エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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最近遊んでるスタリラのキャラ、雪代晶がどうしてもミルローゼと被って見えてしまう


63話 2024.6.15 結束の剣光 その名は

Side 3人称

 

2024.6.15

11:00

 

坑道下層 落とし穴落下地点

 

カタカタカタ

 

「あちこち湧いてきてうっとうしい!」

ザシュッ ガシャン

カーラが横薙ぎに剣を振るうとスケルトンは背骨を真っ二つにして消滅した。

 

「はぁ、今ので最後よ!ベティたちは!?」

息を切らしてカーラは確認を取る。

 

「・・・ここにはいないみたい。別の場所に移動したのでしょうね」

ルチア達は見つからず、アネットは腰に下げている金色の剣への手の握りが強くなる。

 

 

「アネットの持ってるエンジェリティブレイドがこのイベントの特効武器だ。この前のイベントのモンスターのときのようにその武器じゃないとまともにダメージは入らないはず。なんとかあの二人で耐えてくれていればいいんだが」

ヴァイリはアネットの剣に目をやる。

 

「あまり時間は無いわ。私たちでこの辺りを急いで探せばきっと見つかるはずよ」

アネットは冷静を保って答える。

 

「ングング、プハッ。上の階はエリスたちが抑えてくれてるからあたし達で見つけるわよ」

カーラはポーションを飲み終わって言う。

 

 

カタンカタン

遠くにいたスケルトンが3人とは別の方向へ向かっていく。

「あいつらがあっちへ歩いていっているのは・・・」

 

「ヘイトを稼ぐプレイヤーがいるってことね」

 

「行きましょう。ルチアたちを助けないと」

3人はスケルトンの後を追いかけた。

 

───

 

ボス部屋

 

ボスモンスターと対峙していたベティとルチアは応戦しながらも疲弊していた。

 

「はぁはぁ・・・ルチアさん、大丈夫ですの?」

息の上がったベティがルチアを確認する。

 

「平気よ。一撃が重いけど、ダメージ受けるたびに回復用のポーション使えるから。ヴァイリさんが送ってきてるみたい」

ルチアはポーションの栓を空ける。使った分からストレージに結婚システムでの共有ストレージにポーションが補充されていた。

 

「フフ、わたくしもですわ。ヴァイリさんのご好意に応えるためにも意地を見せなければならないところのようですわね」

ベティもポーションを取り出して呑む。体力は満タンにまで戻る。

 

 

「鬱陶しいくらいに粘るわね。小虫みたいに簡単に壊れるおもちゃだと思っていたけれど」

モンスターは不愉快そうに顔を歪める。

 

「残念だったわね!見た目で実力を推し量るなんて、小物の証拠よ」

ルチアは強がる。

 

「ふふふ……生意気な音を奏でる子ね。お仕置きよ」

バサッ

ボスはそう言うと黒い羽を広げ、高速移動でルチアとの距離を詰めた

 

「速っ!くあっ」

ボスはルチアの頭を鷲掴みにすると軽々と持ち上げて壁へとぶん投げる

 

ドスンッ

ルチアは頭から壁にぶつかり、動かなくなる。

 

「ルチアさん!」

ベティはルチアに駆け寄る。

 

「あーあ、壊れちゃったわ。やっぱり手を抜かないとダメだったじゃないの」

ボスは不敵な笑みを浮かべる

 

「うっ・・・」

ルチアから声が漏れる。

 

「ルチアさん!よかった・・・気絶しているだけでまだ体力は残っていますわ」

ベティはひとまず安堵する。

 

「その動かないおもちゃがそんなに大事なの?そのお荷物を捨てなければ、私の攻撃は耐えられないわよ」

 

「フフ、このパーティーにいる長さでいえば、わたくしは少しだけお姉さんですからね可愛い妹を見捨てるわけにはいきませんわ!」

ベティはルチアを庇うように、立ち上がる。

 

「美しい絆ね。ズタズタにしたくなってくるわ。それじゃあ、銀色の子の絶望のためにあなたには消えてもらうわ──さようなら」

 

ガァン!

