エンドワールド ~転生者は最強剣道少女達と共にVR世界を席巻す~   作:RipoD

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3.21 ホロウエリア入る前で抜けてた文あったので加筆修正


68話 2024.7.30 本物のわたし

2024.7.30 15:30

 

76層 アークソフィア

転移門が光ると黒いコートの男性プレイヤーと白いドレス調の女性プレイヤーが現れる

 

 

「お疲れさま、キリト君。」

アスナは隣のキリトに言う。

 

「はぁ、ホロウ・エリアは広いな。なにか情報掴んでフィリアを帰らせる方法があればいいんだが・・・」

キリトは疲れた顔をして肩を落とす。

 

(ホロウ・エリアで取れる素材は強力な武器になるけど、迷宮区の攻略もやらないとレベルがついていけないな)

キリトは階層攻略とホロウ・エリアの探索を両立するのにだいぶ時間を割いていた。ホロウ・エリアに入れる人数は限られていて、素材の流通も限られた分しかできていない。

 

「フィリア?今、あなたフィリアと言ったよね?」

キリトの前あたりでパーティーと相談してた赤いジャケットを着た女性プレイヤー、アニエスが近づく

 

「ああ、そうだが。フィリアの知り合いか?」

キリトは答えると、アニエスはすごい剣幕でキリトに詰め寄っていた

 

「フィリアは無事なんだよね?」

 

「あ、ああ。無事さ」

 

「会わせなさい」

 

「へ?」

 

「今すぐフィリアの所に私たちを連れて行くのよ」

 

「それはできない!行ける人が決まっているんだ」

強引にきたアニエスにキリトは慌てて答える

 

「なによそれ!あなた、彼女を閉じ込めてるんじゃないでしょうね」

アニエスはキリトの胸ぐらを掴む

 

「アニエス、ストーップ」

「さすがに強引すぎるよー」

くノ一装束のホタルと赤いボブカットの少女、リノがアニエスの腕をつかみ、引き剥がす。

 

───

「・・・というわけでホロウ・エリアに行けるのは限られた人しか入れないんだ」

アニエスが落ち着いたところを、キリトは一から説明した。

 

 

「あなたが言うこと本当なら、一人はホロウエリアに連れて行けるわけよね。わたしが行くわ」

アニエスは強気で言う

 

「わたしもフィリアに会いたいなー」

リノが残念そうに言う。

 

「それだったら、これはどう?」

兎耳のカチューシャをつけたモニカが、青い八面体の記録結晶を取り出す。

 

「いいね!みんなでフィリアにメッセージ送ろう!」

ホタルが賛成する。

 

 

「なんだかどんどん勝手に話が進んじゃってるね」

アスナがキリトにこそこそと言う。

 

「それでもフィリアもちゃんと心配してる仲間がいてくれたんだな」

キリトは困りながらも記録結晶に吹き込んでる女子たちをみながら言った。

 

 

───

 

ホロウ・エリア 管理区

 

「あれ、帰ったんじゃなかった?」

フィリアはついさっきアインクラッドへ帰ったキリトがまた戻ってきたのに確認をする。

 

「ああ、さっき会ったフィリアの知り合いを連れてきたぞ」

キリトはげんなりした顔をしながら答えた

 

「知り合い?」

フィリアは首をかしげる

 

キリトに続いて転移の光が輝く。

その姿を見た瞬間、フィリアの目が見開く

「アニエス!」

 

「無事だったのね、良かった」

転移してきたアニエスはフィリアの姿を見るやいなやギュッと抱きしめる

 

「心配かけてごめん」

フィリアは申し訳なさそうに言う。

 

「ホントよ。こんなヘンテコな場所に迷い込んで。」

 

「でも、わたし・・・もうみんなのところには戻れない。」

フィリアは俯く。

 

「見て、アニエス。今のわたしのカソールはオレンジ。人殺しをしたの」

フィリアはアニエスから離れると頭上を指さす。

 

「フィリアが人殺し?なにかの間違いでしょ」

 

「ううん、見間違いなんかじゃない。それにただの人殺しじゃないの。わたしは・・・わたしを殺したんだ」

 

「フィリア、一体何を言って・・・」

初耳のことにキリトも問いかける。

 

「わたしもキリトと同じように気がついたらこっちの世界にいたって言ったよね。実は、その話には続きがあって・・・」

 

フィリアはホロウエリアで起こったことを二人に話し始めた。

 

「───だからわたしはもうみんなのところには戻れない。ごめんね」

 

「まったく、余計なこと抱えてるんじゃないわよ、馬鹿フィリア。1層の生命の碑にはフィリアに横線引かれてないのよ」

 

「えっ?」

フィリアは惚けた顔をする。

 

「だからここにいるのが本物のフィリアよ」

アニエスは歯を出して笑った。

 

「あと、来れなかった子達からも伝言を預かっているぞ」

キリトは預かっていた記録結晶を再生する

 

『フィリア、無事?黒の剣士に変なことされてない?なにかされてたらわたしがぶん殴っておくから』

シュリーの心配そうな声が聞こえる

 

『今ね、私たちも階層攻略のためにレベル上げるようにしたの!フィリアが戻ってくるときにはすっごく強くなってるからね』

ホタルのはつらつとした声がする

 

『そっちに掘り出し物あったら持って帰ってきてね~』

リノの能天気な声が聞こえる

 

『みんなで、待ってるからね。ファイト』

モニカのふわふわとした口調の声が聞こえる

 

 

「シュリー、ホタル、リノ、モニカ。」

仲間の声を聞いたフィリアは嬉しさで涙が溢れてきていた

 

「そんなに涙を流せる君と仲間たちとの絆は本物だ。フィリアは偽物なんかじゃない。」

キリトはフィリアの肩を叩いた。

 

 

 

───

75層 アークソフィア

 

「ありがとう、キリト。フィリアに会えて私も安心したわ」

アニエスはお礼を言い、キリトと別れた。キリトも手を振って見送る。

 

 

(しかし、フィリアはどうすれば戻れるのか)

キリトは取っている宿屋に向かいながら思案する。

 

 

トンッ

考え事をしていたキリトは肩がぶつかる

 

「ああ、すまない」

キリトは謝ったがフードをかぶったプレイヤーは何も言わず、振り向かずにに立ち去っていった。

 

「なんだアイツ?」

調子の狂ったキリトは頭を掻いてからコートのポケットに手を突っ込む

 

クシャ

「ん?」

いつ入ったのか分からないが紙切れがポケットの中に入っていたことに気付く。

 

キリト折りたたまれていた紙を広げる。

 

「これは!」

 

紙にはホロウエリアの攻略情報が書かれていた

 

フィールド情報、ボスの攻撃パターン、弱点。レッドプレイヤーのホロウアバターのことまで

 

「さっきのフードか。奴はいったい・・・」

攻略組が前線拠点としているアークソフィアは人ごみが比較的多い。フードのプレイヤーは既に見えなくなっていた。

 

 

 

通りから離れた建物の物陰でフードのプレイヤーはキリトがメモを見たことを確認していた。

 

「ホロウエリアシナリオくらいさっさと終わらせてくれよ。主人公様」

フードを被ったヴァイリは距離を取るように足早に去っていった。

 

 

 

 




フィリアのホロウアバター疑惑が晴れてホロウ・プーとの戦闘フラグ消滅
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