仕掛けは何だ?」

フブキは壁の色が他とは異なるあからさまにスイッチとなっている場所に触れようとする。

 

ガシッ

フブキの左手を肌白い手が掴む。

「フブキ、このダンジョンにはトラップが多いから迂闊な行動をしちゃいけないわ」

アネットは怖い顔をしてフブキの不注意な行動を止めた。アネット自身もこれまで多くトラップにかかって散々な経験を積んでいた。

 

「そうそう、トラップに引っかかると余計にスタミナ使っちゃうからね」

ノエルは笑いながら注意する。

 

「うむ、気をつける。しかし、やはりというべきか・・・ノエルに言われると説得力が違うな」

フブキは左手を下げる。

 

「ど、どういうこと!?」

謎の納得にノエルはうろたえる。

 

「トラップを作るだけでなく、好きでトラップに引っかかってもやはり疲れるものなのだなと思ってな」

フブキは腕を組み、うんうんと納得したように頷く。

 

「あたしはわざとトラップに引っかかってるわけじゃないよ!ただちょっとうっかりしちゃってみんなより多くかかってるだけなんだよ!」

フブキが変な誤解をしていることにノエルは洞窟に響く大声で叫ぶ。

 

「・・・トラップに引っかかる回数多いことは自覚あったのね」

ノエルのひっかかったトラップに何度も巻き込まれたアネットもついツッコミを入れる。

 

「それにしてもこのダンジョンは移動するだけでも一苦労だな」

フブキは額の汗を拭う。

 

「そうだねー、マップ移動する度に地形変わっちゃうもんねー。足がパンパンになっちゃいそう」

ノエルはハルバードを地面に立てて支えにすると、右足のふくらはぎをポンポン叩く。

 

「うーん・・・強力な武具はなるべく集めていきたいのだがな」

フブキは顎に手を当てる

 

「フブキは強くなりたいのね」

アネットは水筒を取り出し、蓋を開けながら訪ねる。

 

「ああ、強き力で弱き者を助ける。そんな侍に拙者は憧れているのだ。」

フブキはぐっと拳を作る。

 

「主は・・・普段盾持ちだからよくわからんが、奥方やサナエ殿、カーラ殿のように敵を圧倒していきたい・・・っと無駄話だったな。そろそろ攻略を再開するとしよう」

 

「無駄話なんかじゃないわ、目標や憧れがあるのは励みになるしね」

アネットは微笑む。

 

「そうそう、あたしもエリスをギャフンと言わせる新しい悪戯を作らないといけないよ!」

ノエルは自信満々に宣言する。

 

「それはほどほどにしたほうがいいと思うわ・・・」

アネットはまた悪戯の犠牲になるエリスに同情した。

 

 

 

 

 

 

 

───

 

「うーん……うん?」

だいぶ階層を進んできたところ、パーティーから先行して進んでいたルチアは通路の奥に目を凝らし始める。

 

「可愛らしい唸り声ですわね。何かあったんですの、ルチアさん?」

ベティはからかい気味に尋ねる。

 

「ベティ……この道の奥に分かれ道が見えるわ」

ルチアは真剣なまま奥を指さす。

 

「本当ですわね。失敗を引いたら罠だらけの部屋に繋がってるのは定番でしょう」

ベティも分かれ道に気づき、これまでのふざけた調子から真剣な表情になる。トラップが多いルートを選べばパーティ全滅の恐れもある。実際ゲームオーバーになったパーティーの話はここ1年半でいくらでも耳に入ってきていた。

 

「ヒントになるようなものはなかったよね?」

 

「ここまでの道中にはありませんでしたわ」

ルチアとベティは顔を見合わせる。

 

「うーん……どっちが正解なのかな」

ルチアは頭を抱える。

 

「───心地よい溜息が聞こえてくるわね」

すると、すぐ後ろから聞き覚えのない声がする

 

「誰!?」

「NPC……?まったく気配を感じなかったですわ」

 

二人が距離をとりながら振り向くと、グレーの肌で紫髪を腰まで伸ばし、紫のフリルのついた黒いドレスを着た女性が現れた。彼女の頭上にはNPCをあらわす黄色い三角のアイコンが出ていた。

 

「ふふ、迷える子羊は何をお望みかしら?」

NPCは表情を崩さず問いかける。

 

「望み?お助けNPCなの……?えっと、奥へと続く正しい道を知っていたら教えてもらえませんか」

ルチアが恐る恐る尋ねてみる。

 

「ああ、あの蛇へと繋がる道ね。それなら、右の扉を進むといいわ」

蛇が何なのか不明だったがNPCは右のルートを指し示した。

 

「ありがとうございます」

ルチアはNPCにお礼を言うと報告するためにパーティー集団に一度戻った

「みなさん、ヒントを貰えましたよ。右の道です。」

「ルチアさん、調査ありがとうございます。進んでみましょう」

エリスは剣を右の道へ向ける。パーティーは従って進む。

 

「ルチアさん、あのNPC信じて大丈夫でしょうか?この前襲ってきたモンスターNPCもいましたし。」

ベティは前回のクエストも思い出して用心していた。

 

「前回みたいに悪魔の羽は生えてなかったわよ」

 

「なんか肌の色が黒かったようですが・・・」

 

「ダークエルフかな?3層あたりにもいたじゃない。あっ、ほら。こっちに手を振ってるし大丈夫よ」

分岐点にいたNPCはルチア達ににっこり微笑んで手を振っていた。

 

 

パーティー集団は右の道へと進んでいった

 

 