ボスの攻撃をベティはハンマーで受け止める。しかし、武器の耐久値が削られていてハンマーの柄にヒビが入り始めていた。

 

「くっ・・・限界、ですわね。誰か、助け・・・」

ベティは歯を食いしばって耐える。

 

ザシュッ

その時、ボスの背に向かってソードスキルが放たれる。

 

「くっ!私に攻撃・・・?誰も通さないようにシモベに命じたはずよ」

ボスは一旦下がり、攻撃が放たれた方を向く。

 

「三人で不意打ちしたんだけど、届かなかったか。避けるのはうまいようね」

カーラはソードスキル後の硬直から剣を構えなおす。

 

「ルチアとベティは・・・よかった。まだ生きてる」

アネットは壁際にいるルチアとベティを見て安心する。

 

「お前たち、部屋の外にいたシモベたちはどうしたの?」

部外者の乱入にボスは驚く。

 

「はんっ、そんな奴らいたの?気づかなかったわ」

カーラは鼻で笑った。

 

「・・・そう。壁にもならないなんて使えないわね」

ボスは召喚したスケルトンを見限ったかのように言い放つ。

 

「使えないなんて・・・あなた、仲間をなんだと思っているの?」

ボスの言葉にアネットは非難する。

 

「仲間? アレは私の意のままに操れるシモベ以外の何物でもないわ。本当は、アレを使ってあなたたちを数人ずつここへ招待するつもりだったのだけどでもまあ、新しい子羊たちを呼ぶ目印になったのなら最低限の役目は果たせたみたいね。ふふ、素晴らしい日だわ。子羊ちゃんがこんなにたくさん処刑台に来てくれるなんて」

ボスは愉快そうに嗤う。

 

「ここが処刑台?それは・・・好都合だわ。今からあんたを処刑台にかけてやるわよ!」

カーラは刀の切っ先をボスに向ける。

 

「カーラ、俺たちはヤツの動きを誘導してアネットに一撃を当てさせるぞ」

ヴァイリはカーラに作戦の確認をする。

「知ってるわよ。アネット頼んだわ。」

 

「ええ、あの悪魔を、私の剣で討つ!」

アネットはエンジェリティブレイドを構えた。

 

「あなたたちから死なせてあげるわ!」

ボスは剣で斬りかかる。

 

「よし、きた!」

ヴァイリが盾で受け止める。

 

「死ぬのはアンタよ!」

横からカーラが刀で突く。

 

「そんなのでは届かないわよ」

ボスは黒い羽根を広げてカーラが突進してきた方向と反対側へ素早く退く。

 

トンッ

しかし、勢い余って部屋の壁にぶつかる。

 

「ちぃっ」

 

「やああっ!」

動きが鈍ったボスにアネットがソードスキルを放つ。

 

ザシュッ

「ぐあっ!」

ボスに有効打が入り、HPバーが削れる。

 

(これはパターン入るな)

「今の感じでまたやるぞ」

ヴァイリとカーラの立ち回りでボスの動きを誘導し、アネットが一撃入れる戦法でみるみるうちにボスのHPが減っていっていた。

 

ゴンッ ボスの剣をヴァイリが盾で防ぐ

「あと数回くらいで倒せるぞ」

 

「口だけ達者なボスだったけど終わりよ!」

カーラは斬りつける。

 

「舐めるなぁ!」

ボスはカーラの剣を左手の素手で受け止める。

 

「なにっ!?」

カーラはボスの動きの変化に驚く。

 

「死ねぇ!」

ボスがカーラに剣を振り下ろす。

 

「危ない!」

間一髪でアネットがカーラの前に入り、受け止める

 

「くっ・・・! この私に反逆してくるだなんて」

ボスは二人から距離を取る。

 