「無事にたどり着くことを祈っているわ」

NPCはルチア、ベティ達が見えなくなると振っていた手を下ろし、反対側の左の道を進む。

 

「ふふふふふ、行ってしまったわね。可愛い子羊だったわ。本当は右の扉からは危険な香りしかしなかったのだけどね。楽しい宴がきっと始まってくれるはずだわ。それでも、もしあの扉を抜けられたなら───」

 

くるりとプレイヤーの進んだ先へ向き直る

「次は私が壊れるまで遊んであげるわ。可愛い子羊ちゃんたち、ふふふ」

NPCはニタァと口が三日月の弧を描く薄ら笑いを浮かべるとその場で前動作なくフェードアウトして消えてしまった。

 

 

 

───

 

「どういうこと!?モンスターだらけじゃない!」

パーティーはしばらくすすんで十字路に差し掛かると、正面の道と左右の脇道3方向からポップしてきたモンスターの処理に手を焼いていた。カーラは予定と狂ったことに喚く。

 

「NPCはこっちが正しい道って言ってましたが・・・」

ルチアは言い淀む

 

「そのNPCって俺は見てないんだがどういうやつだ?」

ヴァイリはモンスターの攻撃を盾で受け止めながら質問する。

 

「えっと、なんか黒い肌で真っ黒なドレスきた女性の人でした」

ベティの言ったNPCの容姿に一同はげんなりとした表情をした。

 

「ルチア・・・・」

アジュールが右手で頭を抱え

 

「そいつって」

エクレールがジト目になり

 

「トラップNPCよね、そんな怪しいナリしてるなんて」

カーラが妥当な答えを出す。

 

「えっ・・・えっ・・・すみません!何も疑いせずに信じてしまいました!」

ルチアは頭を下げて謝る。

 

「ここまできてるしあとはゴリ押しだ。ボス部屋前のセーフティエリアに入れば一息つける。俺とエクレールで左右の道からのモンスターを抑えるからなるべく正面の道のモンスターを減らしていってくれ。左はエクレールに任せた。」

ヴァイリは右の道のモンスターを抑えにかかる。

 

「私に指図するんじゃない!」

エクレールはヴァイリに反発するが左の道からのモンスターを塞き止める。

 

「私とクロンさんで道を作ります。アジュールさん達は討ち漏らしたモンスターを処理してください!」

「あいよっ!みんな、ここが踏ん張りどきだよっ。」

エリスはアジュールに指示する。アジュールは自分の班を引き連れて、側面に残ったモンスターを倒していく。

 

「わたしは右いくからステラは左側回って!」

 

「任せなさい!」

真紅の髪を束ねた少女、ステラは大剣を振り回すと、近づいてきていたモンスターをなぎ払っていた。

 

 

 

 

「あー、もうキリがないわ!」

 

「脇道からのは無限湧きだから俺たちも囲まれる前に先に行こう」

カーラのモンスターを倒すペースは早かったが、モンスターのリポップ数が上回っていた。十字路を渡り終わってから、脇道のモンスターを対応していたメンバーも段々とセーフティエリアへと足を進めていく。

 

「ベティさん、エヴェイユさん、セーフティエリアに入ってください!」

 

「お先に失礼しますわ。」 「わかったよぉ」

セーフティエリアにたどり着いた先頭はエリスが年少組から安全圏へ誘導する。

 

エリスは形勢が崩れないよう一人ずつ退避させていく。

 

「ヴァイリさん、エクレールさん。あとはあなたたちだけですよ!」

エリスが圏内に片足を踏み込みながら、残っている二人を呼ぶ。

 

「ああ!」

 

ヴァイリとエクレールは飛び込むように圏内へ入る。

 

「はあ、結構危なかったな」

セーフティーエリアに入ったヴァイリは刀と盾を地面に落とし、中腰の姿勢で手を膝に置いた。

 

先に入っていた人も大量のモンスターとの戦闘で疲れ、へたりこんでいたりしていた。

 

「メインのボス戦はこれからですよ」

エリスは咥えていたポーションを口から離す。まだ彼女は余力がある様子だった。

 

「この先の守護者を倒せば刀を得られるのだな」

 

「よし、ボスを倒そう」

 

「ちょっと、あんたたち!もう少しみんなを休ませなさいよ!」

ボス部屋の扉に手をかけていたフブキとクロンだったが、カーラが慌ててふたりの肩を掴み、扉から距離を取らせる。

 

 

 

充分な休憩をとったあとに挑んだ大蛇のボスはさして強くなく、ものの数分で倒された。

 

 

 

「やりましたね!無事にボスを攻略できました」

教会での仕事が多く、ダンジョン攻略にあまり参加したことのないプリエルは喜ぶ

 

「ふむ、しかし・・・拙者の欲する刀ではなかったようだ」

フブキは報酬の刀を調べるが、店売りよりは強くても彼女の現在所持している刀には劣っていた。

 

「ボス自体は強くなかったですからね。報酬も妥当っといったところでしょうか」

エリスは解説する。

 

「理想とする武具がそうやすやすと手に入るわけではないからな。だが、目的の守護者は倒したのだ。礼を言わねばならん。皆、急な申し出に付き合ってくれてありがとう。感謝している。」

 

「あのお騒がせNPC今度見つけたら文句言ってやるわ!」

ルチアは歯ぎしりして怒っていた。

 

「今後も偽情報を与えるNPCもいるかもしれないですからね。引き続き気をつけていきましょう。わたしも今回のことはギルドで共有すべきことだと思います。」

ダンジョンから引き揚げたあと、エリスは新しいタイプのNPCが出たことをギルドに報告書としてまとめ上げた。

 

 

 

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