「憎らしい!・・・決定よ。お前たちは壊れるまで遊びつくしてあげるわ」

ボスは憎悪に満ちた形相を浮かべる。

 

「ふふふ、そうなれば相応の滅びを与える道具が必要になるわね」

ボスは姿をフェードアウトさせていく

 

「待て、逃げるんじゃない!」

消えていくボスに向かってカーラが叫ぶ

 

「逃げる? 冗談っ!遊びを面白くするための道具を用意するだけよ。待っていなさい。次に会ったときはこの屈辱をお前たちの身が砕けるまで堪能させてあげる!あとはそこの羊飼いさん」

ボスは最後にヴァイリに指差す

 

「俺のことか?」

ヴァイリは羊飼いと呼ばれたことに戸惑いながらも反応する。

 

「ヴァイリと言ったわね。あなたの大切な羊たちの命を奪ってやる。私の名前はリリエラ、ふふ、覚えていてね。愛しのヴァイリ」

そう言い残すとリリエラと名乗ったボスは完全に姿を消した。

 

「待て!」

カーラはリリエラの消えた場所まで駆け寄る。

 

「カーラ、戦闘は終わったわ。それよりも二人の回復を、あなたはベティを見てあげて」

アネットはカーラを止める。

 

「・・・わかったわ。ルチアのこと、任せたわよ」

カーラは不満ながらも踵を返す。

 

「ちびっ子、無事?生きてはいるようだけど」

カーラは、壁にもたれかかって足を伸ばして地に座っていたベティに近づき、声をかける。

 

「疲れましたが、私は大事に至っていませんわ。カーラさんがそんなに気にかけてくれるなんてお優しいですのね」

疲れた表情をしていたが、ベティは微笑んでみせる。

 

「ふ、ふん!ちびっ子たちに何かあったら年長者の顔が立たないじゃない」

カーラは顔を赤くしてそっぽを向く。

 

 

「うう・・・はっ!あのボスは!?」

気絶からルチアは目を覚ます

 

「ボスは逃げたわ。私たちで追い払ったの」

膝枕していたアネットがルチアに説明する。

 

「そうなんだ・・・」(姉さんの太もも・・・柔らかい)

一度頭を上げたルチアはまた頭を姉の膝に預ける。

 

「よく頑張ったわね」

アネットはルチアの頭を撫でる。

 

「怖かった・・・助けてくれてありがとう、姉さん」

ルチアは涙目ながらも安堵した表情を浮かべていた。

 

 

「皆さん、大丈夫ですか!」

上層の敵を片付けてきたエリス、シャサール、エヴェイユが部屋に入ってくる。

 

「ああ、ボスは逃げたが」

段差に腰掛けていたヴァイリが答える。

 

「そうですか・・・とにかく、皆さん無事でよかったです」

エリスはいなくなっていたルチアとベティを見やる。

 

「はは、ルチアべそかいてるー」

「うっさい!シャサ」

シャサールはルチアに駆け寄る

 

「ベティちゃん大丈夫?」

「ええ、カーラさんが介抱してくださっているおかげですわ」

「な、なに言ってるのよ!ポーション分けただけでしょ!」

エヴェイユはベティのもとに座っていた。

 

 

「まあいろいろと引っかかることはあるんだけどな」

ヴァイリは目を伏せる。

 

「なにがですか?」

 

「逃げたボスがな、俺の名前を呼んだんだよ。プレイヤーを認識できるレベルのAIが入ってるようだ。会話できるのもモンスターとしては珍しいほうだけどな」

ヴァイリは顔をしかめる

 

「ボスモンスターにAIですか・・・これまでとは違うタイプのモンスターですね」

階層が上がってきていたとはいえ、これまでとは異なるボスの存在にエリスも不安がよぎる。

 

「またなにか厄介事になりそうだ」

戦闘が終わってはしゃいでいるメンバーを眺めながら、エリスとヴァイリは引っかかりを感じていた。

 

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